僕らの心象風景における、いくつかの考察【公演終了いたしました。ご感想お待ちしております。】 公演情報 僕らの心象風景における、いくつかの考察【公演終了いたしました。ご感想お待ちしております。】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-20件 / 21件中
  • 満足度★★★★

    ひとつの人生を描き出すセンス
    A⇒Bの順番で観ました。

    それぞれのバージョンに
    物語の繋がりを美しく見せる切っ先があって
    しかも、2つのバージョンを観たことで浮かび上がってくるものもある
    単純に男女バージョンというのとも
    ちょっと違う。

    なんだろ、上手く言えないのだけれど、
    一つの物語が完全に裏表で表現されているわけでなく
    120度くらいの重なりから垣間見えるものが感じられて。

    作り手の、物語の質感を磨き上げる
    手腕の秀逸を感じました

    ネタバレBOX

    両作品に共通して
    狂言回しを演じる犬の出来が恐ろしくよくて・・・。
    芸が立つ、気鋭の噺家の態で
    物語の道筋をつける。

    彼が切り分けていく物語に、
    いくつもの可能性が生まれ、
    それぞれのバージョンの主人公が
    自らの想いのなかで
    物語を置き換えて、
    人生を歩んでいきます。

    役者達のお芝居には
    ロールをべたつかせないような
    ソリッドな部分があって、
    だからこそ、切り分けのなかで
    場の色がスイっとかわる。
    演じる場にしっかり刺さる切っ先をしっかりと感じつつ
    一方で場の色にしがみつくことのない
    強さにとどまらない表現の瞬発力のようなものが
    しなやかに舞台に重なり
    物語の時間をくみ上げていくのです。

    二つのバージョンのそれぞれの主役たちには、
    半生を背負いきる持久力をもった
    ビビッドさがあって、
    犬の語りとともに舞台を貫く。
    で、そこに交差していくキャラクターたちの
    主人公たちとの距離感のようなものが
    とても緻密に作られていて、
    その変化が、場の色を買え
    シーンというか分岐点ごとのニュアンスになっていく。

    そして、二つのバージョン、
    そのテイストの違いは
    事象の表裏というのとはちょっと違っていて、
    同じ部屋の入り口と出口が異なるような感じ・。
    両バージョンを観ると
    表裏では見えない
    ジェンダーの違いのようなものが
    肌合いとして伝わってくる。

    どちらのバージョンも
    観終わって、ちょっとさびしくて
    でも、不思議に心満ちるものがあって。

    ライティングも美しく、
    役者の動きや音にもセンスを感じる。
    デリケートな肌触りと
    広がる時間の感覚に、
    たっぷり浸されてしまいました。
  • 満足度★★★★

    両バージョン観ました
    両バージョン観ました。
    個人的にはBバージョンのほうが共感出来たかな。
    (まあ、AからBの観劇に少し間が開いていたので若干Aの記憶が薄れているのも影響しているが)
    記憶の改変設定は若干分かりにくい部分はあったが、面白かったです。

    ネタバレBOX

    Bバージョンで、不覚にもだてあずみ。の涙に涙した。
  • 満足度★★★★★

    観終わりは☆4つ、後からプラス
    Bのみ観劇。

    冒頭の軽快なダンスみたいなもの面白いね。

    実は深刻で複雑な心の内側を表に出さずに、記憶の書き換えを淡々とテンポ良く描き出すところが抜群にいい。

    ただ、観ている間は何故かとても冷めていて舞台上との距離感を感じました。
    しかしながら、夜中に目が覚めるくらい後からジワジワきましたよ。
    自分の心象風景が物語の世界のどこかで交わりでもしたかのように・・・・・。

  • 満足度★★★★

    B:彼女との別れにおける考察
    Aの「出会い」に対して「別れ」の考察であることからあれこれが対照的。なのでAでの「誤った記憶」側の話かと思うとそうでもなく、パラレルな世界の層はどんだけあるんだ?みたいな。
    が、終演後に実は世界はA・B・Cの3つと聞いて驚いたり納得したり。ものの見事に謀られた感じはむしろ爽快。
    AB両サイドを観てさらにそれを知った上でもう一度観るとまた新たな見方ができるんだろうなぁ。

  • 満足度★★★★★

    合わせ技一本!
    11日A→19日B
    スタンダードなAから裏側を描いたBに、どちらも不完全なお話かもしれませんが合わさったときの満足感が非常に心地いいです。
    間の一週間、非常に待ち遠しかったです。

