磁界 公演情報 磁界」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-20件 / 22件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    最高でした!!緊迫感のある社会派作品で、組織によって人の考えが変わっしまい、正義が揺らぐ様を非常に上手く伝えてくれます。ホント面白かった!役者さんも皆素敵でした!
    JACROWの中村ノブアキさんの脚本、やはり良いですね〜

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    筋はある程度予想していたが、それを遥かに超える役者さん達の上手さをガッツリと堪能しました。小劇場ならではの緊張感が堪らなかった。首藤以外の誰を主に見るかによって、いろいろな面白さがあふれそう。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    劇場に入ったとたんに「ああ、気が重くなりそうな話なのだ」としか思えない美術に圧倒されます。面白かったです。胸くそ悪くなりますが。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    去年亡くなったこのプロダクションのプロデューサー綿貫林の追悼公演。急逝だったので積み残しの発注済みの作品の上演である。
    これは中村ノブアキの警察内部の企業もの。中村自身の劇団JACROWの作品は企業ドラマのを目指すというのが目新しく二三度足を運んだが、そのときは、経営についても、企業人についても認識が甘く、浅いドラマになっていて、その後、足が遠のいていた。今回は企業と言っても公共企業体の警察が舞台。こちらは、営業利益が唯一の価値判断になる企業とは、同じ企業体でもずいぶん違って、公共の理念、国民の負託、権利と義務、自助・共助・公助のモラル、職員自身のモラルと企業体のモラル、と人間的なドラマになる要素がたくさんある。このドラマでは、中年の姉妹が、ホストクラブ詐欺に巻き込まれた事件を巡って、警察の生活安全部の職員は、何でも持ち込んでくる(勝手な)国民に対してどうあるべきか、それは警察内部のヒエラルヒーとどう関わっていくのか、ということを事件サスペンス仕立てで、かなり人間的に追っていて、数年前とは様変わりの進境である。数多いこの欄の「見てきた」にある通り、飽きずに最後まで安心してみられるし、軸になる主人公の生活安全部の職員を演じる西尾友樹は、熱演。周囲の署長、課長、係長も、被害者の姉妹も、類型的な性格付けだが、隙なく演じている。
    これはこれで行き止まりのような気もするが、以前の生半可な企業ものよりずっと良い。無い物ねだりで言えば、この上に、誰でも感じている社会人の人としての生き方、それで構成される社会のあり方について方向を示すようなところ(裁判を起こそうとか、抗議デモに行こうというようなものではなく)があれば新しい現代劇への道が開けたようにも思う。
    まだどこか足りない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/13 (月) 19:00

    警視庁生活安全課で起こるドラマ演劇。
    「磁界」とは何だったのか…なるほど、最後に繋がる台詞で妙に納得。
    物語の終着地はどこで落ち着くのか…
    筋道立てた2時間の芝居に途中で間延びするかと思いきや、そこは役者の力。
    キャスト陣も含め、写実的な要素が役と舞台とも相まって良い色合いを醸し出していた。
    代表曰く「会話劇」ということで、小劇場でなければこの世界観は出ないように思う。
    作品の終わり方、個人的にあまり好きじゃなかったのですが「良作」である事に違いありません。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白い、お薦め。
    「綿密な下調べを基に俯瞰した目線で創るドキュメンタリータッチの作品」という謳い文句、その緊迫・緊密感に圧倒される。観応え十分。

    警察署とそこで勤務する警察官という両観点から、組織とは 人間とは を重厚に描き出した秀作。警察組織の花形は刑事課であろうが、ここでは生活安全課という市民に寄り添った部署ーーその理想と現実の狭間で揺れる男の悲哀が良く表れている。警察という市民の暮らしの安心と安全を担う組織、しかし一皮剝けば<内側から見れば>出世という上昇志向という典型的な競争社会が浮き彫りになる。警察署という設定が妙、いわば市民の協力なしに その機能を発揮出来ないという相互の<信頼>関係の上に成り立つ。物語はその市民からの依頼と警察の事情、どちらも納得してしまう描き方、そこにコトの善悪では解決できない複雑な事情を絡め巧く展開していく。

    一警察署という設定から、表れない都道府県本部、更には警察庁といった上層の権力構造が見え隠れし、典型的な組織としての本音<市民の安心安全>と建て前<事件性の有無>がぶつかり合い、どちらの言い分も尤もに思えてしまう。同時に典型的な人心掌握術、飴と鞭というどの組織でも通じそうな言動、そこに人間としての悲喜交々を巧く織り込む。

