『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』 公演情報 『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-13件 / 13件中
  • 映像鑑賞

    満足度★★★★

    「Boju 母樹」を映像鑑賞より2年振り劇場にて..とは行かず今回も映像鑑賞。臨場感が重要な舞台に思えたが映像の限りでも妙なぎくしゃくの狭間に詰まったユニークさ満載、作者の「言いたい事」を人物に言わせてる感も満載だが気まずくならず「どんどん言ってくれ」、ウェルカムである。不思議なバランスで成立したユニークなお芝居。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    めっちゃ良かったです。良い時間をありがとうございました。

    ネタバレBOX

    3人の女性、いろんな事情を抱えてて。Uberカップルが1番幸せにみえたのは妬みか判官贔屓かww
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    タイトルの通り途中どこへ向かって、どんな終わりかと思いながら拝見しましたが、ひとまずまとめてきた感じでした。それぞれの違う女性の生き方があり、誰のそれが正しいのか。本人の心の持ちようなんでしょうけど。と、感じながら見ていました。役者の皆さんの演技はとてもよかったです。自然で迫力があって。途中のダンスとかは少し唐突に思いました。会話劇で押してくれたほうが、私は好きでした

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    アラフィフ、女友達3人組。
    生活ランクの幅はタワマン上層階セレブから都営住宅家賃減免対象者まで
    これだけライフスタイルの異なる女性3人が学生時代からの長きに渡ってどういう友情を育んできたのかは謎ではありますが、悩み事が友情の肥やしとなってきたのか滲み出るものもイイ感じに仲が良さげ、もう傍観しているだけでも楽しい。
    仲良さげの中にも各々、地雷があるようで、盛り上がった勢いでの微妙なヒリヒリ感がめっぽう面白い。
    パーティールーム、徐々に人が集まりだし旦那衆や弁護士までが一堂に会して、厄介な飛び火が目まぐるしく駆け回っていく感じ・・・そんな流れがもの凄くツボでした。

    積み重なり合って後半になるほど案件過多になっていった印象
    そこまでサービスしなくても旨味を引き出せる力量、魅力は充分あるのに、ちょっと勿体ない。なんて思いながらも、結局めちゃ面白かった!です。

    女性の方が遥かに「幸福」に対しての捉え方が複雑で面倒であるという事
    自身で優先すべきモノをその手に入れながら、どうしても他者の尺度でいう「幸せ」と照らし合わせてしまうサガ。
    繊細とも言えるけれど途方もなく業が深い‼・・・いや男も業深いです、ごめんなさい
    少なくとも浮気の罪深さは男女関係無しという事で
    (しかし浮気男を懲らしめる!と言って結束するのは女性独特)

    ネタバレBOX

    記者をしている旦那が己の使命を力説している姿(早々に興味を示さなくなっていく奥さん、そしてそれをわざわざ解説する娘さん(笑)も含めて)が印象的。
    旦那衆サイドは各自それなりに充実しています感がコントラストとして面白い(彼等も深掘りするとどうなのか分からないところですが)

    家族以外の登場人物。
    コンセルジュ役の関口秀美さん
    美人なのは良しとして、こんなお色気駄々洩れコンセルジュはタワマンの奥様方達が絶対許さんだろ、ありえ~ん!(笑)と思いながらも、彼女の妖艶の力がこの異常な一夜を引き起こしたとも思え、非常に重要なポジション。

    弁護士役の高畑裕太さん
    数年前、観劇した主役予定公演での降板、残念であった過去あり。
    しかし今回、もう冒頭からめちゃくちゃ全力で役を演じている姿を拝見できて感慨深かった。
    観て良かった理由の大きなひとつとなりました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    時事的な話題を織り交ぜながら(そこがまたクスッと笑えてしまう)高校時代からの女友達とその家族やら恋人たちがホームパーティ。みんな立場が違うので、こちらを立てればあちらが立たず的な発言になってしまうのがなんともおかしかったりほろ苦かったり。比べたり競ったりしないで、みんな自分の思ったように生きられたらいいのに。

    ネタバレBOX

    萌香さんのパートナーである保育士さんオススメの絵本、タイトル忘れましたが私も読みました。ペンギンの世界でも同性で子育てしたりするんですね。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    説明では「自分が選んだ人生を正当化し合い、マウントを取り合う女性たち」と 煽るような謳い文句であったが、それほど辛辣な印象ではなかった。高校ダンス部で仲が良かった女性3人が、意識もしくは無意識に発した言葉に毒が含まれ(マイクロ アグレッションか)、敏感に反応してしまう可笑しさ 悲しさといった機微を描く。

