THE BEE Japanese Version 公演情報 THE BEE Japanese Version」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 満足度★★★★★

    醍醐味
    舞台における醍醐味として見立てがある。

    見立てがふんだんに使われていて、またその見立てにより醸し出される恐怖に否応なしに引きずり込まれていきました。
    視覚から受ける情報を脳で変換し、感情を掻き立てる。
    舞台観劇がなぜ楽しいのか。
    いくつもある答えの内の一つを観ることができて嬉しかったです。

  • 満足度★★★★★

    まさに高密度!!
    片時も目が離せなく、気が抜けなかった。

    自分の知能では理解がついていけないことも多い野田作品の中では、非常にわかり易かったことも嬉しい。
    それから宮沢りえ。
    年々、素敵な女性になっていくなぁ。

  • 満足度★★★★★

    何度も再演を繰り返してほしい名作
    一方、野田秀樹という俳優が持つカン高い声とハイテンション、優れた身体性そのものがこの作品のエキセントリックな世界観を担保している、とも思っています。

  • 満足度★★★

    メビウスの輪になった暴力
    公式サイトによると、2006年にイギリス、翌2007年に日本でそれぞれ
    初演された作品の再演作品との事です。

    しかし、5年の歳月を全く感じさせないほど生々しい会話の応酬は、
    この作品が既にある程度の普遍性を持ってしまっているのか、
    それとも5年間の間、社会の方が何も変わるところが無かったのか
    判断に迷うところです。

    ネタバレBOX

    筒井康隆円熟期(と個人的には思っています)の作品、「毟りあい」を
    下敷きに書かれた作品なので、マイルドな演出が施されているとは
    いえ、筒井の攻撃的かつ不条理な作品展開、ひいていうなら個性が
    全面に出されています。

    最初、被害者であったはずの、何の変哲もないごく普通の男が
    ある時を境にして加害者に変貌する。この時、男の妻子を人質に
    とっている、加害者であるはずの脱獄囚は被害者になったわけで
    この構造が興味深く感じられました。

    そして、最初は、それぞれ人質に向けられていた、徐々に加速度を
    増す暴力の応酬が、やがてメビウスの輪の如く、暴力をふるう側の
    自分自身に向かってきている、皮肉だけど恐ろしい帰結。

    徐々に聞こえ始め、暗転では舞台上を覆い尽くさんばかりに
    大きくなる蜂の羽音は、男が徐々に正常さを失っていく、その
    境目で鳴らされる警告音であり、もしかしたら狂気へのいざない
    であったのかもしれません。

    「今度は…俺の小指を送ってやるよ…」

    既に、目的が何であったのかすら消え失せてしまい、自己破滅的な
    暴力を日課のようにふるうしかできない、異常性に一瞬身震いしました。
  • 満足度★★★★★

    ズーズー ズーズー
    2009年の『パイパー』ときは観劇前日に妊娠6ヶ月が明らかになり、2012年の今回は先週離婚協議中の発表がありました。舞台に合わせてのマスコミ報道、色々あります宮沢りえさんでした。

    ネタバレBOX

    被害者の家族が似つかわしくないと自覚した男の報復というか我慢比べの話。離婚協議中の報道があったばかりの宮沢りえさん、このお芝居でも犯人の夫と離婚したいみたいなことを言って警察に非協力的だったことから大事件になってしまいました。

    ですが、最近起きた亀岡市の交通事故で似たような話が問題になりましたが、事件の最中に警察が加害者家族と被害者家族を会わせたことが間違いだったのでしょうね。と言うことは、身も蓋もありませんが、普通は起こり得ない話ってことですか。

    今回の小道具は…、長いゴムがヌードルになり、口に入れているのを見ると苦くて臭いだろうなと思いました。鉛筆が箸は分かり易いですが、鉛筆が指になってこれを折ったり包丁で切断したり、割り箸も指として切断したりでした。

    引きずられてドアから放り出される刑事がその家の子供に切り替わるところなど、別の役に切り替わるときの一瞬の隙も与えないスピード感溢れる連続性はお見事でした。

    近藤良平さんが子供の誕生プレゼントのために電卓を盗んだあたりのセリフを飛ばしていました。あまりにも話が通じず、二回同じセリフを言うので笑ってしまいました。

    異常な我慢比べもそれが日常になるとマスコミの注目を集めることもなくなり、誰を守っているのか、自分の家族はどっちなのか、もうどうでもよくなってしまい、頭の中でズーズーと聞こえる羽音とともに次第に狂っていくのでした。
  • 駄目だ慣れちゃ駄目だぎゃー
    体内の整理がまだついてない。吐き気が治まらない。
    リピーターの方も多いようですが、その気持ち分かりますが、
    これはでも本当に、本当に、本当に、みーーーんなが観ればいいのに!