    舞台美術は、警察組織の人間関係や体質を象徴的に表すと同時に、心の虚しさ、殺伐さといった心情光景でもある。一方、舞台としての機能ーー警察内とその外を巧く切り分け、情景表現にも優れている。その舞台で 役者はそれぞれの立場と性格を立ち上げ、濃密な演技を観(魅)せる。
    (上演時間1時間55分 途中休憩なし)

    ネタバレBOX

    L字客席、舞台美術は盛り土のようで、客席と舞台の間は溝のような空間<道>がある。奥は一段高くし、テーブルと椅子があり別空間を表す。場景によって弁護士事務所であり酒場になる。上手 下手には色々な形の椅子が紐に括<縛>られている。天井からも紐が垂れ、全体的に薄暗く、あるのは椅子だけ。縛られているのは、署内の色々な人たちを表しているのであろうか。

    冒頭 生活安全課の署員が、ある部屋を訪ねるところから始まる。緊迫した様子、警察無線から流れる言葉から一気に物語に引き込む。場転換し、一人の女性が生活安全課に妹の行方を捜してほしいと依頼。生活安全課に自ら望んで配属された署員は、事件性がないと動けない旨説明するが、市民のための警察ではないのかと食い下がられる。対応に苦慮し上司に相談するが埒が明かない。民間企業ならクレーマー処理するような展開であるが、無下にできない警察署という設定が上手い。いつの間にか「市民のため」が蔑ろに、そして事件が…。

    警察では事件性の有無によって対応が異なる。その見極めが重要であり、「君には期待している」という飴のような甘言。逆に組織の体面を傷つけるような軽はずみな言動や行動は叱責ーー「君には失望した」「将来を考えたまえ」は鞭のような苦言。署長から課長・主任へ、逆に諫言は出来ない組織体制、その保守的な考えが人間性を支配していく怖さ。<精神的な>病に倒れるか、洗脳されていくか、その究極の選択を迫られるような圧迫感。制服(交番勤務)と私服(署内勤務)の違い、私服は相談する相手がいないこと。その孤独・重圧感を早い段階で示す。

    市民の相談、そして権力機構への対峙として弁護士を登場させる。生活安全課の署員と弁護士、その従兄同士であり立場を違えた男二人の激論は心魂震える。二人の議論は 理想と現実のように思えるが、何故か生活安全課署員の心内が引き裂かれた、そんな葛藤する姿を見るようだ。出来れば、続編として、この法廷劇を観てみたいところ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ああ・・・ってなった。

    舞台美術がすごく印象的で素敵だった。
    照明と大道具の使い方も効果的で美しかった。

    今思えば「磁界」だからあの
    演出なのかあ!と納得したり。

    とってもじわじわくる作品です。

    割とゆっくり進むので前半
    寝ちゃってる人とかいたけど
    観て損はないと思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    警察組織内部の閉鎖された環境。立場により変わっていく心の動きが繊細に描かれていて夢中で観ていました。西尾友樹さん、とても素敵です。お勧めします。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    夢と理想を持って警察官になったにも関わらず、警察組織内部の論理に絡めとられ、次第に押し潰され順応してしまう若い警察官の葛藤を描く。
    劇団チョコレートケーキの西尾友樹さんをはじめ元KAKUTAの異儀田夏葉さん、文学座の大滝寛さんなど手練れの役者さんたちの演技の確かさ、濃密さ、熱量が見事。

    ネタバレBOX

    前半は笑いのスパイスを僅かに散りばめつつも、後半の重苦しい展開に息をのむ。特に終盤の西尾友樹さんと狩野和馬さんの緊迫した対決シーンには圧倒された。「スターウォーズ」の若きジェダイ騎士アナキン・スカイウォーカーが闇落ちしてダース・ベイダーになる瞬間を見るようだった。
    本作は警察を描いていたけど、閉鎖的な組織で人間性が失われ組織の論理が最優先される世界はどこにでもある。とはいえあの若い警察官は洗脳されることで、ある意味救われたとも言えるし、ずっと葛藤を抱えたままなら自殺すら選択しかねない状況だったので、組織に染まることが一概に「悪」とも言い切れない。
    そのあたりのややこしさや難しさをただ善悪の二項対立で描くのではなく、人の心が徐々に変わっていくグラデーションを丁寧に描いていたのがとてもよかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても重厚な素晴らしいお芝居でした。二時間弱の公演時間もあっという間で、役者の皆さんの演技もとても真に迫っており本当に面白かったです。内容もリアルで申し分ありません。立場立場で誰も悪くない。でも、なんとなかったのではという気持ちがとてもよくわかりました。たぶん初めて拝見した団体さんですが、今後も気になる団体さんになりそうです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/02/13 (月) 19:00

