俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】 公演情報 俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
21-34件 / 34件中
  • 満足度★★★★

    プロデュース公演の鬼門がっ!?
    「良い役者が集まっているのに何だかなぁ。」
    と思ってがっかりな仕上がりな作品が多いプロデュース公演ですが...、

    ネタバレBOX

    佐藤みゆきのブスカワイさ、浅野千鶴の秋葉系体育会ノリ、須貝英のまるでダメ男、葛木英のお色気高慢っぷり、野口雄介のテキトー&熱血な業界ノリ、瀧川英次のチャラ男&熱血っぷりが、六芒星の如く絶対的な均衡を保っていて、その各俳優のパワーバランスの絶妙さが、見事プロデュース公演の鬼門を封印したかなと!
  • 満足度★★★★

    コメディですな。
    実直な感想はみんな良い人すぎる。人間の根底に潜む悪の根源のような描写もあったら、この物語は完璧だったように思う。それでも充分に笑えて楽しめる。
    粗筋は説明に載ってるので補足をネタばれにて。。

    ネタバレBOX

    退職させるべく一人の上司を決める会議に集った彼らは、中々本心を吐かない。日本人はアクドイ上司を退職させたいと心の中では思いながら、それを口にする人間を白い目で見る。本音と建前を使い分ける民族の陰湿さだ。

    全員が貝のように寡黙な会議の中、どうにも決まらず、口火をきったのは本荘だ。投票で決めようという。しかし大多数が中々煮え切らない。もし投票したその名前が後に退職となってしまったら、自分が一人の上司の人生を左右してしまった罪悪感で心が張り裂けそうになり、生涯、その呪縛から逃れられずに永遠の安息も保障出来無くなるからだ。

    人間とは実に弱い生物なのである。

    しかし社長命令によって、誰か一人を決めないと、代わりにここに集った6人のうちの一人が退職しなければならないという過酷な条件も付けられている。つまりは身代わり退職だ。良心の呵責どころではない。笑

    こうなってくると、どいつもこいつも運勢の弱そうな顔に無理無理に笑顔を作って、これまた無理無理に投票するわけなのだが、この経過をみてると4人は良い人すぎる設定だ。その中で光るのは郡山こと葛木英。一人だけ悪玉のような役割だったが、とにかく面白いのだ。これこそが演劇だと思う。。そんでもって顔がちっさい!!!!

    それでも郡山や本荘は人間社会では普通なのだと思う。だからこそもっとはちゃめちゃな人物が居てもよかったとも思う。結局薬局、セクハラ棟方部長の首が飛び、ARBの社員たちは今日も日常を生きるのだ!

    全体的には楽しめる。笑いの要素があちこちに散りばめられていて実に面白い。

    仏教は優しい慈悲を施すだけでは救うことのできない愚かな衆生のために、破壊神・不動明王を用意した。今回の破壊神的役割の本荘と5人の愚かで滑稽なお話。

  • 満足度★★★★★

    今回も素晴しい仕上がり
    パンフによると、高評価の口コミはほしいけどネタバレはNGということらしいので、「とても面白かった」とだけ書けばいいんでしょうか?(笑)
    これは戯曲自体がよくできているので、配役がよければ悪くなるはずがない作品で、何度観ても、そのつど面白いのです。
    私、今回でこの作品を観るのは4回目ですが、配役がとてもよかったと思います。
    本荘と東根がネックなので、この2人の役者がよければ、かなりよくなるわけで。今回の2人はパーフェクトだと思いました。
    女優としての葛木さんを見るのも楽しみだったけど、この役は私がいままで観たなかでも葛木さんが一番合ってる気がした。
    この戯曲、4度ともニュアンスが違っていた場面はラストシーンで、演出家の個性を出しやすい場面なのでしょうか。
    今回のラストも素直でよかったと思います。

    劇団としては初見なので、今後、この劇団のオリジナル作品も観てみたいです。

    ネタバレはNGコードに無関係の意見を書かせていただきます。

    ネタバレBOX

    作品自体に文句はないのですが、公演で気づいたことをあえて書かせていただきます。

    ①挨拶文に「本当に、本当にありがとうございます。お客様の顔を全員覚えて、握手をして、お礼を言いたいのですがそれが叶わないので・・・(後略)」とありましたが、もし本当にそう思うなら、顔を覚えるとか、握手をするというのは、記憶力や手も痛くなるという理由から無理でも、大劇場ではなく、少人数の客席の会場なので、せめて主宰が出口に立ち、お見送りはできるんじゃないでしょうか。
    階段を上がったところで、主宰が一俳優として友人との話に夢中、一般客が傍を通っても知らん顔の光景を目の当たりにすると、この挨拶文との距離を感じてしまいました。実際、お話し中であっても、一般客にはきちんと挨拶する俳優兼主宰もいますので。

