Spring Grieving 公演情報 Spring Grieving」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白かったです!
    四兄弟それぞれの立場・思考が緻密に表現されていて、色々考えさせられる作品でした。
    役者さんも良かった!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    この須貝英という劇作家は、もう忘れられている昔のミステリを脚色してみたり、新国立で新作をいじられてみたり、大胆に活動しているので、今回はいかがと観にいった。
    大学内のパワハラの犠牲になって自殺した優等生を持った家族の物語である。
    優等生(武田光稀)には普通の兄(三津谷亮)が居て、父(辻親八)はパワハラの教授(出てこない)の科は違うが同僚で助教授、母とは離婚している。優等生と同年のいとこ(伊藤白馬)も居る。この人間関係の中で、優等生がパワハラに耐えられず自殺するのだが、その前、葬儀の後、一年後、二年後、の命日の前後が演じられる。
    桜の枝が舞台の枠に大きく飾ってあって、時はいずれも春。父と兄が主な登場人物になる静かな会話劇である。パワハラ事件の方はよくある展開で、あまり工夫もないが、家族の自殺で家族や周囲が少しづつ変わっていくところは意外によく出来ている。ほとんどが登場人物の板付きの会話ですすむのだが、家族がお互いに思いやる感じなど人間関係を人間関係をよく表していて面白く見た。
    社会問題劇的な発想とテーマにはなっているのだが、そこを、家族に反映させて家族劇にしてしまおうと努力したところが良い。少し昔のイギリスのテレンス・ラティガンや、アメリカのリリアン・ヘルマンのようなタッチで、こう言う声の低い作風はこれからの時代のものだろう。最後の方でセクハラを問題化する声高な女子学生(内田靖子)などは、事件の方も解決しなければと入れたのだろうが、浮いていて面白くもない。今時の兄を演じる三津谷亮は煮えきらない普通人をうまく演じている。父はもう少し振幅が欲しい。
    新国の「私の12月」では各シーンが揃っていたのに、今回はバラバラでそこで余計な雑音が入る。そこが課題だろう。でも「静かな演劇」というなら、よく見ると騒々しく品のない平田オリザよりも、それは時間の経過もあるだろうが、それは時間の経過もあるだろうが、

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/05/24 (水) 14:00

    座席1階

    Side Aの「桜川家の四兄弟」を拝見。結論から言うと、とてもいい作品だった。脚本もいいし、なにせ四兄弟の演技が秀逸だ。間違いなく、泣ける。

    東北の地方都市に住む母親が死んだ。母親には四人の息子がいた。膵臓がんで、事実上手遅れの状態だったようだ。四人の息子の実家には桜の木があった。母はこの木を残してと話していたらしいが、木が根を張って家の水回りに影響していることもあり、四十九日法要に集まった四兄弟の意見は割れる。さらに、この家を買いたいという業者がいて、実家を売るのはどうかという話まで持ち上がる。
    長男は浦和で塾を経営、次男は東京近郊で高校教師、三男は福島市で居酒屋の店長、四男は実家に住み作曲家志望だが若干ひきこもり気味。四人も兄弟がいれば、たいがいはもめるだろう。桜の木を切るのかどうか、さらに家を売却するかどうか。舞台はそんな激論が交わされるところからスタートする。
    しかし、物語が進行するにつれ、桜の木も実家の売却の話もかすんでいく。母は膨大なメモを残していた。そのメモに書かれた暗号のような文字と数字。この謎解きが進んでいくと涙腺が決壊する。

    故郷が地方にあり、息子や娘が東京や近郊に住んでいる人は多いから、客席にはすぐにこの四兄弟の思いを自分のものとして受け止めていく空気が醸成される。そして、知的な労働についている上の二人に対して、三男は居酒屋、四男は未来が定まらない状態というある意味での「格差」がとてもリアリティーを持つ。学校の仕事のため母親の臨終に間に合わなかった次男を三男が激しく責める場面があるが、それは「居酒屋」の仕事にコンプレックスを持つ三男の意趣返しでもあるし、次男も仕事を言い訳にして臨終に来なかった負い目を表している。次男はそんな負の感情が破裂させ、母親の遺言である桜の木や実家を守るために婚約者の意向も無視して実家に戻って住むと強引に主張してしまう。このように四人の兄弟のそれぞれの成育歴や、現在の状況が絡み合って、いかにもそうだなというリアリティーが増していく。
    母親は四人を育てるに当たり公平を旨としたというが、実際にはそうも言ってはいられないのが現実だ。仮に二人兄弟でもそうだと思う。自分の経験でもそうだが、母親はそれぞれの息子にしか言わないことがある。息子たちはお互いにその会話に込められた母親の思いを知ることはない。舞台の展開はこうした人間関係や母親の思いを丁寧に描いていく。結果、母親の隠された思いに客席は涙するのだ。

    脚本も見事だが、冒頭にも書いたように四人の俳優は出色の演技を見せる。兄弟たちは、本気で泣いているのだ。小劇場の舞台だから余計に、あふれる感情がダイレクトに直撃する。泣かずにはいられない秀作のエネルギーを味わう価値は大きい。見ないと損するかも。
     

    作曲家志望の四男が住み、居酒屋の店長をしている三男が福島市から車で1時間の距離を

  • 実演鑑賞

     上演時間は、
    side-A 約1時間50分、
    side-B 約1時間35分。
    2作品観る場合、どちらからでもよいが、関連性はあるので、
    時系列的には、B→Aが自然。また、それぞれ完結しているので、
    単独で観ることもできる。

     家族を真正面から扱った作品で、全体的にはやや抑えめで
    静かなタッチだが、だからこそ、本音がぶつかり合うとき
    その激しさが際立つ。

     作品の底流にある家族の喪失と再生というテーマが総合タイトルに
    表されており、また、下手から上手に向かって伸びる桜も印象的。

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