さいはての街の塵の王 公演情報 さいはての街の塵の王」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-10件 / 10件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ダークファンタジーですかね⁉︎
    それぞれ意味のある個性の強い登場人物達、
    心にひっかかるものを残してくれました!
    ただ、ちょっと長かったかな⁉︎

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    こんな話だったとは、驚き。妄想と現実(?)が混在したリアルな(少なくとも自分にとっては)世界観。休憩をはさんで2時間半の長丁場でしたが、大いに楽しめました。

  • 実演鑑賞

    良い舞台だったと思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    さいはての街とあったので、不思議な国のアリスみたいな街かと思っていたが、わー、こういう場所かと意外な設定に思わず、うまいと唸った。ネタバレになるので書けないが... 
    なぜみんな白い服を着ているのか、やっと合点がいった。
    本当におもしろい!!!
    こういう場所にいる人の本音、めったに聴けない。
    貴重な声だ。
    小谷真一さん、前回のイメージと違い、熱演!!! カッコいいし、味のある演技素敵でした。
    千葉さん、鹿島さんもよかった。
    八福さん、笑顔が素敵で、思わずこちらもニッコリしてしまう明るさ、いいですね。
    ネタバレになるので、書けないのが残念!!
    個人的には、2時間以内だと助かります。
    腰が痛くて...
    夢中でみた。満足でした。行ってよかったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    途中15分の休憩を含む2時間30分と、予定より大幅に長くなっているが、飽きること無く面白く観られる。要所で意表をついて笑わせてくれる。その中で人の思いという大切なものをしっかりと伝えて、とても良い作品でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    個性あふれる役者さん達の面白い、そして考えさせられる劇だったかと。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     この小屋の板はちょっと変わっていて正面と正面下手側に客席方向に突き出すような小さな板が延びているが、今回用いられるのは正面の板部分のみである。下手側側面、上手側側面はシンメトリーになっており壁面には鉄格子の嵌められた窓。ホリゾントのほぼ中央に大きな窓枠があり窓枠の奥にスペースが設けられている。その上手に出吐け、側壁と正面壁との間にも出吐けが一カ所ずつ設けられている。総ての壁の表面の凡そ下半分程は厚くパテが塗られたような様相を呈するが、これは塵が堆く積み上がった吹き溜まりのような印象を与える。即ち劇空間そのものが、この精神病棟が様々な人々の嘆きや念の集合によって形成された時空を場として形成していることを示唆していると考えられる。三つの壁以外はフラットなスペースだが、必要に応じて多くの箱馬が様々に必要な物に化す。(追記終了)

    ネタバレBOX


     役者の衣装は、塵の王が黒、他は総て白系である。この色の区別から塵の王とはサタンの仲間との印象も与えるがそうではない。寧ろ人々が希い果たされなかった無念の念の集積が存在と化したものである。
     物語が展開するのは、先に挙げたようにある精神病棟である。その病院の経営姿勢を本音と建て前、時に揶揄によってエンタメ化しつつ分かる者にはその内実が手に取るように分かる形で表現して見せる。展開の組み立て方が頗る上手く、役者陣の演技も力演である。
     患者への虐待や薬漬け、措置入院時の拉致同然の暴虐といった非人道的な扱いをする収容施設の存在する日本の実態は時々ニュースでも報じられるから知識を持つ方も居るだろう。無論、日本にも解放病棟や患者に芸術的表現をさせることによって病の軽減を図る病院も存在するが、今作では未だ先験的な試みではあるもののヨーロッパで実践され始めている徹底的に民主的に話し合い病を軽減するオープンダイアローグ形式の治療法やミコのように己の存在感覚そのものを喪失しているようなケースでは存在し生きている己を五感等の感覚を通して刺激(具体的には掌に氷を載せる、料理の臭いを嗅がせ食欲を刺激する等)蘇生し活発化させることによって精神疾患を克服しようとする方法を対置して見せる。(ミコは実際には発狂していた訳ではなく措置入院で強制的に収容されていたが、幼い子供と引き裂かれていた、そのことが彼女の自殺指向を発症させたのである。そして塵の王を形成する念の一部が彼女の息子のものであった為、彼女は朧気に塵の王を認識できた。劇中母子の出会うシーンは圧巻である。)またヨーロッパの一部の地域では、患者を地域に帰し、医師・看護士が患者の居る家に出掛けて診療する件についても言及される。これらは総て患者を人間的に扱う姿勢であることを対置している訳だ。
     商業演劇でもあるから、エンタメ要素を盛り込み擽りを入れてある。{(医師・サリィが医院オーナーの女であり、バイトでSMクラブの女王をしていること、そのオーナーも精神科医であるが、カルテ自体はハチャメチャだ。そのハチャメチャぶりは観劇して確認すべし)看護士が多重人格(煩悩の数と同じ108重人格、所謂ホームレスの年老いた女性が元ミュージカル俳優で歌踊を披露するなど)
     日欧の差が上に挙げたように対比されているのは、日本の総ての施政方針に現れている体質に対するアンチテーゼと観ることが出来る。同じように収容される場所としての監獄、入管の収容施設等々での虐待、殺人も本質的な人権無視で一般である。この本質的相違を我々日本人個々が深く考える必要があろう。演劇のみならず総てのアートはこのように問題提起をすることもできるし、それが使命の一つでさえあるのだ。


