ショート7 公演情報 ショート7」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
21-40件 / 41件中
  • 満足度★★★★★

    2日にA、3日にB
    一つずつの作品の完成度が高く、両日とも時間を忘れて見入ってしまいました。


    それっぽくやっているというような妥協をまったく感じない、個々の作品のクオリティに瞠目しました。

    ネタバレBOX

    見応えがあるというか、どの作品にもしっかり観客を取り込む力があって・・・。

    「エリクシール・・・」のナンバーは単に役者の歌がうまいというレベルを超えて、キャラクターが物語を歌い上げる力にまで至っていたように思います。マジで良質なオフオフブロードウェイのミュージカルを見せていただいたような。

    清水那保や堀越涼のひとり芝居もがっつりと堪能。

    堀奈津美や佐々木なふみなどから醸し出される、女性の日常にも瞠目しました。

    ほんと、作品にも役者にもはずれなし。

    まさに粒がそろった短編集だった思います。







  • 5月3日(日)S
    Bプログラム。挑戦的な姿勢、好き。堪能。

  • みた(A)。
    初見。
    なんかすっきりしない感じでした。
    ソバージュばあさんはよかった。

  • 満足度★★★★★

    満足度は『エリクシールの味わい』限定です♪
    『ショート7』の7作品を拝見しましたが、
    個人的には、飲尿ミュージカル『エリクシールの味わい』が突出して好み、でした。
    ミュージカルの王道たる「美女と野獣」ならぬ、「美女と変態」の物語があまりに切なすぎて…。

    ネタバレBOX

    だって、飲尿にだけ喜びを感じる変態であり、風体もまるで冴えない中年男性・小林タクシーが眼前に現れた瞬間、あんなに美しい岡田あがさ(けれど心を病んでいる)が、自分を救いだしてくれる王子様に違いないと、全身全霊を込めてうっとりしてしまうんですよ!
    そんな有り得ない奇跡のような瞬間を共有できたとき、芝居を観ていてよかったと、真底思うわけです。
    いやあ、堪能♪
  • 満足度★★★★

    バラエティ豊富なステージ♪
    A、B両方ともに濃密な時間が流れていました。
    劇場空間も雰囲気があり、異空間に迷い込んだ感満載です。
    特に堀越涼さんの「薮の中」はすごかった!
    30分の上演時間がアッという間でした。あの鬼気迫る感じ、圧巻です。

    ぎゅーぎゅーの満席で、すごく狭いのでお尻が痛くなりましたが、A、Bプログラム観ると割引なので1日で両方観てしまいました。
    ちょっと辛かったけど、行って正解でした♪

  • 20090502*S【Aプログラム】
    拝見しました。
    個人的には『ソヴァージュばあさん』が特に好きでした。
    「古くさくない古典」というコンセプトだと、前衛の様式や、方法論にもってかれがちな演出家も多いけど、良い意味でまったくそんなことなく、かつ満足させてくれた。
    原作にはないというエピソードの追加も、演出も、センスが光っている。
    堀川炎さんという女優さんは初見でしたが、とても素晴らしかったです。
    名刺を置いてきてしまったことを、後悔するほどでした。

    ネタバレBOX

    『Bloody Sauce Sandwitch』は、感想が難しい。
    女子の自分にとって、堕胎の傷の表現が少し記号的に感じたからか?
    しかし、連なる言葉の美しさと、空間の色彩感覚などの強い美が印象的。
    佐々木なふみ嬢の好演する姉が、観客が不条理ワールドから零れ落ちないように接点になっていて、救われる。

    『15分しかないの』は15minmade版と違う空間演出により、コミュニケーションのもどかしさがさらに際立って、切なさがアップしていたと思いました。 
    シンプルなことだけど、男女の目が合う瞬間が追加されたことが、キチンと効果的なスパイスになったと思う。
    立ち位置ひとつでこんなに変わるんだよな、ということを再認識。

    『アムカと長い鳥』は、椎名林檎を思わせるような異次元感のある清水那保さんがチャーミングで、熱演にも引き込まれたが、このテキストを使って、あえて、ちょっぴりオバサン世代の生活感のある身体の女優でのバージョンも見てみたいという欲望を持った。
    ただ、これができる人は、なかなかいないかもしれないが。

    全ての作品を通して、独特の言葉の感性が心地よかった。
  • 満足度★★★★

    こんなやり方もあるんだと感動!
     BAの順番で7本を見させていただいた。最初は寸劇を寄せ集めてもまともな公演には勝てないのでは?と思っていたが、考え方を改めた。こういう見せ方はありである。ひと味違った芝居の楽しみ方が出来た。小説の短編集と雰囲気が似ている。それぞれの短編が独立していながら、全体として、その短編集の世界があると言えばわかってもらえるだろうか?

