満足度★★★★
どうしてもカトケン版と比べてしまうのですが
同じ演目では、主人公の元教師が加藤健一、女教師は小泉今日子でしたが、
それも良かったのですが、やはり二人とも役者としても個性が強かったので(特にキョン2)、
どこかの地方の、とある先生という普通の感じが薄かったように思う。
それに比べると、石丸 謙二郎・金沢映子のお二人は、いかにもどこかの地方の先生っていう感じが出ている。
コピーであった「市井の片隅で、高くまっすぐに生きる。」そのものである。
自分が許せずに教師を辞めた実直さが、自然と伝わってくる。
物語として、長年の誤解が解けていくという展開が泣ける。
登場人物の死などによる安易な泣かせではない、ところがイイ。
主演の石丸謙二郎さんは、2時間ドラマの刑事役でよく観ましたけれど、
それより「世界の車窓から」のナレーションでお馴染みです。
私にとっては、デンライナーのオーナーですが。
しかし、つかこうへいの事務所にスカウトされたなんて、知りませんでした。
落ち着いた自然な演技が良かったです。
満足度★★★
役者のパフォーマンスに不満あり
石丸謙二郎と高校生役の役者のパフォーマンスに、不満あり。前者は声の高さや他人への振る舞いがころころと変わるなど全体的に人間が軽く感じられ、後者はあまりに演技が上辺だけ過ぎると思いました。もっといい芝居になる余地は大いにあると思いました。
満足度★★★★★
マキノノゾミ演出『高き彼物』
すごく良かったです~。メルマガ号外出しました(年間250本観劇したとして、おすすめしたい上位5本ぐらいに入る感じ)。ツアーもいっぱいあるのでぜひ。
満足度★★★★★
とてもよかった
ここに書き込みしようと思ったら、農家の娘さんが☆一つで見ちゃダメとか書かれているので、本当に人の感想ってそれぞれなんだなと思いました。
(ごめんなさい。農家の娘さんがそう思われた事を否定しているのではありません。)
少なくとも私は、感動しました。笑って泣いて、ものすごく温かい気持ちでいっぱいになりました。
吉祥寺シアターの舞台の上には、大きなちゃぶ台、黒電話、文机(その下には手提げ金庫)、お仏壇、アイロン台、籐製の背の低い椅子。まさに私が中学時代を過ごした田舎の家にもあったものたち。昭和53年の居間が存在していました。
会場に流れている西城秀樹、山口百枝、世良正則の曲にも、懐かしい時代を思い出しました。
そんな感じで開演前から期待が膨らみましたが、お芝居はその期待を裏切らず、むしろそれ以上でした。心動かされました。本当に感動しました。
石丸謙二郎さんが良い。秀一の手紙から「シノケン」のことを語られた時は、一幕から涙が出て出て仕方なかったです。
品川徹さんは舞台を引き締めてました。実際は、引き締めではなくって、ふっと力を抜かせてくれるんですが、彼の存在がこの舞台を一段高みに引き上げているといっていいと思います。
田中美里さんも金沢映子さんも酒井高陽さんも、よかった。
無駄な台詞が何一つ無い、濃い舞台でした。
終わってみたら21時40分で、10分の休憩をはさんで2時間30分という長舞台(私にとっては2時間超えると長いのです)でしたが、見ている間は長いと全く思えず、あっという間でした。
いただいたパンフレットに「市井の片隅で高く真っ直ぐに生きる」と書かれていましたが、観終わった後、まさに、「そう生きたい」と思わせてくれました。
猪原先生のように、智ちゃんや、野村先生のように。
可児市の花・薔薇が一輪全ての座席に置いてありました。
芝居が終わって帰ろうとすると、後ろの席の男性が「よかったら」と自分の分の薔薇をくださいました。
ビックリしましたが嬉しかったです。
そんなふうに他人に花を贈りたくなるような、素敵なお芝居だったと思います。