ほんとうのハウンド警部 公演情報 ほんとうのハウンド警部」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
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  • 実演鑑賞

    ドタバタ喜劇舞台と劇評家2人の脳内劇場が交じり合う、アイロニックなお芝居。上に大きな鏡状のパネルがあり、客席が映っていました。自分も試されている気がしました。
    https://shinobutakano.com/2021/03/30/18090/

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2021/03/21 (日) 14:00

    どんな状況かわからないところが面白い?ある人の足ばかり気になってしまった。そんな演技もあるんだな~と思った。喜劇は初めてであったがあっという間に終わってしまった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ややこしい芝居ということで予習をして出かけた。YouTubeには英語版の"The real inspector Hound"がいくつもフルサイズでアップロードされている。英語字幕は出せるが日本語訳はなく雰囲気を感じながら早送りするだけであるがそれでも相当に変な劇であることは分かった。この時点では劇中劇に犯人をおびき出して罠にかけるというミステリーかなあと思っていた。

    日本語の舞台を観るとさすがに凡そのことは理解することができた(と思いたい)。ややこしいとは言っても哲学的に難しいとか抽象的で意味不明とかいうことではない。エンディングは
     「実は…でした」
     「そんなアホな」
     チャンチャン
    というノリである……のじゃないかと思う(滝汗)

    無名の作家が無名の役者を集めて作った舞台なら「わけわからん」で済ますところだが、トム・ストッパードの作品をこれだけの陣容で演じるのだから凄いんだろうなあと思って観ていると、面白いような気がしてくるので、そう思うことにしようというところか。
    …そして「あらすじ」を書くつもりで振り返ってみるとどんどん仕掛けが見えて来るのだが、分析して「面白い」ことが分かってもそれが「面白い」のかどうかは(いつものことではあるけれど)また別の話である。

    ネタバレBOX

    登場人物および不登場人物

    ムーン = 演劇評論家 = 生田斗真
    バードブート = 演劇評論家 = 吉原光夫
    ヒッグズ = ムーンより上位の評論家 = ?
    パッカーリッジ = ムーンより下位の評論家 = ?

    アルバート・マルドゥーン卿 = 荘園の主、10年前から行方不明 = ?
    シンシア = マルドゥーン夫人 = 峯村リエ
    マグナス・マルドゥーン少佐 = アルバートの異母弟、車椅子生活 = 山崎一(二役)
    フェリシティ・カニングハム = シンシアの友人 = 趣里
    ドラッジ夫人 = 家政婦 = 池谷のぶえ

    サイモン・ギャスコイン = 女たらしの訪問者 = 鈴木浩介
    ハウンド警部 = 山崎一(二役)
    ウィリアム・マッコイ = サイモンと昔トラブルがあったカナダ人 = ?
    死体 = ? = 手塚祐介

    設定はアガサ・クリスティの戯曲「ねずみとり」に倣っているという。「ねずみとり」は「ハムレット」の劇中劇の題名である。王と王妃が劇中劇の王と王妃にシンクロするということがこの舞台「ほんとうのハウンド警部」と共通する。

    開演
    劇中劇開演前の客席にムーンがいる。やがてバードブートもやって来る。ムーンはいつもヒッグズの代理であり、ヒッグズがいなければ良いのにと嘆いている。バードブートは出演する女優の一人と関係を持っており更に別の女優にも関心を持っている。

    劇中劇第一幕
    人里離れたところにある広大なマルドゥーン卿の荘園内の屋敷。
    ラジオの放送があって狂人がこのあたりに出没していてハウンド警部が策略をもって捜索しているという。
    そこに放送があった容貌にピッタリのサイモンがやってくる。サイモンはフェリシティとシンシアの知人である、というかどちらとも関係を持っている。
    マグナスも合流して4人で微妙な会話のポーカーをする。
    シンシアに思いを寄せるマグナスはサイモンとの関係に気付きサイモンを脅して去る。
    シンシアもフェリシティとの関係を疑いサイモンを殺すと言って去る。
    劇中劇第一幕終了

