犬の刺客 2025 公演情報 犬の刺客 2025」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-7件 / 7件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    自分は千穐楽観られることってあまり無いのですが、諸々の兼ね合いで、今回は千穐楽の観劇になりました。
    作・演の友池さんが、今回で一区切りって言ってるので、初演から観てますので千穐楽観られたのは、逆に幸運だったかも。
    色んな要素のバランスがとても良い、再演を重ねて洗練された”犬の刺客”の完成形を観られた気がしてる。
    終盤は、舞台がぼやけて見えて、何回か眼鏡をはずして拭う必要があった。

    個人的には、この作品はずっと続けて欲しいのですが。
    友池さんが一区切りと言うなら。
    本を外部に貸し出して欲しいなって。
    優れた戯曲は、たくさんの演出家、座組によって再演され続けるのも演劇の魅力だと思うんだ。
    シンプルなワンシチュエーションなので、美術などの物理的なハードルは低いと思うしね。
    逆に言えば、良いものにするには、誤魔化しが効かないってことなんだけど。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    #犬の刺客25
    面白い、お薦め。
    何度か再演している公演だが、今回初めて主人公の年齢設定をアラフォー世代にしたと。作/演出の友池一彦さんと同年代ということもあり、より思い入れが強くなったという。芸人として売れるまでの努力や苦労、一方 人間の性格や気質のような違いが歪みを生む。漫才コンビというだけではなく、人間関係の複雑さ難しさが浮き彫りになる。不惑の年代という設定が妙(芸能界に留まるか否かの見極め)。

    何のために芸人になるのか、もちろん売れて有名になり といった夢があるだろう。華やかな世界の裏にある現実を面白可笑しく紡ぐ。人を笑わせ楽しませる、そんな気持がしっかり描かれている。本公演 たった二日間4公演、期間限定の掘り出し物市のような希少なもの。激情と性情のような感情をキャスト5人の熱演で観(魅)せてくれる。
    (上演時間1時間40分 休憩なし)㊟ネタバレ

    ネタバレBOX

    舞台美術は、楽屋ということで 剥き出しのコンクリート ほぼ素舞台。上手に衣装掛け、中央に折り畳み式の長テーブルと丸椅子、下手は忘れ物が入ったダンボール箱等。

    「笑いの神様」というイベントで漫才をしている場面から始まる。1人は犬の被り物をして吠え、もう1人は犬が吠えた理由について補足する。お笑いブームに乗ろうとするが、一発屋にもなりきれず解散した2人、実はライブハウスの楽屋にいる他の人たちの人間模様も重ね合わせ 滋味溢れる物語になっている。劇中 漫才シーンがあるが、そこには笑いではなく 漫才ネタを考え稽古してきた苦労が浮かび上がる。一方、マニア(ファン)にとって(漫才の)笑いは癒され勇気づけらる、という相乗効果に繋がっている。その双方を巧みに結び紡いだ好作品。

    漫才師2人…小山亮介(原口誠サン)は漫才ネタを書いていたが、周りからは面白くないと酷評。相方である植田稔(後藤真一サン)はスタッフや先輩・同輩等と親しくし、情報を駆使し業界内で上手く立ち回ろうとする。養成所時代はそれほど親しくもなく、稔はピン芸人として活動しようとしていた。ひょんなことからコンビを組んで少し売れるようになってきたが、壁にぶつかった。稔はネタを作家に依頼することも視野に入れたが、亮介はあくまで自分が書くと主張。亮介の理屈というプライドと融通の利かなさ、稔の気配という拘りのなさ 流される性格、その相容れない気質と激論。コメディとシリアス場面を交錯するように描き、メリハリを付け 飽きさせない。

    2人の考え方や生き様といった違いを際立たせ、それぞれのリアルな人物像を立ち上げる。なぜ漫才コンビを組み そして解散に至ったかを激白していく、その過程が肝。漫才コンビ「犬の刺客」を解散して8年。今ではYouTuberとして細々と活動している。久し振りに雑誌の取材ということで、亮介が懐かしい楽屋にやってくる。実は取材する記者は来れず、政治部から転属してきた垣田朝子(児玉アメリア彩サン)が興味本位から色々詮索し始める(政治記者を干された足掻き)。同じ時に楽屋にやってきた女 宇田川陽子(香苗サン)、何者で何のために来たのか謎めいている。当初来る予定だった記者とはメールでの遣り取りのため誰も顔を知らない。誤解、勘違い、人違い、成りすまし等 楽屋は混乱。