     驚いたことは、7本それぞれがダルカラの色を持ちながらも、それぞれ全く違うタイプの芝居をあえて選んでいたこと。こんな芝居も出来るんですよとダルカラの実力を見せつけられた気がする。反省すべきことはやはりABの順序で観るべきではなかったか。演出家はそういう風に作っていたのではないかと後から思った。

    ネタバレBOX

     男の一人芝居『薮の中』、女の一人芝居『アムカと長い鳥』でそれぞれのステージが締められたが、どちらも並の力量ではとても持たせられない芝居だ。うまい役者といい演出家が結びつけば、想像も出来ない舞台が出来るのだと改めて教えられた。特に一人七役に挑戦した堀越涼にはおみそれしましたと言うしかない。

     『エリクシールの味わい』はこの中で飛び抜けて異色の作品だが、はまってしまった。主人公とエリクシールの女性との愛(?)がとても美しく感じられたのだ。飲尿という一見変態的なものを題材にしながら、いやらしさは少しもなく、新しい愛の形を見せられた。小林タクシーの演技も何か演技賞をあげたくなるような出色の出来だった。

     7本を見て感じたことは谷賢一は求道師だということ。演劇というひとつの表現の世界をとことん追求している。そのストイックなまでの真面目な姿勢が芝居のひとつひとつにに現れている。例えば台詞のひとつひとつへのこだわり、例えば役者の演技に対する執拗なこだわり、そしてシチュエーションに対するこだわり、それらがしっかりと感じられるのだ。そして最後に、それぞれの芝居がどれも美しいということも付け加えておきたい。 
  • 【B】ショート×ショート×ショート
    ●息をひそめて
    ダルカラにしては珍しい、現代の日本が舞台。男女の思惑の擦れ違いと交差。やっぱり感情的なのは男で、女のほうが現実的だよなー。
    「15分しかないの」からあのギミックを省いて口語でやった感じ。あの空気感が好きだった人には合うだろうかと。

    ●エリクシールの味わい
    贅沢な役者で全力の悪ふざけから始まって、しっかり物語として帰結。客の反応の区々さが愉快。飲尿やミュージカルに抵抗のある人は演技だけに集中して観ても良いと思います。完成度とかアプローチの変化をどうこうする演目ではないから、個人的には再演しないで欲しい。ある意味ボーナストラック。

    ●藪の中
    やるべき人がやったな、と。このキャスティングを知った時点でお腹一杯だったのも事実。そして期待を裏切らない。見入るあまり緊張させられた。ABどちらのグループにも一人芝居があるけれど、共通して「何かを殺がれていく感」がある。寿命が縮んだかもしれない。でも悔いはない。
    エリクシールとの間の休憩は貴重。しっかり気を休めてから観るべし。

    ネタバレBOX

    そうだった。『女の子がトイレで用を足している場面を稽古した』っていうのは随分前に聞いた気がする。ここに繋がったか。
  • 満足度★★★★★


    とても面白かったです。
    自分は一階の一番前の席で、役者さんの表情がとてもよく見える、ラッキーなポジション。

    4本すべてぐぐっと迫るものがありましたが、
    特に「ソヴァージュばあさん」が好きです。

    Bもみてみたい!
    1000円OFFになっちゃうらしいのでできれば足を運びたいと思います。

    (ただ、座る場所の構造上、とてもおしりに負担がかかっていたのですが、途中の休憩で救われました。)


    本当に面白かったです!

  • 満足度★★★★

    Aを観ました。
    初めてのDULL-COLORED POPでした。
    「アムカと長い鳥」は、下着姿が話題になったいますが、何より清水那保さんの熱演が光ってました。とはいえ私も男なので、ついつい聴覚より視覚に頼ってしまいました。「ソヴァージュばあさん」は堀川炎さんと堀越涼さんの競演がただただうれしい作品。おふたりともステキだ!「Broody Sauce Sandwitch」は座席位置が悪く、あまりハマカワフミエさんの表情が観れませんでした。残念。「15分しかないの」は面白かった。こんなの初めて。是非もう一回観たいと思いました。Bプログラムも是非観たいと思っています。