    劇中劇第二幕
    お茶の時間があってからハウンド警部が登場する。ここでようやく舞台上に最初から横たわっていた死体が発見される。誰も知らない人物である。
    皆が退場したところにサイモンが登場するも何者かに撃たれて死んでしまう。犯人は誰だろうかが強調されて休憩になる。
    劇中劇第二幕終了

    ムーンは自分の更に下にはパッカーリッジがいてパッカーリッジは上の2人がいなければ良いのにと思っているだろうなあと複雑な気持ちを語る。

    劇中劇第三幕(=第二幕アゲイン)
    バードブートが舞台をウロウロしていると小道具の電話が鳴る。ためらいながら出てみると妻からの浮気を疑う電話である。
    ここから現実と舞台の境界が怪しくなる。
    バードブートがまだ舞台にいるうちに劇中劇はなぜかまたサイモンの登場シーンから再開する。バードブートはそれに気づかないのかフェリシティ役の女優とシンシア役の女優にちょっかいを出す。一方で女優たちはバードブートをサイモンだとして台本通りの芝居をするのだがなぜかこれがピッタリと合ってしまう。サイモンと同様にバードブートも殺してやると言われる。
    劇中劇第三幕終了

    休憩になって、バードブートは舞台上の死体はヒッグズであることに気が付く。そしてバードブートは「すべてが分かった」と叫ぶと同時にサイモンと同様に誰かに撃ち殺される。

    劇中劇第四幕(解決編)
    ムーンが駆けつけるといつの間にか劇中劇の解決編が始まっている。
    ムーンは客席に戻ろうとするがサイモンとハウンド(役の俳優というべきか?)に席はふさがれていて舞台に留まらざるを得ない。常々脚光を浴びることを願っていたムーンはついつい舞台上の配役からして期待されているハウンド警部の役をやってしまう。やる気満々のムーンはそこまでの伏線を挙げて推理し犯人を名指しするのだが死者(=ヒッグズとバードブート)は全く見知らぬ人であり殺すはずはないとすべて否定される。そしてマグナスに「唯一関係があるのはお前だ」と言われ、犯人にされてしまう。そしてマグナスは車椅子から降り変装を取り去って自分こそが本当のハウンド警部なのであり、罠を張ってこの日を待っていたのだと告げる。ここでムーンはマグナスがパッカーリッジであることを知り危険を察知して逃げようとするが撃たれてしまう。更にマグナスは実は自分は失踪していたマルドゥーン卿であって10年前に記憶喪失になってからはハウンドという名前で警察に勤め昇進して警部になっていたと語る。今回の作戦でここに戻って来て記憶を取り戻したのだと誇らしげに言いシンシアと抱き合う。マグナス=ハウンド警部=マルドゥーン卿=パッカーリッジを罵りながらムーンは息を引き取る。
    劇中劇第四幕終了
    終幕

    このあらすじを読んでもメタとの融合の面白さは伝わらないだろう。それにストーリーと直接関係しないようなセリフは全部スルーしている。少しでも興味を持たれた方は配信があるのでそちらをご覧いただきたい。

    原作では最初に現れるハウンド警部は偽物という設定だ。ハウンドの最初の登場シーンではハウンドとマグナスの会話があるし、初演の記録でもYouTubeにある[1]でもハウンドとマグナスは別の役者が演じている。この舞台では演出の小川絵梨子さんが最初から本物のハウンド警部が登場する設定に変えている。そのため山崎さんは非常に出入りが忙しくなって、より喜劇性が高まることになった。ただし改変の度合いが大きいので原作にも二つのパターンがあるのかもしれない。

    *和訳本が見つからなかったので、まったくの翻訳ミスによる勘違いがあるかもしれない。また参考文献に挙げた石田氏の博士論文は非常にためになった。私の文の中に少しでも気の利いた考察があればそれはこの論文によるものである。

    参考文献
    [1] The Real Inspector Hound - Portland Community College - Spring 2014 Play, https://www.youtube.com/watch?v=2FONFHaYSVY
    [2] 石田由希「エリザベス朝演劇と現代イギリス演劇にみるメタドラマ」第二部第6章「認識の解剖 ―『本物のハウンド警部』における劇場と劇評家―」、福岡女子大学博士論文2014
    http://www.fwu.ac.jp/lib/uploads/ck/admin/files/hakuron_4.pdf
    http://www.fwu.ac.jp/lib/uploads/ck/admin/files/hakuron_1.pdf も見よ。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2021/03/20 (土) 18:00

