『ROMEO & JULIET』 公演情報 『ROMEO & JULIET』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-17件 / 17件中
  • 満足度★★★★★

    到達点と出発点
    ここ2,3年の多田演出の到達点的な韓国ver.と、
    その場所に安穏と留まることなく、
    そこを出発点として全力で駆け下りる日本ver.。
    劇団員も増え、今後も一瞬たりとも観逃せない劇団です!

  • 韓国版を。
    時間が経っているので観た、という報告だけ。

  • 満足度★★

    Japan ver
    昔、上福岡市に住んでいたので懐かしさもあって行きました。しかし、片道2時間半はきつかった・・・。初めての東京デスロックでしたが、率直に申し上げますと、往復5時間とは釣り合いませんでした。Korea verを観たかった。時間の都合で観れなかったことを激しく後悔しています。来年横浜で公演するようなので期待しています。

    ネタバレBOX

    役者さんが目隠しをしたのは「恋は盲目」ってことだろうとは判りましたが、周りが見えなくなるだけで、相手はよく見えているはずなのに(良く見えているだけかもしれませんが)、舞台では役者さんが手探り状態であっち行ったり、こっち行ったりっていうのはいかがなものでしょうか?私にはピンときませんでした。劇場空間の外にいる役者さんを生放送するのはおもしろかった。
  • 満足度★★★

    きらり
    韓国バージョンをみる。何か熱いものがたぎっているのだろうが、大音量になじめず少しくじける。帰りみちの長さに地方と都心の差を考えてみる。

  • Japan ver.
    久しぶりのデスロック。快快の中林さんが口だけオバケに見えてゾクッとした。いろいろ考えさせてくれる舞台はやはり楽しい。

  • 満足度★★★★★

    Korea ver
    ようやく見ることができた韓国版ロミオ&ジュリエット。
    昨年の「大恋愛」の多田演出に惚れこんだ身としては、海の向こうでその完全体が作られて上演されたので、見たくても見れないもどかしさをずっと抱えていました。

    昨年夏、アゴラで映像で上映された時も見に行く事ができなくて臍を噛む思いだったのが、向こうから海を渡ってやって来てくれるというのだから見逃す手はない。
    本当は何回でも見たかったのだけど、都合上1回しか見れなかったのが悔しいくらいです。

    演劇を見ていて、演劇が好きで良かったと感じさせてくれた、夢のような1時間50分でした。
    多田氏のトークでも「ある時期の自分の最高傑作」と言っていたけど、自分にとっては今まで見てきた演劇と呼ばれるものの中での最高傑作です。

    ネタバレBOX

    昨年見た公演で最も感銘を受けたのが「大恋愛」だったけど、今年も「ROMEO & JULIET KOREA Ver」で決まり。
    これ以上のものにこれから先出会えるかさえ分かりません。
    そんな大切な時間を噛みしめながら、味わいながら観劇しました。

    舞台は赤い布張りの座布団のようなもので囲まれた白いマット。
    大音量の音楽と字幕と照明を最大限に使いつつも、それらは全て舞台上にいる役者たちの存在を引き出すため。
    とにかく役者の存在をこれ程強く、生なましく感じる舞台は他にそうないだろう。

    演出が際立った作品作りというと柴幸男氏が最近抜きん出ているけど、柴作品では役者の「個」をあまり感じないという特徴があります。
    音楽も同じビートの繰り返しで機械的なものを意識的に取り入れている。

    多田淳之介氏は演出主導の作品作りでも、役者の「個」「存在」を生なましく引き出す。
    音楽もビートではなくリズム、もっと言うと演奏しているものの「存在」を大切にしている。
    それをどのように引き出すかによって作品の出来栄えが変わってくるのだけど、この韓国版は韓国人俳優の強い身体に支えられて、言語を超えた演劇の根源的なものをアピールしてきます。

    最初は「LOVE」と同じように、人がひとりずつ出てきては立ったり座ったり、笑ったり駆け引きしたり。スクワットを延々続ける肉体の強度も示してみせた。
    そこからふざけ合いが始まったかと思うと今度は叩き合い、争いとなり、それが上手下手二手に分かれると「一幕」が始まる。

    舞踏会でロミオとジュリエットが出会うのが「一幕」だけど、ここではモンタギューとキャピレットの憎しみ合いが強調され、緊迫した空気で一瞬の隙も見せない役者たちの佇まいに見とれてしまう。

    「ニ幕」はバルコニーのシーンを中心としたふたりの恋人の幸せなひと時のシーン。のはずなのだけど、ここでもお互いが怒鳴りあい、甘い恋愛という雰囲気がなく張詰めた空気。
    かと思うと突然ロミオとジュリエットが抱き合って激しく初夜を迎えたり。