    JACROWの中村が作・演出した舞台。タイトでいい芝居だった。(4分推し)114分。
     実在の事件をベースにしているが、犯罪そのものでなく生活安全課という警察の組織の問題を扱う。難しい判断を迫られる生活安全課の警察官を演じた首藤(西尾友樹)と捜索を訴える姉(柿丸美智恵)がいいが、他の役者陣も熱演で緊張感ある舞台を作る。。異儀田夏葉は大変だったろうなぁ…の役。タイトルは、特定の意識・価値観に捕われた世界を言っているのだと思う。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    重い話だったが、1時間55分があっという間に終わる感じる舞台。
    印象的だったのは、医者の件のセリフは自分自身にすっと入ってきて印象的な掛け合いでした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    L字型の客席。舞台美術(金安凌平氏、西山みのりさん)がやり過ぎぐらいに凝っている。打ちっぱなしのコンクリート。(加工したシートを敷き詰めている)。廃墟ビルの埃の溜まった一室。雑然とそこら中に転がる椅子。両端に積み上げられた縄で縛られた椅子の山。ディストピア感満載、流れるインダストリアル・ミュージック。
    二人が向き合い会話を進める途中でノイズ音が走る。するとカメラを切り替えしたように、互いの場所を入れ替えて会話の続きを始める。どちら側に座っている客にも役者の表情が見えるようにとの配慮だろう。とにかく客に見せたいものがハッキリしている。

    磁界とは磁気が働く空間の状態のこと。
    「教示願います。」
    マルガイ(被害者)、マルヒ(被疑者)、警察用語が飛び交う。

    署長(青山勝氏)、課長(大滝寛氏)、係長(谷中恵輔氏)、主任(西尾友樹氏)、巡査(井上拓哉氏)のヒエラルキー。それぞれ味のある役者が重厚なハーモニーを奏でる。格と名のあるプロレスラーが次々にリングに登場し、ファンの妄想を刺激するような。青山勝氏は怖ろしい。権力という暴力を身に纏っている。

    失踪した妹に電話で金を無心された姉(柿丸美智恵さん)、双子の妹(異儀田夏葉さん)、相談を受ける弁護士(狩野和馬氏)。
    柿丸美智恵さんの居酒屋のシーンは人間的で良かった。
    双子という設定で、失踪した妹役も異儀田夏葉さんが演ることの予想はつく。判っていても度肝を抜かれる。

    熊井啓映画の気分。反権力弁護士は鈴木瑞穂にやらせたい。
    西尾友樹氏はテッド・バンディみたいなサイコパス役が似合うと思う。企業舎弟のインテリヤクザや新興宗教の広報(上祐史浩的役回り)なんか打って付け。まともな善人役では勿体無い奥行き。目の玉が据わる演技が凄い。ティム・ロス流か?目の玉のくすみで役柄の内面の変化を表現する技術。ゾッとした。ここだけでも今作を観る価値は充分ある。

    ネタバレBOX

    西尾友樹氏が罪悪感に押し潰されそうになる、象徴的な場面が欲しかった。

    最もド迫力な名シーンは、個人の判断で遺族に謝罪に行った西尾友樹氏を叱責する青山勝氏の場面。「お前等末端が意思を持つな!」と言わんばかり。組織の論理で徹底的に総括される。逃げる余地などもう何処にもない。

    実家の母の世話を妹に押し付けて出て行った姉。未婚なのか姓は変わっていない。駅前のスーパーでレジ打ちをしていた大人しい妹。ホストや風俗嬢と何処で知り合ったのか、家族や仕事を投げ出す程の刺激的な出会いだったのか?そこにも描かれていない“磁界”に囚われた者の物語が。

    警察批判というよりも組織論の話。最も無駄がない最強の組織は軍隊である。上意下達で組織が一人の人間のように動く。頭脳の部署が決定したことを正確に遂行することのみが要求される。個々で判断したりためらったりすることは許されない。それが軍隊であり、全ての組織はそれに傚ったもの。組織で生きていくことを決めたならば個々の善悪の判断は邪魔になる。どれだけ優秀な機械に徹することができるのか。
    今作は学校や新興宗教を舞台にしても面白かったと思う。自殺した生徒の苛め問題の隠蔽。理想を持って身を投じた筈の宗教団体の中で、組織論で醜く捻じ曲がっていく信仰の有様。

