肝っ玉おっ母とその子供たち 公演情報 肝っ玉おっ母とその子供たち」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    また観てしまいました。
    何回観てもいいです。ブレヒト大好きです。

  • 満足度★★★★★

    すばらしい
    辻由美子さんはすばらしい。何回観てもすてきな大好きな芝居です。

  • 満足度★★★★★

    訴えること
    舞台を通して訴えることの大切さを実感した。全国巡回公演はずっと続けてほしいと思いました。

  • 満足度★★★★★

    あとから生まれてくる人たちに
    このタイトルの意味どおり、信仰戦争に巻き込まれた人々がこの戦乱の時代を生き延びていくためにどんな風に生きたか、どんなことを強いられ、どのような知恵をもたなければ生きられなかったかを、戦争に生きる庶民の姿をとおしてブレヒトの時代精神が持つ希求の貴さを問いながら訴えた物語。
    確かに、中学生・高校生にも観て欲しい作品でした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    戦乱の中、肝っ玉おっ母は3人の子を連れて小さなホロ車を引きポーランド、チェコ、バイエルン、イタリアなどを転々としながら行商をしてその命を繋いでいた。この戦乱の世を生き抜くためには人間は肝っ玉を持たなければ生きていけない。」そう3人の子供たちにも教え諭し、「体だけは大事にしろ」と口を酸っぱくして言ってきたはずなのに、息子のアイリフとスイスチーズは半ば兵士に騙されて軍に希望入隊してしまう。

    やがて、戦乱の世はそれぞれの兵士たちにも災難が降りかかる。良かれと思って行動した結果が思わぬ方向に誤解を受け、酷いことに二人の息子は虐殺されてしまう。その間、息子を助ける為におっ母は賄賂を画策するも、その駆け引きに手間取って最愛の息子が殺されてしまうシーンはあまりにも残酷な場面だが、戦争というバケモノは人間の理性も崩すものなのだろう。200グルデンの駆け引きの為に失った命。この間、何度もキャストが歌うシーンがあったがイヴェットはもっと練習したほうがいいと思う。歌唱力がないのだ。

    そんな最中、娘のカトリンだけはおっ母の言いつけどおり、おっ母の行商を手伝っていた。カトリンは言葉を発することが出来ない障害を持っていた為、後に男から襲われ暴力を受けてキズモノになってしまう、更に抵抗した時に額に受けた深い傷が残ってしまうのだった。おっ母は娘をみて、慰めるもこれはもう嫁にやることは出来ないだろうと覚悟を決め、更に行商に励み、戦争を見込んで仕入れに没頭するのであった。

    一方でおっ母の留守中のカトリンは3人の敵の兵士が街をうろついている様子を味方の軍に知らせるべく城壁に登り太鼓を叩いて知らせるのだが、このシーンはあまりにも壮絶で美しく感動する情景だ。敵の兵士が「叩くな、降りろ、撃つぞ!」との脅しにも負けず、自らの命を犠牲にして、とうとう街を救ってしまった英雄だった。

    こうして肝っ玉おっ母は一人ぼっちになってしまったが、それでも命ある限り生きなければならない。重いホロ車を引きながら身を粉にして行商する姿は天から舞い落ちる雪のなか、マッチ売りの少女を連想させるが、泡のような雪と対比してその足取りは果てしなく重いのであった。

    終盤にキャストらが歌う「あとから生まれてくる人たちに」を合唱する情景でヤラレル。この劇団の「戦争で犠牲になる庶民の姿を見せよう」と後世に訴える姿勢を汲み取ってワタクシは沸々と落涙し、感動するのだ。



  • 満足度★★★★

    戦争で商売する皮肉な人生!
    17世紀、30年戦争当時、戦場で行商していた母親と子供3人の波乱万丈の人生。

    ネタバレBOX

    長男は兵士になり、粗暴に働く。平和になっても乱暴を働き処刑される。その事実を母は知らない。

    次男は軍の会計に勤めるも、金を持ち出し連行される。母が裏工作で助けようとしたが、金を惜しみ結局処刑される。

    長女は旧教軍に攻められようとしている町を太鼓をたたいて知らせて救うが、旧教軍の兵士に射殺される。

    戦争で生きていた家族の皮肉な人生。長男が生きていると思っているので、一人で行商を続けようとする母親が切ない。

    商品を仕入れた限りは戦争が続いてほしい、経済は昔も今も同じ。

    宗教戦争でも、兵士は神のために働くのではなくて給料を要求する。

このページのQRコードです。

拡大