紐育に原爆を落とす日  無事千秋楽終えました。沢山のご来場ありがとうございました。 公演情報 紐育に原爆を落とす日  無事千秋楽終えました。沢山のご来場ありがとうございました。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    A
    なすのさんのもんぺ姿がかわいかったので、栃木の「JAなすの」の特産・梨「那須のめぐ実」のイメージキャラクターに推薦しておきました。

    ネタバレBOX

    んとですね、当時の物理学者が複数の軍人相手に殴り合いをして、しかも勝ってしまったっぽい。
    これはどうなんですかね。体鍛えているようですから、アクション場面はやりたいのでしょう。
    でも、どうなの~どうなの~、泣いて馬謖を斬る勇気も必要なんじゃないでしょうか。
    ・・・と思ったのは私だけのようなので安心してください、獏天さん。
  • 満足度★★★★★

    A公演
    大迫力の素晴らしい舞台で感動した。
    当日パンフの挨拶で作者の原爆や放射能への思いが伝わり、自分の無知さを知る。
    戦争の激戦地や原爆投下後の広島の描写がリアルで生々しく観ているのも辛く胸が痛かった。
    シンプルな舞台装置の中、照明の使い方が効果的で、助手の憎しみに燃えるシーンや彦坂次男の狂気のシーン、ラストの彦坂長男のシーンなどとても印象的だった。

    難しいテーマだが飽きさせる事無く、引き込む物語に劇団の実力を感じた

    熱いメッセージが伝わり魂が揺さぶられた。

  • 満足度★★★★★

    Aバージョン
    差別や恨みから愛国心まで、あらゆる感情を止揚して人類愛を貫いた彦坂のような人間が本当に高貴な精神の持ち主なんでしょう。彦坂が戦後をどう生きたかという話も見てみたい。

  • 満足度★★★★★

    【A公演】熱い!
    恨みの連鎖のこと、核を扱うことについての真剣なやり取りに感銘を受けました。

    ネタバレBOX

    二人の科学者の気持ちはよく分かります。個人的な事件に巻き込まれたのであれば自分自身の判断だけで済みます。しかし、事が戦争だけに抗し難い面もあろうかとは思いますが、それでも私は恨みの連鎖を断ち切るために原爆開発を拒否した彦坂博士に共感します。

    ただ、彦坂の腕力をすれば漆原たちの出発を阻止できたでしょう。途中で墜落したのか不発だったのか、結果的には日本の原爆は爆発しませんでしたが、最後の最後、彦坂が漆原たちの行動を黙認したようにも見えました。

    原爆も原発も根は同じですし、事故が起きれば被害も同じです。核に触ることの愚かさについて、もっと真剣に考えるべきでした。

    原爆を爆発させる方法、二機の飛行機を空中で衝突させて起爆剤としてのエネルギーを得るという方法は信憑性がありました。どのようにしてニューヨークに運ぶのかなと思っていましたが、一回原爆を使って太平洋の島を制圧し、そこからニューヨークに飛んで行くというものでした。少々無理があるかなとも思いますが、作戦としては納得しました。

    黄色い猿と白い豚、ある種のパニック状態ではお互いを人間として見なくなることがあります。恐ろしいことです。
  • 満足度★★★★★

    Zバージョンを観た
    序盤、キャストらのダンスから始まるが、毎度の如く、これが獏天フィルム演劇企画部のエンタメ性溢れる出だしなのだが、箱のキャパ以上に声量が大きくて煩い。特に那須野恵の声がでかすぎ。苦笑! それでもここのキャスト陣の優秀な演技力には毎回、感服させられる。五十嵐康陽などは登場した瞬間には役作りが完成されており、今から始まる演劇の悲壮感までもが表情に見えるのは流石! また、浜谷康幸の独特の引き裂かれるような魂の叫びは観ていて圧巻だった。今回、浜谷康幸は天才物理学者彦坂だが、マッチョで雪駄を履いてる物理学者ってどうよ?!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    物語は昭和20年、広島に原爆が落とされる以前と以後広島を描写する。
    新型爆弾=原子爆弾の開発中であった孤高の天才物理学者彦坂は理論は完成していた。しかし、その理論はアメリカ物理学会に横取りされた挙句、弾かれ、日本でも重用されなかったのだった。彦坂自身、原爆の恐ろしさを充分に熟知していたので、これを使用することに大きな懸念を抱いていたのだ。