  • 満足度★★★★

    Bは
    面白かったです。7作品もあると、どうA、Bに分けるか、分けた後にどの順番で観せるかがとても難しいのだろうと思う。Aは来週観に行きます。

  • 満足度★★

    いいんだ、これ・・・
    なんだかこの世界でたった一人仲間外れになった気がする。

    ちょっと自分には合わなかった。

    ネタバレBOX

    なんだろ。
    俺やばいんじゃない?
    感覚がみんなと違うのか?
    全然だめだった。

    まぁいいけど・・・。
    好みの問題だから。


    ■ソヴァージュばあさん 
    出てくる方の芝居はよかったんだけど・・・。
    なんだか古典小説を読んでるようでストーリーにおもしろみがなかった。

    ■Bloody Sauce Sandwich
    意味がわからない。
    前にも観たけど、今回もあいかわらず何を伝えたいのかどういう意味なのか・・・。前回はお姉さん普通に服着てたのに、なぜ今回は下着を出したんだろう?

    ■15分しかないの。 
    まぁ、試みはわかるんだけど、誰の中にも色んな人格が存在するんだから。けれど、そのそれぞれの人格(?感情?)を女性三人が演じるストーリーは単なる日常。まぁ、彼と寄りを戻すかも、なんていうちょっとしたイベントはあったけど・・・。もう少しひねったストーリーの中で同じことをやってほしい

    ■アムカと長い鳥 
    はぁ・・・。
    これ意味不明。
    風呂場であり、下着姿でなければいけない理由ってなんなんだろう・・・。
    普通に服着て、台所でやられた方が集中して観れた気がするが。
  • 満足度★★★★★

    最高
    5月1日、A,B両プログラムを拝見。

    いやはや、なんて贅沢な2時間弱×2。
    7作品全て見ごたえ十分!
    あまりにも個人的なお気に入りは以下。

    A『Bloody Sauce Sandwitch』狂った世界とおっぱいにかんぱい☆
    A 『アムカと長い鳥』 日常会話と独白の落差とパンチラにかんぱい☆

    B『藪の中』は堀越涼さんに惚れた一品。
    B『息をひそめて』は佐野功さんを惚れ直した一品。

    そしてうわさの飲尿ミュージカル
    B『エリクシールの味わい』 は生演奏に歌詞カード付き。
    変態なんだが純愛でもあり、純愛なんだがやっぱり変態。
    変態がなんだ!人間みんな何がしか変態だ!ばんざーいっ!
    …と、勝手に開放されて気分爽快☆

    笑いあり狂気あり理不尽あり変態あり(笑)
    贅沢な短編小説を読んだ気分で劇場をあとにできました。

    ああ、おもしろかったなぁ!

  • 満足度★★★

    ★2と★4の狭間で。
    私は物語がある話が好きです。
    特に気に入った物は次の3つ。
    ・エリクシールの味わい
    ・ソヴァージュばあさん
    ・息をひそめて
    AとB,どっちか片方を観るとしたらBを推します。
    なんてったって、おしっこライブは必見です。

    最後のPPPは、これも一つの短編みたいなものでした。
    異様な光景が見れるので、もし参加できるなら是非どうぞ。

    どうでもいいけど、観客席。よく見たら役者さんがいたりします。
    2階の端に岡本あがささんが挙動不審な感じで座っているのを見て、
    異様な雰囲気にちょっとなんとも言えない気持ちになりました。

    ネタばれで一つずつ簡単に感想かいておきます。

    ネタバレBOX

    ネタばれなのに、ネタばれは極力控えてコメントします。

    ■ソヴァージュばあさん 
    役者さんの演技がものすっごくいい。
    声が通る男優さんに、ばあさん役のなんとも素晴らしい演技。
    これだけでも来てよかったと思えた。

    ■Bloody Sauce Sandwich
    こういう不条理な内容。苦手です。どうしても良さがわかりません。
    姉さん役の方の陽気なおしゃべりはそれなりだけど、あれは役者さんの地っぽい。

    ■15分しかないの。 
    ありそうでなかった、とてもありがちなコンセプト。
    短編でしか出来ない、と言う意味では、これを見れてとてもよかったと思える。
    天使と悪魔の声に唆されると言う展開は漫画でよく見かけるけど、より鮮明にした版を実写で見れるとはなぁ。
    まぁでも、アイデアの具現化止まりというか、だから?という感じでもある。
    うがいをするパントマイムで手が動いたりするのがとても気になりました。