    「三幕」からは「大恋愛」をベースに構成されていました。
    「三幕」ではジュリエットの従兄弟ティボルトを殺してしまい追放されるロミオ。
    引き裂かれるふたりの若い恋人。
    だるまさんが転んだで表現されるこの幕は大好きで、思い通りに事が運ばず、思いがけず殺してしまう激情が伝わってくる。
    結局鬼に辿り着くことはなく、ロミオは倒れたジュリエット3人目を背中に背負ったところで力尽きてしまう。この絵がとにかく美しいです。

    「四幕」は引き裂かれたジュリエットの胸のうちが尾崎豊にのって描かれてる。セリフがずっと続くのだけど、たまに歌詞が舞台上の展開を現してたりして、笑ってしまう。
    そして後半は女性たちが出てきて韓国のポップ?にのって踊り来るって倒れてゆく。

    「五幕」。
    ここの最初の演出は「大恋愛」とは違っていたように思います。
    毒をあおって死ぬロミオとその亡骸を見てあとを追うジュリエット。
    最大限に声を張って身体全身で表現する姿が美しい。
    ロレンス神父の「事のあらましを簡単に説明します」
    の後に、スリーンいっぱいに小さな字で書かれたその説明を一心不乱に語ってゆく役者さん。全然「簡単に」じゃないところで場内爆笑。
    最後は下手から上手に向かって、疲れ果てた役者たちが何度も何度も駆け抜けてゆく。

    上演が終わって、終わってしまったことが残念でならなかった。
    ずっと浸っていたい時間だったのに。
    役者さんたちは2度のカーテンコールでその存在を示すだけでなく客席も称えてくれて、本当に素晴らしい役者さんたちでした。

    この韓国バージョンを日本へ持ち込んで上演してくれて、感謝の言葉しかありません。
    ★いくつとかの評価が陳腐に思える程の、次元の違う舞台。
    多田氏にはこういった舞台を期待してしまうので、どうしても最近の新作が歯がゆいのでした。
    でも、これがひとつの到達点なのだから、同じ事はもうやろうとしないのだろうなあ。。。
  • 満足度★★★

    Korea ver.
    コンテンポラリーという概念を理解できるほど詳しくはないが、正規の型をかなぐり捨て新しい世界を創造しようという意欲が伺える。そしてそれらがはまったときの快感はいつにないものだ。とくに1幕の字幕が出た瞬間、自分の中でなにかがどよめいた。

    韓国ver.を観劇。

    惜しみないパワーが気持ちいい。これを毎回続けるのかと、こちらが心配してしまうほど。

    いつもより舞台装置や衣装、シチュエーションをまとえない出演者たちは、みずからの存在で立ち続けなければならない。

    ネタバレBOX

    みな素敵だったが、キャスティングに恵まれれば、もっともっとずば抜けた作品になっただろう。
  • 満足度★★★★

    JAPAN ver.
    ACT.1、 ACT.2 HUMAN、 ACT.3、 3つの「ロミオ&ジュリエット」 楽しめました。 KOREA ver. 観られないのが残念!

    ネタバレBOX

    ACT.1 大音響の中で読む「ロミオ&ジュリエット」 泣けました。
    ACT.2 役者さんの各自の恋愛話。堀井秀子さん、浦壁詔一さん、この先どうなるんだろうと思い始める。中林舞さんと橋口久男さんの話がリンクして笑い。夏目さんの歌に聞きほれ(本当かよ!) 坂本絢さんに続き石橋亜希子さんと思いきや私は「ジュリエット」から始まった「恋愛話し」に大笑いしました。悲劇の話にここまで笑ったのは初めてです。
    ACT.3 役者全員に目隠しをしての展開。何かしら負荷をつけますね。ブリッジをしながらのセリフ、最前列で観ていると別の生き物のようで不気味(笑) 妙薬も自販機のコーヒー缶、キラリ☆ふじみマルチホ-ルを目一杯使った舞台、面白かったです。  チケプレありがとうございました。    
     
            
                   

           
  • 満足度★★★★★

    IN&OUT
    半日がかりでKorea VersionとJapan Versionを観ました。

    Korea Versionは戯曲の世界にどんどんと取り込まれていく感じ、一方Japan Versionは戯曲の世界からの広がりを深く感じる作品でした。


    ネタバレBOX

    Koreaバージョンは、さまざまな手法が駆使されながら、戯曲の流れを押し広げるように物語が膨らんでいきます。

    多田手法というか、舞台に人と人との関係性が生まれる冒頭から、観る側が物語の世界に包まれて。
    表現の豊かさ、与えられたメソッドを武器に変えていく役者たちのパワーは、それなりに大きさのある空間をもはちきれんばかりに満たしていく。舞台後方に張られたスクリーンに映し出される文字や影が、さらに舞台を膨らませていきます。