    やはりA→Bが良い気がしますね!
    A公演はキャラが全体的に生きているしこちらが基本な気がします。
    B公演はA公演を観た後にムフフとほくそえみながらだてさんの熱演に見入ってしまいます。

  • 満足度★★★★★

    無題304(12-057)
    本日最終、Bです。今夜は箱の正面席、ABセット券だったのに前回と違う...正面から見ているとずいぶん印象が異なります。「夏への扉」、これがお好きだということでした。私がハインラインを手にしたのは「SF70 銀河市民(76/8)」が最初、「SF181 メトセラの子ら(76/9)」、「SF207 月は無慈悲な夜の女王(76/10)」、「SF217 人形つかい(76/12)」。
    「SF345 夏への扉」は79年5月、結構遅いのでした。だてさんは、劇中その本を手に…。新訳版ではなく、ピートが扉の向こうをみている文庫(福島訳)、キャラメルボックスが原作に沿って舞台で演ったのと、谷藤太さん脚本のものを1度ずつみました。私は、原作とは離れるけど後者が好き。ハインラインが亡くなっておよそ四半世紀、いつも読書とは別のカタチでSF作品に触れると、ずっと眠っている本たちを揺り起こし、ページを開こうと思うのですが、それがなかなか。

    あの時、誰もがそう思うその時、踏み出すのか、振り返るのか、引き返すのか、開けるのか、閉ざすのか、見つめるのか、そらすのか、語るのか、沈黙するのか、それは誰のため。
    2回目、骨子的な部分は同じですが、こちらほうが心に沁みる。役者さん、みなさんいい、改めてそう思いました。縦長の舞台、奥から手前まで、立体感があります。

    19:35開演〜21:05終演。

  • 満足度★★★★

    A:彼女との出会いにおける考察
    なるほど確かに「心象風景」…でありながら考えようによってはパラレルワールド、あるいは過去に戻って「あの時ああしていれば…」を実行する時間モノの変奏ながらSF臭を消して見事。
    主人公の「僕」が、哲学的な事を言う飼い犬(!)に導かれて辿る、スレ違い続けた女性と知り合うまでの記憶の旅路、いくつになっても浪漫を捨てられない男衆(σ(^-^) を含む)にはハート直撃か?
    冒頭を筆頭に時折入るラップ風なパートも良きアクセントで◎。

  • 満足度★★★★★

    運命なんて
    今日はBと、名のつく公演でした。
    昨日はAと、名のつく公演でした。
    やさしい 気持ちが伝わってきました。

    出演している役者の方々も すてきでした。

    ネタバレBOX

    昨日 出会う話を 観て、ひきこまれていく ので びっくりして。
    帰って寝込みました。

    今日は 出会わないために の 話を観て 切なく感じ たり
    しました。

    どんな道を行けば いいのか は、わからない私 が 生きていくことも普通のお話かもしれなくて 、でも 運命の人 は いるのかいないのか。

  • 満足度★★

    両方観ないと?
    ストーリーAのみ観劇。断片的なエピソードが紡がれているが、補完する部分が欠けている印象で、Bも観ないと完成しないのかもしれない。とは言え両方観るには時間の都合がつかない。できれば1つで完結する作り方にしてほしかった。

  • 満足度★★★★★

    無題298(12-051)
    19:30(A)の回。19:01受付(整理券あり)、階段が狭いし、受付後並ぶと、あとからきたお客さんが続いてその列に並んでしまいます。人の配置ができなければ看板に大きく書いて(受付は階段下へ、とか)、わかりやすい位置に置いておくのが親切。19:10開場~19:34床のシートを剥がし、ドア部分に暗幕、場内暗くなり開演~21:08終演。

    南さん&だてさん、「とても個人的な」「バータイム」に続いて3作目。だいたいこの劇場(1Fだったけど)は「とても個人的な」が初めてだったので、時はひとつ廻り、おふたりの作品では、ほぼ約1年ぶりになります。

    ふりかえると、3作とも「繰り返す」こと、それは「やり直す」ということが中心にあったのではないかと思い始めました。

    やろうと思ってもできなかったこと、やってもダメだったこと、あとで気がついたこと、気がつくことがなかった多くのこと、そしてゆっくりと忘れてゆくこと。

    SFの世界では「if」や「バラレル」などのシチュエーションがよく採りあげられ、湖面の波紋が広がってゆくように、自分の手を離れて世界は動きます…闇よ落ちるなかれ…と。

