満足度★★★★
「黄色い月~レイラとリーのバラッド」
難解な作品なのかと構えて行ったが、演出が巧みで丁寧でとてもわかりやすく楽しく観劇。
役者の技量もさることながら、小道具が椅子一脚のみという演出にこだわりを感じた。
面白かった。
満足度★★★★
力量
完全な素舞台だ。黒い演劇空間の中央には3.6m四方の白テープが貼られ、リングのようである。これは、主に、室内、或いは主人公の少女の内気な性格の表象でもあろう。同じ作者の「黄色い月」でも言えることだが、この短い期間に異なる作品を同じ役者陣が演じ分けているのだ。当然、役者の力量勝負である。観客は、裸舞台を挟むように両側から見ている。このような舞台では、照明の工夫も殆どできない。従って、効果を補足すのは音響のみ、ということになる。結論からいえば、四人の役者は、この厳しい条件に真っ向から挑み、充分な成果を上げた。日常の身体鍛錬の高さ、表現能力の高さ、イマジネーションの豊かさ、機に応じて動ける柔軟さ、機転の良さなど高い技術を見せてくれた。今後、怪我に気をつければ、益々の発展・充実を期待できる俳優たちである。