    役者たちの韓国語は当然に理解できず、頭のなかにある戯曲の流れと、スクリーンに映し出される日本語訳を頼りに物語を追っていくのですが、スクリーン上の訳の提示も単純なプロンプターからの情報というよりはひとつの表現になっていて、マンガにたとえると人物についた吹き出しというより、背景に描かれるさまざまな効果のような感じで観る側に入ってくる・・・。このことが、観る側を一層強く物語にのめりこませていきます。

    それにつけても輪郭の太さに目を見張る舞台。一つずつのシーンがメソッドを武器に深く強く心を揺らしてくれる。ジュリエットの想いを女優達でガールストークのように編みあげていく部分のヴィヴィドさや、両家の争いのシーンの洗練。
    初夜が開けた朝の二人の想いの質感や、ジュリエットの死を何倍にも重く背負うロミオの心情、さらには自ら死を選ぶジュリエットの愛に殉じる高揚・・・。良く知った物語でありながら、さらに一歩引き入れられて、自分が頭のなかに持っていたロミオとジュリエットの物語がとても陳腐なもののようにすら思えてきて。

    観終わってしばらく舞台の世界から抜け出せませんでした。
    終演時の2度のカーテンコールですら足りないような気がしたことでした。

    Japan Versionは、まず、スクリーンに「Text」と表示されたとおりに、戯曲の紹介から始まります。ショーアップされた形でちょっとクロニクルっぽくスクリーンに戯曲の一部を提示して観客に読ませる・・・。
    坪内逍遥訳の提示が効果的で、戯曲そのものが観客に表わすもの、台本に書かれた言葉が見る側に発するニュアンスや色が抽出され伝わってきます。ライティングや音楽から生まれるコンサートの直前のような高揚感がなにげにしたたかで。

    次に「Human」と表示され、素のライトの下、役者が舞台上に並んで順番に自分の恋愛体験を語り始めます。すごくナチュラルな語り口で、虚実はよくわからないのですが、観る側が心をすっと開くような雰囲気が醸し出されて。そのトーンというか流れのままにでキュピレット家のジュリエットさんの話を・・・、聞いてしまう。戯曲のお仕着せを脱いで私服で楽屋口から出てきたような、素顔で等身大のジュリエットの心情に、笑いながらもなぜかうなずいてしまって・・・。

    そして「Text&Human」、前の二つの要素が重なる中、作り手側の目隠しでの物語の模索が始まります。

    何から目をふさいでいるのか・・・。周りというだけでなくかつてのロミオ&ジュリエットの作品のイメージまでリセットされるような印象。

    舞台の上ので探りのなかで語られる台詞は、やがて見えない者どおしで絡まりあい膨らみ始める。そこから少しずつ動作が生まれ、スクリーンの文字が遊び、音がやってきて戯曲から溢れ出てくる感覚がどんどんと具象化されていく・・・・。

    観る側からすると、戯曲が作り手たちの創意にふれて線描として次々に描かれていく感じ。そして、手で周囲を探り足で舞台のエッジを確かめながら、台詞を頼りに模索し徘徊する役者たちの姿に、作り手たちの創作の苦悩を感じて・・・。でも、芽生え、揺らぎながら膨らみ、舞台上に形となり、そこから舞台を超えて施設全体にまで広がる表現に、雛鳥が貪欲に餌を啄ばみ、羽根を広げ、やがて羽ばたき始めるような、ぞくっとするような創意の飛翔への過程を感じるのです。

    ブリッジで語られる台詞に文字がクルっとひっくり返るようなシンプルな遊び心から現れる質量を持った何か。朝を告げるひばりの声はずるいと思いながらも個人的にツボで、こういうウィットが作り上げる舞台のニュアンスがどんどんと世界を豊かにいくようにも思えて。コインを危なっかしく投入して「毒薬」を手に入れる姿に薬入手の不思議なリアリティを感じたり・・・。カメラを使ったライブ感(館内の道程をしめすグラフィックもよい)や、スクリーンに映像として具現化される霊廟のシーンにも瞠目・・・。