    ②ネタバレNGのお願いについて

    本作は畑澤聖悟さんの出世作なので、比較的知られている作品。そんなにネタバレに神経質になる必要はないのでは?
    現に過去3度の公演では、パンフにそういうお願いは載ってませんでしたし、すべて知って観た私でも、別にマイナス要因にはなりませんでした。
    もっと自分の演出に自信を持ってほしいと思います。

    ③パンフには作・演出の名前のクレジットがないのも気になりました。一応載せるべきではないでしょうか。

    本作は書き下ろし新作ではないですが、最近、新作でもネタバレを気にする若い作家がいます。芝居は見せたら客のもので、「人の口に戸は立てられない」というのは世の常だと私は思います。
    明らかに興をそぐような露骨なネタバレは程度の問題もあるでしょうが、若い人たちにはもっとドーンと構えていてほしいものです。
  • 満足度★★★★★

    開演前のちょっとした動きもいい
    前の王子のときも見てるのに、初見のように見入る。いい本いい役者、ですなぁ

  • 満足度★★★★

    ありそうな話
    リストラする上司を1人選ばなければならないという設定。いかにもありそうな話。役者さんそれぞれが、うまく演じていてシビアな内容をそれなりに表現。
    中身については詳しく語れないが、リアルでちょっと、心に突き刺さる作品

  • 満足度★★★★

    適材適所ですね
    70分という短い時間にも関わらず、波とスピードがあって楽しめました。脚本は他劇団さんの既出作品で、なんとなくコイツだなと解ってわしまいますが、それでも役者さんがいいからでしょう、ちょっとドキドキしながら展開を見守り・最悪な状況下でも下らない事を言ってしまう、弱さに声にだして笑ってしまう。深刻な内容だけど、スッキリした後味でした。最後のポイントは言わなくてもいいかな?と思いましたが、6人の役者さんそれぞれ良かったです。葛木さん久しぶりに見たのですが、アナウンサー役がハマッてました。佐藤みゆきさんもメインが続いていたので、今回は伸び伸びなのか?可愛らしかったです。瀧川さんはいい役でした、主催さんだからですね。満席じゃなかったのが勿体ないです。

  • 「俺の屍を越えていけ」
    いい役者が揃ったいい舞台だったねえ。

  • 満足度★★★★

    身につまされつつ、笑った
    何しろ、自分の以前の職場が舞台。そして、我が家の長い間の生計を支えた業界が舞台なので、何となく、似たような、状況設定や、人間描写に思い当たること、盛りだくさんで、ずっと、当事者気分で、成り行きを注視してしまいました。

    脚本のレベルが高く、説明台詞や、回りくどい表現がないのが、とても心地良い観劇体制を整えてくれます。

    瀧川さんは、ご自身も重要な役を演じながら、よくあれだけ、ナチュラルに役になり、尚且つ演出も冴え渡り、かなりの才人だとただただ感心!!

    知り合いの誰かにいそうな各キャラクターを、各キャストが、皆さん、実にそつなく演じられて、大変クオリティの高い舞台でした。

    ネタバレBOX

    今回もまた、佐藤みゆきさんが圧巻!
    ずいぶん彼女の舞台は拝見していますが、また、新しい顔を見せて下さって、彼女の才気に感服しました。

    人気アナウンサー役の方も、雰囲気がピッタリで、番組のナレーションも大変お上手で、一応、経験者としては、プロの喋り手としての原稿の読み方に満点さしあげたく思いました。

    最後の、アナウンサーの読む原稿が、「がま口」が、「ガム」に変化していて、大ウケ。こういう細部の、脚本の頭の良さが、演劇レベルの高さを示していて、随所でニンマリしたくなる芝居でした。

    現実社会の生き辛さを、適度に、デフォルメして、明るく描くこの芝居のテイストが大変、自分好みでした。
  • 満足度★★★★

    おもしろい!!
    現実なら笑えないと思うんですが、とにかく笑えた!
    「ある事ない事」書いてうやむやにできるほどの腕は持ってないので、詳しくは書けませんが。
    佐藤さんのかわいさとか、瀧川さんの胡散臭さとか・・・。
    意外な結末でしたが、後から「そういうことだったのね」って納得。。。
    とにかく観て!

    ネタバレBOX

    ネタバレ禁止なのでどこまで書いていいのか・・・。

    それぞれが役にぴったりで引き込まれました。
    リストラ候補について議論するところ、お腹を抱えて笑うほど面白かったです。
    追い詰められた人たちの必死さが、部外者からするとなんとも滑稽で・・・。
    自分の根性が曲がってるせいか、ずっとニヤニヤしながら観てました。
  • 満足度★★★★

    キャラを楽しみ物語に惹かれる
    キャラクター達から醸し出される雰囲気がキュッと実存感を持って魅力的。ボディをしっかりと持っていながら、一方で会社帰りや休日にサクっと観に行きたくなるような良作でした。

