SUNらいず 公演情報 SUNらいず」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    芝居の王道=笑いあり涙あり
    はじめはコメディかなと思いながら観ているとヒロインが余命1年だという。周囲の人々の温かさが身に沁みる舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    うらやましい
    だんだんじわりじわりとストーリーに引き込まれて,後半は目を放せなくなってしまう。役者さんの演技も良い。特に主演女優の方と子役の子,そしてカメが良い。演技,ストーリーともに安心して観ていられる劇団である。芝居は安心して観ていられるが,自分の心の中は,せつなく,物悲しく,何とも言えない気持ちにさせられる。あのような仲間がいたら(仲間のうちに異性がいるというのも必要か),人生何歳になっても楽しいだろうな。

  • 満足度★★★★★

    同情なんかいらない
    真っ青な雲が棚引く夏の天高くを大きなカモメが羽を広げ風に乗って舞っていた。そんな故郷の海に帰ってきた直人、万亀男、彰介の同級生「浦部三馬鹿トリオ」が織り成す夏の思い出とは。サンセットが似合う大人の恋の物語。

    「同情なんかいらない。」そう叫んだ蛍子と直人の場面から、号泣。果てしなく号泣。止まらぬ涙と鼻水でぐしゃぐしゃになりながらも、感動の嵐で帰路に着く道すがら、今、観劇した若人二人が「俺、この劇団初めて観たけど、やヴぇ~よ、マジでやヴぇ~よ。あの亀がやヴぇ~、クオリティ高すぎ!やヴぇーー!!」ともう一人の連れに向かって訴えていたけれど、ワタクシ、「やヴぇーのは君の語彙だ・・。」と言いたかった夏の出来事。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    海の家を経営する蛍子(森下知香)には一人娘の中学生がいた。蛍子はかつての同級生、直人に一本の電話をかける。その電話の声が気になった直人は同じく同級生の「浦部三馬鹿トリオ」の万亀男、彰介に声をかけて蛍子の様子を見にやってきたのだった。

    故郷の海に帰ってきた3人は相変わらずのバカッぷりでまるでドラえもんに登場するジャイアンのようにはしゃぎ転げまわり、喧嘩をし、言い争いながらも夏の日に遊ぶ少年のように一時のバカンスを楽しんでいた。そんな能天気な3人と蛍子は学生から続いている4人の関係が壊れてしまうのが怖くて、蛍子と直人のお互いを想い合う感情を抑えていたのだった。

    しかし、蛍子の病名(癌)を知った直人は蛍子にプロポーズするも断られてしまう。それは現況の蛍子を気遣って無理ばかりしてしまう、何でもない顔をして無理ばかりしてしまう直人に対してそんな事は直人にさせられない。と気遣う蛍子の思いやりからであったが、心とは裏腹に「同情なんかしないで。どうしてもっと早く来てくれなかったのよ。」と暴言を吐いてしまう。

    お互いを気遣うあまり二人の恋は成就しないのだろうか?と悲しくなる一方で、「蛍子たちとずっと一緒にいることが俺の幸せだ。」と直人が告白しプロポーズする。


    前半、海の家を経営する溌剌とした蛍子。周りの仲間に支えられて幸せそうな蛍子。後半での病みがちで今にもしゅるるる~~と空気が抜けてしまいそうにやせ細った風船のような蛍子。しかし、いまにも消えて無くなりそうな風船は静かに幸せそうだ。

    蛍子は知っている。小さな小さな、取るに足らないほど小さな温かいことが一日のうちに1つか2つ、よくできた日なら3つか4つほど起こり、夜が来てその日が終わり、次の日になってまた1つか2つ起こり、次の次の日になって、一週間がたち、一月がたち、一年が過ぎ人は暮らしていく。それが何よりも勝る幸福であること。繁った葉の下にいるコロポックルのような、雁の羽に乗ったニルスのような小さな小さなサイズの発見や喜びや夢や嬉しさや期待の積み重ねがどんなに勇気付けられるかを。

    やがて車椅子に乗った蛍子は永眠するも、彼女を支えた仲間たちは今日も夏の海で一匹の蛍に見守られてはしゃぎ騒ぎながら海でサーフィンをするのだった。

    導入音楽、コミカルな情景から、やがてシリアスな場面へと移行し、終盤は重い空気を一気に払拭するように明るくにぎにぎしく幕引きさせる脚本の移動が巧みだった。更に森下知香が演じる蛍子の喜怒哀楽の激しい気性から一変し、一気に療養中の蛍子が背負う病弱さへの転換があまりにも見事だった。まるで手足の長い儚いトンボのような風情に落涙した瞬間だった。
  • 満足度★★★