    嫌なら必死でその“磁界”から逃げるしかない。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    JACROW中村氏の新作書き下し上演。コットーネとしては小さい頻度で開催される日本の現役劇作家による新作公演であるが、今回はプロデューサー綿貫凛氏追悼公演の趣きであった。コットーネの演劇活動は最後ではなく、故人の志を継いで今後も継続との事である。(良かった)
    舞台は幕が開いた瞬間から劇世界に飲み込まれる。明快すぎる、と言える程の警察組織批判のドラマだ。市民の相談に応じる生活安全部(生安と略される)という不人気な部署をキャリアとして志望し配属された青年。久々に見る西尾友樹氏の立ち回りはこの人物の心の動線をはっきり伝えて来る。
    ある時(冒頭)高額なお金を無心して来た妹を心配して相談に訪れたという女性(及び妹の双子の片割れ)に彼は対応する事となるが、この相談案件の話と並行して、彼が「組織人」となって行く過程が克明に描かれる。
    中村氏作・演出の舞台は最近観始めたばかりで今作は三作目?(配信を含め四作か)、傾向を掴んでいる訳ではないが、今作はTRASHに通じる「テーマ」ありきのタッチが窺える。が、警察内部の(通常は知られない)ディテイルを絡めた作劇は「企業エンタメ」で培われたものか。人物の行動の正当化が難しい部分もあったが乗り切り、警察を題材にした「お役所仕事」の弊害をくっきりと描き出していた。

    ネタバレBOX

    相談は、「事件性のあるもの」に絞り込んで追求する。後は切り捨てる。・・この効率性が、結果的に市民のための警察の役割を最大化する。
    もっともな論理だが、許容範囲が決まっていて「事件性の無さ」ではなく「希薄さ」の程度によって下から切り捨てているとすれば、それは許容量を問題にしていない点で不適切という事になる。
    僅かな予算、人員で頑張っている、という弁明も、必要ならば応援を頼んででも対応すべき、という正論に理屈上は勝てない(はず)。
    この劇で扱う「そこにいない妹」の危険は、「可能性」の範囲を出ず、蓋を開ければただの迷惑な女性が居ただけ、という事になりかねない。→「こんな事で応援頼みやがって」と、評価されてしまう組織風土が実は問題なのだが、こう考えて行くと、結局のところ、「事件性の有無」を最終的に判断するのはベテランの上司であるべきで、「担当」とは言え経験の浅い巡査部長に判断を任せた事は結果から見ても内部的にも「不適切」となりそうである。
    何度も相談に訪れる婦人に対し主人公は苛立ちを覚える。同時に、「もしかしたら」とも思う(それが見てとれる)。だが、妹との電話録音を聞いても妹自身は別に脅されてる訳じゃないと言い、本当にホストクラブで借金こしらえたのでお金が要ると言い張っている。だがこういう態度をする妹じゃない、と女たちは言う。主人公は「ホストに入れ上げてるだけの女」とカテゴライズする。最初の相談は車に傷をつけてしまったから200万円、その次が100万円、今回が飲食代で80万と実は並んでいるので、何かを疑おうとすれば疑える余地はある、が、どれも自分の遊興費をせびってるだけ、と解釈するのは可能。だがここで「可能」というのは、「そう解釈する余地があるのでそうさせてもらう(人と時間がないので)」という裏事情がある。時間と余裕があれば、「悪い方」の想定をして事を構える、そしてそれが筋だ。時間と余裕がない、とは言い訳であり市民に対する説明にはならない(勿論予算配分の問題は国民の問題ではあるが)。
    主人公は、上司に「軽い案件かもしれない」と思うと言えない、という心理が働く。事件だと確信できなければ、そんな事にかかずらう余裕はないと訓示を垂れられると読める。
    だがこの作られた空気に従っただけの判断が、担当者の責任における判断であり、最終的には彼が残した対応の記録にも、事件性を疑う余地がなかったので話を聴いてもらって帰ってもらった、とだけが書かれている。妹が永遠に帰らぬ被害者となった時、この記録が警察の瑕疵を否定する根拠となる。
    だが・・主人公は「どこで間違ったのか」と振り返る。「もしかしたら」と思えたタイミングがあった、というのが彼自身の実感である。心の疼きを晴らすかのように、彼は被害者の姉を訪れ、謝罪をする。この事が重大な問題となる。
    警察で埒が明かず後に相談をしていた弁護士(実は主人公の従兄)が怪訝そうにする。警察が「謝る」とは・・。この事から損害賠償を求める国賠訴訟の遺族の意思に積極的に応えようとする。こうした場面の間、舞台の一方ではゼスチャーで主人公が二対一の指導を受けている。警察が「誤る」等という事があってはならない、それは市民の信頼がなければ協力が得られず、市民の協力なくして警察の任務は遂行されないからだ・・。
    警察は誰にでもわかる「明白な誤り」を犯した場合、謝る事によって信頼を回復する、それが理想である。が、そこが逆転している。「警察は誤りを犯してはならない」が第一義の使命。「だから誤りを犯さなかった事にしなければならない。だから、謝罪をしてはならない。」
    この転倒は社会のあちこちに蔓延っていそうだ(自分の周りも)。結論を導くための根拠が後付けで準備され、実態との間に乖離があっても事実の方を変える、あるいは、事実を解釈する。
    人は空気によって結論を予感し、その結論を待望する(この決定なら誰それが傷つかなそうだとか、誰それの逆鱗に触れなさそうだ、とか、世間の批判が少なそうだといった「周囲を気にして」の決定。だから原則論や合理的判断とは離れている)。
    そしてその結論を正当化する材料を後から探す。うまい材料を見つけたり理屈付けのできる人が、尊敬を集める。空気の全てが誤りという事でもないだろうが(言葉にならなかったものに後から説明が与えられる事もあるだろう)、この慣習が闊歩している限り論理すなわち言葉はいつでも軽視され、超法規的決定も許す土壌を許していると言える。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    荒んだ廃屋の内部のような舞台セットが印象的。非常に難しい重いテーマを扱っていると思う。正義は、少なくとも正しいと信じる事はそれぞれの立場で異なるものであるし、人は否応なくいずれかの立場に染まっていくしかない。それがタイトルの意味なのか?