    2度目の観劇。2日目に観たときには会場の笑いが少なかったが、この日は客席からの笑いも多く、演劇評論家が演劇の物語に取り込まれるという不条理コメディとして面白いものになっていた。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2021/03/06 (土) 14:00

    不条理コメディとでも言おうか。不思議な芝居だった。面白い。
     開演すると舞台奥が観客席になっていて、そこに若手の演劇評論家であるムーン(生田斗馬)が、そしてベテラン評論家のバードブート(吉原光夫)がやってきて、程なくステージ上で芝居が始まる。それは、かなりチープな芝居だが、休憩に入ると、芝居と現実の区別がなくなって…、という展開。劇中劇がいかにも「お芝居」という風に演じられるのだが、それに巻き込まれる2人という作りは面白い。それにもまして、劇中劇が相当笑わせるものなのだが、客席の「準備」が足りないのか、笑いがあんまり起きないのが勿体ない。池谷さんなんか、セリフを言っていないときの方が面白い演技をしている。
     不思議な感触の芝居だが、エンディングも不思議な終わり方をして面白い。
     原題は "The Real Inspecter Hound" だが、この "Real"の翻訳に「ほんとうの」としたのはどうだろうか

  • 満足度★★

    上演時間はわずか75分。しかも、中身が理解不能。いくらジャニーズファン向けとはいえ、コクーンの一月公演で、これはいかがか。まだ空いたばかりだから、前売り客でコロナ客席は埋まっている。
    この戯曲は演劇を問うメタシアターのドラマとして、演劇好きには知られている五十年ほど前に書かれた戯曲で、翻訳も本になって出ている。しかし、それは米英の演劇都市の演劇事情をもとに書かれた一種のバレ本で、ミステリ劇がお国の看板観光資源になっている国や、初演の翌日に大新聞に演劇批評がでかでかと出る(日本の新聞のように終演間際になって決まった枠で申し訳のような批評が出るのとはわけが違う)国情があって成立する。9割八分がジャニーズ客だった「オスロ」と違って、コクーンとなるとジャニーズ客は8割くらいにとどまり、幅広い年齢の男女の顔もちらほら見えるが、この芝居、大方の客にはどこが面白いか解らなかったに違いない。幸い本を読んでいたから、俗悪ミステリ劇や、批評家へのほとんど嫌がらせのような悪態や、舞台で繰り広げられる演劇の構造への批評も意図は読みとれたが、多分、英米では爆笑・大受けのところがクスとも笑えない、笑わない。それは演劇のバックグラウンドが違うからである。幕内は散々読み合わせをして万端尽くしたとパンフレットで言っているが、それは幕内だけのことで、演劇には観客がいる。仲間内でいいことにしましょう、と言うのはまるで今の政治だ。
    コロナ騒ぎの中で、さっそく、身近でやりやすそうなこの本を見つけてきたのはさすがシスカンパニーだが、今回は読み違えた。この本は時々小劇場で上演していて、日本初演は、パルコの確かパート3で見た記憶がある。そこらあたりで好き者が集まって喜ぶ才人の若書きの本だろう。海外で、「日本人のへそ」をやろうという興業者がいないのと同じである。

    ネタバレBOX

    脚本解釈としては、あらかじめ戯曲を読む機会のあった少数の客は、穏当な解釈と思うだろうが、ここはロンドンでも、ニューヨークでもない。いくら横文字本の解釈がよくても意味がない。二枚目の生田斗真を煮え切らない批評家をかなりうまく演じているし、相方の吉原光夫も、女優陣もうまいものだが、劇の中身は空転して客に伝わらない。それは欧米とは社会と演劇のありようが違うからで、そこをつなぐのも演出の仕事なのだが、そこはすっかり置いておいて本の訓詁学に終始したのはこの演出家のいつもの悪い癖である。

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