実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/03/02 (土) 13:30
正直、最後まで"わかって"見ていた訳じゃなかった。迷った末、前情報なしで観劇したので登場人物二人のバックボーンも、戯曲の構成もなかなか掴めずステージで繰り広げられるやり取りを見ながら、頭がフル回転していた。
二つの世界と、台詞の応酬にどんどん引き込まれた。
ひらひらと揺れる白いカーテンに幻想的な光。デッキブラシを力強くこする音。蛇口から勢いよく出る水音。水槽の中でくるくると舞う熱帯魚。観劇から1週間経っても、はっきりとまだ思い起こせる舞台美術、とても素敵だった。
断絶された空間であまりにも長い歳月を過ごした二人がようやく、穏やかな表情を見せたラストシーン。
ゆっくりと胸に感動が広がって、舞台上の二人がたまらなく愛おしかった。どうかその手を離さないでと思わず願ってしまった。
座席によって、二人の表情も動きも見える部分がだいぶ違ったなぁと思うと1公演しか入らなかったのが悔やまれる!
でも、ぐっと集中してその一回(お二人が、それはもう全力で演じているのをひしひしと感じた)を目撃できたこと。とても嬉しかった。
旗揚げ公演から足を運んでいる「カリンカ」
毎回新しいことに挑戦している俳優、橘花梨さんのますますの活躍がとても楽しみ。
実演鑑賞
満足度★★★★★
怒涛の1時間50分でした。
二人芝居なのに別人格が交差して複数人いる感覚。
いろいろなシチュエーションの想像を掻き立てさせられるが、その想像を断ち切る言葉のシャワー。それらの言葉の塊が言葉そのものを無条件に受け入れさせる。
その言葉の中から徐々に二人の感情が湧き立ってきて、言葉とは裏腹な本人達の感情が強く迫ってくる。
それらの言葉と感情の嵐が、最後の二人の高笑いによって、全て止揚される。
何回観ても、いつも違う表情を見せてくれるそんな「劇」だと思いました!演じてくれた小口ふみかさん、橘花梨さん、演出の堀越涼さん始めこの作品に関わった全ての人に称賛を!
実演鑑賞
満足度★★★★★
友人に誘われたまたま見に行った作品でここまで圧倒されると思わなかった。
この作品を取り上げるセンスと上演を実行に移す力、圧倒的な台詞量とアップダウンの激しい会話劇を2時間弱走り抜ける俳優の技量と熱量、難解な海外戯曲を形にする演出力、全てに脱帽だった。
この作品が伝えようとしていることをどれだけ理解できていたか、すべてを理解できたとは到底思えないが、二人の関係性が変化していく様、互いをケアしながら生き延びようとする姿は愛おしく切なかった。私自身トランスジェンダーであり、また長期入院している精神障害者の支援に携わっているため、他人事には思えないということもある。なにが「異常」「犯罪」かは社会の趨勢で変わる。しかし、私たちはいつでも、ここに、たとえ隔絶され、差別され、忘れ去られようと、ここに生きている、生きようとしている、と。
しかし、とにかく演技や演出、舞台美術や照明が素晴らしかったため、ここまで強烈な印象を残しているのだと思う。感激から3日経った今日でも二人の姿を思い出しては胸が痛む。エアスイミングのシーンや二人のダンスパーティのシーンでは切なくて涙が流れたし、翻訳の戯曲だが笑わせるところは演技力や台詞の機微で客席から笑いが何度も漏れていた。
何度も見たい、もう一度見たいと思わせてくれる作品だった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
橘花梨さんたちの実力をこの作品でもみさせていただきました。膨大な言葉の数、テンポ感、全てがプロフェッショナルでこれからの彼女が楽しみです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
翻訳劇ではあるのだろうけれど、それを忘れてしまう人物の抱く想いの生々しさがあった。
観ていて訪れる日々のタイトさに加え、観終わって浮かび残る彼女たちの人生への思索がある。一過性ではない俳優たちが紡ぐものの見応えに感心。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/03/02 (土) 14:30
カリンカ常連です!知的障害者をモデルとしたお芝居があまりにもリアルすぎてのめり込むように見てました。そして社会問題されるレベルの深刻な話の中、水泳のシーンやセリフの中にボソッと笑えるワードを入れていて見ていておもしろかったです!これからも橘花梨はじめカリンカを応援しています!