    そして、いったん目隠しを取った役者が、再び目隠しをつけて手探りを始める姿に、限りのない演劇の深淵を思ったことでした。

    戯曲にひたすら惹きこまれていくKorea Version,戯曲から次々となにかが現れていくJapan Version。戯曲に対してのIn&Outを半日で体験したよう。観終わって、なにか抱えきれないほどに満腹なのですが、その感覚には演劇という筋がしっかりと通っているから、すっと心に吸い込まれていく感じがする。

    そして、劇場を出るとき、満足感だけではなく両Version(特にJapan Version)のさらなる広がりの予感とそれを観たいと渇望する気持ちがやってきて・・・、自分の貪欲さに驚愕したことでした。
  • 満足度★★★

    JAPAN ver
    CONTEMPORARY SERIESの第1弾としての『ROMEO & JULIET』JAPAN Ver。
    まだKOREA Verを見てないので、こちらだけ。

    CONTEMPORARY SERIESと言ったものの位置付けがイマイチ良くわからない。
    アフタートークを聞いても良くわからなかったです。
    多田氏自身もまだ掴みかねているようにうかがえました。

    昨年の「大恋愛」およびKOREA Verとは全く異なるJAPAN Ver。
    見た印象としては、個人的にはデスロックの「リア王」と同じ印象でした。

    「大恋愛」に熱狂した身としては、凡庸なできという印象の約1時間40分。

    ネタバレBOX

    入場するとスクリーンに「WELCOME」の文字。
    最近の東京デスロックを見た人ならおなじみの様子です。

    舞台は昨年の「大恋愛」でも舞台に使った赤い革張りのキューブ状のものをハートを模して並べてます。

    Act1 TEXT。
    そのまま、音楽と文字だけでロミオとジュリエットの全てを見せます。
    あらすじだけでなく、ロミオとジュリエットが生み出されたシェークスピアの時代から日本に入ってきて、という背景も。
    そこまではかかってる曲は大音量のクイーン。
    そして現代。
    ここではPerfumeに合わせてあらすじが全て語られます。
    まあ最初に話のあらすじから結末までを説明するのはデスロックでは珍しい事ではないのでそのまま受け止める。

    Act2 HUMAN。
    ここでやっと役者が舞台に出てきます。
    皆そろって白い服。
    一列に並んでしばらく客席を見渡した後、ひとりずつ語り始めます。
    語るのは自分の身の上の恋愛話(アフタートークで台本があるとは言ってましたが)。
    ひとりひとりが恋愛話をしていったあと、最後に残った女性が「私はキャピレット・ジュリエットです」と語りだす。
    他の人は身の上話をしていたけど、このジュリエットも自分の身の上話としてジュリエットの視点から見た「ロミオとジュリエット」の話をします。
    あらすじ全てを話します。
    最後には自分が死んだ事まで笑顔で話します。

    そこから役者全員が目隠しをします。

    Act3 TEXT&HUMAN。
    ここでは目隠しをした役者がウロウロと舞台上を彷徨いつつロミオとジュリエットのセリフを言います。
    やがて役者はひとりを残して舞台上から姿を消し、そのひとりも居なくなったかと思うと別の一人が入ってきて、舞台上でブリッジしつつジュリエットのセリフを言います。
    このときスクリーンの「ROMEO & JULIET」の文字が上下逆さになるところが面白い!

    やがてスクリーンにはキラリ☆ふじみ館内を彷徨うロミオを捉えた映像が流れます。
    実況中継で、館内を目隠しのまま彷徨うロミオが毒薬を手に入れる(自販機で缶コーヒーを購入)。
    そのまま場内へ入ってきて、毒(缶コーヒー)を飲んで息絶えます。

    そこにビデオカメラを持った別の女性が現れる。
    彼女もジュリエット。
    スクリーンにはそのカメラが捉える映像が映ります。
    息絶えたロミオの姿。
    やがてジュリエットも息絶えます。

    そこで他の役者たちも皆出てきて、舞台を四方から囲んで、中に入ってきてやはり目隠しをして舞台上でウロウロとしつつ銘々に言葉を口走ります。
    音楽が大きくてよく聞こえなかったけど、Act2 HUMANの時の恋愛話を繰り返している様子。

    そのまま終わり。


    うーん。。。
    色々とアイデアを盛り込みつつ、繰り返しを使ったりあの手この手で構成されているのですが、何かが足りないんです。
    これは「リア王」の時も感じた事ですが、色々と試そうとして逆に拡散してしまっている印象。
    「リア王」のアフタートークで岩井秀人さんが「大恋愛」や「LOVE」で感じたものが感じられなかったと言ってましたが、同じ印象。
    役者が一体となってひとつのものを表現する、というのを演出するのが多田氏の真骨頂だと思います。
    それがアイデアに流れて構成してゆくとこうなってしまうのか。

