喫茶久瀬 公演情報 喫茶久瀬」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 21件中
  • 満足度★★★

    たっぷり!
    古びた喫茶店を舞台に、そこに集う人々の悩みと絆、再生を描く物語。

    「失われたご近所」を描く物語でもあり、そこでは「ここも!? あなたも!?」と驚いてしまうほど誰もが問題とドタバタの種を抱いています。

    あまりにもてんこ盛りなので、そのぶん、せりふまわしや設定、モノの扱いなどに「素直(シンプル)すぎるな」「もうちょっと細部を見せてほしい」と感じる部分もありました。でも、大人になっても決して「オトナ」にはなれない人々の心情をこねくり回さずに描く筆致はむしろ気持ちのよいものとも言えますし、スピーディーで巧みな展開(これは脚本のセンスですよね)と俳優たちの熱演には飽きさせない魅力があり、素直に笑い、楽しめます。

    てんこ盛りなだけにすべてのエピソードを着地させるのには多少時間もかかり……2時間をちょっと超える、その「ちょっと」ぶん、スマートでもよかったかもしれません。この芝居には合わなかったかもしれませんが、敢えて閉じない話があるのも個人的には好きです。


    ネタバレBOX

    いわゆる「アラフォー」の惑いを描くその先にあるのは、決して大仰な成功でも、人一倍の幸せでもありません。登場人物たちは「幸福」へのキーのようなものを手に入れ(触れるくらいで?)、舞台は終わります。

    エピローグに「子どもの誕生」が描かれる(ここ、非常に複雑でナイーブな問題を孕みもしますよね)ことも含め、ある種「ユートピア」的な物語ではあります。でも、いずれにせよ、今ドキの大人のユートピアは「雨降って地固まる」ことのようで。前提として雨は降る。そのこと自体にリアリティを感じもしました。

    会場には過去の作品の舞台写真がさりげなく展示されていました。初めて観る者にとっては興味深く、イメージも広がります。こんなところにもカンパニーの気持ちよさは宿っているのですね。










  • 満足度★★★★★

    感動しました
    父子の葛藤を軸に夫婦、やくざ、店員などのさまざまな事情がからんだあげく最後にしっかりととぎほぐされていました。今年観た中で最高傑作です。

  • 満足度★★★★★

    心温まる物語
    文月堂の芝居って暖かいですよね。日常の中で忘れかけている思いに気づかせてくれます。物語はちょっと人間模様を詰め込みすぎではとも思いますが,最後は見事に着地させてくれています。第4回公演とは思えないほどの安定感。脚本がいいのでしょうね。それにしても,三谷智子さんって,○○才には見えない素敵な方ですね。ファンになっちゃいます^^;

  • 満足度★★★★

    昭和の風景
    懐かしかった。
    喫茶店って、高校生のときは校則違反を知りながらドキドキして入店。
    大学生、社会人になってからは生活のスケジュールに組み込まれたたまり場だったし、そこは社会の縮図だった。
    今回の舞台はそんな懐かしい光景が甦るいいテーマの舞台だ。

    ただ、一部演出過剰というか、不要だったのではと思える部分もあったと思う。でも全体を通じてよくできた本といえる。

    今ではカフェばかりで、サテンと呼んでいたころの面影はない。劇中のピラフやスパゲッティはまさにサテンの定番中の定番といえるメニューだ。なんとも懐かしい光景。

    そこで起きるドタバタも、じっさいに当時のサテンにはあったような・・・・。

    三谷さんの本は毎回心温まるテーマが貫かれていて、観ていて安心できる内容だ。次回作にも期待したい。


  • 満足度★★★★

    「泣ける」の凝縮
    心からしみじみしました。
    日常感、現実感が胸にぐぐっときました。後でよくよく考えれば、あまり日常的ではない設定ばかりなんですが、でもこんなに真実味があるのはなんででしょう。
    ポンポンと気持ちがいい会話のテンポ、一方で美しい間。
    ストーリー全体にも、キャラクターにも、役者さんにもまったくブレがなくて、一本大きな筋が通っていたのでとても安心できたし、すがすがしかった。

