『広島に原爆を落とす日』 公演情報 『広島に原爆を落とす日』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    ワカり易くかつ面白い
    概要を知るのみで原作未読、他団体による公演も観ていず、本作が初めてだったがワカり易くかつ面白く、オリジナル部分のアイデアとそれがもたらす効果やこの会場を活かした演出も◎。

  • 満足度★★★★

    少し長かった。
    太平洋戦争開戦から原爆投下までの話でした。

    正直、あまりその辺りの経緯を知らないものですから、いったいどこまでが本当でどこからが嘘なのか、もしくは想像なのかがわからなくなってしまいましたが、なんにしろ、ああ、なるほど、そういうことだったのか、だとか、へぇ〜、といった感じで非常に興味深い話になっていました。

    衣装が好きでした。

    ネタバレBOX

    つかこうへいの舞台と言えば怒涛のようなセリフの多さ、早さが売りだと思うのですが、本作品は脚本・演出はこちらの劇団のオリジナルの為そうではなく、少々間延びした形になってしまったように感じました。もう少しまとめてくれればよりよい作品になった気がします。
  • 満足度★★★★

    よかった
    衣装もきれいで素敵でした。
    役者さんとの距離が近かったので、真剣さが伝わってきて目が離せませんでした。
    狭かったので、イスに長時間座っているのは、つらかったです。

  • 満足度

    残念
    期待して行きましたが、、、

    ネタバレBOX

    百合子役の方、声量があまりなく、エアコンの音で良く聞こえなかった。セリフのテンポがつか芝居のものと全然ちがい、全くの別物になつていた。
  • 満足度★★★★

    感動しました
    とてもメッセージが伝わりました。

    役者さんが熱演!
    特に主役の二人は良かった。
    少し中だるみ感があったけれど、クライマックスに向けてどんどん引き込まれました。
    松木さんの長セリフが凄く良かったです。

    ネタバレBOX

    ラストの大和さんのチマチョゴリが映えました!
  • 満足度★★★★

    つかこうへいの世界感!
    初めて、つかこうへい作品の公演を観た。
    素晴らしいと感じた。
    観劇して良かった。公演時間は2時間10分。
    役者さんでは、主役の方が印象的。表情、特に目力が凄かった。
    あとはネタばれで。

    ネタバレBOX

    物語は第2次世界大戦開始直前~原爆投下までを描いたフィクション。
    主人公はかつての朝鮮の王族であったが、国が滅んで日本へ。
    そして、日本で出会った少女と恋に落ちる。
    世界は戦争を避けられない情勢となり、日本軍はドイツと手を組むよう少女を
    大佐として、ヒトラーの下へ派遣。ヒトラーは日本と手を組む。
    主人公は、日本軍に所属し、日本が勝利するよう奇襲攻撃として真珠湾攻撃を考える。そして実行へ。
    しかし、すでにアメリカは原爆をほぼ完成しており、投下のための口実を欲しっていた。その罠に嵌った形となる。
    戦況は悪化し、日本が負けることは明らかとなった。
    主人公は、日本の希望である戦艦大和を沈めることにより、国民を納得させる形で、終戦することを考える。自分も大和を死に場所として選ぶが、
    その願いはかなわず。
    そして、原爆投下をもって終戦することを、アメリカの要請により日本も承諾。
    その広島への原爆投下任務を主人公が行うことになった。
    少女はヒトラー死後、日本へ戻って来ており、主人公のもとへ。
    主人公は少女へ愛を告白。
    原爆を投下する任務を少女に話し、広島へ行ってほしいと頼む。
    広島住民だけでなく、この罪深い行為を自分が誰よりも愛する少女も自らの手で犠牲にすることで、すべてを終息させる気持ちだった。
    原爆を投下すれば、自分も死ぬことになることを予想して。
    そして・・・・・。

    この作品は、「愛」と「国家」と「原爆」をテーマとして取り扱っていると感じたが、特に「愛」の描き方は凄いと思った。
    現代の日本人では、絶対に成立しない世界感であった。
    つかこうへい氏の作品を他にも観劇したいと思った。
  • 満足度★★★★

    もし、
    つかさんが自ら戯曲にしたらこんな風なんだろうなと思わせる作りでした!

    ネタバレBOX

    日本、ドイツ、アメリカにまたがる壮大な物語。日本においては、朝鮮人差別問題、被差別部落問題も絡んでいました。

    原爆の威力を実際に試してみたかったアメリカは、なぜドイツではなく日本に落としたのでしょうか?