    少しネタバレだが、物語は2018年12月30日夕刻、都心の高級タワーマンションという設定が絶妙だ。勿論、コロナ禍になる前であり、観客はこの3年半ほどの間に起こる出来事は知っている。既知感をもって眺めた物語は、色々な不平不満を漏らす人々と政治・経済といった時事ネタを絶妙にマッチさせ、考えさせる内容になっているようだが…。端的に言えば「人間ドラマ」と「社会ドラマ」を融合させたとも思えるが、実際は慣れ親しんだ人たちの戯言のよう。親しいが故に我が身と比べてしまう”幸福度”、それを身近な問題と絡ませることによって、今(2022年5月)から過去を俯瞰し、自ずと社会的な関心事へ目を向けさせる巧みさ。

    都会(コンクリート)ジャングルと言われて久しい、いや死語かもしれない。物語が地方であったなら、地域社会(=世間)という、もっと厳しい現実に向き合うことになるかも…。敢えて 設定は都心にしていることから、もう少し身近な生活と関連時事(エビデンス的)に絞り込むと、もっと観客の関心が向くだろう。繰り返しになるが、過去の観点で観せたところに この公演の魅力がある。
    (上演時間1時間35分) 

    ネタバレBOX

    上演前、プロジェクターで舞台壁に2018年から2022年までの社会的な出来事を時系列に映す。それによって舞台の日・場所が、2018年12月30日、東京都江東区・辰巳にある高級タワーマンションパーティールームということが分かる。上演前の情報だけだと不親切かも知れない。舞台美術は、上手に横長ソファ、中央に硝子の丸テーブルや椅子、下手は窓にカーテン、段差ある腰掛スペース。全体的に高級感溢れる仕様イメージだ。

    東大卒の精神科医・庄田楓(松岡洋子サン)、高校時代に仲が良かった専業主婦(早大卒)の今井麻子(明樹由佳サン)、2人の後輩で美容師の涼風萌香(みょんふぁサン)の3人が繰り広げる会話(毒舌有り)劇。冒頭、マンションのコンシェルジュ・花岡すみれ(関口秀美サン)が軽いステップで飲み物を運びパーティーが始まる。3人の現況が次々に明らかになる。楓は形成外科医の市川良太(成田浬サン)と事実婚で、このマンションに住んでいる。子供はいない。麻子の夫は、週刊文文の記者・慎一(辻輝猛サン)で高校3年の一人娘・小百合(裕海サン)と、最近このマンションに引っ越して来たばかり。萌香は離婚を繰り返し、今は吉野慧人(関口敦史サン)と都営住宅で同居。子供は男4人。それに市川のクリニックの顧問弁護士・千葉辰徳(高畑裕太サン)が加わる。それぞれの事情が明らかになる中で、子供がいる いない、経済的な格差、職業的な偏見、学歴的な優越・劣等感、そして本音と建前で塗られた隠ぺい事が炙り出される。勿論、外見的なこと=美人か否かも。

    慎一は、有名人のスキャンダルを書いているが、本当は政治的なスクープを狙っている。「政治」とは、といった大上段に振りかぶり「国民から集めた税金の使い途を決めること。しかし国民は一番重要なことに関心を示さない」と憤る。会話の中で、小百合の大学進学に絡めて、日本の奨学金制度は給付型で返還義務がある。一方、コロナ禍でキャリア官僚による、支援給付金や持続化給付金の詐欺事件があったのは周知のこと。せっかく国民と政治の接点ある事を生かせていない。身近な話題を出しながら、一般論的な取っ付き難い話へ誘い込んでしまい勿体ない。

    また、慧人はウーバーイーツと保育士の仕事を掛け持ち。ウーバーイーツはコロナ禍になって見直された仕事、一方 保育士は責任ある仕事(興味深い絵本の紹介もあり)だが、低賃金といった問題を提示.。コロナ禍による状況変化と潜在していた問題の顕在化を示す。
    女性の子沢山=仕事(キャリア)の制限・制約や経済的な貧困へ追いやられる不満。また将来的なこと、先々にも関わらず娘の伴侶は、性格だけでなく経済力がある人、といった本音がチラホラ。が、もっと女性同士の、それも高校時代から仲の良かった同年代のリアルな会話を聞いてみたかった。子供を産まない、といった選択肢は都会らしい印象。もっと言えば地方で子供がいない場合は、世間体を心配するが…(偏見かも)。

