アジアの予感…がある。
岸田理生を偲び毎年行われているフェスティバルでの特別公演。
スタッフは演出のキム・アラだけでなく、
舞台美術・パク・ドンウ、
音楽・演奏・キム・キヨン、
映像・チェ・ジョンボム、
衣装・キム・ジヨン、
と、スタッフを韓国から迎えている。
特に秀逸だったのは、舞台美術と音楽。
オープンスペースの小劇場に、
両脇に客席が作られ、
真ん中が舞台空間となっている。
普段使わない大戸が開かれたままで、
これもまた、舞台装置として使われていた。
床面に、新聞を敷き詰めてあり、
出入りが四方からという、
自由な使い方がされていた。
舞台奥中央にグランドピアノが置かれ、
その生演奏による音楽、歌が、
非常に印象的。
アングラっぽい雰囲気の空間でありながら、
古さを感じない。
むしろ、おしゃれとさえ言える。
これだけでもお値打ちでした。
俳優陣は、質的には多少ばらつきがあるものの、
音楽に載せて動き、セリフをしゃべるので、
その統一感が、心地良い。
ベースにあるのはもちろん、
シェークスピアの『リア王』。
しかし、ラストは見事に書き換えられている。
リアを救うべく末娘は死に、
リアもまた死んでしまう。
そこにはない救いのなさは、
混沌を思わせる。
回復の兆しは、観客にゆだねられたようだった。
満足度★★★
キムアラさん
やりたいことはわかるし現代的なのかもしれないが少し理生さんの台本とちぐはぐしてしまったかな・・・いろいろ詰め込みすぎて舞台の熱が逃げてしまったのかな・・・
満足度★★★★★
キム・アラの演出にしびれる。
岸田理生の戯曲を韓国の実力派演出家キム・アラが演出するという面白い企画。キム・アラは韓国のと言うより世界的演出家。複合ジャンル音楽劇という手法を産み出した演出家だが、今回もその複合ジャンル音楽劇を堪能出来た。
全ての演出が刺激的だったが、特にオープニングとラストで、座・高円寺の会場入り口を大きく開き、ロビーさえ、ステージの一部として使った演出にはしびれた。
満足度★★★
観劇
ふつうに面白いくらいでした。役者さんに熱がないような印象。 蘭妖子さんだけは素晴らしいです 衣装素敵なのに、うまく扱えていないと魅力が半減