    ネタバレBOX

    ■雑記
    フロント席=パンフが置いてある席、自由席=正面の箱になっている席、なんですね。敷かれているシートに沿って、入り口から見て左側の丸椅子に座ります(座蒲団あり)、座ってみると「とても個人的な」もこんな位置だったと気づく、コの字型客席配置、なので反対側にもお客さんがいらっしゃる、結構縦長の舞台、奥の床にはグリーンのフラフープ(?)、天井から透明な裸電球、合間にラップ風のセリフと動き、舞台の両サイドに並び順番に正面へ、横から見ていると役者さんが重なって見えなかったり、後ろ姿になったりしますがとても近くでみることができる。結婚してからは左手の薬指には指輪があった。
    夢の中で現実を再世するというお話、過去へ遡って「こうあってほしい」「こうあるはずだった」世界へ近づこうとする、でもこのことを肯定するということは「今」に対して「No」ということになるのではないかと思う。「パターンA」と「パターンB」…可能なその無数の組み合わせ、己の決定には己自身が責任を持つ、が、そう言い切ってよいのか...この世の中。

    同じ路、既知の行動、そのラインを踏み越え無限へと歩みだす。人が生きる=「人生」はその繰り返しなのではないか、ループから抜け出し、先頭に立つということが。

    ドクター・ペッパーは、実は人気商品だったんだろうか。

    余談ですが、「実はこうだった」でちょっと思い出したのは、映画「500日のサマー」、2つのシーン(本人の思い込み&現実)を同時にみせたところ。

    サッカー選手という設定はちょっと厳しい…お二人とも小柄ですし、違うスポーツや技術的なもののほうがよかったかも。

    個人的には…過去でのやり直しはNGだと思っているのでした。
  • 満足度★★★

    Aも観たい!
    チケットプレゼントで、Bを観させて頂きました。
    (前の私用が押してしまって、冒頭の10分遅れたのが後悔!!!)

    とても独特で面白かったです。
    うん、Aも是非観たい!!

    ネタバレBOX

    画廊という空間をどのように使うのかとても気になっていたのですが、会場に入ったら、「なるほど」って感じでした。
    ファッションショーみたく、ランウェー部分を上手に使っている印象でした。

    役者さんたちも、きちんと作り上げれていて色々考えさせられました。
    内容も共感する部分が多くあって、観に行って良かったです!
    脚本が良かったのかな。でも、何故男の子は病気になってしまったんだろう。そこがキーポイントなんだろうけど、唐突すぎてちょっと?が浮かびました。
    でも、先輩のアヤという人物にめちゃくちゃ感情移入して、グッと来ました。あの、「なんで分かってくれないの!」という感情の表し方が良い!

    個人的に好きだったのは、照明の電球でした。
    衣装とも合ってて、なお良かった。
    照明を含め、全体的に色使いも良いし、雰囲気も作ってて私好みでした。


    ちょっと残念だったのは、早口で滑舌が悪くなった部分があったところ。数カ所聞き取りづらかったです。

    時間があえばA公演を観て、全体像を知りたかったです。
    でも、片方だけでも観れて満足!
  • 満足度★★★★★

    B:気持ち +ABサイクル後
    B。

    切ない。
    Aだけでは少しモヤモヤしていたのが吹き飛んだ
    泣ける。何カ所かくる。
    やさしさいっぱい。思いやりいっぱい。

    パーティーまで。関係者まで含めて暖かい。

    【ABサイクル×2】(2/19加筆)
    また、泣けました。(恥ずかしいので少し抑えながらでしたが。)
    別れなんだけど、やっぱり出会いにも感じる。
    人(人以外も含む)を想う心が素直で、その姿がとてもうらやましく思えた。

    自分の人生を書きなおすとどうなるのか、考えてみたくなった。

    ネタバレBOX

    全体に、「ひずみ」の起こし方が面白い。
    設定は非現実的なんだけど、まったく違和感を感じないのが不思議。

    いつも1回目は、すこし?が残る(といっても全体は楽しめる)のだが、
    2回目では、全てが繋がる。
    1回で理解させろ、という話もあるかもしれないが、1回目で少し引っかかりが残るぐらいのほうがいいのかもしれないと思い始めた。

    【A】
    ラストシーンがいい。
    最初はどっちを選んだのか分からなかったが、
    最後のセリフで理解。
    あと、「ご主人を想う」チャッピーの気持ちが痛い
    お葬式のシーンも好き。