    面白く思ったのは、今の既知感ある観客に、2018年当時 身近な生活に潜んでいた問題意識を見せること。だからあの時にこうして「いたら」「いれば」といった問題提起、それは2022年以降 我々の問題意識の醸成へ繋がると思いたいが…。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2022/05/12 (木) 19:00

    100分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    迫力ありますね。綺麗な女性たちの言いたいこと合戦。
    タワーマンションのパーティールームなので下品さはない。
    外科医役の役者さんがインパクトがあり、いいなあ、と思った。
    幸せそうでもみんな悩んでいるので、私だけいろいろ悩んでいるような気がしていたが、なんか少しホッとし、妙に納得。
    ひとりひとりの過去とかが全部わかったところで、ああ、おもしろかった、と思いました。

  • 実演鑑賞

    現実に、立場の違う複数人の大人がいるのならそういう話になるのはある意味当然かとも思うけど、やはり時事的な話題が多いと感じた。
    世の中の諸問題について観客に気付きを持たせる、思想を伝える、そういったことを演劇作品に持ち込むのは全く構わないと思うが、であるならそれを演劇でやる意味があったほうが面白いと思う。街頭演説をキャラクターに喋らせても駅前の喧騒となにも変わらない。
    魅力的な女優さんたちが仲たがいしていく様はハラハラさせてもらった。女の美しさと醜悪さがどんどん見えてくる。
    これだけ社会的立場の違う登場人物がいるのなら、社会の歪みであるとか政策の問題などは自然と観客の心に入ってくると思うし、それができる俳優さんがいらっしゃると思うので、時事問題はエッセンス程度でも十分だったのでは、と思う次第。
    客席はとてもホットで、お客様にとても愛されている団体なのだな、としみじみ感じました。

    ネタバレBOX

    コンシェルジュさんにはもっと美しく見える袖丈のジャケットがあるはずです!!!!
  • 実演鑑賞

    満足度★★

    山谷典子の作品は何度も観たが、今日はショックだった。こんなに面白くないのは初めてだ。言いたいことは頭ではわかるが、あまりにも散漫で感情面では全く共感できない。もっとテーマを絞るべきだ。西山水木は昔から好きな女優で演出も多く見てきたが、今回はダンスというかミュージカル的な演出が浮いており、引いてしまった。もっと期間をおいて脚本を寝かせてから再考し、冷静になって上演すべきだ。次回に期待する。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    海外戯曲のようなハイソな作風。こういった試みを全面的に支持する。「言いたいこと全てぶち撒けてやる!」との作家の姿勢がカッコイイ。ただその統一感の無さが散漫な印象を与えてしまい、勿体無くもある。かなり真面目な問題提起を掲げており、宗教的社会主義的な蜂起の萌芽すら予感させる程。

    超高級タワマンで行われるホームパーティー。和歌を嗜む美人コンシェルジュ(関口秀美さん)が歌い踊りドリンクを運び、ユーモラスにミステリアスに話の鍵を握る。
    社会的成功者である精神科医の松岡洋子さんは、事実婚のパートナーである形成外科医・成田浬(かいり)氏の浮気を疑っている。学生時代からの友人で、松岡さんに憧れてタワマンに入居してきた明樹(あかぎ)由佳さんは週刊誌記者の夫(辻輝猛〈てるたけ〉氏)と大学生の娘(裕海さん)がいる。学生時代の後輩、美容師のみょんふぁさんはバツ4で子供が4人。

    格差社会、子供のあるなし、女性の幸福の基準、本音と建前、優越感と劣等感、じっと隠してきたものが曝け出される不思議な一夜。めらめらと立ち上る焔(ほむら)。

    松岡洋子さん明樹由佳さんみょんふぁさん、主演女優3人はそこに立っているだけで成立する熟練した存在感。何をやらせても巧い。この3人の会話劇だけでも行けた。これは作家も書き甲斐がある。

    かなり意識が高い舞台、変わっていて面白いのでお薦め。

    ネタバレBOX

    現実とリンクした話題がちょこちょこ登場。ゲス不倫をスクープした週刊文文の記者は政界を揺るがす社会的告発を狙っている。「政治家の仕事とは国民から集めた税金の使い途を決めることだ。その一番重要な事に国民は関心を示さない。興味を示すのは有名人のスキャンダルだけ。だから国民に興味を持たせる下世話なネタを暴きつつ、大事な問題へと誘導していかなければならないんだ。」
    コンシェルジュに惹かれた男が彼女にアプローチするようなハラハラネタも盛り込みつつ、作家の語り口はかなり巧妙で意図は深い所にあるようだ。

