明けない夜 完全版 公演情報 明けない夜 完全版」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-20件 / 53件中
  • 満足度★★★★★

    忘れられない名作
    細部にこだわった演出が忘れられません。

    ネタバレBOX

    救いのない話の中にさらに救われないエピソードが入り込み、
    どうにもならない閉そく感のままに幕が下りる………。
    作家として、このラストは勇気ある作品だと思いました。

    昭和という舞台設定も最初は「どうして?」と思いましたが、味わいがあり、そのノスタルジイも世界観の一部となって、夢中になりました。
    こだわりの舞台美術も素晴らしかったです。

  • 満足度★★

    芝居は【完全版】?でも・・。
    芝居としては、昭和のレトロ感たっぷりで、役者さんを始め舞台・照明・音響、殆ど完璧で良い作品であったと思います。(☆4つ)
    但し、客席の一部のお客さんの立場より・・完璧への拘りも必要ですが、折角の良い劇場でも、箱に合せた舞台設営の心配りが・・。
    広い舞台の中央にセットがあり左右5~6mは空きスペース。客席上手側の前方付近から舞台を見るとセット(レトロで大型なデレビ・ステレオ+その先に応接セット)の背中が視界を遮り、更に平場から約70センチ程せり上がったメイン舞台は最前列からは略目線と同じ位置となり、左斜めを更に見上げる状態で、斜め目線の右半分は、一体何が起こっているのやら、もうさっぱりで・・下手の演技も見辛く、首と眼が疲れたので、途中で観る事を諦め聞く事にしました。めちゃくちゃ見易いシアタートラムの最前列で、あの有名某劇場の2Fサイド席より視野が狭い客席へ導かれてしまうとは・・。上手字幕の略正面で字幕が良く判った事と、上手奥の廊下導線で目隠しを、し損なった通路途中の一部が良く見え、次の登場人物がいち早く判りはしましたが・・。
    顔は正面、聴覚を研ぎ澄ませながらでも、芝居は良かったので、リーディング劇であったと思う事にしました。目出度し、目出度し。。
    <終演後>
    芝居のキーポイントとなる下手側“資産家”の玄関ホールを拝見しましたが、お手伝いさんが掃除に時間がかかり、玄関外側の帰宅した子供の影が全く見えない様な作りでは無く、どちらかと言えば狭い玄関で、益々セットの整合性の無さにビックリしました。それよりも2階の空中回廊の無駄な立派さには・・。元々の良席をハナモズクさんに譲り、追加最悪席を下名が進んで選ばせては戴いたのですが・・。(大人げないでしょ)
    この様な場合、客席を敢えてブランクにする良い劇団さんも存在します。空いている後方席への誘導もありかと・・。(ほんと、大人げないしょ~。)
    終演後のアナウンスの声の挨拶、多分、子役の“吉水さん”と思われますが、救われた感がありホットしました。
    又、ロビーにて、『ホントウの間柄(シアターまぁ)』で好演されていた「聖ルドビコ学園」の“上杉さん“をお見かけしました・・とさ。目出度し~でチャラ。
    <ハナモズクさんのコメント>
    サスペンスでしたが、役者(女性)さんの感情剥き出しの演技(愛するが故の憎しみ)良かったですね。女性を庇ったのは愛するが故なのか・・、甘すぎるやさしさの果て、結局子供が犠牲になってしまう。残念・・・。。☆3

  • 満足度★★★★★

    普通に考えたら
    長いはずなのに、全く時間を忘れてしまってました。
    時間なんて役者と台本が良ければ関係ありませんね。

  • 満足度★★★★

    すべてに
    おいてよかった!
    お金かかってそうw

  • 満足度★★★★

    面白かった
    初演も観たかったと思うくらいの完成度。
    愛人は良かったです。
    また是非再演して欲しいですね!

  • 満足度★★★★

    おっ
    懐かしい舞台発見!

    結構いい舞台やった。
    セット、役者二重丸やな。

  • 満足度★★★★

    少し薄まったか
    物語は確かに外伝部分を加え再編集しているので、物語としては完成度がさらに上がっていました(さらに重いが引き込まれる作品となってました)。
    ただ、初演で観たあの濃密な空気は、劇場が大きいからか薄まっているように感じられました。

