ニューヨーク、ニューヨーク 公演情報 東葛スポーツ「ニューヨーク、ニューヨーク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    おもしろい試み。
    渋谷のライブハウスでラップのみを駆使しての芝居、ということでいったいどんなのかなと、まったくの手探り状態で観てきました。

    場所が少々わかりにくく、最初隣のライブハウスに入ってしまい、受付の女子二人に『ここで今日芝居ってやります・・・?』と、催し物の状況を尋ねると『はぁ?今日ステージに立つのはシンガーだけですけど?』と、ガムでもクチャクチャやりそうな勢いで答えられたのと、英語混じりの回答に驚きを隠せず『え、し、しんがー?』と聞き直すと、もう一人の優しめの女子が手でマイクを握るフリをしながら『歌手ですよ、か〜しゅ』と丁寧に教えてくれたのですが、それが逆になんともその場にいることへの場違い感を感じさせてくれ、いたたまれない気持になりました。

    なんだか都会に出てきたばかりの田舎者の気分でした。

    まぁ実際そうなのですが。
    まぁ関係ない話ですが。

    会場に入ると喫煙可の状態で、隣の男性もたばこをくゆらせていましたが、場内が煙っていたのは演出上のスモークで、他の方が言う程気になることはありませんでした。

    一時間の短い時間設定はこの舞台ではちょうど良かったですが、10分以上も遅れてきた客の来場を待つ意味がわかりませんでした。

    たしかに冒頭部分、おもしろい趣向を凝らしていましたが、遅れたから話が繋がらないってこともないでしょうし、そもそも遅れて来た数人の為に、間に合うように早く来ている数十人を待たせるというのは、真面目な客達を少々バカにしているのでは?と思ってしまいました。

    ましてや席は散在タイプで、遅れて来てもある程度融通が効く感じな様子でしたし。

    ネタバレBOX

    昔観たエミネムの映画なんかを想像していたが、残念ながらラップの能力があまりよろしくなく、聞いていて気持ちが良くなるようなレベルでは無かった。

    なにしろ本物のラップはそのリズムと、韻を踏むことでの繰り返し感と、言葉を繋げることに隠されたアイデアに『おおっ』となる感嘆とによって聞いていて気持ちがよくなるものだが、あまり韻も踏めていなかったせいで、こちらとしては少々ノリきれなかった。

    本物のラッパーでも用意すればおもしろかったと思うし、なにも全編ラップにしなくても、ここぞというところだけ、ちゃんとしたラップをバシッと決めてくれた方がよっぽどいい作品になり、心にぐっと来たと思う。

    ミュージカルだってずっと歌ってるわけじゃないんだから。

    最後、女の子が車椅子に乗るところは、ちょっと最後にスパイス効かせてみよっかな的な脚本家の下心みたいなものが見えてしまい、少々頂けなかった。伏線でも張ってあれば別だが、そもそも途中の薬局のくだりで男が女の子に自分で買いに行かせる話をしてるわけだし、それ必要?と心の中でつぶやいてしまった。

    ただ、なにしろ試みはすごくおもしろくて、ここからさらに洗練されたものが出来上がることを期待したい

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    2011/04/24 20:32

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