熱の華 公演情報 熱の華」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-18件 / 18件中
  • 満足度★★★★★

    切れ味のよい
    脚本でした。謎解きは最小限なのも見やすかった。役者陣の熱演と、時間軸のおもしろさが際立った。学生運動のパロディを、コメディではないかたちで提示したことに面白みを感じた。

  • 満足度★★★

    やや混乱
    サスペンス仕立てのオカルトでミステリーな感じ。雰囲気はよく出ていたと思う。ただ、過去と現在が交錯するようなシーンのつなぎがややこしく、今見てるのがどの時点のことか混乱することがしばしばあった。舞台上のアレをよく見ていればわかったのかもしれないが、それに気づくのが遅かった。

  • 満足度★★★★

    サスペンスで誘い込んで・・
    時代の色や、雰囲気、
    さらには時間のコントロールもしたたかで
    サスペンスの世界に惹かれたりもするのですが・・・。

    でも、その裏側に具象されたものの顛末にこそ
    心を奪われました。

    ネタバレBOX

    一人の女性の失踪の顛末としても
    サスペンスとしての枠組がしたたかに作られているから
    ちゃんと引き込まれる。
    観る側の興味を手放さない力があって、
    ずっとその物語を追いかける。

    ちょっとレトロな筋立て、
    一応ひねりもなんとなくあって・・・。
    学生運動等の左翼的な活動の色濃い時代でもあり、
    そのトレンドを映して物語は進行していきます。

    組織が育てようとしている植物は
    放射能を浄化してしまうのだという。

    その植物はなかなか芽が出ずに
    すぐ枯れてしまっていたのだけれど、
    たまたま撒かれたお茶の葉っぱに反応して
    急に育っていく。
    どこか怪しげな刑事や
    科学者、さらには学生新聞の記者たちも巻き込んで
    ミステリーの窓の外で、
    世界を覆いつくしていくのです。

    茂りあっという間に成長する植物に具象される
    思想的なトレンドやブームの質感が、
    すっと今の時代の、
    たとえば原子力に対する感触に重なる。
    時代を過去に設定したことで、
    たとえば学生運動で求められた理想の顛末が
    放射能に対して誰もが神経を尖らせ理想を語る
    今の時代と同じ空気を醸成させていく。
    そして、同じように日本がどこか騒然としていた
    過去の物語として舞台が描かれることで
    窓の外で成長し覆いつくしているものの、
    外側からの姿と
    その先行きがすっと浮かび上がっていく。

    役者達が絶妙なバランスで物語の密度を作り出しているからこそ、
    したたかに織り込まれた作り手の意図への気づきが降りてきて・・。
    ラストシーンの醒めた感覚にも
    心を囚われたことでした。






  • 満足度★★★★

    まさに「シュールな昼ドラ、不条理な火サス」
    女性失踪事件が中心だが、事件そのものよりも各人物に重きを置いてドラマ性を盛り上げるスタイル。
    また、キーアイテムとなるモノが劇中で語られる以外に持つ意味を妄想すると作品世界の奥行きがグッと拡がる感じ。
    時制の表現方法や幻想シーンの照明も◎。

  • 2月21日(火)S
    ちと荒いか。冒頭のシーンは好きだなぁ。

  • 満足度★★★★

    もう一回見たい
    最前列で見たからか、すごく引き込まれてしまった。時間軸がおもしろい。幻覚の表現はわかりやすすぎかも?なるほどな展開に、唸った。

  • 満足度★★★

    良い
    不気味な舞台と構成が好みだった。
    セットが美しくて印象的。
    ただ、イマイチ感情移入が出来ず。
    とても良く出来た芝居だと思うが。

  • 満足度★★★

    とてもセンスの良い2軸の設定
    役者はがんばっていたと思うのだが、人物の描写と関係にあとひと味あれば…。

    ネタバレBOX

    インドから持ってきて育てた「植物」、組織のリーダーと刑事を巡る「女」、その植物と女2つが、かかわる者を虜にし、正気を失わせていく、という2軸の対比と重なり合いはとてもうまいと思うし、面白い。

    しかし、植物のほうは、幻覚を見せるという具体的な誘因があるものの、生きていとたきも、死んだ後も2人の男を幻惑させる、なんていうとても素晴らしい設定の女性のほうには、そういう誘因のようなものが見えてこない。

    なぜならば、女性を巡る2人の男、堀川と安倍刑事それぞれと女性・葛葉の関係があまり見えてこないからだ。

    堀川と葛葉は同窓ということぐらいだし、安倍はたぶん葛葉の監視を続けていく中で、「虜」になったのだろう。
    そうは思えるのだが、「どう虜になっていったのか」がイマイチ見えてこないのだ。

    堀川はすでにそういう関係だが、そこまでの経緯のようなものが欲しかったし、安倍に至っては、いきなりそんな雰囲気になっていたように見えてしまった。
    安倍が葛葉と会うたびに、あるいは合わない時間も思いを馳せている、ということを匂わせるエピソードや台詞、あるいは雰囲気が是非欲しいところだ。

