満足度★★★★
まさに谷賢一展覧会
1600Bプロ、1900Aプロ観劇。
pit北/区域、初めての劇場でしたが泣きたくなる狭さ。Bプロ観たときは
奥に暗幕掛けてるセットに半分身体が埋もれてました。忍耐との勝負w
お芝居の方は、もう谷さんの頭の中にあるあらゆるベクトルのものが
どさっと山積みになったって感じで、それはそれは楽しめました。
あと関係ないんですけどAプロの間、ずっと谷さんが隣で箱に座って
厳しい目で舞台をご覧になってました。時にうなずき、笑い、鼻息荒げ。
舞台とその演出家を同じ視界に共存させるのも、おもしろいもんです。
楽を過ぎましたが、一応ネタバレにて。
「ソヴァージュばあさん」は会心の一撃!でした。
満足度★★★★
知的にバカをやる脚本の、ギリギリ感が魅力
谷賢一さんの作品は豊かな知性と、パンクの精神を感じさせるテキストが大きな魅力だと思います。今公演でも、言葉に対する尋常ならぬこだわりが感じられ、充実の観劇になりました。
DULL-COLORED POPでは、役者さんは決して読みやすいとは言えない長いセリフ(詩情たっぷりの状況説明や、難しい専門用語が散りばめられた感情の吐露など)を、読みこなすことが求められます。作・演出家が当然のように役者に負荷をかけ、役者もそれに全力で応えるという、演劇に対するひたむきさが伝わってくる作品群でした。
ただ、その高くかかげた目標にたどりつけていたかというと、まだもう一歩足りなかったのではないか、というのが全体についての感想です。また、この3年間に上演された短編戯曲7本の中では、やはり最近書かれたものほど面白いことは否めず。時代の流れは早いですね。
あくまでも個別の短編を7つ集めた公演だということで、作品終了ごとに装置変更の休憩が挟まれていたのは潔いと思いました。観客も遠慮なく頭の切り替えができます。
装置を動かす舞台監督さん(?)が黒装束だけど金髪で、とても目立っていました。演出意図なのかしら(笑)。
終演後のトークイベントでは、演劇についてのディープな話が聞けて面白かったです。“キャバクラ”のぐだぐだ感は好みが分かれそう。様式は毎日変化していきそうですね。
Aプロは心の暗部を深くえぐるような題材が多く、休憩があったおかげで気持ちを楽にして拝見できました。Bプロの飲尿ミュージカル「エリクシールの味わい」は出色。バカ笑いしながら考えさせられました。生演奏が素晴らしいです。オススメです。これから予約される方は、A、Bの順番でご覧になるのが良いのでは、と思います。
満足度★★★
Aプログラムを見ました
「ソバージュばあさん」「Bloody Sauce Sandwitch」が
完成度が高かったように思います。
初めて見ましたが劇団のカラーが伝わってきました。
アフタートークも少々歪んでいておもしろかったです。
満足度★★★
★2と★4の狭間で。
私は物語がある話が好きです。
特に気に入った物は次の3つ。
・エリクシールの味わい
・ソヴァージュばあさん
・息をひそめて
AとB,どっちか片方を観るとしたらBを推します。
なんてったって、おしっこライブは必見です。
最後のPPPは、これも一つの短編みたいなものでした。
異様な光景が見れるので、もし参加できるなら是非どうぞ。
どうでもいいけど、観客席。よく見たら役者さんがいたりします。
2階の端に岡本あがささんが挙動不審な感じで座っているのを見て、
異様な雰囲気にちょっとなんとも言えない気持ちになりました。
ネタばれで一つずつ簡単に感想かいておきます。
20090502*S【Aプログラム】
拝見しました。
個人的には『ソヴァージュばあさん』が特に好きでした。
「古くさくない古典」というコンセプトだと、前衛の様式や、方法論にもってかれがちな演出家も多いけど、良い意味でまったくそんなことなく、かつ満足させてくれた。
原作にはないというエピソードの追加も、演出も、センスが光っている。
堀川炎さんという女優さんは初見でしたが、とても素晴らしかったです。
名刺を置いてきてしまったことを、後悔するほどでした。
エリクシールの味わい
が突出。アフタートークでもゲスト出演したときもお話ししたんですけど、作家である谷くんの現在進行形の最新作が一番面白かった。
小林タクシー、佐々木なふみ嬢、清水那保ちゃんとゴソッと5/26から始まるMUにも出演してもらうんだけど、すんごいやる気に火が着いた。飲尿なのに火がついた。笑。下ネタでごめんなさい。
【B】ショート×ショート×ショート
●息をひそめて
ダルカラにしては珍しい、現代の日本が舞台。男女の思惑の擦れ違いと交差。やっぱり感情的なのは男で、女のほうが現実的だよなー。
「15分しかないの」からあのギミックを省いて口語でやった感じ。あの空気感が好きだった人には合うだろうかと。
●エリクシールの味わい
贅沢な役者で全力の悪ふざけから始まって、しっかり物語として帰結。客の反応の区々さが愉快。飲尿やミュージカルに抵抗のある人は演技だけに集中して観ても良いと思います。完成度とかアプローチの変化をどうこうする演目ではないから、個人的には再演しないで欲しい。ある意味ボーナストラック。
●藪の中
やるべき人がやったな、と。このキャスティングを知った時点でお腹一杯だったのも事実。そして期待を裏切らない。見入るあまり緊張させられた。ABどちらのグループにも一人芝居があるけれど、共通して「何かを殺がれていく感」がある。寿命が縮んだかもしれない。でも悔いはない。
エリクシールとの間の休憩は貴重。しっかり気を休めてから観るべし。