満足度★★★
おもしろい試み。
渋谷のライブハウスでラップのみを駆使しての芝居、ということでいったいどんなのかなと、まったくの手探り状態で観てきました。
場所が少々わかりにくく、最初隣のライブハウスに入ってしまい、受付の女子二人に『ここで今日芝居ってやります・・・?』と、催し物の状況を尋ねると『はぁ?今日ステージに立つのはシンガーだけですけど?』と、ガムでもクチャクチャやりそうな勢いで答えられたのと、英語混じりの回答に驚きを隠せず『え、し、しんがー?』と聞き直すと、もう一人の優しめの女子が手でマイクを握るフリをしながら『歌手ですよ、か〜しゅ』と丁寧に教えてくれたのですが、それが逆になんともその場にいることへの場違い感を感じさせてくれ、いたたまれない気持になりました。
なんだか都会に出てきたばかりの田舎者の気分でした。
まぁ実際そうなのですが。
まぁ関係ない話ですが。
会場に入ると喫煙可の状態で、隣の男性もたばこをくゆらせていましたが、場内が煙っていたのは演出上のスモークで、他の方が言う程気になることはありませんでした。
一時間の短い時間設定はこの舞台ではちょうど良かったですが、10分以上も遅れてきた客の来場を待つ意味がわかりませんでした。
たしかに冒頭部分、おもしろい趣向を凝らしていましたが、遅れたから話が繋がらないってこともないでしょうし、そもそも遅れて来た数人の為に、間に合うように早く来ている数十人を待たせるというのは、真面目な客達を少々バカにしているのでは?と思ってしまいました。
ましてや席は散在タイプで、遅れて来てもある程度融通が効く感じな様子でしたし。
満足度★
タバコの煙も〜も〜
チケットプレゼントに応募し、当選して会場まで行ったのですが、場内は禁煙ではなく、だんだんタバコの煙がも〜も〜状態になってきたので、そのようなドラッグとは無縁の生活を送っている私は開演を待たずに退散せざるを得ませんでした。演劇の平均的な環境と大幅に異なる時には目立つように断り書きを書いておいて欲しいです。私が気づかなかっただけかもしれませんし、会場に行ってみたら渋谷のクラブだったので、喫煙可は当たり前で、煙がダメな奴が来るほうがルール違反なのでしょう。非常識なのは私のほうです。申し訳ございません。
開演前のBGMはロックの名曲がライブ風にミックスされていて超カッチョ良く、ヒップホップ演劇というコンセプトも楽しみだったのですが、せっかく親切にしていただいたのに、それにこたえることが出来なくて重ね重ね申し訳ございません。
チケットは劇団の方の血と汗と涙の結晶と引き換えることの出来るとても貴重なものだと思っています。理由を告げて帰る際、ドアのところにいた方に文句のひとつふたつ言われるかと思いましたが(プレゼントで当選したものなのでなおさらでしょう)、「ありがとうございました」という声がかかりました。今もなお、その言葉の意味が全く分かりませんが、私へのやさしい心遣いと受け取っておきます。
満足度★★★
HIPHOP
舞台上手にいるDJの繰り出すリズムトラックに乗せて他愛のない話をラップで綴る作品で、有名人をディスったり映画やテレビの映像をサンプリングしたりと、ラップだけでなく全体的にヒップホップカルチャーの雰囲気が出ていて楽しかったです。
開演前のアナウンスから次第にヒップホップなテイストになって、そのまま本編に入って行くやり方が面白かったです。基本的に役者はこたつに入っていて視覚的に単調だったので、動きが欲しかったです。あと、もっと緊迫した台詞の掛け合いを観てみたかったです。
堀口聡さんのラップは様になっていましたが、他の人たちはもう少しという感じでした。しかし、逆にリズムに乗り切れてれていない感じが面白かったです。松村翔子さんと佐々木幸子さんは2月にチェルフィッチュの『ゾウガメのソニックライフ』に出演していましたが、そのときと全然違う感じの演技で幅の広さを感じました。