    ネタバレBOX

    戯曲自体は
    何度かあちこちで上演されていたとのことでしたが
    私は初見。

    開演前のちょっとした小芝居が意外と効いていて
    開演するとたちまちその場の雰囲気にとりこまれます。

    その会社の空気が、
    すごくナチュラルな肌触りで伝わってきます。
    単に職種にとどまらず、
    日々の仕事のスタンスやそれぞれのスキル、
    さらにはキャラクターの個性や
    それぞれの距離感までが
    まるで観る側にとって周知のごとくやってくる。

    だから、
    ”社長から下された密命に従い「リストラする上司を一人選出すること」”
    という設定に場が浮かない。
    場の空気のままに
    設定が吸い込まれ広がっていくのです。
    伏線たちの張り方や回収の仕方が
    くっきりとしていているのにあざとくない。
    ウィットの強弱にもドラマを生かす手練があって
    観る側も気負うことなく時間に取り込まれ
    その顛末に前のめりになっていく。

    役者たちのお芝居も、
    なんか心地よく演じている感触があって
    観る側を引きこんでくれます。
    一方で密度はしっかりと作られていて・・。
    立ち位置、表情、間の取り方など、
    いずれにも創意や洗練がある。
    ちゃんとキャラクターの仕事を緻密に纏いながら
    その個性が奥深く醸し出されていきます。
    ひとりずつのお芝居の豊かさが全く休むことなく
    のびのびとした感触で伝わってくる。

    身内会議に定番の飲み物やちょっと口にするものが
    個々の心情を伝えるツールとして驚くほどに生きる。
    シーン達を支える「社内感」や
    キャラクターたちの想いの
    ウェルメイドではない組みあがり方にも瞠目。

    おかしさとビターな感覚とリアリティのブレンドが
    ほんと絶妙。
    瀧川演出の冴えもがっつりと感じることができました。

    これだけのクオリティが内包されたお芝居を
    会社帰り(平日20時始まり、尺もそれほど長くない)や
    休日(3回まわしで都合がつけやすい)にサクッと観にいけるのは
    とても素敵なことだと思う。

    大上段に振りかざしたような凄みや重さはなくても
    さりげなく深い趣きやウィットを内包したとても良いお芝居・・・。
    上質なお芝居に出会った時の
    やわらかい高揚をもって
    家路をたどることができました。

    ☆☆☆◎★★◎△△








  • 満足度★★★★

    この座席は
    なんだか、緊張するのですが、この作品では、登場人物に、感情移入し易く、私も会議に参加しているようで、良かったです。いざという時の、仲間意識や、人の優しさの意味や価値が、見えた作品だと思いました。***ネタバレは、ネタバレ注意報?が、でているので、個人的な感想のみです。

    ネタバレBOX

    状況も立場も、全然違うが、ある意味、同じ経験のある私。
    最後まで、決められないという人には、イラッ!としたり。だって、いい人でいながら、嫌な事から逃げる、実は卑怯者だったり。
    お調子者のようで、心のある人だったり。
    でも、実のサラリーマン社会は、もっとドロドロ・・・だったりを見てきた私には、癒し系でした。物語も演出も、優しさを感じました。
  • 満足度★★★★

    肩肘張らずに
    楽しめる娯楽作という表現がぴったりな仕上がり。
    登場人物たちの葛藤は滲ませる程度に止め、コメディ(8):ドラマ(2)くらいに感じた。
    キャスティング抜群。
    特に佐藤みゆき。今回の愛くるしさは人間を超えてるよ。
    座席はコの字型に2列。
    場所によっては役者が背を向けた状態が続く場面もあるが気にはならなかった。

  • タイトルほど大仰ではなかった……
    かもしれない(劇団からネタバレ禁止令が発布されていたので、あいまいにしてみました(笑))。続きは「ネタバレ」で。

    ネタバレBOX

    なにしろ、この芝居の最大の特徴は、ある意味何も起きないことで、それを知ってしまったらつまらないし、言わなきゃ語りようがない……。ほとんどありはしないのだろうけど、今の世の中ならあってもおかしくないような会議。登場人物も全員、自分の分身に思えたり、自分の知り合いに確かいたよな……みたいな人たち。話し合う内容も、重大といえば重大だが、ちっぽけと言えばちっぽけ、だけど個人個人にはやっぱり重大。そして、会議は大きなどんでん返しや、驚くべき展開も解決策もなく終わる。あくまでも自然、果てしなく身近、な物語に、思わず手を挙げて「その件に関して、私にもひと言言わせてもらっていいですか?」と会議に参加しそうになりました。そんな、会議に最後まで出席できた(?)のは、等身大の悩みや思いや矛盾を胸に生きている登場人物に、とても共感できたからかなあ。しかも6名全員に! 
  • 今日初日。毎日観てきましたが
    僕は毎日、飽きずに観てました。面白いと思います。
    気楽に楽しんでもらえたら嬉しいです。 演出した瀧川でした。

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