    特に安倍に関して言えば、安易な笑いのためかどうかはわからないが、若い刑事を諫めるときに、まるで漫才のツッコミのように頭を叩いくというシーンがあったのだが、これはどうだろう。
    安倍のキャラクター、つまり葛葉との関係を中心に据えるのならば、あのリアクションはなかったように思えるのだ。
    安倍と若い刑事との関係を見せるのならば、もっと別の諫め方もあっただろうし、別の方法で彼らの関係を見せる方法もあったはずだ。
    もっと言えば、安倍と若い刑事の関係で、安倍と葛葉の関係が深まっていっていることを、もう少しきちんと見せることだってできたはずだと思うのだ。

    せっかくの「植物」と「女」の2軸が気が利いているのだが、そのあたりが残念である。

    また、一番気になったのは、組織のリーダーである、堀川の存在だ。
    組織のリーダーとして、メンバーが付き従っているという「カリスマ性」が見えないのだ。
    風貌や台詞回しが芝居がかっていたりして、確かにそうしようとしているのだが、芝居がかった台詞回しの芝居をしているにしか見えないのだ。
    つまり、台詞も動きもぎこちなく、探り探りやっているようで、大切な「目」も普通すぎるからだ。

    彼が舞台に登場するまで、他の登場人物が延々彼のハードルを上げていただけに、この肩すかし感は否めない。

    逆にこんな、わざとらしいエキセントリックな男の設定にしていないほうが、無理なく人物を描けたのではないだろうか。
    つまり、「普通に見えていて、どこか変」というほうが、「植物」と「女」に侵食されていく男を描けたのではないかと思うのだ。

    植物に侵食されていく建物というイメージと、虜になっていく研究者や男たち、というイメージの重ね方はうまいのだから、もう少し人の造形をなんとかできたのならば、かなり面白い作品になったのではないだろうか。

    ラスト、あの植物の花を咲かしてもよかったのではないか。「植物」と「女」のイメージを合体させるような。
    例えば、葛葉の死体の上に咲いていた、というような設定で、舞台の上にもイメージとしての花を咲かせるとか、そんな感じに。
  • 満足度★★★

    ややネタばれかも
    傑作になったかもしれないが・・・・。

    ネタバレBOX

    放射能を吸収する植物をインドで手に入れた革命メンバーが、それ​を利用して国の転覆を目論む話。革命話しといえば清水邦夫、蜷川​幸雄のコンビでの傑作が多数あるのだが、今作もそんな展開を大い​に期待してしまったのが間違いか、やや物足りなさを感じた。もち​ろん扱っている題材が違うので無理だとも思うのだが、出だしから​何かゾクゾク感を感じさせる面白さがあったのは間違いない。作・​演出が杉田鮎味は前作もそうなのだが、現代社会の問題を物語に取​り入れる上手さは抜群だ。
  • 満足度★★★

    確かに昼ドラ&火サス。
    シュールな昼ドラ、不条理な火サス。

    確かにその通りでした。
    久しぶりにこの手のものを観ました。

    初めて「セカイアジ」を観ましたが、なかなかよくできていて楽しめました。
    今後に期待です。

    堀川役の方がいい意味?で気持ち悪かったです。
    あれは素なのか演技なのか一緒に観た友人と盛り上がりました(笑)

  • 満足度★★★

    私の・・・
    私のほうに原因があるのですが、時間軸について行けず、頭の中で整理しているうちに置いて行かれた感。すみません。
    舞台も素敵ですし、役者さんも良かったです。
    70年代の雰囲気は出ていました。学生闘争とかヒッピーとかフラワーチルドレンとか。

    (以下ネタバレ)

    ネタバレBOX

    あの花の種(絶望)をばらまくことが、何故全世界の核排除につながるのかなと、堀川のやろうとしていたことの意味が良くわかりませんでした。
    助手の女の子の「身体が笑っている」のも、副作用だと思っていたらそうじゃなかった。また、「時計をなくした」という会話の場面と時計を捨てた場面は、当然捨てた時間の方が先だと思うけど、そう考えると・・・・・・などなど混乱してしまい、かってに謎が謎呼ぶ状態を脳内で拵えていたために、ラストはかえってあっけなく「え、これで?」とか思ったのが自分的敗因です。

    2回見たら、もっと楽しめると思います。

    刑事さん、ケンドーコバヤシっぽかったです。
    堀川さん、ものすごく細くて異様な感じと、毎回同じように振りまわす握りこぶしが良かったです。
  • 無題303(12-056)
    19:30の回。18:30受付(整理番号付前売券)、19:00開場で10番ごとに入場。1列目座布団、2列目以降背もたれあり、お客さんいっぱい。「All You Need Is Love」は67(昭和42)年、学生運動だと68年頃、「ノルウェイの森」も同時期、そんな雰囲気と演技。川沿いの建物、2階があって、窓を開けると車や列車の音が聞こえてくる、ラジオ、謄写版、黒電話、ヒッピー風の出で立ち、振る舞い。らしさ、がよく出ていたと思います。特に星さんが演じた「堀川」、いい味出してます、ちょうどこんなイメージです。革命、オルグ、フラワーチルドレン、いかれぽんち、インド、アジ調のセリフ。
    下手、(見えませんが)2階へ通ずる階段、キッチン、テーブルとソファに丸椅子、ガラス戸の向こうはベランダ、すぐ下に川。ラジオ、椅子。上手、玄関へのドア、コート掛け、壁一面妖しい模様が。19:36開演〜21:13終演。

