満足度★★★★★
ストレート過ぎるくらいの想いにほろり。
本当に素敵な空間。芝居を観に行ってこんなにもてなされてる感を味わえることはそうそうない。(椅子のすわり心地は悪いけど。)心からくつろぎたいと思いながらの開演。本当に素直にゆったりと空間に浸り、びっくりするくらい切なくもまっすぐなお話に心洗われました。
外部での演出も多い黒澤さんなので、どのあたりで差別化していくのかも興味があったけど、劇団としての再出発にあたってのあり方、作風、見せ方、しっかり考え抜かれてこうした、という感じの信念を感じ、これなら追いかけて行こうと思いました。さらけ出してこうなんだよ、って言われて、こっちも開かなくちゃいけないようなどきどきと、そうしても大丈夫と思える安心感、両方を感じることができました。
時間堂カフェがあるとは知らずに行ったのはちょっと失敗だったな。その気で行ったらもっと楽しめたのに。ビールやジュースだけじゃなく、お薦めワインや自家製梅酒、コーヒー紅茶まで揃っているのは素晴らしい。何度も観て毎度入り浸りたい雰囲気でした。
満足度★★★★
淡くひかる心、
すばらしい空間でした。
とても素敵な物語を観ることができました。
ひとりひとり愛しく思えてしまうキャラクターで、
役者さんもみなさんよかった。
満足度★★★★
泣けました
チケットプレゼントで観ました。ありがとうございました。
母と娘のつながりを主軸に置いていたり、(終演後まで)黒澤さんを女性と思い込んでいたこともあり、、女性的なやわらかさ、繊細さを感じる舞台でした。
場内では飲み物なども売っており、手書きのメニューが配布され、そういった空間構築の肌ざわりにも、スタッフの方々の細やかさを感じました。
PPTで少女漫画が好きだと語っていたのを聞き、そこらへんが納得できた思いです。
舞台という見世物の面白さを堪能するには、うってつけの作品だと思います。
満足度★★★★★
肌で感じるように伝わる物語
空気の硬さ、やわらかさ
心のかたくなさ、広がり、癒し
全てをべたに表すのではなく
大切なものを
水彩で繊細に描いていく感じ
空間に浸潤されるなかで
肌で感じるように物語がしっかりと伝わってきました。
満足度★★★★
少数精鋭。
とある骨董屋を舞台に綴られる、親から子への思い。
ル・デコの殺風景な(言葉が悪ければ飾り気のない)空間によくあった、静かな、でも「濃い」空気が観てて心地良かったです。
上手い役者が揃えばたった5人でこんな事が出来ちゃう。
芝居ってすげぇ。
満足度★★★★
命と時とモノが危うくも繋がり、危うくも続く
たぶん作者が言うところの「ふつう」の感じで、まったく無理なく舞台は進行する。
無理なはずの内容も、「ふつう」に見えてしまう。
そういうマジックが、やさしくやって来る。
満足度★★★★
“深呼吸できる演劇”そのものを、もっと味わいたい
プロデュース団体だった時間堂が劇団化して初めての公演です。時間堂堂主の黒澤世莉さんが5年ぶりに新作戯曲を発表することもあり、自ずと期待が高まっていました。出演者5人全員が劇団員であることからも、新生・時間堂のお披露目公演という位置づけになるのでしょう。
舞台は、地味ではあるが品揃えは良い骨董品店。木彫り細工のソムリエナイフをめぐって、現代人の素朴な喜び、悲しみがふんわりと、でも鮮やかに描かれます。心温まるストーリーの口語劇でした。
ギャラリーLE DECOの4階をほぼそのままに使い、主だった小道具はマイム(という表現がふさわしいかどうかは疑問ですが)で表現します。演技スペースは舞台前方。後方は登場しない役者の待機場所であると同時に、楽器の生演奏ブースでもあります。
黒澤さんの演出作品といえば一番の見どころは、舞台上で自らが演じる役柄として伸び伸びと生きる俳優たちだと思います。今作でも、舞台上で相手役とコミュニケーションを取り、その場で感じたままを発露させる、心理的リアリズムの手法にのっとった素晴らしい演技を見せてくださいました。
ただ、俳優指導者としての黒澤さんのご活躍や、過去の上質なストレート・プレイ(コロブチカ『proof』)を観たことがある者としては、マイムや生演奏に気を取られて、肝心の俳優同士の演技のぶつかり、調和、そこから生まれる劇空間のうねりを存分に味わえなかったのが残念。
劇場内で飲み物やグッズが販売されていました。オリジナル・ドリンクも豊富で、私は劇中に登場した紅茶(正露丸の匂いがする・笑)をいただきました。美味しかったです。
おかえりなさい。いってらっしゃい。
久々の本公演。「お帰りなさい」だけでは同じ場所に戻っていますので、「行ってらっしゃい」も。
食べ物で例えるとお粥ですね。看病する時に作ってあげる、食べる相手を思いやって作ったお粥。お腹と心に優しい。あえて言えば、濃い味付けや辛味が好きな人にはアッサリ過ぎに感じるかもしれない。余裕を持ってよく味わって欲しいです。
前回公演「三人姉妹」と通ずる部分が多分にあったと思います。演技や音響のギミックなど。ルデコですから他の階の音を気にする方が出るかと。だからこそ、自分が聴くべき音響の発生源をしっかり感じてみてください。時間堂は台詞で説明するのではなく遣り取りで見せてくれますから、目と耳と心を楽にして構えず観れば劇中に入り込めるはず。
満足度★★★★★
この上なく温かく、優しい時間。
こんなにも穏やかな優しい気分でお芝居を観たのは初めてです。終始笑顔で見てしまい、最後には涙。胸がとっても熱くなりました。4日前に同じルデコ4でMUを観ましたが、同じメタリックな内装で対極の芝居(しかも両方とも極上!)を観させていただき、人間の力・演劇の力は凄い、と感動させていただきました。観て良かったと心から思います。