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/02/29 (木) 19:30
橘花梨さん、小口ふみかさんお二人の世界にぐっと引き込まれた。
現実と妄想。
希望と絶望。
胸が痛くなった110分でした。
素晴らしい舞台をありがとう。
実演鑑賞
満足度★★★★★
開始数分でガッチリ世界に引き込まれました。
パッション!!
舞台上に2人しかいないなんて信じられない、と思うほどの熱量を浴びる事ができました。
世の不条理を背負った登場人物2人の関係性が徐々に変化していく様子に、喜怒哀楽、全ての感情が沸き立ちました。
劇場内の空間、音、光、水…それらにも五感をバシバシ刺激されました。
観れて、出会えて良かった作品です。
実演鑑賞
満足度★★★★★
役を2時間演じきるという制約が
劇中では生きる為に彼女たちが選んだ手段であり、小さな劇場内で発せられるパッションが収容所から外の世界へ渇望する彼女たちの願いと綯交ぜになっていて圧巻でした。橘さんのパンチのある芝居と小口さんの大胆かつ繊細な芝居のバランスがとても良かったです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/03/02 (土) 18:30
鮮烈な舞台だった。
不当な理由で収容された2人の女性。日に1時間の磨き掃除の間だけ拘束を解かれて言葉を交わせる。その会話を支えに耐え続け生き延びた50年の月日。
壮絶な内容を軽やかにときに激しくあるいはまた幻想的に美しく描いていく。
2人の女優の細やかな表情の変化に目を奪われ、二面舞台プラス角に柱があるやや特殊な形状の劇場を使いこなす演出の手腕に舌を巻いた。
しだいにわかってくるそれぞれの過去や互いの呼び名が行き来する意味などを踏まえて、できたらもう一度観に行きたかった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/03/01 (金) 14:30
冒頭2~3分でその膨大な台詞量を予期して舌を巻いた通り、とある施設に入所している人物二人の会話、会話、また会話……。
登場人物に憑依された演者二人の時にヴィヴィッド、時にしっとりした言葉のシャワーを浴びているうちに過ぎ去る「演劇」を「体感する」110分、スゴかった。
また、頻繁に挟まれるスタンダードナンバー(脚本での指定と推測)によってどこか和やかになる気がすることにNHKの「美の壺」に通ずるものを感じたりも。
あと、「いかにも翻訳劇」な台詞も「演劇」っぽかったか?
実演鑑賞
満足度★★★★★
正直なところ、現実と虚構が入り混じった本作の内容をどれだけ理解できているかと問われれば甚だ心もとないのだが、小口ふみかさんと橘花梨さんの演技がとにもかくにも素晴らしく、お二人が登場した瞬間から引き込まれた。あとは1時間50分、眼の前で繰り広げられる圧倒的な台詞量とスピーディーな展開を全身に浴び、終演後もしばらくはお二人の表情や動作の残像と声の残響が続いていた。
実演鑑賞
満足度★★★★★
特に事前の情報は入れずにまっさらな状態での観劇でしたが、グイグイとストーリーのの中に引き込まれました。
演者お二人狂気さえ感じる演技は素晴らしかった。二人芝居見事でした。
目の前の熱演に、本当に社会の不条理さを感じで、すごく考えさせられました。
観劇できてよかったです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
お二人の役者さんの息がぴったりで、セリフも多くとても見応えがある作品でした。演技力はもちろんですが、もはや演技というより主人公に成り切っている感じです。沢山の方に観て頂きたい素晴らしい作品でした。
実演鑑賞
満足度★★★★★
初日、観劇して来ました。『息を呑む』『引き込まれる』などという言葉では言い表せないくらい、ふたりの俳優の演技が素晴らしかったです。あっという間の110分でした。何としてでも、もう一度観たいです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
千秋楽、観劇して来ました。初日に観劇して、本日二回目でしたので、ストーリーはわかっていたのですが、何故だろう?前回よりさらに引き込まれました。
『生きる』って、こんなに尊いことなんだとあらためて思い知らされました。
橘 花梨さん、小口ふみかさん、素敵でした。