アパッチ砦の攻防 公演情報 アパッチ砦の攻防」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    これぞ三谷幸喜のシチュコメ
    再演を繰り返すたび、改作していった作品らしい。

    それが裏目に出る場合もあるので、観る前は心配だったが、まぁ、初演は観ていないので比較はできないものの、すごく面白くて安心した。

    私が観ていたころの東京サンシャインボーイズは熱気に満ち、こういう面白さだったのだ。

    当時、私が同行した芝居好きな人、芝居になじみのない人、みんな一様にゲラゲラ大笑いできるハッピーなシチュコメだったのだ。

    三谷幸喜氏については「はっきり言って面白くないから観ない」とか「それほどとは思わない」と言う人もいて、それは売れてからの三谷作品を観ている人が多く、私はいつも大変もどかしくも口惜しい思いをしている。

    「あまり面白くない」と言いながらも観続けてる人がいるのが、また不思議なのだが。

    だから、これは我が意を得たりの作品でありました。

    B作さんと角野さんといえば、「渡鬼」のオヤジバンドの仲間としてもおなじみで、息もピッタリ。

    今回の観劇で1つ残念だったのは、劇のクライマックスにきて、私の四方の女性客が申し合わせたように、バッグの中をガサゴソとまさぐり始め、その音の耳障りなことと言ったら!

    終演まで待てないのだろうか。

    隣客の2人に至っては、飴を勧める、断るの応酬で台詞が聴き取れなかった。

    この人たちは終演後の会話によれば、「招待券をもらったお仲間」だそうだ。

    劇場には何をしに来ているのか、その目的を観客にはトクと考えてほしいものだ。

    ネタバレBOX

    シチュエーション・コメディーのお手本のような作品。

    いかに自分の目的を果たそうとするとはいえ、鏑木(佐藤B作)みたいに身勝手な御仁は困りますねぇ。

    翻弄される現在の主、鴨田(角野宅造)の困惑ぶりが可笑しい。

    人を食ったような偽外人ビビアン(小林美江)や、自治会副会長夫妻(たかはし等・フジワラマドカ)、大学教授ではなく実は居酒屋のオヤジだという堤君の父(市川勇)など、三谷のシチュコメらしい登場人物が面白い。

    マンションのベランダに出されてしまうのも、サンシャインボーイス時代の手法で懐かしい。

    鴨田の妻役で、沖直未を久々観たが、いつもキリッとした役柄が多いので、おっとりとした天然ボケの役は新鮮だった。

    鏑木の別れた妻、あめくみちこはB作の実生活の妻でもあるせいか、力が入りすぎてスリッパで強く殴り、お互い笑いをこらえていたりする。

    電気屋役の斉藤清六に、自分も年を取ったなあと歳月を感じた。

    気になったのは、寿司屋の出前が6人前とはいえ、随分届くのが遅いなぁということ。

    余談ながら、過去のキャストで、西郷輝彦の鴨田はどんなふうだったのか、観てみたかった。

    カーテンコールでB作からユーモア交じりで出身地・福島への震災募金のお願いがあり、会場で募金させていただいた。





  • 満足度★★★★

    おもしろかった
    みんな達者ですね。前見たときは、B作さんが病気で升毅さんが鏑木さん役、角野卓造さんの役は西郷輝彦さんでした。今回さらにバージョンアップ。ただちょっとくどいかなと思うところもありました、正直言うと。

  • 満足度★★★★

    さすがです
    卓三さん、やっぱり凄いですね。

  • 満足度★★★★★

    進化し続け、笑い度アップのアパッチ砦
    笑った、笑った。
    それは力技。
    ライブ感、躍動感もあるところが、うまい人たちが演じているのだと実感できる。
    単なる再演というだけでなく、前に観たお客さんも楽しめるように、毎回ブラッシュアップしているというのも素晴らしい。