    暖かさを感じました。
    仲間っていいなぁ。昔の仲間に会うと瞬時に昔に戻れることってありますよね。
    役者さんたちが、普通っぽくて良かったです。ちょっと長かったですが、こういう脚本好きです。

  • 満足度★★★★

    忘れていた切なさ
    初日を観(魅)せていただきました。たしかにホタルがいました、海にも(笑)。

    大人になると忙しさにかまけてついつい忘れて(というか、ま、いいやで終わらせて)しまう・・・そんな日常の些細な、でも大切なことを改めて思い出すことができた。そうなんだ青春って、仲間って、決して学生時代だけのものじゃないんだ!!そんな笑いと涙の混ざり合った、心がほんわかする舞台。

    「浦部三馬鹿トリオ」自体には違和感はなかったけど、後輩2人との年齢差にギャップがありすぎ。もう少し近いともっとリアリティがあると思う。そういえば蛍子役、夏海役は年齢設定と見た目にギャップ(演者が若すぎ)が感じられた。できれば当パンに設定年齢も記載してもらえると、予備知識として嬉しいかな。

    それでもホタルはヤンキーで、高校時代に出来ちゃった婚という設定の想像はつくけど、ナツの中学生というのは違和感あり。どうしても小学生にしか見えなかった。でも演技は高校生ぐらいにうまかった。アルバイトの幸子の存在は、しゃべり方が山田まりあっぽいキャラだったというのもあって、ピリッとスパイスが効いていていい存在だった。

    ただ、全体に登場人物がやたらと多すぎる(カメラマン、教師、自殺志願者など)。もっと絞ってもこのストーリーは成り立つと思われる。それだけに前半はダラダラと進む感じなので、観ていても気持ちの中で話が一本にまとまらない。

    それが一転、直人がホタルにプロポーズをする場面で緊張感が走った。朴訥な口調の直人に対して、心では受け入れたいのに、それを隠しつつ本心とは裏腹な言葉で罵倒するホタルはほんと見事!でした。演技とは思えなしリアリティがあった。実生活での体験が生きている?(あっ、冗談です。笑)。思わず涙腺が潤んでしまった。ホタルを演じた森下さん、うまいなあ~。

    2時間をオーバーする舞台なのに、意外にも時計は気にならなかった。それは今回の座組みにはストーリーとは別の部分でも一体感があって、演じている側の気持ちが観ている側にストレートに伝わったから、感情移入しやすかったためだ。

  • 満足度★★★★★

    すばらしい仲間達!
    昔からの仲間達、新しい仲間達、それぞれの魅力の違いが、お互いの良さを、輝かしていく大切さ。そして、変わることのない魅力と、変わらなければ、いけない魅力も感じた、素敵な物語で、良かったです。又、次回作も期待してます。 

      

    ネタバレBOX

    蛍子(森下 智香)が経営する海の家のテラスで夢を見る。<子供の頃に、蛍を見た!・・・のに、その時の仲間には、勘違いと笑われ・・・でも、私は絶対に見た!>・・・と思い出を手繰り寄せると、懐かしい仲間達の顔が。。。

    直人(堀内 克哉)万亀男(川原 勇一)彰介(平山 和宏)(浦部3馬鹿トリオ)が久しぶりに会うと、楽しかったことばかり思い出すのが、3人のマドンナ的存在だった蛍子から電話があったことが、気にかかる2人・・・「オレだけ電話が、なかった・・・」と、スネル彰介を、笑う2人に「オマエ携帯の番号が、変わったからだろう」と指摘され安心するのだが・・何か、ひっかかる3人は、懐かしい蛍子の待つ海に帰る約束をする。だが、直人の様子も、何か違うことを感じていた2人であった。

