いのち ~フル~ 公演情報 サンハロンシアター「いのち ~フル~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    臓器移植というナイーブな問題
    これをストレートプレイで公演したならどんだけ重厚な作品になっただろうと思われる。しかしこの劇団にはまだそういった演技力だけで見せる舞台は重荷だったようで、こういう劇団によく見られる逃げのコネタを盛り込んだ舞台だった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    まず、自殺患者をストレッチャーに乗せた救急隊員が舞台に現われた時は意表を突かれた。この時点ではストレートプレイでやるのか・・と思ったくらいだ。そのうちコミカルな刑事らの登場で、そっちかぁ・・と思ったのだ。笑

    今回の物語は14歳の自殺患者が運ばれてきたことから始まる臓器移植に対し院内の医療現場に関わるドクター、看護師、移植コーディネーター、家族らの思惑を描いた舞台だった。今回の物語の見どころとして、それぞれの立場が違えば考え方も違ってくるのは当然なのだが、丹羽医師の言動はある意味、現場医師として普通のような気がする。

    移植専門の大病院に到っては臓器移植執刀医が臓器の持ち主の名前さえ知らされない場合も多い。この時点で臓器はモノであり執刀医氏はそういった詳細を知らされない方が雑多なストレスや、煩わしさから逃れることが出来、ただ単に執刀医として仕事がこなせるのだ。まさに病院は臓器農場のような感覚にさえなるが現場は意外にそんな感じなのかな、とも想像する。

    ドクター達は常に移植待ちの患者や家族をみながら、ついに亡くなってしまう患者らを歯がゆい思いでみてるのかもしれない。だから移植を率先する医師が待ちの患者寄りになるのは致し方ないことで、一体の死者の臓器で何人助かるか・・の対比を巧妙に演出していたように思う。

    また人間の死後、魂と共に蘇ると信じるアジアの信仰と、欧米のように死者の身体と魂は別物という信仰の違いも、日本での移植をめぐる家族の心理の問題も浮き彫りにさせる。

    赤い風船と少年の演出、赤いドレスとハイヒールの少年の母の描写、これらは暗い舞台に赤々と映えて否が応でも目に焼きついた。このカラーを操る絵画的な芸術性に反比例するように、二人の刑事のアホッぽさも中々コミカルな仕掛けだ。物語は解りやすく観易い。強いていえば助長に感じられる場面もあったのでその部分を濃縮させて欲しかった。

    4

    2011/07/02 18:22

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  • 詩乃>
    コメントサンクス。
    劇場は満席でしたね。全体的に楽しめました。
    また次回を楽しみにしていますね。

    2011/07/03 10:57

    Rin>
    コメントサンクス。
    次回も楽しみにしています。
    公演楽まで頑張ってくださいね。

    2011/07/03 10:54

    みささん
    御来場ありがとうございました!
    また、貴重なご意見、ご感想をありがとうございます。
    今後の参考にさせて頂き、更に楽しんで頂けるよう精進いたします。
    ありがとうございました。

    2011/07/03 04:17

    みささん
    「人生の扉」についでのご鑑賞ご来場ありがとうございました!
    ご意見ご感想をしかり受け止めまして、今後も精進してまいります。
    ありがとうございました!

    2011/07/03 02:14

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