    (こりっちチケットプレゼントで当選して観させていただきました。ありがとうございました。心からお礼申し上げます。)

  • 満足度★★★★

    もっと大きな劇場で観てみたい、歌あり踊りありの家族ドラマ
     年季の入った小さな喫茶店を舞台に大勢の登場人物が派手に動き回る、笑いあり涙あり、歌あり踊りありの人間ドラマでした。一見平凡そうな日常会話に13人もの登場人物の背景や、後からつながる伏線がしっかりと書き込まれており、ベタだけど思わず微笑んでしまう温かいエピソードもたくさん盛り込まれていました。決して幸福だとは言い切れない状況にいる、さまざまな夫婦、家族のカタチが示され、軽快な人情喜劇に終わらない深い味わいがありました。

     文脈の通った戯曲を感情熱い目の演技でにぎやかに見せていくお芝居ですが、舞台に誰もいない無言の間(ま)も大切に演出されていました。ただ、そうやって成功している場面があるがゆえに、舞台からの出はけや移動の必然性などの細かい齟齬が気になったりも。
     また、大勢の登場人物およびそこに生まれる関係性を、2時間におさめるのはもったいない気がしました。内容も規模もスケールアップさせての再演が期待できる戯曲だと思います。
     
     役者さんの中では、自分の仕事もしながら母が残した喫茶店を切り盛りする息子役の川本裕之さんが良かったです。バンドマン(安東桂吾)の出戻りの妹を演じた眞賀里知乃さんも印象に残りました。

    ネタバレBOX

     登場人物に起こった不幸について、とても細かく書き込まれています。キャバクラ嬢(村上寿子)を騙していた音楽事務所の男(凪沢渋次)が会社をクビになり、妻と子供にも逃げられて「今はゲラゲラ(漫画喫茶)に住んでる」などは、冷静に考えると絶対に笑えない状況です。それを笑いとばせる大らかな空気作りに、センスがあると思います。

     詐欺師の2人組(田中完&植木まなぶ)がやくざに殺されそうになった時に「アメージング・グレース」を歌って命拾いしたエピソードは、ちょっと無理があるんじゃないか(笑)とも思いましたが、そんな無茶な展開だって信じたくなる明るさ、強さがありました。

     ぽっちゃり体系だけどモデルになると決めているアルバイター(神馬ゆかり)、バンド“起死回生”をやっぱり続けてしまう40歳のバンドマン(安東桂吾&日高啓介)、30年の放浪から帰って来て「まだまだこれからだ!」と熱く語る父親(辻親八)・・・その未来は必ずしも明るいわけではないのですが、前を向いて自分を鼓舞する姿には輝きがあります。人間はどんな状況にあっても、未来への希望があれば生きていけるのではないか。それを愚直に信じ求める姿勢が伝わって来て、「あぁ、いいお芝居だな」と思いました。

     ラストは父と息子が祭りの出し物としてブルースブラザーズのダンスを踊ります。出演者全員がその踊りに加わって終幕。みんなでいきなり踊る大団円に私は少々引いてしまったのですが、大衆向け喜劇の王道だと考えれば見事な締めだったと思います。やっぱり新橋演舞場のような大きな劇場で、派手な演出で観てみたい。

     無人・無言場面で強く印象に残ったのは、クリスマスパーティーが終わった後、花瓶の造花だけにスポットがあたるところ。亡くなった母親がそこにいるように感じました。
     そういえばこれも最初の伏線(母の最期の言葉は「あの花に水をやって」だった)があったからわかることなんですよね。よく練られた脚本だと思います。
  • 満足度★★★★★