  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    もっと「声」を食わせろ。
    男に憑りついたその「存在」が食べたがっている「声」はどうやら何でもいいわけではないらしく・・・
    そんなふうに匂わせながら物語は流れ流れて全く予想外な場所へと。
    何故にこの場所に!?一瞬迷子になった気がしましたが、やがてその理由は紐解かれていくので、戸惑わずにその流れに身を委ねて鑑賞するのが正しかった模様。

    ストーリーだけをなぞらえると何とも切なく、孤独に満ちた内容になりそうなところ、個性ぶつかり合う笑いを織り交ぜての軽快な演出、主人公の関西弁(ボケとツッコミで言えばツッコミ!)も加わってライトな空気感。
    閉鎖的な苦しみを独自な世界観で調理した珍味な美味しさが後味に広がりました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い! 
    チラシの陰気な絵柄、説明から一見 骨太作品と思えるが、演出には軽妙さもありバランスが良い。
    塵も積もれば山となる…意味合いは少し違う喩えだが「塵の王」とはそういう事かと納得。さいはての街とは、時代や場所に関係なく渦巻く人間の「想い」を普遍化するような表現にしている。ただ物語を紡ぐにあたって、場所はある程度 特定した処に設定し、現実(人間界)と異界の中で、自分とは何者なのかを探るようだ。その重い「想い」の裏に隠された感情が「辛い」「消えたい」「会いたい」等といった声になる。その感情を顕わにするのも、させるのも人間である。人は人から逃れられないのかもしれない。
    (上演時間2時間30分 途中休憩含15分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は中央奥に長方形を刳り貫いた厨房らしきもの。全体的に白くゴツゴツした感じは密閉された空間。大きさ等が異なる箱馬がいくつかあり、情況や場景によって移動変化させる。キャストの衣装は、塵の王(坂口翔平サン)は黒、それ以外は全員白(サリィ役:香衣サンのボンテージ風ファッションも含め)という対比で分り易い。

    物語…以前は有名なフレンチ料理店だったが、それも昔のことで今では閑古鳥が鳴く。オーナーのジン(小谷真一サン)は、利き腕がマヒしているようで思う存分腕を振るえない。そんな時、塵の王が現れジンに憑りつく。塵の王が食するのが人の色々な「想い」である。声にならない吹き溜まりのような想いを食らい続け、ある存在になり魂が彷徨する。言葉と料理(嗅覚・味覚)、そこに共通しているものは理屈ではなく感性である。その言うに言えない本音の言葉を求めて辿り着いたのが…。
    ここからの場面転換(展開)が急のようで、多少 戸惑いを覚える。この場面の設定が白衣装に結び付き、人の心や感情に色がないという虚無感、浮遊感のようなものを漂わす。声にできない不平不満が充満した空間で、自分の存在をアピールすること、本心の吐露を促す人の温もりをしっかり描き出す。同時にSMっぽい行為で観客を笑わせ、歌で場を盛り上げるサービスで観(魅)せる。

    ここは精神病院か?…色々な悩みを抱えた人が入院しており、その症状が本当に精神を病んでいるのか。入院時の乱暴な扱い、それが精神疾患を疑うような台詞になっている。自分の意思に沿わない環境下、しかし、それに慣れ順応してしまう人間の弱さ。さらに「想い」という気持、それを醸成した記憶まで忘却してしまう怖さ。そんな不気味さは自分の身近なところにもあるかもしれないと思わせる。塵の王は人の不幸を集めた魂の結晶。が、人は人のために為す善意があれば救われる。何故 自分(ジン)は料理人を目指したのか、それがラストシーンで…。

    演技は軽妙であるが、しっかり観(魅)せる 力 がある。先にも記したが、鞭を使ったり、歌を披露するなどバラエティに富んだ観せ方は観客サービス。もちろん精神を病んでいるという設定であるから奇行や奇声、その他不気味な行動は上手く演じていた。この物語を支えているのは、このキャストの演技力といってよい。舞台技術ー音響と照明は物語の展開を程よく支え、効果的な役割を果たしていたことに好感。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    深い!面白い!
    予想の遥か上を行く良さ。

    この劇を多くの方にお勧めします、できます。自信をもって。

    ネタバレBOX

    こんなにもシリアス、こんなにもヘヴィーだとは予想できませんでした。
    こんなにも心に訴えかける作品だったとも。

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