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    始まりからすぐに引き込まれる舞台でした。
    重い内容でしたが、本当に見れて良かった作品です。

    ネタバレBOX

    年間8万人程が行方不明になっている現在、あれだけの情報だけでは警察は動かないだろう。
    家族としてはやりきれないとは思うけど。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/11 (土) 14:00

    時間が前後する緊迫感ある物語。生活安全課に配属され意欲にあふれていた警官。市民の行方不明調査依頼に悩む心情が痛い。警察組織の論理がすごい。西尾友樹さん熱演。

    ネタバレBOX

    終盤、場面が配属の挨拶に戻りいきいきした場面との落差は衝撃的でした。警察組織になじみタバコを吸うシーンの安堵感はやりきれなかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    緊迫感があり、気の抜けない作品でした。
    人、組織の悪い一面が上手く表現されており、深く考えさせられました。
    組織に染まっていく様は薄ら寒さをも覚えます。

  • 実演鑑賞

    重い。
    見応え十分。
    見て良かったと思える劇。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    正義とは何か正しいこととは何かと改めて考えさせられる深い内容の舞台だった。
    登場人物の設定が良い人、悪い人で簡単に区切ることができないところがまた
    魅力的でした。

    登場人物の心情が段々と変化していく過程の描き方も上手かったな。

    こういう社会派演劇が好きなのでハマりました。
    西尾さんの熱い会話劇やっぱり良かったな~。
    警察の身内や大きな会社の役員の家族だとまた対応が違ってくるんだろうな~。

    ネタバレBOX

    101匹わんちゃんの台詞は笑わせようとして言ったのか
    それとも自虐的な悲しさを含んだ台詞なのか、よくわからなかった。
    あそこで笑いを取る必要は個人的にないと思ったので、あのシーンは、
    少しだけ「?」になった。
    結構熱い良いシーンだったのに、冷水をぶっかけられた感じ。

    あともうひとつ気になったのは後輩がいきなり鬱になるのも
    展開が早すぎて、え?ってなった。あぁ、でも何の前ぶりもなく
    仕事のストレスで休むことは多いから今の時代ならありなのかな。

この公演に関するtwitter

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  1. オフィスコットーネ『磁界』良かった。素晴らしい役者が並んでいるので、さすがの出来なのですが、西尾友樹さんが非常に良かった。良い役者だなと改めて。 強烈な「磁界」を発する場所(組織)で生き残るには、引きずりこまれるしかないという「個人」の立場は理解できる反面、、、。

    約1年前

  2. オフィスコットーネ「磁界」無事千秋楽を迎えました。たくさんのお客様ご来場いただきました。ありがとうございます🎵凜ちゃん良かったね~☺️

    約1年前

  3. やはりドラマティックすぎるのとか急な話題カットインするつめつめ感やずっとシャウト疲れるかももあるかどやはり観てよかったし観たほうがいいのではとおもったよ。奇しくもというかそういうものなのかもだけどオフィスコットーネ磁界や俳優座対話と記憶オーバーラップする体験もあり相乗で良…!