    一方で乾家の小さな日々の積み重ねの毎日が原爆を落とされたことで一変し、何もかも失ってしまう。赤みを帯びた何もない大地、子供の墨のような遺体、爛れた皮膚、呻き叫ぶ声にならない声、これらの地獄絵図を見た二人の物理学者、彦坂と漆原は意見を対立させる。

    婚約者を投爆によって失った漆原は、原爆を開発してアメリカに復讐投爆することが、この国を救うことである。恨みの炎でアメリカ全土を焼き尽くしてやる。と主張し、一方で、彦坂は崩壊のスパイラルから抜けられらくなる。押しとどめろ、と説得する。この物理学者二人のやり取りは日本人の倫理として物語を浮かび上がらせるが、一方でアメリカの倫理も想像する。いつの世も、倫理の主張は置かれた立場によって多少、変わってくるものだ。

    終盤の「忘れましょう」の繰り返しは日本の未来の為に、とあったが、この独白は彦坂のものだ。忘れ難いほどの絶望的な経験をしてからの己へのバイブルだ。しかし、ワタクシたちは決して忘れてはいけない。中島みゆきの「アザミ嬢のララバイ」の選曲が舞台にマッチし臨場感が溢れていた。そしてフィニッシュは孤高の天才物理学者彦坂を中心に配置し、キャスト全員で歌うパロディだ。これは現在の日本人としてのギャップをあからさまに見せつけ、観ていて何故か不条理な思いに打ちのめされた。こういった仕掛けはイデヨシフサの上手いところだ。

    次はAバージョンを観る。配役がガラリと変わるようであるいみ、役者泣かせだ。笑
  • 満足度★★★★

    二人の憎しみ
    チケットプレゼントにて鑑賞。100分。

    熱気のある充実の舞台だった。

    ネタバレBOX

    日本での原爆研究者2名の想いと憎しみと倫理観からくる生き様が主軸。
    彦坂忠義(浜谷)は、広島の惨事を目の当たりにし、原爆の存在(人間が原子を操ること)に疑問を投げかけ、原爆を作らないと決意する。その助手の漆原士道(時津)は、愛する人を亡くした憎しみから、ニューヨークを原爆で焼き尽くすと決意する。
    二人とも見せ場のシーンがあり、特に浜谷のラスト演技は、照明効果も手伝って、物理学者の苦悩と反骨心、個人的憎悪など複雑な気持ちの入り混じった名シーンになっていた。
    時津の演技もかなりキテいた。一種の高揚感を含んだというか。

    憎しみに憎しみを返すのか、原子を操ることは罪なのか、人の命は本当に大切なものなのか、戦争とは誰が始めているのか。戦争という非常時にこそ色濃く浮き上がるテーマだと思う。(というかこうならないと人間は考えないのか)


    前回公演に引き続き、「人は死んだら終わり」というセリフもあり、前向きなメッセージ性も含んだ良い公演であった。
  • 満足度★★★★★

    戯曲作家の素晴らしい感性に脱帽です
    北区出身の那須野さんを見に行ったのですが、想像を遥かに超えて素晴らしい台本で、作者の磨き抜かれた感性を感じずにはいられませんでした。
    北区では比較的出番の少なかった時津さんや水鳥さんも活き活きとしており、彼らも本当に力のある役者さんなんだなと改めて感心しました。役者さんといえば、何と言っても浜口さん、初めて見ましたが、何か特別なオーラが出ているようで、台詞が心にズキンズキンと入ってきました。人は原子なんか触っちゃ駄目だという台詞、私は広島出身なので、特に感銘を受けました。
    最初のダンスの最後で那須野さんが右手を強く突き上げるのですが、「今、義理と人情は女がやっております」とかぶってしまって、少し嬉しくなりました。

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