    【B】
    Bがあとが故、Aを踏まえた"笑い"が多い。楽しい。
    (多分Bからだと、誰が誰と結婚したのか、こんがらがるかもしれない)
    好きなシーンいっぱい。
    先輩に譲ってしまうところ、先輩が迫るところ、
    「運命ごと受け入れる」からの一連のシーン、分かれるシーン
    (とくに子供が・・・、というところでのだてさんの表情)、「句読点」の一節
    最後、チャッピーに傘を差し出す瞬間。
  • 満足度★★★★

    B
    淡々と進む普通にある日常。
    犬の落語調の台詞が、もう少し聞き取り易いとなお良かったなぁ~
    これで終わるのかなぁ~と思ったら、グイっと心を掴まれた。
    観ないとこの感じはわかってもらえないんだろうなぁ!
    今日観て、Aバージョンも観たくなりました(^^)

  • 満足度★★★

    半々
    何となく不思議な感じの舞台でした。良かったような・・そうでなかったような半々の気持ちです。だんだん話しに引き込まれていきましたが、個人的に最初や最後の踊り(?)が苦手でした。

  • 満足度★★★★

    Bです
    不思議な感じです。なんか観終わって、ふわっとしています。
    最初からテンポがよく、心地よかったです。
    ちょっと切ない物語。いい本だと思いました。

  • 満足度★★★

    A
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白かった。

    ネタバレBOX

    男子(大柿)が運命の人・女子(だてあずみ。)に出会い結婚するために、犬(芝原)を水先案内人にして、人生を振り返り、繰り返すファンタジーな話。
    犬が何度も人生を繰り返させる理由は終盤明らかになるが、その設定やルールはくどくなく気にならない。見方によっては、(恋愛における)タラレバ話で受け付けないってこともあるかもしれないけど、本作品は演出が上手いのか、90分飽きることはない。
    ただ、男子が体調に異変をきたすという筋がやや唐突な印象ではある。そもそも、だてを運命の人という位置づけにしているのも、そうなの?という感じがする。まあ結果よりも「過程」が大切な話とも思うので良いのだけども。
    とはいえ、Bパターンも見てみたくなる内容だった。

    母役の田中千佳子は率直にうまいと思ったし、先輩役の李そじんはストレートに魅力的だった。友達役の藤尾姦太郎も妹役の安田友加も、男子の人生にチラつく人物を好演してた。信國輝彦や霧島ロックにように遊びのエッセンスを加えた人物像や小道具は嫌いじゃない。

    ちなみに、先輩のセリフ「誰も入れないからきれい」はグッときた。
  • 満足度★★★★

    A
    不完全な物語。だから愛おしい。優しさが貫いている。

  • 満足度★★★★

    A
    彼女との出会いにおける考察

    まず、音響。
    何度か違うライブできかせてもらってますが
    不思議な世界に連れて行ってもらえます。

    物語のルールは少し難しいけど
    とっつきやすいおはなし。

    Bも見たくなりました!

    大柿さんの熱演が最高でした

  • 満足度★★★★★

    観劇
    当日券で滑り込み。シンプルな舞台が映える。心象風景が強烈に焼き付いた。

  • 満足度★★★★★

    A: 時間 + 気持ち
    初日ソワレ。

    時間の流れが楽しい。
    どの時間のどっちの話をしているのかが明確じゃないとこもありながら、スッと流れに乗っている気分がする。

    左右・前後、照明を考えて空間が使われている。
    ただ一番奥だとちょっともったいないシーンあり。

    役柄もそれそれ個性的なのだけど、何か同じようなゆったりとした優しさを感じるのは狙いなのだろうか?

    Bがどんな感じになるのか楽しみだ。

    (17日ソワレ:B観たあとの2回目)スコア修正
    設定が分かってみると、最初から最後まで一直線の流れが見えた。
    実は前回は最後の30分が切れて見えていた…。
    MPは観れば観るほど、感じる部分が多い(私のActive Listening力が不足???)
    ラスト3シーンほどもものすごく意味深い。

    それにしても、芝原さんの芝居はすごい。しびれる。
    ほんとに琴線にずばっと触れてくる。
    (他の役者さんもそれぞれいいシーンがあり、楽しいが)


    ネタバレBOX

    実はBから見たほうが分かりやすい?
    でもA観てないとBでなぜ「別れ」を求めているのかがわからないかもしれない。

    記憶を変えることにより、将来シナリオも変わる。しかも変えられる可能性のないようなことは変わらない。この設定が面白い。

    主人公もそうかもしれないが、犬のご主人への愛、先輩の恋心がすごく切ない。
    人を想うことの大事さを久々に感じた気がした。

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