    約1年前

  4. オフィスコットーネ『磁界』 無事に全ステージを果たすことが出来ました。 ご来場誠にありがとうございました! 劇場に沢山、人が集まりましたよ綿貫さん。 本当に本当にお疲れ様でした。 https://t.co/2nWo954JhC

    約1年前

  5. オフィスコットーネプロデュース 綿貫凜追悼公演『磁界』 幕を閉じました。 ご来場いただきましたお客様、 ここまで一緒に走ってくれたキャスト、スタッフ、関係者の皆様に厚くお礼をお申しあげます。 ありがとうございました! (有)オ… https://t.co/oRmZGoswAF

    約1年前

  6. 千穐楽の後のバラシの後のお風呂の後のアイスは毎度美味しいな!あゆです。オフィスコットーネ「磁界」無事に終幕いたしました。素晴らしいキャストスタッフ、見事なお仕事ぶりの製作&制作部、ご来場のお客様、劇場さん、そしてこの面子を集めてくれた綿貫さんに感謝です。有難うございました。

    約1年前

  7. オフィスコットーネプロデュース 綿貫凜追悼公演 磁界 全公演終了しました。 沢山のご来場、ご感想、ありがとうございました。 本当に、ありがとうございました。 ひとまず。

    約1年前

  8. 『 』観劇。 いろんなものに板挟みになって苦悩する首藤さんに引き込まれた。 井上拓哉くんの現代人っぽい後輩もよかった😊 双子の姉妹は同じ俳優さんだったんだね😳 後味悪い展開だけど2時間見入ってあっとい… https://t.co/RnGJrXkSbK #オフィスコットーネ #磁界

    約1年前

  9. 話題の公演 5.0(2) パルコ・プロデュース/笑の大学~3/5まで 5.0(2) 玉造小劇店/長い長い恋の物語~2/19まで 4.8(24) オフィスコットーネ/磁界~2/19まで 4.8(5) 劇団俳優座/対話~2/24まで →続く #東京観劇カレンダー

    約1年前

  10. 『 』 感想☞ https://t.co/ElhkyZwlTa 見ごたえのある舞台でした。 西尾さん演じる首藤さんの変化がすごかったです。 https://t.co/7djZLZYtq3 #オフィスコットーネ #磁界

    約1年前

  11. オフィスコットーネ「磁界」千穐楽、コットーネTシャツで出陣!! https://t.co/iAxvWjqsr5

    約1年前

  12.   心が揺さぶられ、うおうおうおうおおおおお~となりました! https://t.co/q7YPRIYR8A #オフィスコットーネ #磁界

    約1年前

  13. おはようございます。千穐楽の朝はやっぱり早く目覚めて二度寝したあゆです。オフィスコットーネ「磁界」千穐楽14時開演!当日券は13時15分から見づらいお席ではありますがご用意いたします! 何卒お見逃しなく!下北沢小劇場B1にて上演時間115分です!

    約1年前

  14. オフィスコットーネプロデュース 綿貫凜さん追悼公演 「磁界」本日、大千秋楽です。 https://t.co/6EyY2PXzwl #オフィスコットーネ

    約1年前

  15. オフィスコットーネ『磁界』。社会派ドラマとは解離した映画『鉄男』的な舞台美術、相談シーンの視点切替(効果音と共に席が入れ替わる)、主人公の人格改造完成を標榜するラストなど観客として自分の中で未消化な部分もあるが、それもまたよし。コ… https://t.co/9i772MQuoj

    約1年前

  16. オフィスコットーネ『磁界』。生安出身の署長頂点の課長、係長、主任と絶対的な上意下達の組織は旧態依然としていて、メンヘル休職の後輩も自己防衛から組織批判ではなく直上司に責任転嫁する。相談市民を蔑ろにした検挙至上主義に翻弄され、最後の… https://t.co/uWI0QauzJo

    約1年前

  17. オフィスコットーネ『磁界』。相談者の双子の妹が新興宗教を信心していたり、見つかった双子の姉がマインドコントロールを受けていたりと物語の外堀を埋めるようにマインドコントロールというワードが浮かぶが、実は組織論理に揺れる主人公こそがマ… https://t.co/EheQ2ynmKM

    約1年前

  18. 【当日券情報】 ㊗️千穐楽㊗️ オフィスコットーネ「磁界」 下北沢小劇場B1 ◉2月19日(日)14時公演 当日券は13時15分より、見切れ席の販売となります。 お見逃しなく…! https://t.co/5hSyfRSdj5 #オフィスコットーネ #磁界 #小劇場B1

