ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様― 公演情報 ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
21-26件 / 26件中
  • 満足度★★★★★

    不思議な空間
    よくお芝居をやってる4階ではなくて、あえて1階を使った意義が十分に感じられる演出でした。前を通る人が不思議そうにのぞいていましたね。悲しい運命の主人公達が今の世界のいろんなものとオーバーラップしてきて、LE DECOの空間を超越した作品になっていたと思います。私は観客のひとりになることしか出来ませんが、是非コクーンに連れってってもらいたい!

  • 満足度★★★

    他では味わえない公演!!
    今回書こうとしたことが土反さんのレビューにそのまま書かれていた。
    珍しいことだが、見事にかぶった。なので、それ以外をコメント。この公演は好き嫌いが分かれる気する。ただ、他では味わえない公演であることは確か。観劇経験豊富な人にはぜひ観て欲しいと思う。
    私が観劇後に感じたことは、今回の役者達の公演を劇場で観劇してみたいということ。芝居をする環境ではないところで、ここまで魅せるのは力量があると思う。
    ただし、主宰の末原拓馬さんは高い志があるので、評価は厳しく星3つとする。まだまだできるはず。次回公演は更に良いものを期待したい!!

  • 満足度★★★★

    初演観劇
    独特の世界観での舞台作りであり、
    割と観客いじりしそうで、そこまで突っ込まないという。
    微妙な距離感(心配り)が心地よい空間での芝居でした。
    最初は、すっごい舞台&セットだなぁと周囲が気になりましたが、
    物語が進むに連れて、作品世界に引き込まれていきました。
    ここより大きな舞台で演じたら、
    もっと作品世界のイメージが判り易い万人受けの舞台になったのでは?
    と今後の成長を期待される舞台でした。
    (もったいないけど、あの座席やら舞台では向き不向きあるので。)
    (星は評価できても”皆に”「お勧め」は躊躇しました)

    ネタバレBOX

    場所を見て・・・「えーっ、ここでやるんだ。」と思った程、
    舞台とは思えない場所でした。
    う~ん、ラジオの生放送スタジオのような道に面したガラス張りの空間で。
    外から丸見え!(当然、中からも外が良く見えます。)
    芝居の後半で外から「ジィー」と見ていた太鼓腹スーツの外人さんいました。
    NYの小劇場芝居みたいでしたね(^^)。
    外界との接点であるガラス窓は、
    作品のラストで重要な演出に使われるので。
    そのままにしていたのです!この演出は見事でありました。
    また素舞台に近く全体は白が基調のスタジオであり。
    黒い素舞台に慣れていた自分には新鮮でした。
    なんか突然来た友人部屋に入れるのに、
    慌てて部屋の中を片付けたような空間での芝居でした。
    観客の座席もまぁゴザ+座布団やらパイプ椅子だし。
    外の歩道から入るとチケット代わりの、手作りのマスクカチューシャ付けます。
    (あご下でヒモ結んで、とは言ってたけど。耳にゴムかけた方がいいよー。)
    で、これが「おつまみ」+「ドリンク」のサービスの許可だそうです。
    ポップコーンとアメとかと、梅酒・オレンジジュース・お茶の選択で、
    梅酒が美味しかったです。
    (このアイテムで観客は舞台上の工場内の蚕さんになるのですねー)

    で、おしりが痛くならないようにとの配慮で、
    「お金ならあります!(^^;)」と声高らかに宣言した。
    王様ゲームじゃんけんで観客を強制的に立たせたりと、
    ホント配慮が細かかった。Goodっス。
    (勝負運の無い自分ですが、めずらしく最後まで勝ち残って。
    王様よりアイスクリーム、拝領いたしました。)ありがとうございました。

    さて19時開場で、いろいろ上記のような事が有り10分遅れの開演です。
    作品世界への導入は、語りから入ってイメージを観客に共有してもらっての舞台です。(この語りの台詞は改良の余地多々ありますヨ。朗読劇や小説の導入部みたく細かく設定を判り易く観客に植え付けるトコですので)
    神の写し身として、この世に生まれた蚕が主人公「タク」です。
    神殿で暮らしていた主人公が「リン」という蚕と共に、
    外の世界へと飛び出してのプロローグで物語は本編が始まります。
    この神殿から鳥に捕まって、森に落ちるところまでの話は、
    映像化したらジブリアニメみたいな感じがありました。
    森の中に落ちてくところでの葉っぱの撒き散らしが臨場感ありましたし。

    で蚕は絹糸を取るために改造された為に成虫になっても飛べないコト。
    糸が重要なために、繭ごと茹でられてしまうコト。
    蚕工場での労働者の貧困と神殿での不自由の無い生活など、
    いろいろ物語りは進み、雨乞いの為に天に帰る=自殺しようとした「タク」は、
    自らが単なる改造され人工的に神の役目を演じられる用にと作られた存在であることを知ります。死と引き換えにこの世に残す糸も吐けない自分に絶望しますが、自殺しようとして飲んだ毒でも死なない体(他の個体と異なって何年も生きられるが、幼体のまま成長もしません。)に毒が変化を与えたのでしょうか、糸を吐けるようなりました。ってところで幕です(簡単過ぎますが)。

