公演情報
「六道追分(ろくどうおいわけ)~第三期~」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/05/24 (土) 19:00
今回、片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」第33回ロングラン本公演『六道追分』の第三期、龍チームの千秋楽公演(第三期の全体としての千秋楽公演ではないが)を観た。
第一期から観ているが、三期目ともなると、当然のことながら、基本的な劇の内容は変わらなず、寧ろ始まる前からどういった内容で、どういった結末なのかは容易に想像できるようになった。
だが、一期から今回の三期に至るまで主演含めて、役者がガラッと変わるだけで、役者個々人の個性やアクの強さ、アドリブを入れてくるところや細かい小ネタ、笑いを取る部分が絶妙に違っていて、一期から三期まで一つとして同じパターン化されておらず、感心してしまった。
一期目からのロングラン公演だったので、一期目の際は気を引き締めて、演じてたとしても、三期目ともなると同じ役者陣でやっていないとはいえ、最初でないのもあって、多少の気の抜けや台詞が思いっきり飛んだりといったことがあってもおかしくないと思ったが、実際に演じていた役者たちはそんなことはほとんど無く、プロの役者としての気概に恐れいった。
鬼アザミ一味頭領の清吉を演じる山田拓未さんは良い意味で、一期目の時とそんなに変わっていない気がした。
但し、手探りで観客の反応を見極めようとしながら演じていた一期目の時と違い、通常のお菊とのやり取りと一期目では吉原遊廓花魁のお菊と喧嘩する場面が声を張り上げ過ぎたところを、バランスよく演じていて、良い意味で三期目ともなると、肩の力を抜いて、緊張し過ぎず、リラックスしながら演じられているのかなと感じた。
そして、山田さん演じる鬼アザミ一味頭領の清吉が今まで一生き生きとしていて、清吉の能天気でユニークで、飄々としていて、ちゃっかりもしていて、でも根は良い奴で、人情味溢れ、正義感が強く、仲間愛も強いといった感じに演じられていて、とても共感できる清吉像だった。
一期目、違う役者が演じた二期目の清吉像も悪くは無かったが、ロングラン公演で、期を重ねる毎、龍、剣それぞれのチームの特性や個性もあるだろうが、よりグレードアップして、より良いものになって、作品全体の完成度も高いものになっていっているのに、感慨深く感じた。
三期目お菊役の湯田陽花さんは、良い意味で、見た目は花魁お菊役が似合う雰囲気だが、どこか演じていると、幼い空気感が醸し出されて、山田拓未さん演じる清吉との喧嘩の場面や段々と打ち解けていく場面で、どことなく、父と思春期の娘の素直になれず、時にぶつかったりする、そういった関係性が見られて、また新たなこういうお菊像も新鮮で良いと感じた。
三期目龍チームの吉原遊廓花魁七越役の松尾彩加さんが途中で複数回煙管を燻らせる場面は、一期目、二期目ではそんなに強調されていなかったりしたので、アドリブだと思うが、あまりにもさり気なく、また艶やかな着物も似合う、煙管を燻らせる、流し目を使うといった所作をするだけで、ここまで色気が滲み出る役者もなかなかいないと感じ、良い意味で衝撃を受けた。
三期目龍チーム九次役の三宅礼央は、一期目の与力の九次役のように多少の妥協もせず職務遂行の為なら、犠牲も厭わず、冷徹で冷酷無比な感じでもなければ、二期目二期目の九次役のように生真面目で、仕事のためなら妥協はしないが、どこか優しさが滲み出ていた感じとも違って、真面目だが、冷徹過ぎず、優しい訳でもなく、ただ淡々と仕事をこなす中間管理職的な、良い意味で普通な感じだった。
但し、一期目に匹敵するレベルに、九次役の三宅礼央さんがイケメンだった。