    てんこもり感
    これでもかの大盛りお得感。そうまでわりきれるんかとも思うことはありましたが。川原さんが終始楽しそうな役でよいです。

  • 満足度★★★★★

    おもしろかった!
    登場人物のキャラクターやその人の背景がイキイキと描かれている。喫茶店という小さな空間で2~3組の話が同時進行。そして人間関係が交差し、広がり、コミカルにシリアスに物語は進行する。え?知り合い? あれ?そんな関係に?(笑) 根底に流れる人間的な温かさ。素敵なお芝居でした。

  • 満足度★★★★

    家族の絆をていねいに描く!
     どこか懐かしい感じでいっぱいの喫茶久瀬、そこで巻き起こる様々な人間ドラマを若干ノスタルジックに描いている。

     人には歴史がある。登場人物はそれぞれいい人ばかりだが、それぞれが悩み事を抱え、もがきながら生きている。そんな辛いどうしようもない人生だけど、もう少しがんばってみればいいことだってあるさ、とすべてのことを前向きにとらえる気持ちを与えてくれるドラマ。

     作演の三谷智子の人を見る目が温かく、登場するエピソードのひとつひとつがそれぞれ素敵だ。

     役者陣では店長を演じた川本裕之とその友達役の安東桂吾に魅力を感じた。

    ネタバレBOX

     やくざの事務所からアメージンググレースを歌いながら脱出するシーンはツボだった。
    笑いながら感動した。

     ラストシーンのブルースブラザーズは予定調和的だったが、それでもふたりの軽やかな踊りに見とれてしまった。お見事。

     2時間超とちょっと時間が長かったが、だれることなくしっかりと家族の物語を描いていた。
  • 満足度★★★

    KAKUTAの時から好きでしたが…
    川本裕之さんは素晴らしい俳優さんだなと思いました。感服いたします。

  • 満足度★★★★★

     
    観劇

  • 満足度★★★★

    雨でしたが
    ちょっと雨模様の天気でしたが、観て来ました。
    登場人物のキャラがよく出ていて、ああこんな人いるよなぁとか、ふと昔の知り合いとか思い出したりしました。
    演出も細やかな部分がいろいろあって、好印象でした。
    親子・家族・夫婦の絆って、深いのか浅いのかわかんなくなったりもしたけど、いいものなのかもって思えたり・・。
    最後には落ち着くところへ落ち着く感じ。楽しめました。

    ネタバレBOX

    ラスト近くで初代店長お父さんが、黒いネクタイ黒スーツで登場したんで、てっきり誰かが死んだのかと・・・。
    そうかブルースブラザーズか!って分かるのが遅かった。あんだけ伏線あったのに。
    聖矢がユリカに見事に振られる所は、思わず「何じゃそりゃぁ!」って舞台上の役者さんと一緒に突っ込み入れてしまいました。
  • 満足度★★★★

    起死回生
    何処かでズレてしっまた愛情、感情を潰れそうな「喫茶久瀬」店内で起こるイヴの奇跡。ブルース・ブラザーズのラストが良いですね。

    ネタバレBOX

    先日、KAKUTA「目を観て嘘をつけ」を観たけど、何処か「姉妹編」的な印象を受けた。この手の展開好きですね私は。
  • 満足度★★★★★

    ファンキー
    劇団名や作品のタイトル、チラシの色具合から和風かと思ったら、BGMや音楽ネタはファンキーだったりして。チンピラ2人がいい味出してました。丸くおさまって心がほんわかする作品。

  • 満足度★★★★

    幸せ
    最初は出てくる登場人物が、自暴自棄の人ばっかりで救われませんでしたが、最後はみんな幸せになって良かった。出てる役者は安東さんが良かった。少しつか芝居、少し昼ドラ、でも最後まで引き込まれて観れて演出家の力を感じた。