    ネタバレBOX

    再演を重ねている作品だ。
    基本構造は同じだが、加筆等で初演とはまったく違う作品のようにさえ感じた。
    …と言っても初演15年前なのでよく覚えてないけど(笑)。

    コメディの教科書のような設定の連続で、ハラハラさせたり、「そりゃいくらなんでもないだろ!(笑)」と思わせたりがいいのだ。
    むちゃな設定が連続しても、テンポと役者の力量で、それを納得させてしまう。
    それはある意味、力技。
    もの凄い力技で、観客を笑わせてくれる。
    笑わすためなら、何も厭わないという姿勢が気持ちいい。

    演出は、テアトル・エコーの永井寛孝さん。コメディが面白いエコーだから、やっぱりうまい。
    役者は本当にみんないいし、その人でしか出せない良さがきちんと表現されている。それは演出と役者のうまさだ。

    そういえば角野卓造さんの役は、初演は伊東四郎さんだった。だから巻き込まれ方の反応が違っていたんだな、と納得。

    今回で再演6回目ぐらいだが、再演ごとに進化している作品なので、次回また再演されて観に行っても十分に楽しめるだろう。

    ヴォードヴィルショーの40周年記念公演は、来年から4作続くということだが、その予定演目がロビーに貼り出してあった。どれも楽しみなものばかり。
    毎回「今回がヴォードヴィルショーに書くのは最後」と言い続けて、脚本を提供しているらしい、三谷幸喜さんの作品も予定されていた。
  • 満足度★★★★★

    良かった!単純に面白いのが嬉しい
    実は、東京ウ゛ォードウ゛ィルショー、今まであまり面白いと感じた舞台がありませんでした。

    角野さんも、ワタ鬼や、栗山組のこまつ座の舞台は、あまり好みではありませんでした。

    最近の三谷作品にも、疑問が多いし…。

    ということで、あまり期待していなかったのですが、これは、心底面白くて、ほっとしました。

    横の女性が、鞄を叩いて大笑いしていて、どんな劇団かもよく知らずに観に来た男性は、「これなら、次の芝居も観たくなる。だけど、知ってる役者は3人だけ。あの女優は、2時間ドラマでよく観るね。何て女優か知らないけど…」とのたまっていらっしゃいました。

    「あれは、佐藤B作さんの奥さんのあめくみちこさんですよ」と振り返って教えてあげたくなったけど、彼は、B作さんがこの劇団の主宰だとも知らないのでしょうから、余計なことを言うのはやめました。

    とにもかくにも、何も知らずに観に来た客が、今日、確実に一人は、演劇の楽しさを知った様子で、何よりでした。

    ネタバレBOX

    客演陣が、揃って好演。そのお陰もあって、久々の三谷芝居の大ヒット。

    再演の度に、登場人物が増えるそうですが、それが蛇足にならないのは、さすが三谷さんだけのことはある。大したものでした。

    B作さんも、お元気になられたようで、安心しました。

    相対的に、女優さん達が、皆さん、快演でした。
    B作さんと角野さんのコンビネーションも、抜群!
    このお二人で、ニールサイモンモノとか観たいなあと思いました。

    ただ、性的交渉事を安易にシチュコメに使う手法が嫌いなのと、B作さんの役が、角野さんの役の所有物を平気で他人にあげてしまうところは、どうも、正義感強い人間には、気持ちよくは笑えない場面でした。
    皆さんの演技が達者なので、笑えましたが、これをもしも、私が心底嫌いな劇団や役者でやられていたら、絶対嫌な気持ちになっていたと思います。

    そういう部分を排して、尚且つ面白いシチュコメ書ける劇作家さんに是非登場して頂きたいものです。
  • 満足度★★★★★

    13年ぶりに見ても、やっぱり「笑」
    面白い。これこそが“面白い”作品だと思う。この作品に立ち向かおうする気概なくして、面白いコメディなんて作れるわけがない!そう思えるだけの魅力を秘めた「THE・笑える芝居」。必見。

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