  • 満足度★★★★

    前作より好き
    なんか、凄いちゃんとしてる。
    舞台セットも、役者さんも、演技も、ほんとちゃんとしてるよね。
    雷の演出とかラストも楽しめた。

  • 満足度★★★★★

    重いけど
    ず~んと気分の悪く感じではなく
    面白かったです。

    リアルな昭和というより
    リアルな昭和ドラマって感じ。

    ハマカワさんの熱演に○

  • 満足度★★★★

    濃密な闇
    年明けすぐに冬に舞うモスキートをみて、あの強烈な闇にえぐられ、ものすごく飲まれそうになった。
    いい意味で実に後味が悪く、ここまでできるのはすごいと思った。
    その期待度の高さでみた今回。
    劇場が広いせいか、再演で話を知っていたせいか、そこまでおえっとなる程飲まれた感はなかった。
    緊張の糸がはりつめたまま最後まで展開する様は圧巻。
    しかし、その闇へのひきずりを期待していった分ちょっとものたりない感じ。
    ということで評価がこんな感じです。
    最後のカーテンコールのあとは社長に中指立てたくなった。

  • 満足度★★★★★

    濃密で微妙な心の機微
    色々賛否ありますが自分には見応えがある最高な話でした。時代背景にあったセットも役者の言動もリアリティがあって良かったです。役者さんの演技も確かにステレオタイプと言われればそうかもしれませんが、それを補って余りある演技だと感じました。
    作品自体はミステリーの醍醐味であるフーダニットやハウダニットやホワイダニットよりもその裏側にあるものに重点を置いていたような気がしますし、逆にそれが単純なミステリーにならず愚かな人間たちの悲喜劇になっていて良かったと思います。自分は娯楽作品としてただひたすらに演者たちのやりとりに身を任せて、吐き気を催すどころか心地良く引き込まれてしまいました。

  • 満足度★★★★★

    昭和感がいい
    愛人女優2人と人非人社長はたいしたものだ

  • 満足度★★★★

    初演版を還骨脱胎した感覚
    元々サスペンスよりも人間ドラマに重点を置いた作品に人間喜劇的な要素とコワさを加えて振れ幅を大きく還骨脱胎した感覚。広くなった舞台に対応すべく拡げたのは装置だけでなく内容も、みたいな…(笑)
    また、各登場人物の造形も多面的で◎。
    客席の空調は心地良いので文句はないのだが、「昭和の夏」の雰囲気を出すためにもう少し設定温度が高めの方がより効果的だったかも、とも思った。…とはいえ、実行したら「暑かった」という苦情が殺到するんだろうなぁ。

  • 満足度★★★★

    すばらしい作品だったが
    いい作品は、見終わった後の帰り道で何度もシーンを反芻している。
    JACROWはいつもそうだが、今回は反芻度合いが低かった。

    それは役者との距離が遠くなったためか、
    サンモール版での強烈な印象が美化されたためかはわからないが。。。


    前から6列目でも、声がやや遠く、
    ”濃密な空気”を作るにしては、少し空間が大きすぎたような気がした。

  • 昭和の香りがちゃんとしました
    素敵なセットに圧倒されました。昭和のちょっと田舎のお金持ちの家って確かにこうだった!というリアルさ。女優さんのぺらっとして野暮ったいツーピースも昭和で素敵でした。でも、靴下とか、靴とか、細かいところが平成だったのが残念。一部の役者さんの発音、発声、身体が平成だったのもちょっと残念。

    とにかく華があって、シアタートラムの空間に負けてないどころか、役者の華でいえばもっと大きいところでも行けるのでは?と思いました。

    ネタバレBOX

    台詞では「テレビ見せてやれなくてごめんな」の一行に唸りました。
  • 満足度★★★★★

    JACROW 一皮剥けたか...
    重い内容はいつも通りで観るものに逃げ道を与えない感じも,いつも通り。むしろハコのスペースがあって遠くから観れた分,少し息がつけた感じでした。テレビやステレオがホント懐かしい。天井から下がっていたライトとか,いろいろな部分でかなり工夫されているのが見て取れました。それから,社員が何となくテレビを見ながら社長宅の応接間でお弁当を広げたり...今や,あんな習慣ないもんね,多分。懐かしき,昭和の香りがたまらなく薫って参りました。 和田社長タイプの人物,実は案外身近に多くて...世の中あんなものなんだ,という救いの無い感じもひとしお。岡本さんに良い所を持ってかれた感じもあります。次回は蒻さんにも良い役を,ね!間違って,蒟崎で予約した気がします。申し訳ありません! 劇団もひとつ階段を上がった気がします。次回にも期待いたします!