    ■アムカと長い鳥 
    これはダメでした。狂気が全然伝わってこなかった。
    明かりと、女優さんのスイッチがずれている。
    浴槽を表すパントマイムがいい加減。
    女優さんがなんというか、学生っぽい。(いや、実際学生かもしれないけど)
    中学生がいくら母親の狂気を演じても滑稽なように、狂気を演出する場面で、一生懸命さが伝わってきて、、、。
    女性が入浴しているというシチュレーションで、露出も高いのにあまり色っぽいとは言えず、もうちょっと鍛えるんだ!せめて役柄的に太るんだ!とか思った。
    同劇団の堀奈津実さんだったら、まったく違う印象になるかもしれない。
    というか、同じ露出度だとちょっとエロすぎたりして。

    ■息をひそめて 
    よい出来でした。この芝居を思い起こすと、とても複雑な心境になります。
    割り切れないリアルな今を、感じました。

    ■エリクシールの味わい
    7つの短編の中で1推しの作品。
    ネタかと思いきや、実は純愛ものでした。
    純愛ってなんか重いかんじですが、ここまで前提がきわどいと丁度良いです(エー!?)
    「おしっこはきたなくない」これを科学者風の人がいうと、かなり説得力を感じます。
    地動説のガリレオだって、こんな感じだったんでしょうかね。
    こんな愛の形だってありだと思います。
    大まじめに変態風の科学者を熱演出来る小林タクシーさんと、
    リアルにちょっと幽霊みたいな岡本あがささん。
    どちらもはまり役だったと思いました。

    ■藪の中
    1人7役。本当によくやると思います。
    小説で結論をぼかしてもやもやするのはともかく、芝居で結論が出ずにもやもやするのは好きではないです。

    ■番外(PPP)
    この為だけにナース服とか用意しているんでしょうか。
    ゲストをコスプレした女優陣が囲んでいる図。とても異様でした。
    どうせなら岡本さんも「役ひきずったまま」出ればいいのに。ずーっと針金いじってるだけでいいから。
  • 200905011600/1900
    200905011600A/1900B@pit北/区域 / 終演後ポストパフォーマンストーク有

  • 満足度★★★★

    知的にバカをやる脚本の、ギリギリ感が魅力
     谷賢一さんの作品は豊かな知性と、パンクの精神を感じさせるテキストが大きな魅力だと思います。今公演でも、言葉に対する尋常ならぬこだわりが感じられ、充実の観劇になりました。

     DULL-COLORED POPでは、役者さんは決して読みやすいとは言えない長いセリフ(詩情たっぷりの状況説明や、難しい専門用語が散りばめられた感情の吐露など)を、読みこなすことが求められます。作・演出家が当然のように役者に負荷をかけ、役者もそれに全力で応えるという、演劇に対するひたむきさが伝わってくる作品群でした。

     ただ、その高くかかげた目標にたどりつけていたかというと、まだもう一歩足りなかったのではないか、というのが全体についての感想です。また、この3年間に上演された短編戯曲7本の中では、やはり最近書かれたものほど面白いことは否めず。時代の流れは早いですね。

     あくまでも個別の短編を7つ集めた公演だということで、作品終了ごとに装置変更の休憩が挟まれていたのは潔いと思いました。観客も遠慮なく頭の切り替えができます。
     装置を動かす舞台監督さん(?)が黒装束だけど金髪で、とても目立っていました。演出意図なのかしら(笑)。
     終演後のトークイベントでは、演劇についてのディープな話が聞けて面白かったです。“キャバクラ”のぐだぐだ感は好みが分かれそう。様式は毎日変化していきそうですね。

     Aプロは心の暗部を深くえぐるような題材が多く、休憩があったおかげで気持ちを楽にして拝見できました。Bプロの飲尿ミュージカル「エリクシールの味わい」は出色。バカ笑いしながら考えさせられました。生演奏が素晴らしいです。オススメです。これから予約される方は、A、Bの順番でご覧になるのが良いのでは、と思います。

    ネタバレBOX

     Aプロは女優さんの体の露出がかなり大胆です。美しいので純粋に眼福ではありますが、そちらにばかり集中させてしまうのはもったいない気もしました。Bプロはとにかく「エリクシールの味わい」が突出しています。
     A、B両方とも最後に1人芝居を持ってきていますが、Aプロは「15分しかないの」、Bプロは「エリクシールの味わい」で終わってほしかったですね。

    ■Aプログラム
    ・『ソヴァージュばあさん』
     演出、出演者違いで数回拝見した戯曲です。3人の敵国兵士と仏頂面のソヴァージュはあさん(堀川炎)が、数ヶ月の同居生活を経た末に・・・。