    あの頃と変わらない海に、戻った直人と万亀男、懐かしさで思わず触れたサーフボード・・の持ち主である純ちゃん(りょうすけ)は、ちょっと生意気な若造だが、気のいい奴で「サーフィンやるなら、この辺、仕切ってる文ちゃん(梶山 潤也)を紹介してやる」と、だが元々、仕切ってた2人には、文ちゃんは舎弟分だったりして・・・世代交代や、意外な世間の狭さを感じつつも、広い海である。離れた一角では、自殺?を思わせる瑞恵(吉田 まゆみ)に、「何があったか、とりあえず話そう」と瑞恵の腕を必死に、抑える栄ちゃん(村松 さとし)「腕を放して!」と瑞恵、「話そう!」「放して!」「話してみて!」の掛け合いには、場内大爆笑でした。このもみ合いを見かけた彰介が、止めに入り事情を聞いている所に、文ちゃんが通り掛り、再会を喜ぶ2人を見つける、蛍子。瑞恵が気に掛り、海の家に誘う。

    海の家は、蛍子を慕う麻衣(村沢 有希子)や、蛍子の娘・夏海(林 さくら)の学校の真鍋先生(新濱 卓)も遊びにくる、居心地の良い場所。バイトの幸ちゃん(ヨシクラ メグミ)は、蛍子よりも、しっかり者。3馬鹿の憧れてた、昭(あき)ねぇ(音無 ミ弥)も、3馬鹿に会いに来る。そんな賑やかな空気に誘われたのか、旅のカメラマン(亀ノ上 孝雄)も、みんなの笑顔を、写真に収めたいと、滞在する事になり、和気あいあいの幸せに喜ぶ蛍子だが、・・・突然の涙・・・蛍子は、ガンに侵され余命1年という重荷を、1人で抱えていたのであった・・・それを知っていた直人自身も、健康に心配があったのだが、蛍子への想いを忘れられずにいた。そんな直人の気持を察して、仲間達の後押しで、プロポーズするのだが、昔2人に遠慮して身を引いた直人に、「今更・・・」と、素直に、なれない蛍子であった。

    仕事に戻らなくてはいけない3人・・・海の家も暇な時期になり、幸ちゃんも帰ってしまい、ちょっと寂しくなった蛍子と夏海の元に、大阪での生活を捨てた直人が戻り、3人の幸せな生活が始まる。蛍子も手術をうけ、退院祝いに、又集まる仲間達。蛍子の、昔みた夢を見せようと、蛍の飛ぶ景色を創った。あまりの美しさに、写真!写真!と叫ぶ面々。シャッター押すと、フラッシュが・・・あれっ?・・・蛍って、純ちゃんが、飛ばして・タ・ノ?バレちゃって、場内、大爆笑!だけど皆、蛍子の笑顔が見たかったんだもん!

    そして、1年後。蛍子不在の海の家では、直人と夏海で切り盛りしてる元に、幸ちゃんが又、バイトに来てくれる。そして、懐かしい、あいつらも戻ってきて、3馬鹿トリオ健在、そして、文ちゃん純ちゃん栄ちゃんの、新馬鹿トリオ?も加わり、波乗りに!

    そんな、切ないけど、温かい物語でした。


    母が退院した時、夏海(林さくら)の母を気遣う仕草が良かったです。ちょっと生意気だけど、母を思いやる、優しい子という難しい役でしたが、好演。まだ、中学2年生の彼女は、公演の度に、役者としての成長ぶりをみせてくれ、これからも、楽しみな存在。

    文ちゃん、純ちゃん、大ちゃん、の間や空気感が、良かったと思います。ドクター役の田口 和さん、お疲れさまでした。

    衣装も普段着といえども、皆様、考えて着てるのが、伝わってきました。男性でも、赤やピンク等の明るい色の洋服、着ている方もいて、良かったと思います。色の与える印象やイメージは、大きいので、いくら日常劇と言えども、舞台栄えを、考えてる配慮が、みえて良かったです。

    作風、イメチェン?でしょうか?以前は、「そこまで言わなくても・・・」と言ってしまいそうなくらい、丁寧すぎる箇所があり、今回の方がすっきりしていて、好きなのですが、録音テープ?が、多すぎたように感じました。個人的趣味で、申し訳ありませんが・・、2月公演<すれ違い~>の時は、オープニングとラストの、あれがあるからこその魅力で、大!大!大!感動したのですが、今回は・・・

    パンフレットには、客演の方のホーム入れて頂きたいです。公演は、いろんな意味でチャンスだと、思いますので、少しでも、活かして頂きたいと願います。


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