    カーテンコール。呑気に拍手なんかしてる場合ぢゃないよー!

  • 満足度★★★★★

    日本バージョン
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    【The Bee 】の日本バージョンを観劇。

    前回のイングリッシュバージョンと同じ戯曲で、日本人の配役に変​えての公演。
    イングリッシュバージョンが外国人向けか?ややストレートプレイ​に近い形で行っていたのに対して、日本バージョンば大胆な小道具​の使い方で、野田秀樹の得意の小劇場っぽい表現の数々で展開して​いく。ただ初演に比べるとイングリッシュバージョンはさほど進化​はしているようには思えなかったが、日本バージョンの方は更に明​確にテーマを表現していったようだ。サラリーマンが被害者から加​害者に変貌していく様の変わり方が異常過ぎで、明らかに今の日本​にメッセージを訴えている。同じような問題を全世界でも抱えてい​るのに、何故日本に対してここまで訴えるのか?イングリッシュバ​ージョンは物語を通してメッセージを伝えていたのに対して、日本​バージョンは最初にメッセージありきで出来あがった芝居の様にも​感じ取れた。改めて両作品を比較してみると、世界での日本の存在位置というのがかな​り危ういのではないか?と演劇を通して野田秀樹の心の叫びが聞こ​えてくるようだった。

    初演では秋山菜津子が演じた役を宮沢りえがどのように演じたか?​日本一スリップが似合う女優と言われている秋山菜津子の色気に対​して、宮沢りえは生足丸出しで、野田秀樹扮するサラリーマンに前​、後ろからと犯されていき、哀れに狂人化していく野田秀樹を見つ​める一瞬の表情、そして自らも奴隷の様に野田秀樹に奉仕していく​虚ろな表情、今作が宮沢りえの生涯の芝居でベストワンと言っても過言​ではない!と思わせるぐらいに非常に良かった。今作の宮沢りえの​芝居を見逃すのは勿体ないと思われるので、是非劇場へ!

    尾藤イサオの【剣の舞】というおバカな歌が効果的に両バージョン​で使用されていた。
  • 満足度★★★★★

    狂気への瞬間
    English Versionを観に行った時に勝手にJapanese Versionよりもこっちの方が良いだろうなと勝手に思っていたのですが、そんなことはありませんでした。むしろこの二つは全く別の作品でした。台詞などのニュアンスも多少違っておりそこも面白いなと思いました。そして何より演出によって全く違う作品となるのが一番大きく、初演は見ていないのですが、シンプルな舞台美術の見せ方がこの作品キーかなとも思いました。野田さんの男としての狂気が見れる部分もよかったと思います。
    勉強になりました。ありがとうございます。

  • 満足度★★★

    English Versionよりソフトな印象・・・
    3月のEnglish Versionの初見のインパクトが強すぎたせいか、今回のJapanese Versionの方がソフトな印象。

    宮沢りえさんは痩せぎすなイメージがあったけれど、全然そんなことはなくて、色気もあって、へ~っという感じ。

    池田成志さんの百百山警部を観て、『熱海殺人事件』を思い出してしまった。昔池田さんの木村伝平衛部長刑事を観たことがあるのだが、警官役だし、登場するときのセリフ回しとかBGMの入り方が似てる気がしてなんかなつかし~い気分に(^^;

  • 4月27日(金)S
    宮沢りえが美しすぎる!!

  • 満足度★★★★

    2日め観劇
    大まかな美術セット等は前回と同じ。上演時間約80分程度。
    極普通で真面目な成人の男から残虐な性格に変貌する狂いっぱなしの展開には、見る度に緊張と薄ら寒さを覚える。
    野田さんのオスの部分の演技が見られるのも貴重なのかも。

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