     言葉が通じない人々(しかも敵同士)が食事を通じて心を通わせていくお話なので、ダイニングテーブルと料理のセットが効いています。フランス語とドイツ語の通訳をしていた兵士(和知龍範)が、冒頭のセリフを手帳を読むように語っていたのが良かったです。

    ・『Bloody Sauce Sandwich』
     姉(佐々木なふみ)の部屋に転がり込んだ妹(ハマカワフミエ)。彼女はある妄想に取り付かれていて・・・。

     子供を堕胎してしまった若い女性の苦しみ。水子が堕胎医(千葉淳)の姿で登場するのが空恐ろしい。
     私が座った席のせいもあると思いますが、姉役の佐々木なふみさんの美しい胸元ばかりに目が行ってしまいました(笑)。ここまで来るとやりすぎなんじゃないかと思いますね。ブラウスのボタンが数個はだけてるぐらいのチラリズムを希望。

    ・『15分しかないの』
     大手商社で働く27歳の女性サラリーマン。深夜に1人暮らしの家に帰宅して、寝る準備をするまでの15分だけが、自分の自由時間なのだ。

     サラリーマン本人(堀奈津美)と、彼女の中にある相反する2つの感情(桑島亜希、境宏子)の合計3人で、1人の人物を演じます。モト彼(千葉淳)からの電話への反応がそれぞれバラバラだったり、重なったりする演出がとても面白いです。ほぼ正方形のステージを立体的に使ったステージングも見ごたえがありました。

    ・『アムカと長い鳥』
     田舎に嫁いで暇をしている若い主婦の独白30分。キャミソール姿での清水那保さんの1人芝居です。

     初演の方がもっと引き込まれたように思います。演技はまだまだ上を目指せる感あり。あやうさが足りなかったのかも。
     白いベビードール風キャミソールが似合う若い女優さんっていいですね。ショーツはお尻にぴったりフィットするタイプの方が私好みです。

    【アフタートークイベント】
     4/29(水)出演:谷賢一 中屋敷法仁(柿喰う客・代表)

     「演劇は21世紀に生き残れるか」という壮大なテーマを掲げ、谷さんと中屋敷さんが本気で話されているように感じ、しかもお2人のご意見は対立するものでもあったので、非常に面白かったです。
     初日ということもあってか、キャバクラ嬢に扮した女優さんたちが所在無さげでお気の毒でした。どうせなら本気で議論に参加して欲しかったです。改善を希望。


    ■Bプログラム
    ・『息をひそめて』
     同姓しているカップル(堀奈津美&佐野功)が暮すアパート。男は女が浮気をしているのではないかと疑心暗鬼になり、床下に隠れて女とその友人(田中のり子)との会話を盗み聞きする。

     畳がパカっと開いて男が出てくるのが面白いです。わざわざこのためにセットを作られたんですね。ビーフシチューを食べるのか食べないのか・・・で終わる最後の空気には、岸田國士作品のような情緒が感じられました。ただ、女2人の会話はいやに早口で、感情表現がはしょられているようで残念。

    ・『エリクシールの味わい』
     さまざまな女の子の“尿”を用意しているバー。飲尿フリークの男(小林タクシー)が1杯ずつ味見をしていく。

     絶品でした(笑)。始まる前のセットチェンジの時に、スポットライトが客席に2灯も用意されたところから、ものすごく可笑しかった。キーボードの生演奏&ボーカル(伊藤靖浩)もノリノリで素晴らしいです。
     男が心奪われたエリクシール(万能薬・不老不死の薬)と呼ばれる尿は、精神を病んだ女(岡田あがさ)のものでした。テーマが飲尿なのに、変態のダメ男と薄幸の美少女の純愛物語にまで昇華しました。「50cmだけ離れて。ずっと一緒に。」にうっとり。

    ・『藪の中』
     芥川龍之介原作『藪の中』の翻案・舞台化。

     たった1人で30分間、7役を演じ分けていくのは大変なことだと思います。堀越涼さんは花組芝居の役者さんなので、歌舞伎っぽい演技がポイントにもなっていました。原作の持ち味そのままに上演したようですが、構成に変更を加えても良かったのではないかと思います。


    【アフタートークイベント】
     4/30(木)出演:谷賢一 船岩祐太(演劇集団 砂地・演出)

