満足度★★★★★
一番かも
ここ1、2年で観た、蜷川幸雄氏演出作品で一番かも。
松井周氏の脚本もすばらしい。
そして始りと終りの演出、舞台美術がなにしろ美しくすばらしい。
後光が射してるかの様だった。
3時間弱があっという間。
ちょっと遠いなと最近行っていなかった彩の国さいたま芸術劇場、
思いきって行って良かった。
さいたまゴールド・シアターの皆さんももちろんすばらしかった。
満足度★★★★
ラストシーンのために…
18:30開演で、21:50終演。…都心で働く人間には、とても向いていない上演スケジュールです。
プロンプター付きで、やはり素人的な演技が気になることもあることは否定できません。
人数を消化するためだけに挿入したんじゃないか・・・と疑うようなシーンも、正直あるといえばありました。
ただ、それでも、ラストシーンに到達すれば、そういった気分は雲散霧消してしまいます。まるで「必然」であったかのうように!これは、すごかった・・・そう言わざるを得ない舞台。そうなってしまいます。
これは、松井台本のおかげか?やはり、蜷川マジックなのか?それとも・・・あの年配者たちの魔力か?・・・いずれにしても、3千円出して、埼京線に乗っていくだけの価値は十分にありました。
満足度★★★★★
老俳優の身体と架空の物語との二重性
一般市民と言っていい老俳優らの生々しい身体と、松井周氏の描く近未来の架空の物語。強靭なその2つの世界が並存する状態が、すでに演劇的な面白さになっている。それを前提に演出しているのが凄いと思う。
満足度★★★★★
究極の等身大の演劇。
唯一無二の表現方法とは、そのひと自身がこれまでに歩んできた道、経験/体験したこと、年齢と共に積み重ねて来た歴史、生きざまから滲み出るそれらを等身大で表現することに他ならないのではないか?という観点を大切にして活動しているさいたまゴールド・シアターは蜷川幸雄氏率いる平均年齢71歳の超高齢者団体。
私は今回の公演ではじめてゴールド・シアターの存在を知りました。
総勢40名のおじいちゃんおばあちゃんはひたすらパワフルでチャーミング。
ユーモラスもたっぷり。キラキラと輝いていて。舞台はゴールドシアターの方々のパラダイス、『聖地』と化していました。
作品は、高齢者の視点から老いをテーマにした、ある意味究極の等身大の演劇とも言える趣きで、背景に流れる死の足音と、それを笑い飛ばすかのような明るさが美しいコントラストを描きます。
手放しで楽しめる類の作品ではないかもしれませんが、人生の先輩方が役を、自身を真剣に生きようとする姿に今を生きるひとなら誰しも胸が熱くなり、生きる勇気をもらえるはずです。私もすっかり打ちのめされてきました。
今からでも間に合います。是非、聖地へ。
満足度★★★★
地続きの「境界線」
9月は、「自慢の息子」、そして「聖地」と松井ファンにとっては狂喜乱舞な
月となったわけですけど。 それ、私にいえることなんですけど。
「聖地」は「自慢の息子」と若干テーマを共有しつつも、結末は全く正反対の
印象でしたね。 向こうが「冷」なら、こっちは「暖」みたいな。
正直、松井氏の作品から「暖色」の印象を受けるとは思わなかったので
何か別の作者の作品を見てるような気持でした。
作品全体を通じて松井氏の意外な振幅の広さ、そしてそれに対する
演出の力を感じました。
勝手が違う作品を前に健闘以上の調理を見せた蜷川氏、そして
長丁場の舞台に耐え切った劇団員の皆様には本当に感謝。
満足度★★★
上演時間 3時間20分!
途中休憩あるが、
3時間超って、出演しているおじいちゃん、おばあちゃんを殺す気か(笑)
松井周さんの過去の作品観たことがあったので
どんだけ前衛的・無茶苦茶になるかと期待していったが、
意外にしっかり物語になっていました。
ただ、40人超の登場人物をうまくさばききれたおらず
無駄な登場人物・シーンがあったようにも感じた。
松井さん外部に書き下ろすのも初めてだし、
こんな多い人数の戯曲書くのも初めてだろうからしょうがないのかな?
でも
このさいたまゴールド・シアターは面白い!
平均年齢71歳のメンバーが舞台に打ち込む姿はひたすら熱い!
これからも追いかけるつもり。
中央の座席をつぶして舞台にしているので
どの席からでも観やすいですよ。