    ネタバレBOX

    放射能の扱い方、この時期いかがかと思うのですが…当時はこの程度の理解が一般的だったという前提の表現ならなんとなく分かる気もする。検索してみると、日本初の商業用原子力発電所は「東海発電所」で66年に営業運転開始とありました。で、これは「マッドサイエンティスト」路線かと思ったらそうでもなく、「葉」がニョキニョキ成長するのをみて(年代的に)「ウルトラQ」かと思うものの違いましたね。当時の風俗を丁寧に描くことによってお芝居は十分成り立つでしょうし…なので「葉」は何だったのか…CO2と植物、温暖化でもない。

    なぜこの家の2階なのかとか、紅茶?とか、これだけ繁ったら目立つでしょとか…、葉ッパはドラッグでもいい、川に飛び込んじゃうし、捜査ではなくただの密会だったのかとか、時計は何?とか、あれだけ大騒ぎしたあげく(そんなシーンはないけど流れ的に)爽やかに去って行くし…

    芦屋が帰ってくる、刑事がくる、葛葉とのやりとり、堀川はインドへ、行方不明者の捜索(ここがわからない…身寄りがなければ捜索願いは出されないだろうし、誰もしゃべらないはずだし、阿部の個人的な感情からなのか?)、川へ…など、時間が行き来するので、少しわかりにくい、
    (勘違いあるかも)

    壁の模様…最後、とても良いですね、幻想的、意表をつかれました、完全に。
  • 満足度★★★★★

    おもしろかった
    あの時代が好きな自分としては全てが肯定されてスっと入ってきた。物語は深読みすれば出来るような要素は多々あるが、いたってシンプル。構成がおもしろく、役者たちも好演。

  • 満足度★★★

     
    昼ドラ系サスペンスの趣で演技がくどいw
    ストーリー的にはわりと有りそうな話で昭和4.50年代くらいの設定かしら。
    革命家の役の人が気持ち悪くてよかったなあ。

    ネタバレBOX

    後半、現実と幻覚のシーンが頻繁に入れ替わるので、こちらもちょっと惑わされるような感覚に陥る演出はすごいと思う。
  • 満足度★★

    入り込めなかった
    クラシカルな美術と衣装と化粧。
    演技も大きく古めかしく。

    どうにもハマらず、いま一つと思ってしまいました。
    笑いは一切排除して作り上げてほしかったです。

    ネタバレBOX

    最後の熱の華は妖艶でよかった。
  • 満足度★★★★★

    実はストレート
    時代的な、衣装的な、キャラクタ的に特異な印象があるが、実はまっすくなんだなぁ。変に猟奇に走ってないで好感が持てる

  • 満足度★★★

    初日ソワレ観劇
    チラシの写真に使われた洋館の中で70年代風の昭和テイストの小道具(黒電話とかテーブルとか)や衣装が上手い具合に混じり合ってた。
    昼ドラをあまり見ないので男女関係の要素がどこまで忠実なのか知らんけど江戸川乱歩作品を彷彿させるような味があり、ドラマ作品のカット割りに大げさな効果音が聞こえてくるのが上手い事マッチするような妖しい作品。

    ネタバレBOX

    「熱の華」ってタイトルだから、口唇ヘルペス絡めてくるのか、と思ったら登場人物の一人がその症状だった。口唇ヘルペスは特に意味なし。
    屋敷を覆う樹木の葉が、訪れる人を麻薬のような感覚に陥らせる効果、幻覚や行動を起こさせるんだけど、一歩外出て変化する具合のメリハリをもうちょっとしっかり見せて欲しかったかも。
    なんか「ハイ外出た、別人格になりました」っていう台詞運びに見えた。
    描かれている背景で「放射能」「オルグ」という言葉が使われてたりして、反社会行為を思わせるけど破壊活動運動のリーダーの表情が優男過ぎて見え、あまりカリスマ性は感じなかった。
    人生の終わりを一緒に彷徨いたかったかのように見えた、葛葉と堀川と阿部の三角関係が印象的。

    ミステリーぽさもありつつのシュールだ、バランスのよい不条理劇っていうのかなぁ・・?
    初めて観る劇団のカラーは漠然と掴めた気がするので次も見てみたい。
  • 満足度★★★★

    発芽
    ニーゴー団は観たことあるけどセカイアジは初観劇。
    「シュールな昼ドラ、不条理な火サス」というのは確かに頷ける。
    なぜか篠田正浩の「悪霊島」を思い出した(物語は全く関係ないです)。
    美術いい仕事してる。
    毎回このテイストなら次も観たい。
    そして帰り際、西山聡と奥田ワレタが似ていることに気付く。

    ネタバレBOX

    ファーストシーンは大映ドラマか、とも思ったけど最後まで観るとやっぱ火サスかな。
    すずさん好きなんだけど理系っぽくないんだよね。

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