    舞台上にうまく熱量を生み出せていないように感じました。

    KOREA Verは期待してます。
  • 満足度★★★★★

    斬新、やられました
    コリア版を見ました。
    このところ多田演出とは相性がよくないなと感じていたのですけれど、この作品はとても好きな作品です。数々のギミックが物語の枠組みと有機的に結びついているように思えました。そして表現のエネルギーの強度が圧巻だった。韓国人役者の絶叫にやられてしまいました。
    この『ロミジュリ』には脱帽です。こんな刺激的、攻撃的、遊戯的、挑戦的、破壊的なシェイクスピアを僕は体験したことがない。
    面白いです。どきどきします。

    スタンディング・オベーションして、「ブラヴォ」と叫びたいくらいだった。いや本当はそうしなければならなかった。

  • ■info■
    韓国版の上演時間についての投稿がありましたが、上演時間は1時間50分程度で上演をしております。
    どうぞ宜しくお願いいたします。

    こちらへの投稿が不適切な場合は削除お願いいたします。

  • 満足度★★★

    アジアのロミジュリ
    個人的な事情から、岡崎藝術座するべきか、東京デスロックにするべきか、というハムレットなみの苦しい決断を迫られて、結局選んだのがこちら。

    ネタバレBOX

    東京デスロックの「ROMEO &JULIET」は去年、キラリ☆ふじみで上演された「大恋愛」のワンパートと基本的には同じだろうと思っていたから、当初はパスするつもりだったのだが、韓国バージョンを見た人の強力なプッシュもあったので改めて見てみることにした。

    序盤に演じられたやりとりは、2年前にリトルモア地下で上演された「演劇LOVE~愛の3本立て~」のひとつ、「LOVE」を彷彿とさせる。
    舞台上の人物が一人ずつ増えていき、その過程で他者が内輪に受け入れられていく様子を無言のパフォーマンスで表現したものだった。これはのちに東京デスロックとは別の公演、Castaya Projectでも見たことがある。

    意外なことに、韓国の役者が演じることで、日本の役者が演じた他のバージョンとはずいぶん違うインパクトがあった。本編である「ロミオとジュリエット」に入ってからも決して悪くはないのだが、どういうわけか序盤のこのパフォーマンスを見ているうちに何度も涙腺が緩んできた。言葉の通じない役者たちが演じているにもかかわらず、作品の意図するところがビンビン伝わってくる、たぶんそのことが予想外に感動的だったのだろうと思う。

    本編のロミジュリでは、序盤で示された群れの力学みたいなものが役者たちの動きによってそのまま引き継がれ、一方、台詞の面では従来通りのシェイクスピアのドラマが演じられる。相反する役者たちの言葉と動きが、愛し合う二人と憎みあう両家の愛憎関係にうまくマッチしているように思えた。

    出演した韓国の女優のうち、踊りっぷりのいい一人が特に印象に残った。体つきは華奢で小柄だが、顔立ちは日本の女優の洞口依子にちょっと似ている。名前はわからない。

    韓国バージョンを見ていてふと思ったこと。
    日本の場合は黒いスーツに黒いネクタイといえば喪服のイメージだけど、韓国ではどうなのだろう。中国では喪服は黒ではなく白だという話を聞いたことがあり、韓国も儒教の影響が大きいから、ひょっとしたら日本スタイルの衣裳を喪服とは感じていないのではないだろうか?




  • 満足度★★★★★

    これはまた
    観ました

  • 観ました。
    10月25日19:30の回(JAPAN ver.)。

  • 観ました。
    10月25日14:30の回(KOREAver.)。

  • 満足度★★★★★

    本年度ダントツのナンバーワンなKOREA ver.
    直前に観たJAPAN ver.のみならず、岡崎藝術座『ヘアカットさん』ままごと『わが星』ハイバイ『て』ロロ『いつだっておかしいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校』DULL-COLORED POP『エリクシールの味わい』 toi 『四色の色鉛筆があればシアタートラム』などの秀作・傑作たちがすべて吹っ飛ぶほど、魂が震えた! 純粋に単純に熱烈に、多くの人に観て、感じて欲しいなあ。

    ネタバレBOX

    JAPAN ver.が盲目的に愛を求めて彷徨う13歳15歳の疾走に重ねて、そこに存在する役者たちの未来への模索を描いているとするならば、KOREA verは、家社会がいまだ頑なに人を縛っているだろう、ある種シェイクスピアの中世ともつらなる世界が熱く漏れだしてくる作品。

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