     初日とは違って、キャバクラ嬢(?)の皆さんは床に座ってお話に参加。「ポストモダンって何ですか?」という質問が良かった。
  • 満足度★★★★★

    初日の迎え方
    短編7本。しかも、3本、4本と2プログラム。
    GW中なので、1日3ステージの日もある。
    役者は14人。
    と、稽古の様子や、楽屋の様子を想像するだけで、たいへんそうである。

    もちろん、そんなことを微塵も感じさせない、クオリティを提出してくるのが、主宰谷のスゴイところ。

    アゴラの「KR14」の演出家は82年生まれが基本集まっているわけだが、谷賢一も同年生まれ、その資質と志向の異なり、隔たりに
    「後生畏るべし」と。
    切実に思う。

    演劇は爛熟しているのか、衰退しているのか?
    中屋敷、谷のPPTをきいて、思いました。

  • 【A】ショート×ショート×ショート×ショート
    AがDULL-COLOREDで、BがPOP。らしい。これまで気にして観に行けないでいた方々には演目的にAが人気なのかも。個人的にAは確認、Bは開拓って印象。

    ●ソヴァージュばあさん
    過去に4回観ていたり。
    冒頭の在り方からしてそれ以降はもっと重苦しい雰囲気になるかと予想したけど、そこまでじゃなかった。これまで異国・異文化の空気感があったのと比べると今回は身近。日本の山奥の田舎での風景を当てはめても観られたと思います。グッと来る箇所はいくつもあったし、以前と違うアプローチにニンマリしたりも。が、なんだろう。初日だからか?妙にスルッと流れた気も。役者同士が噛み合っていないという訳でもなく、どうも着地の度に足元が覚束ないというか。個人的には『あの役者のあの武器を封じて登用するなんて贅沢なのか、それとも勿体ないのか』なんて思案も。それを別にしてもこれはきっとまだ行けるだろう、多分。もっとブッチ切りの一演目になるはず。

    ●Bloody Sauce Sandwitch
    ギリンギバージョンよりもカラフル。視覚的にも聴覚的にも感覚的にも。不条理ながらも意味不明でなく、混沌でないスッキリした気持ち悪さが残った。
    姉の暴れ度合いは抑え目になっていて、理解し得ない姉妹の温度差を一定値で見せていた。ギリンギバージョンだと姉が勝手に近付いた気になっていたのが、こっちだとずっと一定で近付けない自覚があって根深くなっていた様に見える。単品だと『谷戯曲では際のほうに位置するかも』って思えたけど、「アムカ〜」と観れば実にスタンダード。

    ●15分しかないの
    第一声「ただいま」が15mmの時より強かったのが印象的。これも初日だからか?最初に気の強さを見せておいて最後の虚無感を際立たせるとかそういう意図じゃなかったと思うんだよな。pit北ならではのポジション取りが効いて立体的になっていた。室内感もアップ。空間の使い方としてグッジョブなのはこの演目だったかもしれない。グリーンだと良い部屋に住んでる様に見えたんだよね、広いから。それで自由時間が少なくて持て余してるのもアリだけど、狭いほうが精神的な窮屈さも得られたり。
    今更だけど髪型の経緯背景を想像。黒髪ロングだった子が色気付いて茶髪になり、やがては機能性の為にボブに落ち着く。長いと動く時に邪魔だし、入浴後に乾かすには短いほうが楽で時間短縮出来るし、みたいな。

    ●アムカと長い鳥
    「小部屋の中のマリー」を最高傑作と称したのが分かった気が。源流を見た。
    写真でしか見た事なくてもっと夢見がちな話かと思ってたけど、むしろ現実的だった。演劇ならではというか、舞台芸術ならではの見せ方。でもきっと活字で読んでも面白いと思う。肉体的よりも精神的な死への接近と到達。「生きる」に相対するのは「生きない」ではなく、「死ぬ」。死んだ様に生きる状態ってのはまだ生きてる。

  • 満足度★★★

    Aプログラムを見ました
    「ソバージュばあさん」「Bloody Sauce Sandwitch」が
    完成度が高かったように思います。
    初めて見ましたが劇団のカラーが伝わってきました。
    アフタートークも少々歪んでいておもしろかったです。

  • 満足度★★★★★

    かわいい♪
    初日Aプログラムを観ました!不思議な空間での公演を満喫してきました♪

    ネタバレBOX

    短編4本どれも興味深く観れましたが、やっぱり1番は堀越涼さん演じる兵士さんの「おいしい」の笑顔♪その表情を観れただけで遠くから観にきてよかったと思います。次は少し日にちがあいてBプログラムを観劇します。

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