三期目龍チーム与力の徳三役の熊坂貢児さんは、一期目のように大人で徳があるが、酒を少し飲まされただけで大げさにぐでーんと気を失う感じや、二期目のように悪酔いしてドスケベになり、清吉とは男色を思わせるような大胆な絡みを匂わせるような生々しい場面もあったりするのと違って、普通だった。常識人で、少し怖がりで、酔うと白目を剝いて倒れてしまうが、酒が回って倒れるときにしては大げさな感じとかになり過ぎず、徹底した良い意味で普通で、終始徳三の行動がリアリズムに即して演じられていて、その辺にいるおじさんな感じで、これはこれで共感しやすいと感じた。
三期目龍チーム念念役の大須賀彩子さんは、一期目のようにアイドルじみているがドSというギャップ萌な感じでもなければ、二期目のように大人で、徳が高く、真面目で落ち着いていて、どこか可愛らしさがある中年な感じでもなく、清吉たちと一緒になってふざけたりする、ワチャワチャしていて、面白みがあって、ユニークでコミカルな感じで、今までの尼さんのイメージを大きく覆してきて、なかなか面白かった。
三期目龍チーム同心章衛門の妻美奈子役の岩本貴子さんは一期目の若い役者や二期目の5、60代くらいのオバちゃんよりももっと年齢が言って、最低でも70代後半ぐらいはいってるんじゃないかと思われ、その岩本さんと章衛門役の西秋元喜さんによる老年夫婦の掛け合い、そして下ネタも多少混ぜてくるところが、痛くもあり、しかし大いに馬鹿馬鹿しく笑え、楽しめた。
ただ個人的には、章衛門役の西秋元喜さんが、声がガラガラ過ぎて、体調大丈夫かなと心配になった。
しかし、そこはプロの役者だけあって、最後まで演じ切っていて、別の意味で感動してしまった。
三期目龍チーム遣り手役の藤田優香さんは、普段は声優としても活動しているだけあってから、声に張りがあって良く通り、客席の後ろの方にまではっきりと聞き取れて、流石だと感じた。
また、一期目のように美人だが怖い見た目と恐怖で支配し、威圧的で近寄り難く見えて、意外と影で何気にお菊たちを気遣っているように見える感じ、二期目の中年で意地悪く、遊女たちの弱みを握って搾取し、守銭奴な感じと違って、声こそ迫力があったが、優しさがある訳でなく、かと言って遊女たちの弱みを握って搾取し、守銭奴で嫌な感じでもなく、普通な感じだったので、こういった遣り手は寧ろ妙なリアリティもあって良いと感じた。
三期目龍チーム宿屋の女将/女中役を演じた川手ふきのさんは、今回の公演を持って六道追分に出なくなると知って、感慨深くなった。
またこの役を違う人が演じるとどういった化学反応が生まれるのかにも、純粋に興味を抱いた。
今回三期目龍チームの千秋楽公演というのもあってから、最初のカーテンコール、観客の拍手に答えて2、3回に渡るカーテンコールと、三期目全体の千秋楽でもないのに合わせて3回のカーテンコールとなり、会場の熱気が凄かった。
通常では考えられない、連続カーテンコールということもあってか、役者やダンサー1人1人から、感想を話していくという異例の展開となり、その場に居合わせることができた私は、とても貴重な体験が出来たと感じた。
但し、徳三を演じた熊坂さんの不適切発言には、役を演じていたときの印象とだいぶ違っていて、役者の素の姿が垣間見られて、発言には呆れ返って、笑えたが、もっと他の役者の素の姿も気になった。
珍念/亡八役の西海健二郎さんが、今まで一おバカで、ヌボーとした感じで、それでいて目立ちたがり、出しゃばり、亡八では、普通な感じで、あんまり極端な感じになってなくて、役者って、やっぱり役者それぞれの個性やアクが演じる役に滲み出ると言うが、本当にその通りだと感じいってしまった。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/05/22 (木) 14:00
4月から8月までのロングランで、期間中は同じ作品で多くの俳優が入れ替わり立ち替わり出演するという主宰が劇場オーナーだからこそ成しうる異例の企画公演だが、第一期は剣チームを、第二期は剣チームの楽日を観劇し、今回の第三期は龍チームとなったが、個人的にはこれまでのところ、第二期の剣チームが最も出来が良かったように思う。その立役者は何と言っても与力・徳三を演じた西川智宏だったのだが、今期龍チームでの熊坂貢児はやや弱かったし、同じく与力の九次役の三宅礼央がさらに良くない。