    約1年前

  19. オフィスコットーネ『磁界』タイトルの磁界は磁場と同意味で磁気力が働く空間。磁場は磁気力によって特定の向きに力が働く場なので、つまり警察は磁場のように強制的に同じ向きにされる場ということなんだろうな。

    約1年前

  20. オフィスコットーネ『磁界』登場人物たちの言葉が論理的な説得力に欠けるんだよなぁ。警察内部や警察に助けを求める姉妹はまだわかるけど、弁護士の言葉もそうで、それじゃ相手を説得できないだろと思ってしまった。弁護士と相手の警官との関係から、意図的なのかもしれないけど。

    約1年前

  21. おそようございます。夕食にジーマーミ豆腐を買い、デザートにプッチンプリン大を買ったあゆです。ぷるぷるに癒されたがっている。オフィスコットーネ「磁界」明日で千穐楽です。当日券は見切れのお席になりますが若干枚ご用意予定。ラストまでしっかりつとめます!

    約1年前

  22. 2023.2.18 18:00〜 舞台「磁界」観に行きました https://t.co/7KzmRwRKz1

    約1年前

  23. オフィスコットーネ『磁界』 10日目を経て、残り1日となりました。 今日まで頂いた応援や感想や気持ちを明日の千秋楽に繋げられたらと思います。 しっかり準備して、いつも通り粛々とがんばろう! 本日もありがとうございました!!😊

    約1年前

  24. オフィスコットーネ『磁界』昨年急逝したプロデューサーの綿貫さんが作った作品の数々が強く印象に残っているので追悼の意味を込めて観劇。警察の話で、佐々木譲の小説とかを読んでると今更感はあるけど、警察内の会話を目の前で聞くと不快感増し増… https://t.co/oB5PrQtgH2

    約1年前

  25. オフィスコットーネ『磁界』 主演の西尾さんはじめ俳優さん達の熱演に押され、話にどっぷり、観劇後も考えさせられる。 主人公にも姉妹にも上司達にも弁護士にも、誰にも共感するけど同時に違和感や非現実性を感じるからか居心地が悪い。自分が組織の人になってきてると感じさせられ気持ちが沈む。

    約1年前

  26. 今日は下北沢でオフィスコットーネ『磁界』を観劇。 下北沢はお洒落になり人が多くなったけど、気になるゴミが増えていた💦 ちょっと嫌になったけど、地下に潜れば深くて考えさせる芝居がやってる! ヒリヒリさせる空気と普段目を逸らしてしまっ… https://t.co/6Wln6vzV0U

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  27. 10日目終了。 本日もご来場誠にありがとうございました。 いよいよ明日で千秋楽。 キャスト、スタッフで、最後まで、慎重に。 #オフィスコットーネ #磁界 #オフィスコットーネ #磁界

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  28. そして今日はオフィスコットーネの『磁界』 現在観れてよかったと本当に思える作品でした。 「組織の一員」として「生きる」 理解はできても認めたくはないという頭の中がバラバラで帰り道は転びました 笑 明日までお時間ある方はぜひ。… https://t.co/n3gyWSNQDR

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  29. 分かってたけどトラッシュマスターの『入管収容所』からオフィスコットーネ『磁界』のハシゴは脳と心がゴリゴリ削られるわ…… どちらも底にある縦割りなお役所仕事と偏見が共通点。

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  30. 2/18 オフィスコットーネ「磁界」観劇。 個人的に警察組織が、というより企業でも大きくなるほどそういうものという割り切りもあり、警察側に立って見ていたので、被害者や弁護士側に感情移入出来ず。 自分が想像する組織にするためには上… https://t.co/j1kl01Zmdc

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  31. 今日は稽古終わりで下北沢B1にて オフィスコットーネ『磁界』 観てきました。 社会的な正義と個人主義の現代に起きる歪みの作品でした。 青山さんも柿丸さんも魅力たっぷり 個人的には西尾さんと異義田さんも素敵でした♪(みなさん素敵… https://t.co/yRoKBzfOb6

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  32. 今夜は小劇場B 1。 オフィスコットーネ・綿貫凛追悼公演「磁界」。 https://t.co/JBejwby5jl

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  33. オフィスコットーネ『磁界』 結構ドライに観てた こう、もっと目的のためには他に手段あるやんとかそんなん言われてもしゃーないやんみたいなポイントが多かったから余計に遠い目線に立ってた気がする ラスト、劇としては感情が見えるのが嬉しい… https://t.co/huX6rh1xmr