    この蚕の一生の悲しい歴史とか、モノを知らずに生きてるコトとか。
    知っていながら次代に希望を託すトコとか。設定と表現がうまかった。
    ホントせめて60人規模ぐらいで舞台セットも、
    そこそこ出来たものでの表現で観てみたく思いました。
    で・も・ね、作品世界観に合わないので、
    γ線の照射とか、現代の単語などは使わずに。
    「ナウシカ」のような世界観で台詞選んで欲しかったな。
    (ボキャブラリーは減らした方が感じでたハズ)
    あと、食料少ないのに豪勢な食事用意できるトコと、
    工場で働く人間等と蚕の「タク」「リン」が同じ大きさでの理由とか、
    食事は蚕は葉っぱですけど、そこへの言及も欲しかったです。

    あーそれと、手動(?)暗転ー明転は受けました。
    いろいろ観るのに、イメージやら制約がありますが、
    それを推して尚、熱量にあふれた舞台でした。(終演21:10)
    80分と言っていましたが、正味90分でしたね。

    説明文に対抗して長く感想UPしてみました。
    読みました?全部? ご苦労さまです(^_^;)

    でも観たいより、観てきたの感想の方が多いとは。
    愛されてますねー。
  • 満足度★★★★★

    痛いし、悲しいし、だけど、それだけどハッピー!
    客席が30人も入ればいっぱいの小さな劇場の(ギャラリーの?)限られたスペースをふんだんに使い、上下左右前に後ろ!と観客の視線を飽きさせない。さながら遊園地のアトラクションを見ているみたい。役者の演技も、物語の内容が、痛いし、悲しいんだけど、それでも、みんなハッピーになる、いや、ならなくてはいけない!
    この物語は
    震災の被災者たちに向けたメッセージも含まれているんじゃなだろうか。と思えてしまった。

    キャラがハッキリしていて、それを演じている役者の力量に目を見張る。

    芝居の内容もさることながら、開演前にキャストが観客を盛り上げたり、
    芝居内で客にある作業を手伝ってもらったりは、
    ただただ、客席から舞台を眺めるという一般的なお芝居とは違う
    「参加型」の芝居。

    とても、エンターテイメントにあふれていると思う。
    この感覚は体感(観劇?)してみないとわからない。

    いや~とても楽しかったです!

    ネタバレBOX

    一番好きなシーンは、最後の方のシーンで
    人間のメグが蚕のりんに
    「あんたたちは糸を吐いたら、なべに湯でられて、死んじまうんだよ!」

    と言って、リンが

    「知ってるよ」

    のシーンだな!
    切なくて、痛くて、
    でも最高にハッピーなシーンだと思いました
  • 満足度★★★

    独特な世界観
    初日&デモの影響で前半がちとグダグダな感じに
    なってしまったのは残念。
    ちとセリフや構成などの迷いがそのまま世界観に反映してしまって
    グダグダな感じになってしまったかも…

    ただ中盤からはセリフや構成に迷いが無くなったので、
    独特な世界観が確立されたので、その世界観に浸るコトは出来た。

    言葉遊びを中心に構成された作品だと思うが、言葉のチョイスを
    もう少し丁寧にして欲しかったかな…

    ネタバレBOX

    観客に同じかぶりモノをさせ、物語に引き込ませるアイデアは
    いいのだが、ちと中途半端な感じがした。

    もう少し観客を巻き込む様なコトをしてもよかったかも…

    ラストのセリフ、ちと教科書通りな感じがしたので、
    そこはもう少し考えて欲しかった。
  • 満足度★★★

    手作りの暖かみ
    蚕の世界を舞台にした、幻想的で、タイトルとは裏腹に悲しく切ない物語でした。前半は独特の世界観に少々入り込み難かったのですが、後半のドラマチックな展開は勢いがあって引き込まれました。

    手作り感溢れる衣装や小道具、メイク、照明が童話的な雰囲気を醸し出していました。普段は演劇公演に使われないルデコの1階の空間を所狭しと動き回り、狭さを感じさせませんでした。クライマックスでの演出はこの会場だからこそできる手法で、とても効果的でした(実は見切れてしまって、ほとんど見えなかったのですが…)。

    主宰の末原拓馬さんはトリックスター的な雰囲気があり、ナイーブなキャラクターの演技も良かったです。

    客入れ時には出演者総出で客を席に案内し、ドリンクやおつまみのサービスや、アイスを賭けたジャンケン大会など、フランクに客をもてなそうとする心意気に好感を持ちました。
    正直、脚本や演出はもうひとつというところもありましたが、演劇に対する情熱が強く感じられ、応援して行きたいと思わせる魅力がありました。

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