  • 満足度★★★★

    映画のようなつくりだが
    初演を観ていないが高評価の噂は聞いていたので、観ておきたかった。

    TVのサスペンスドラマというよりは昔の映画シナリオに沿ったようなつくりだと思った。

    舞台美術は確かに立派だが、やはりシアタートラムは中劇場規模で、俳優たちの演技の質が小劇場の尺に合ったものになっているのは否めない。

    だからといって、同じ台本で大劇場に慣れた有名な俳優を使えばいいかというと、そうは思えない。

    この作品はやはり小劇場で、息をつめて観るほうがふさわしいと思った。

    昭和に多く作られた映画の小品はいまの時代には映画界の構造上、期待できず、私は中村暢明には、そういった心理劇の佳品を舞台で手掛けてもらいたいと望む。

    ネタバレBOX

    回想場面が挿入され、時系列的に混在して演じられるのだが、私の視力が悪いこともあって最後列に近い位置から上手の字幕が見えにくく、文字上ではいつの出来事か確認できなかったのが残念。演技で判断できたが。

    登場人物たちが昭和の時代を醸し出していたのはお手柄。

    和田商店の社長夫人を演じる蒻崎今日子がいい。

    この妻はたぶん、実家も裕福な良家の出なのだろう。
    気が強く、夫の女癖の悪さに閉口しながらも、離婚する気はさらさらない様子が見て取れる。

    家族でビフテキを食べに行こうという2階廊下の会話の場面に、いかにもこういう家の主婦らしい楽天的な雰囲気が出ていた。

    回想場面の元従業員・秋澤弥里がいかにも昭和の女子事務員らしい地味なつつましさを見せていた。彼女の場合は社長が強引に口説いたのだろうと思わせる。

    ところが商売女になって登場すると、すっかり苦界に身を沈めた女らしい自堕落な感じがよく出ている。
    蓮っ葉なセリフ回しが昭和の映画女優のようであの時代を感じさせた。

    2番目の社長の女、純子を演じるハマカワフミエは舞台に比して動きが小さすぎるように感じた。これは彼女が小柄だからということではない。

    年かさの従業員・やっさんの谷仲恵輔は、さりげなさがいい。

    刑事たちでは今里真と菅野貴夫の演技にリアリティーが感じられた。

    ただ、菅野のほうが本庁の刑事みたいに落ちつていて、前田剛と役の設定を逆にしたほうがいいように思えた。

    女にだらしがない和田社長の仗桐安は、なかなかはまり役だった。

    事件のからくりを終盤にまとめて見せるのは演出のアイディアかもしれないが、ここだけがサスペンスドラマの犯行再現場面のようで疑問は残る。

    本来は、本編の中で面白く見せてこその作劇手腕だと思うが。

    それにしても、和田社長が地元の名士という重しをちらつかせて個人的事情に捜査は及ばないように暗に圧力をかける点、誘拐事件の場合、当然周辺の交友関係は細かく捜査されるので、いくら狂言誘拐に見せても、いずれ、純子の身に疑いがかかればすぐ露見してしまうのに、この社長のずさんな隠ぺい工作には呆れる。

    男の愚かさだけで、こんな事件を引き起こすというのがなんともやりきれないが、現実の事件の動機は案外そんなものかもしれない。ただ、男の下心がなんともみみっちく、刑事が4人もやってきてもっともらしい顔で捜査してるのが滑稽に見えてくる。

    立派な舞台美術だけに、人間の心の襞があまり感じられず、事件の底の浅さがかえって強調されて見えてしまった感はある。

    劇にする以上は、ただ女好きと言うだけでなく、もう少しこの社長の内面をえぐるような背景や心理描写がほしかった。

    終演アナウンスを里美役の子役にさせているのも、ちょっとあざとく感じた。

    吉水雪乃ちゃんはコリッチユーザーの間では秘蔵っ子のように人気のある子役さんのようだからこれもサービスなのだろうか。



  • 満足度★★★★

    重い
    昭和を感じさせる雰囲気。
    役者さんたちのお芝居も素敵で、息苦しいほどに引き込まれました。
    でも、期待していた「吐き気がするほど濃密な空気」とまではいかなかったかも。。。

    舞台が・・・忠実に作ってあるのだろうけど、場所によって観にくい。
    あの劇場を活かしきれてないように感じました。

    ネタバレBOX

    当日は午後から雷を伴う大雨。
    48年前の物語らしいが、数時間前に起きたんじゃないかと錯覚する。

    刑事役でも前田さんだけ、時代劇みたいな話し方だったのと、スーツ姿の方達の白い靴下が気になった・・・あの時代では普通なのかしら?
    大人たち夫々の都合が、面白くもありイライラもする。
    社長が最後に見せた悪人っぷりからしたら、愛人との事、もうちょと上手くやれたんじゃないかと・・・。
    里美ちゃん役の子、8歳(の設定)にしては大きすぎない!?
    ハマカワさんが小柄なせいもあるかもしれないけど、バランスが・・・。
  • 満足度★★★★