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  34. 話題の公演 5.0(2) パルコ・プロデュース/笑の大学~3/5まで 5.0(2) 玉造小劇店/長い長い恋の物語~2/19まで 4.8(23) オフィスコットーネ/磁界~2/19まで 4.8(5) 劇団俳優座/対話~2/24まで →続く #東京観劇カレンダー

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  35. オフィスコットーネ『 1人の警察官が警察内部の腐敗により、闇堕ちしていく話だと思った。平行線を辿る議論や事なかれ主義の組織の体質、後味の悪さといい、昨日見た『入管収容所』に近い感じがした。冒頭に出てくる血に染まった椅子が記憶に残る。 #磁界

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  36. 下北沢小劇場B1でオフィスコットーネ「磁界」を観た。実際に起こった殺人事件の警察側、生活安全課から描いた作品。相談者姉の警察への執拗な感じが上手くて、警察側に同情してしまった。あれを途中で事件と見抜けたかは難しかったように見えた。チョコ西尾さん出ずっぱりで堪能。いい役だった。

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  37. 舞台「磁界」観劇。警察の生活安全課でのとある相談から展開する物語。素晴らしいキャストに最後まで目が釘つげでした。組織の中で生きていくことってルールに従わないとならないのだろうか。 https://t.co/IPOUPiNAjv

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  38. オフィスコットーネ『磁界』 あと2日、3ステージを残すのみとなりました。 下北沢のB1を俳優、スタッフ総動員で這いずり回っております。 お立会いいただけると嬉しいです!当日券も出ます〜。https://t.co/rPs1E2o1yE https://t.co/bIUSzBrdQ6

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  39. 【当日券情報】 オフィスコットーネ「磁界」 下北沢 小劇場B1 いよいよあと3ステージ 2月18日(土)は14時と18時公演。 当日券は各回開演の45分前より販売いたします! 夜は18時開演です!! お間違えなく! https://t.co/xiW47IZByy

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  40. おはようございます。今日から温かくなるの本当にうれしい…!あゆです。 本日オフィスコットーネ「磁界」14時と18時開演!当日券はどちらも45分前から受付にて販売いたします!お値段前売り価格と同じですので、お気軽にご来場ください!残り3公演お見逃しなく!下北沢小劇場B1にて!!

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  41. オフィスコットーネ『磁界』観劇。 ぎゅっと吸い込まれるような2時間。本当に、そういうことがあったかのような。そういうひとたちがいたかのような。 部分じゃなくて全部がハイクオリティ。こういう演劇が、私は好きです。脚本がどうとか俳優がどうとか、そういうんじゃないんだ。全部まるごと。

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  42. 今日は観劇2本はしご。 どちらも雪の降る芝居です⛄ https://t.co/HfZUgUGHZk #劇団四季 #アナと雪の女王 #オフィスコットーネ #磁界 #綿貫凜

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  43. サヨナフの時みたいに自転車で下北へ行って観てきました。 胸くそ悪くてヒリヒリして面白かった。 私は一度お仕事させてもらっただけなのにわかったようなこと言っちゃいかんかもしれんけど。 たぶん、喜んでいらっしゃると思う。 #オフィスコットーネ #磁界

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  44. オフィスコットーネプロデュース 綿貫 凜追悼公演『磁界』 最高すぎました! お芝居(皆様上手すぎる) 戯曲、演出、美術すべてが美しく完璧! そして人間愛と、現代社会の苦悩が、 演者の心の叫びとなって、私の心に突き刺さりました!… https://t.co/cVK7xmNe3R

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  45. オフィスコットーネ「磁界」。マインドコントロールとか、正義感の幅はなんなんだろとか。取り込まれた笑顔が怖いよ。でもみてよかった芝居でした。#磁界 #磁界

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  46. オフィスコットーネ 磁界 下北沢小劇場B1 観劇。面白かった。磁石のように吸い寄せられた。気づけば物語にひっついて意識はB1から日本社会へ。で、役者として生きているあなたはどう生きますか。と、問うてもらったような劇後感。今年の9月… https://t.co/A0IHmm6VTp

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  47. オフィスコットーネ 火の無いところに煙は立たないがまさに…磁力の意味成すところが洗脳であった衝撃にただ打ちのめされて、オセロのように双子を演じ分けている異儀田さん、事件前後で「人が変わる」首藤を演じる西尾さんの形相に人間の… https://t.co/MC5k7Uw65u #磁界

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  48. 9日目終了。 本日もご来場誠にありがとうございました。 千秋楽まで、頑張りますね。 土日はまだ少しだけ席あるみたいです。 見逃し厳禁。 #オフィスコットーネ #磁界

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