この作品、エンタメ時代劇としては充分に楽しめる内容なのだが、いくつか気になることがある。
(以下、ネタバレBOXにて…)
実演鑑賞
満足度★★★★★
チラシでは幼く可愛い清吉でしたが、お髭の効果かちゃんとお頭らしく見えてました。それにしても今回の義賊鬼アザミはみなさんカッコ良かったです。
今回は岡っ引き夫婦が私の一押しです。
地下道から潜入する効果音は座席によって感じが違うのかと思われました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
剣チームを観劇しましたが、とても良かったです。
ガチガチの時代劇ではなく、現代的な要素があり、観やすいと思いました。
悲しく楽しく切ないストーリー、テンポの良い台詞、素敵なダンスや衣裳、全てが良かったです。
ラストは、泣きました・・。
素敵な作品なので、他のキャストでも観てみたいと思いました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
1時間40分のお芝居でしたが、様々なパフォーマンス(演出・演技)がとても楽しませていただきました。
時代劇の中に現代的内容を織り交ぜるなんて、とても面白い演出ですね。
とても美しい女性(花魁)ととてもイケメンの男性(盗賊)で見応えあり有り。
花魁の衣装もとても良かったです。
ダンスパフォーマンスは会場、一体となって盛り上がっていました。
チラシやプログラムに書かれていましたが
別のチームだとどんな感じになるのか、観て観たいですね。
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。楽しんで観てもらう、そんなサービス精神(遊び心)に溢れたエンターテインメント作品。
無宿として生まれた男と苦界に生まれ育った女の逃避行を描いた悲恋物語。どちらも不幸・不遇な身の上、その2人がひょんなことから一緒に旅をすることになる。旅の途中で出会った僧から「六道」の話を聞き、人の世の儚さと尊さを知る といった人情味ある内容。タイトルにある「六道」を物語に巧みに織り込んで、人の心の在り様 を考えさせる。自らが生み出した世界で生きているが、その現世は因果の道理に…。
現世では悲恋であるが…公演全体は、笑いも交え小気味よく展開していく。少しネタバレするが、旅は江戸(吉原)から大井川までの東海道、その短い旅路が2人にとっての幸せな時間。華やかな雰囲気と非情な成り行きの中で、情感豊かに描き 観客の心を揺さぶる。また場面転換や心情表現にダンスを挿入するなど、観(魅)せる工夫も好かった。
(上演時間1時間40分 休憩なし) 【第三期 剣】
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/05/18 (日) 14:00
まさしく時代劇のエンタテインメント!捕物、遊郭、人情噺、そしてダンス。幕開けからずっと楽しめます!着物が凄く綺麗でしたね、もちろん女優陣も。男優陣はパキパキとエネルギッシュ。丸子宿や同心も楽しめます。たまには時代劇良いですよ!
実演鑑賞
満足度★★★★★
最高!素晴らしかったです。これまでざくりもんの舞台は何度か観ていますが今回のものが一番いいかも… まさにショーですね。噂通り、このクオリティのものが違うメンバーで観られるのならリピート観劇ありですね。ほんと素晴らしいものを観させていただきました。感謝、感謝ですm(_ _)m
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/05/14 (水) 14:00
二期龍に続き、三期龍(初日昼)を観劇させていただきました!
ストーリーもわかった状態でも、またまた感動!
泣かせてきます ...
役者さんの台詞まわしや、スペシャルな場面での返答の仕方が様々でそこも楽しませていただきました。
本当に素晴らしい舞台で大好きです。