    息づまる
    じっくりと緻密に描かれている。緊張感がひしひし伝わる。なんともやるせないJACROWらしい芝居であった。

    ただ、この芝居はトラムでよかったのであろうか

  • 満足度★★★★

    かっちり組み上がっていた昭和レトロな物語
    まるで昭和に撮られた映画のような雰囲気。
    ちょっとした「実験的」とも言える「構成」の面白さもある。

    ネタバレBOX

    かっちり組み上がっていて、それを観るのは気持ちがいい。
    とても昭和レトロな物語となっていた。
    こういう言い方は、どうかと思うけれど、まるで1960年代の松竹映画を観ているような感じか。

    つまり、ストーリーそのものが昭和的であり、その中で演じる役者の台詞や身のこなしなども「昭和」の匂いがプンプンなのだ。驚いたり、反応したり、言い合ったりが。あのボンボン社長が若い女子社員にもてるのも昭和的だ(笑)。
    昭和だから、そういう台詞で、そういうリアクションをする、ということを、昭和の映画を参考にしたのではないのか? と思ったほど。すべて既視感のありそうなものと言うのは言い過ぎか(実際、それが強すぎるところでは笑いが起こっていた)。

    また、役者たちが演じるのは、とても輪郭がハッキリしている人物たちであり(悪く言えばステレオタイプを貫き通している)、その組み合わせ方が巧みだった。

    彼らが生み出す、ギスギス感がたまらない。警視庁と所轄、夫婦間、社長夫人とお手伝い、従業員間、古株従業員と社長、社長と愛人、とにかく人が顔をつきあわせるとギスギスしてくるのだ。このあたりも昭和の人間関係な感じがしてしまう。

    ただ、そうした「昭和的な作法」に則ったとしても、見応えはあった。

    そして、それを支えるセットなどがとてもよかった(初演のときも良かったのだが)。2階と階段や、廊下から階段を歩く「音」、玄関の動きと「音」そういうあたりがとても気が利いていた。
    さらに、庭に雨上がりの雫がたれている、なんていうのはなかなか憎い演出であり、事件の核心の雷雨との関係も憎いのだ。

    ただし、そうしたセットなどに気を遣うのだあれば、3カ月前、2カ月前、1カ月前などの時間の変化による衣装も、もう少し気を遣うべきではなかっただろうか。そこは少し残念でもある。

    この舞台は、再演だ。
    初演は、本編+外伝という構造になっており、今回の舞台を観ることで、初演の構造がいかに素晴らしいものであったか、の確認をしたような気がする。
    つまり、初演では、本編で全体のストーリーを見せ、外伝(全登場人物の一人芝居×5分間)で、それぞれの人物を通じて、物語や人の肉付けをするという構造は、観客に想像させる「隙間」がきちんとあった。
    その「隙間」によって、物語は観客それぞれの中で膨らみ、傑作となったと言っていいだろう。
    もちろん、今回も初演とは別の「構造的」な良さはあったのだが、観劇の喜びという面からは、前回のほうに軍配を上げたい。

    今回の「構造的良さ(構成の良さ)」は、本当のラストの前に、まるで舞台が終わったかのように、社長夫人とその娘が出てきて観客に挨拶をしたのにもかかわらず、その後にも演劇が続いたというところだ。
    ここで、表面上の物語は終了した、つまり、犯人と動機は課長が社長に告げた内容で幕引きになった、ということを示し、本当の物語はこうだった、と観客に告げるシーンが続いたというわけなのだ。
    これには唸った。面白い。

    そして、前回も同じ感想を持ったのだが、この舞台で一番泣けてくるのは、第一幕終了のように、社長夫人とその娘が手をつないで現れる、そのシーンだ。
    演劇としては、ここまで入るのかどうかはわからないが、社長夫人と娘は、本来こういう姿でいなければならなかったのに、という想いが強く伝わってくる。
    これにはやられた。ギスギスしていた人間関係に、本来の親子愛が見えたというか。
    また、終演後のアナウンスを娘にやらせるのはずるいと思った。
    演劇としては、ここは入らないとは思うが、「役」としてしか観ていない子どもの声には、このストーリーの結末が脳裏にあるので、胸が痛くなるのだ。

    「死」関するような台詞(死んだとか、殺したとか)が一切「音」として出てこないところもなかなかだと思った。

    役者は、社長夫婦(和田秀人さん、蒻崎今日子さん)がイヤな感じ満載でいい。社長夫人の娘への愛情が表れてくるのがいいし、保身しか考えてないボンボン社長というのが、うまいのだ。

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