満足度★★★★
考えるきっかけに・・・
あまり考えたこともなかった臓器移植の意思カードの意味について 考えるきっかけになりました。
シンプルながらも 照明や舞台を上手に使っていて、会場の小ささを感じさせない迫力がありました。
満足度★★★
臓器移植というナイーブな問題
これをストレートプレイで公演したならどんだけ重厚な作品になっただろうと思われる。しかしこの劇団にはまだそういった演技力だけで見せる舞台は重荷だったようで、こういう劇団によく見られる逃げのコネタを盛り込んだ舞台だった。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
演劇として多少の難あり・・・でも多くの人に観てもらい考えてほしい
内容については他の方の「ネタバレ」にも出ているので、
重複は避けますが、
やはり刑事まで登場させて、またDNA鑑定まで台詞で言及しておいて、
最後は出自をうやむやにしてしまったのは、構成上どうなのかな?と。
それから、私が何より気になったのは、
台詞回しで、まるで専門書から抜け出したような、
堅くて、書き言葉調で、説明的な言い回しが多かったこと
(医学的説明に限らず他の台詞でも)。
今でも、専門用語を羅列して素人にはよく分からない説明をする
医療関係者もいるが(法律専門家にもいるが・・・)、
以前よりは、その辺を改善する努力もなされているし、
リアルの医療関係者でも、もっと噛み砕いた表現ができる人もいるのでは?
と思った次第。
例えば、看護師から移植コーディネーターに転身した新人と、
元同僚の看護師との対話でも、友人という設定なのだが、
最初は対立関係かと思わせるほど表情が互いに硬く、
最後の頃、やっと冗談や笑顔が見られるあたり、
どうなのかな、と思ってしまった。
また、看護師の父のコンビニ店長が、娘の勤務先のある医師に、
不躾な質問をするあたりも、必然性にやや難がある気が私はした。
しかし、移植をやりたい医師と、
それに反対する先輩コーディネーター、同僚医師との、
激しいやり取りの場面など、
「生命とは?」「医療とは?」を観る者にも考えさせる場面で、
見ごたえがあった。
ということで、正直、3Pにしようか4Pにしようか迷いましたが、
演劇として多少難ありでも、
多くの人に観てもらってこの問題を考えてほしいということから、
4Pとしました。
満足度★★★
避けて通れないテーマ。
臓器移植は売買、死、倫理、家族、確執等々の深い問題を含み、当事者にしかわからない多くの理屈抜きの感情が浮き彫りにされる。医療用語を駆使しなかなかの出来栄えではあるが、もう少しショートカットしても良かったのでは。誘拐された息子と自殺未遂の少年が同一人物なのかどうか・・・・DNA鑑定の話題も出ず、解明にはミステリアスさも欠けていたように思えるし、刑事がいやにコミカルなのもしっくり来ない。面白いのはいいのだが、バランス的にはやや・・・・難がある。コーディネーターの心理的な表現は日本人としては納得かな。いずれにしても死を迎える側と死を待つ側、両方の親族の心理をどう表現してゆくのか今後の課題として楽しみにしたいものだ。クーラーが効きすぎて咳をしてしまった。節電に協力を!
満足度★★★★
印象的で日本的なお話
ほうっと声を上げたくなるくらい、印象的で美しい幕開け。つかみは最高だったと思います。臓器移植という難しい問題を取り上げてはいますが、最終的には職業倫理と、いかにも日本人らしい感情論の対比になっていて、分かりやすかったです。舞台の構成も良く、俳優さんの発声もきれい。小さな声なのに、ホールの隅々にまでよく響いてました。でも、倉橋医師の演技がなんだかTVの連ドラみたいと思ったのは私だけでしょうか・・・・。それに冷房効きすぎで、寒かったです。しかし、照明などの演出や効果、場面の変換も鮮やかで、いい舞台でした!