    「犬の刺客」の笑いによって救われたのが陽子。上司からパワハラまがいの行為を受け、精神的に参っていた時に聞いた漫才が忘れられない。今では稔のマネージャー的なことをしている。何とか「犬の刺客」を復活させたいと…。漫才で人の役に立つ、そんな熱い気持を2人にぶつける。楽屋には、後輩芸人 南由良(茉月りりこサン)もおり 2人の動向を気にしている。芸人の不安と希望といった 複雑でリアルな気持が犇々と伝わる。そして朝子・陽子・由良の喜劇的な役回りが、漫才師2人の衝劇というか突劇を引き立てており実に巧み。ラスト 薄暗がりにピンスポットと優しいピアノの音色が印象的だ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    杮落とし回観劇
    今回は4公演のみの再演です
    ベテランコンビVerらしいが
    どのへんがとかはわからんかったけど
    芸人さんの日常的な話とか
    業界内の雰囲気とかが理解できる
    90分強の作品

    ネタバレBOX

    開演15分前には友池氏が前説で賑やかに
    入ってきて盛り上げるのが楽しめました
    話は説明通りで
    舞台はライブハウスの楽屋。素舞台に
    小道具が机とか椅子ぐらいです。
    一部のお笑いマニアで評判だった漫才コンビ「犬の刺客」。シベリアンハスキーの
    着パジャマ着たポチと飼い主が、
    吠えるポチの理由と説明する飼い主が、
    吠えろ、噛んでよし。と進める漫才。
    お笑いブームに乗ろうとするが、
    一発屋にもなりきれず解散した二人。
    数年後、YOUTUBEで一日限りの
    「犬の刺客 復活企画」をファンの女性が
    立ち上げて動画配信しようとするが。
    その配信とインタビュー記事を書きに来た
    記者とコンビの二人とシアターのバイトさんが織りなす会話劇。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    前回も観劇したが、新鮮な気持ちで楽しむことができた。
    個性的で魅力的なキャラばかりであっという間の90分ちょいでした。
    次の舞台が楽しみです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     初日を拝見。

    ネタバレBOX

     三度目の再々演ということだが、表現する者総てに係る生活と芸道への忠誠心(自らの主張を世界に敷衍しようとの希み)の葛藤を描く。芸道(表現する者の表現したいもの・ことが在る以上、それを受容する側(観客)なり支持者、ファン等と介在するメディアも関係するし制作スタッフや音響・照明・出演者の男女関係や衣装・舞台美術、演出等々との関係。表現する者同士の関係(コンビ、香盤表内位置づけ等)も総て絡んでくるのは当然のこと。一筋縄ではゆかぬ。興行を打つには金も掛かる。客を呼べねば金は入らぬ。金が稼げるようになるには芸達者であることは当然のこと乍ら、人気も必要。様々な要素が相反する現実が錯綜し競合するのが実際に起きることだ。このような状況で表現する者として何を要求し、アピールするか? それが実際観客に受け、採算ベースに乗るのか? これは現実が当事者達に要求してくる逃れようのないリアルだ。そのような中で藻掻き打開策を見付けようとぶつかり合い、誤解しあったり、意地を張り合ったりしつつ生きることの生々しさを描く。なかなか心に残る作品だ。これに作品を如何に評価し観客と演者たちを繋ぐか? に関して重大な役割を果たすプロメディアが絡み、ファンが高じたユーチューバーの画策が絡んで週刊誌政治部に居て有力政治屋と大企業の結託の証拠を掴み暴いて掲載直前に上から取材データを没収され干され芸能部に強制移籍された有能記者の顛末が絡んで、よくある事実を、そして日本のマスメディアがマスゴミに変質した大問題を突きつけて、リアルな側面を垣間見させ突きつけつつ、新たな流れであるユーチューブやSNS等素人やセミプロ絡みの閲覧者数ベースの「表現」が混じりこんがらがって展開する物語。尺は95分。
     個人的に気に入ったのは週刊誌記者役の女優さん。プロとして当然のことである取材をする為の事前の下調べをキチンとやっていることが過不足なく表現されているシーンで、プロ記者としての腕を演じてグー。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かったです!
    個性あふれる登場人物のリアクションや会話が可笑しくて、ずっと口元が緩んでいました。
    笑いの中にリアル感があり、何だか切なくもなりました。
    役者さん達の演技や表情、すごく良かったです。
    あっという間の楽しい時間でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    すばらしかったです。知っている俳優さんばかりでめっちゃホーム感がありました。脚本もバッチシで俳優さんの演技もバッチシでほんと言う事無しです。これだけ脚本と演技がしっかりしていると逆にシンプルな舞台が映えますね。それにしても友池創作さんのポテンシャルにびっくりです。ワンシーズンごとに舞台をされているかと思いますが、基本はずれがありませんし、ほんと、友池さんの才能とバイタリティに感服です。次作も勝手に期待させてもらいます^^

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