    作中、フラメンコのリズムがしばしばカスタネットで奏でられる伏線。いよいよ皆がフラメンコで踊り出す素晴らしい演出。「人生はそれ自体がそもそも法廷であり、己の全てを晒してジャッジを委ねよ」と云うラスト。「さあここからが開廷だ」。

    何故、舞台を2018年12月30日にしたのかが分からなかった。翌年の12月から武漢のコロナ騒動が話題にはなったが、まだ誰もマスクなんてしていなかった。多分何か隠された意図がある筈。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2022/05/12 (木) 14:00

    座席1階

    価格4,500円

    息をもつかせぬ会話劇。東京湾岸の高級タワーマンションのパーティールームに同窓生の女性たちが集まるという設定だ。一見「女の幸せ」の争いとも見えるが、実はもっと複雑だ。見終わってストンと落ちるところがない。だが、これがこの舞台のいいところなのだろう。

    「携帯の電源を切って」というお約束の前口上の演出家を排して登場するのが、タワマンの女性コンシェルジェだ。この若い女性が終盤、重要な役割を果たすのだが、それは見てのお楽しみ。主人公は続いて登場する仲のいい3人の同窓生だ。
     結婚して主婦となり、大学に合格した一人娘がいる女性。親子3人でパーティーに参加する「円満な家族」だ。続いて、事実婚で形成外科医のパートナーを持つ自らも医師の女性。有名大学を出て医師となり、子どもを持つこともなく仕事に邁進し高級マンション暮らしという経済的な成功を遂げている。さらに、結婚と離婚を繰り返し4人の男の子を産んだ、都営住宅に住む美容師の女性。今の彼氏はウーバーイーツのような配達員で生活は苦しい。

    かつて「負け犬論争」というのがあった。結婚して子供を産まない女性は「負け犬」という扱いだ。会話劇が進行する中で、低所得をさげすむようなニュアンスの言葉や、子どもを産まない女は幸せでない、みたいなせりふが出たりして、聞いているだけでハラハラする。仲がいい同窓生と言っても、本音では友人を下に見て少しの幸せや安全を感じようとする。男にもそういうところがあるが、女性の会話劇でそういう本音炸裂の場面を見ると、なんだがため息が出てしまう。

    切れ味鋭いナイフのような言葉で切りつけ、その直後に返り血を浴びる。時折客席を笑いに巻き込みながらも、観客は心から笑えない。そういうところが「ストンと落ちない」という感想につながるのだが、お互いの化けの皮がはがれて本音の戦いになるという展開はおもしろい。これはもう、このような戯曲にのめりこんでいけるかどうかという、好みの問題だ。評価は分かれるかもしれない。

    ネタバレBOX

    週刊文春が小道具だ。主婦の女性の夫は週刊誌の記者で、芸能界の不倫騒ぎなどのスクープを書いている。だが、本当は日本の政治の闇をえぐるスクープを放ちたいと思っている。そして、でたらめな税金の使い方をしている政治に無関心な市民に怒りを感じている。

    個人的にはこの週刊誌記者に共感を覚えた。それぞれ、自分が思う女の幸せを追求し自慢しあうのもいいけれど、そんなことしてる場合じゃないぞ、と叫びたい。「いつも家にいない」と一人娘から非難され、そっぽを向かれているお父さんの頑張りに期待したいのだ。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2022/05/11 (水) 19:00

    ベテラン女優たちが集まってのユニットの4作目だが、今までとはちょっと違った感触の作品だった。面白い!94分。
     高級タワーマンションのパーティールームに集まる男女。精神科医の楓(松岡洋子)は事実婚の相手の市川(成田浬)と一緒に住み、その後に楓の高校のダンス部の同級生の麻子(明樹由佳)が夫(辻輝猛)・娘(裕海)と引っ越して来て今日のパーティーとなる。ダンス部の後輩の萌香(みょんふぁ)を4児を持つバツのシングルマザーで、お金に苦しむも現在の相手は若い吉野(関口敦史)と同棲中。これに加えて、市川の弁護士の千葉(高畑裕太)とマンションのコンセルジュの花岡(関口秀美)を加え、「おとなのおんな」達が本音を言い合う…、というような展開。あからさまな言葉でやり合う登場人物達だが、女は既婚/未婚、子どもあり/なし、等で分断される、というのが主たる題材で、緊張感を持って観ていて、最後はファンタジー(?)で終わるあたりが興味深い。
     80年代に私が最初に追っかけた女優の西山水木が演出で、女優陣に特に魅力がある舞台だが、娘の小百合役を演じた裕海が、ちょくちょくいい感じのセリフを発するところが非常に面白い。

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