  • 満足度★★★

    絆!!
    作者さんの心優しい気持ちがこもっていました。

    ネタバレBOX

    それだけに、様々な二人の関係は全てハッピーエンドになりました。

    大団円も、誕生会(クリスマスパーティ)とブルースブラザーズのダンス(町内会の練習)の2回ありました。

    結果、2時間以上になるし、しつこい感じがしました。

    ところで、喫茶店の不動産が父親の名義のままだと、担保提供者(父親)の意思確認ができないので、担保を差し入れる形での新規の銀行借入ができません。

    商売を30年もやっていることを考えると、失踪届けを出して死亡を認定してもらって名義を変えるんじゃないかなと、ちょっとですが思いました。

  • 満足度★★★★

    すれ違い
    自分は愛されてないんじゃないか?相手を想えばこその心の機微だ。だから、久瀬道明と長澤晴海のとった行動もなんとなく解る。そんなだから、当初、「きゃー、結婚てメンドクサイな」なんて思ったけれど、観終わってみると「結婚もいいもんだ。」って思った!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    文月堂の舞台は「長男」から観てるが、今回の物語が一番良かった。終盤、シリアスな場面はあるものの、殆どが楽しくコミカルな芝居だ。コメディかと勘違いしたくらい。実際、コメディだったのかもしれない。笑

    「喫茶久瀬」の店長は妻の不倫現場を目のあたりにして離婚を決意する。妻の言い分は「貴方は私を見てくれなかった。私を抱いてくれる人なら誰でも良かった。」とのたまう。不倫現場を押さえられた時に言う妻側の決まり文句だ。これって、一種の呪文だよね~。笑

    一方、突如として30年ぶりに店長の失踪した父親が帰ってくる。店長は今は亡き母親や自分が味わった苦労を回顧すると勝手に蒸発した父親を許すことは出来なかったが、店のバイトとして雇う事に同意する。

    この間、詐欺師やら、バンド仲間や、キャバ嬢、音楽事務所の社長、バイトらが、喫茶店に出入りしながら場を盛り上げる。コミカルな場面があちこちに散りばめられて観客を飽きさせない思考だ。こっちの席ではキャバ嬢と社長が、あっちの席では強面の詐欺師が、その顔に反して犬のオモチャをいじくってる!笑

    そんな賑やかな喫茶店では店長の父親が息子の離婚の危機を救おうと努力し、かつての自分が失踪した理由をも息子に打ち明ける。その内容とは、千恵子(店長の母親)との間に生まれた子が自分の子ではないと知ったときに、「俺は全然、愛されていない。子供の父親が欲しかっただけ。」こう思うと心がもやもやしてここに居られなかった、という。

    通生の妻と同じ心境だった。愛は惜しみなく捧げるべきだし、愛を惜しみなく伝えればいいのに、人間ってやつは中々、愛を表現しないものだから、心の隙間に疑心暗鬼という怪物が巣食うんだよな~。なんつって観ながら思う。笑

    結果、ハッピーエンドで終盤を迎えるのだが、そこまでのエピソードも素敵だった。楽しい舞台。


  • 満足度★★★

    どこかで見たような雰囲気があるなー
    と思ったら、「天使の涙」だった。あれは骨董品屋さんだったけど。キーワードは「昭和」ですか、やはり。芝居中の時間の経過がわかりにくいところがありました。子分はどのくらい監禁されてたんだろうとか、怪我が完治するほどの時間が経ってたの?とか。。。芝居の後のミニコンサートも聞きたかったんですが、さすがに勤め人には2時間の芝居の後のコンサートはきつい。残念でした。せめて7時開演にしてくれれば。。。

  • よかったです
    ハイテンションできれまくるシーンが多いのですが、ちゃんと人情劇になってました。多少疲れましたが、2時間飽きずに楽しめました。個人的には、amazing graceのエピソードが一番印象に残っています。

  • 満足度★★

    初見
    結果的に不要と思えてしまうエピソードが幾つか。

    それらのエピソードも全て丁寧に着地させようとするので、冗長な印象を受けました。

    ラストは好きです。

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