満足度★★★★
映画のようなつくりだが
初演を観ていないが高評価の噂は聞いていたので、観ておきたかった。
TVのサスペンスドラマというよりは昔の映画シナリオに沿ったようなつくりだと思った。
舞台美術は確かに立派だが、やはりシアタートラムは中劇場規模で、俳優たちの演技の質が小劇場の尺に合ったものになっているのは否めない。
だからといって、同じ台本で大劇場に慣れた有名な俳優を使えばいいかというと、そうは思えない。
この作品はやはり小劇場で、息をつめて観るほうがふさわしいと思った。
昭和に多く作られた映画の小品はいまの時代には映画界の構造上、期待できず、私は中村暢明には、そういった心理劇の佳品を舞台で手掛けてもらいたいと望む。