セピア色の乙女たち 公演情報 セピア色の乙女たち」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-9件 / 9件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    説明通りに普通の学生生活送っていた女子大生が戦争によって普通でないことが日常になる時代を淡々と描いていて心に染みる舞台でした 全席指定 1時間40分の作品

    ネタバレBOX

    主人公に続く下の世代を入れて
    3代で紡いでゆく物語構成がユニークだった
    孫に当たる娘さんが自分の祖母の話を
    舞台で演じるというメタ表現が
    わかりやすく展開されてたデス
    特に親しい人物が死んだりとか
    そういうのがないけど
    空襲での被害の状況を語ったり
    灯火管制についての話や
    何時でも防空壕に行けるように
    外履き履いたまま寝たりとか
    チクチクと心に刺さりました
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    思いが伝わってくる演者さん達の熱演が心に響くとてもよい舞台でした。劇中劇も現実とリンクしているような演出で、楽し気な雰囲気のシーンでの笑いもあるなかで、物語のラストに向け込み上げてくるものがありました。

  • 実演鑑賞

    良かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    椿組の回観ました。劇中劇を使って戦時の記憶を3世代にわたって語り継ぐ設定、なかなかに巧みですね。かなり笑いも多くて、戦争の悲惨さをリアルに描くといった感じではないのですが、今風のスタイルとして感銘を受けました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い。この時期、特に今年は戦後80年ということもあり、反戦劇が多く上演されている。本作も 青春期を太平洋戦争と共に過ごした乙女たちを描いている。
    少しネタバレするが、それを劇中劇というスタイル、しかも昭和34年生まれの女性 千里が、その母 里子(昭和元年生まれ)から聞いた話を上演台本とする。さらにそれが 本作「セピア色の乙女たち」を思わせるような劇作。

    これからは、残念なことだが、戦時中のリアル体験を語る者が少なくなり、記憶も暈けてくる。(太平洋)戦争体験のない者による伝聞が多くなっていくだろう。当日パンフに脚本/演出の藍星良さんが「いずれ私たちがいなくなり、これからの世代になった時、いったい何を伝えられるでしょうか」と記しており、演劇という「表現の自由」の中で、戦争の愚かさをどう語り継ぐのか そんな模索したような好公演。

    学び 恋をする、そんな当たり前の青春期を 等身大の役者(総じて若い)が生き活きと演じている。それを時代ごと---戦時中、高度成長期(千里が子供の頃)、そして現在(令和)の世相を垣間見せながら、セピア色の時代へ思いを馳せている。公演は メタ構造にすることで、過度な没入感ではなく、今ある世界の尊さを考えさせる上手さ。
    (上演時間1時間50分 休憩なし)【桜組】 

    ネタバレBOX

    舞台美術は 非対称だが、何となくバランスするような安心感がある和室作り。中央に小さな階段を設え、上手は欄間の下に仕切り窓とベンチ、下手は障子戸、丸テーブルに椅子。上演前にはテーブルの上に写真たて。また「故郷(ふるさと)」の曲が流れている。

    物語は、戦時中の話を上演するため、出演者 里花の母 千里がその母 里子(つまり里花の祖母)から聞いた話を基に台本を書き、という劇中劇仕立て。それが本公演と重なるような劇作。千里が子供の頃には、池袋駅東口辺りに まだ傷痍軍人がいて戦争の痛ましさを見た という記憶がある。劇中劇の内容は、里子が熊本の女学校を卒業して 東京 お茶の水にある明治大学へ入学したところから始まる。そこで知り合ったミサ子や勝江と友情を育み、通学電車で見かけた予科練生との交感(淡い恋心)など、今でいうアオハルが微笑ましい。そして 市井で慎ましく暮らしている人々、そんな日常を淡々と描く。しかし、だんだんと戦争が激化し東京への空襲も始まった。生活も学校ではなく、被服廠へ通うことになる。

    戦争体験者が少なくなり、戦後世代が背負うものが問われているような気がする。物語の結末は知らなくても、この世界線の行方は すでに知っている。どのようにして今日に繋がっていくのか。そして今、世界のどこかの国・地域で戦争や紛争が起きている。グローバル化した社会において、我々は何らかの影響を受けている。けっして対岸の火事として傍観しているわけにはいかない。

    演劇という表現を通して、戦争という最悪の不条理を描くことの大切さ。本作は、戦後世代が語り継げるような劇作上の工夫が好い。また脚本だけではなく、舞台として観(魅)せるための 照明や音響・音楽も効果的であり印象付けなど演出にも 力 を入れている。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    桜組の回。世代を越えたメタ構造の舞台だが、それが終盤に上手い効果をあげていた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    素晴らしかったです。よくできた舞台です。おばあちゃんの時代、その娘の時代、さらに孫の時代、これら3つの時代をクロスオーバーしながら見事に描ききっているなと。ところどころコミカルというか漫画調というかアニメ調の演出というか演技がありますが、これがまたフィットしていてよかったです。役者の演技がうまいからなせる技だなと。あと、主役の女優さん、めっちゃ演技うまいですね。NHKの朝ドラで抜擢されてもいいレベルですね。ほんとすばらしい時間をありがとうございました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     椿組を拝見。

    ネタバレBOX

     舞台美術も中々手の込んだものでグー。開演前には「林檎追分」や「ふるさと」のメロディーやダンモが流され中々良いムードを醸し出していた。然しオープニング早々、ぶっ壊れた日本語のオンパレード、ピーチクパーチク囀るような甲高い声がこれらの雰囲気を完全にぶっ壊した。な~~んだ! と絶望仕掛けたのも束の間。物語が実際に展開するのは現代である。が、それは入れ子細工の如く昭和元年生まれの祖母の大学時代、即ち太平洋戦争で大日本帝国が劣勢に陥り学徒出陣が強制される時代直前から原爆投下で決定的敗北を見、体験させられ、満州へ渡っていた祖母の母の訃報を受けた敗戦直後迄の、折角東京の大学に受かり就学したものの曲がりなりにも授業を受けることが出来たのは最初の1年、後は勤労動員され銃後の補佐役として事務職に徴用され、飢えとファシズムの要求するもろもろの規制に、偶々極めてリベラルで至極真っ当な寮長及び寮母らの甲斐甲斐しく理知的で人間的な対応に救われつつも、大空襲後の東京都下に広がる惨憺たる有様を目撃し、その余りのショックに絶望の淵に沈み掛けながらも、何とか前を向こうと孤児と化した子供たちに最後に残っていた梅干しを全部上げてしまった寮母と共に、壺の底に残っていた梅干しの汁を啜って現直しを図り一縷の光明を見出すなど等身大のリアルを戦争を体験し体験談を語った祖母の孫が出演する舞台作品として、脚本家が見事に紡いだシナリオを只管生きぬく演者達のストレートで真摯な演技が表現するという形で実現する。
     この単純だが効果的な仕掛けによって今作は心に沁みる作品として成立した。良い舞台である。実際敗戦後長い間、傷痍軍人は盛り場や人々の多く集まる上野公園等で街角に立ち、物乞いをしていた。その姿は1952年生まれの自分も散々見て来た。今作は池袋北口辺りがその場所として登場する。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    椿組を観劇しました。
    演劇と戦争をリンクさせた内容でしたが、とても良かったです。
    全体的に楽しい雰囲気で戦争の壮絶さは抑えられている印象でしたが、それ故に観易かったです。
    改めて、戦争で亡くなってしまった人への敬意と、今の平和が本当に有り難いと思いました。
    生き生きと演じる役者さん達は、皆が魅力的でした。
    良い舞台でした!

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