    真珠湾攻撃への恨みと、人種的偏見が大きいと描かれていました。

    誇り高き李氏朝鮮の末裔が、天皇の棺を担ぐ一族から差別されることにも衝撃を受けました。

    ヒトラーはとても似ていました。ローズベルト大統領は登場しているときに一度も名前が呼ばれませんでした。トルーマン大統領という陰の声がありました。誤解を招かないためにも、原爆投下の前に大統領交代があったことを明示した方が良かったのではないでしょうか。

    本作品は、原爆で死んだ魂たちが真実(この物語)を紡いでいくという部分と、犬子たちの開戦から原爆投下までを描いた本編の二重構造になっていました。原作を読んでいないので分かりませんが、個人的には本編だけでぐいぐい押していく方がつかさんらしいのではないかと思いました。
  • 無題49
    西荻窪は知人がアマチュアのオペラをやっていて「勤労福祉会館」へは何度か来ました。「杉並アニメーションミュージアム」も1回だけ。途中にこんな会場があるとは気がつきませんでした。お天気もよく、暑い夏の日です。

    ネタバレBOX

    毎年、夏になると太平洋戦争に関する本を数冊読んでいます。たとえば乗組員の証言を読むと、大和が敵機の攻撃を受けると甲板上は地獄絵と化したそうです。修羅場。また原爆についても「雅子斃れず」などを読めばどんなものか多少、理解につながりました。昔々、記念式典の翌日、8/7、広島へ行ってきました。そのときも暑い日、人は多くありませんでしたが、折鶴の多さが印象的でした。慰霊碑の向こうに原爆ドームがみえます。

    その記憶はまったく薄れていないので、観劇しながら違和感を感じ続けました。これは芝居。でも、色恋で原爆を落とすかな。この作品、2010/8/6にも演じられているし、広島でも。ネットで調べるといろいろ意見があるようです。ドイツ、アメリカの描き方はピンとこない。役者さんたちはよかったと思うけど、話の内容についてはダメでした。
  • 満足度★★★★

    ニイタカヤマノボレ
    実はつかこうへいのこの作品を読んだことはない。未読だが実に良く練られた脚本でその世界にすんなりと入れた。キャストらは皆、熱演。特に主人公・犬子恨一郎(松木円宏)の凛とした演技と重宗(あンな邦祐)の威圧感のある演技力が素晴らしかった。
    舞台セットはない。しかし衣装がちゃんとしてると全く違和感なくその情景が空想できるので充分に楽しめた。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    物語は広島への原爆投下を主題にしたフィクションだが、主人公の犬子恨一郎は強制労働として日本につれてこられた。彼は滅ぼされた朝鮮王朝の末裔だ。日本軍に所属し、日本への忠誠を誓った彼は、やがて真珠湾を奇襲し、大和を沈没するよう、追い込まれて行く。朝鮮民族の悲哀と恨みを象徴するような存在として描かれているが、結局は異邦人として利用され、最後にはアメリカにも利用されることになる。唯一の真実は恋人の百合子であるが、最後には、百合子だけが、信じられる唯一のものだったと気付かされる。そして彼は、最後の出撃に飛び立つ時に百合子に世界最強の告白をする。

    「もし私が悪魔でなく人間であるなら、必ずや原爆投下ボタンを押した指先から私のからだは腐りはじめ、私の心に巻かれた自爆装置は、四十万広島市民の呪いとうめき声によってそのスイッチが作動し、私の五臓六腑は肉片となって飛び散ることでありましょう。そして私の魂は、遥か彼方、宇宙の塵となって、けっして許されることなく幾千万年もの時を旅することでありましょう。漆黒の闇を旅する意識体の孤独を癒すものは、かつて愛されたことがあるという記憶だけなのです。かつて愛したことがあるという記憶だけなのです。その宇宙のやさしさだけが、漂う孤独な魂の唯一の光明なのであります。私は何ら恐れてはおりません。何ら恐れることはないのであります」

    いやはや、こんな告白されたなら大抵の女性はイチコロなのだ。笑

    幼き日に結婚を誓った恨一郎と百合子。太平洋戦争によって引き裂かれた二人は、その約束を守るためならどんなものでも犠牲にした。そして広島に原爆が落ちた瞬間、二人は永遠の愛で結ばれたのだ。この物語は「愛」の強さ、美しさを描いた作品だと感じるが、フィクションとはいえ、原爆投下という人類史上初めての「悪魔に近づく」暴挙を、米国が直接手を下させたのは、なんと強制労働で日本に連れてこられた朝鮮人なのだ。そのドラマチックなまでの展開の数々や衝撃のエンディングはやはり舞台向けな作品なのだ。

    つかの原文を読んでないので、松木がどのようにスパイスを加え、どの箇所を削ぎ落としたかは知る由もないが、原爆で犠牲になった人たちの霊がこの物語を貢いでいく、という設定は劇中劇のような感覚になったが、個人的にこの部分はいらないな・・と感じた。

    要するにストレートパンチでも充分にイケル舞台なのだ。公演時間2時間20分というのもちょっと長いような気がする。無駄な部分を剃り落とす作業が甘かったような気もするがそれでも充分に満足した舞台だった。

    それにしても・・あンな邦祐のふんどし姿のなんと素敵なことよ。笑
    次回も観たい。いあ、ふんどしではなくポムカンパニーの作品を!


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