ワーニャ伯父さん 公演情報 ワーニャ伯父さん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    戯曲も背景に流れる音楽のようにすらすらと走り去り
    見るものの為の音になっている
    人生はいわば歌詞の出ないカラオケ、台詞が書き込まれていない台本の読み合わせ
    雰囲気に合わせてそれなりの言葉を発してみるだけ
    採点結果が怖いね
    意外にちゃんとワーニャ伯父さんだった
    はめ込まれた世界で役割を全うすることと、自分を誰かが世界が作り上げているということ
    着地点のソーニャの諦念は森鴎外の高瀬舟の如く
    先があるからみんな我慢を続けているのかもしれない

  • 満足度★★★★

    アトリエ春風舎で時に遭遇する才能の萌芽(いや既に練達の域?)。端的に面白かった。
    ワーニャ役を演じる事になったうつ患者がだけが部屋着状態で、他はエンジ色の白衣(色付きでも白衣と言うらしい)をまとった医療スタッフ。このうち体型・髪型の似た女優2名の固体識別に時間を要し、また役の掛け持ちもあり、声量の加減も様々であるので今何が起きているのか分からない時間が結構ある(体調によってはそこで睡魔が襲う)。だから一度戯曲をおさらいして観るのが理想なのだろうが、前知識がなくとも見られる。で、きっと面白い。舞台には病院の時間が流れており、その枠組の外から透かし見る「ワーニャ」は、本題ではあるが形として本題でないという構造であるので、見れただけお得というやつ。さらに終盤では本域の芝居に浸かることが出来る。
    うつ病患者の風情がよく出来ている。最初、劇をやってみようという構えから読みが始まり、やがて役になり切ったかにも見えるが、後半、暫くワーニャが登場しない場面では上手奥で他の役者が喋っている間、何やらロープを持って来て天井に掛けようとして諦めたり、水を張った洗面器を持ち込んで顔を突っ込んだ所を看護師に止められたり、どこからかナイフを手に入れ腕をまくった所で看護師に止められたり・・笑えないがコメディである。
    演技エリアはほぼ上手奥のベッドとその周辺。舞台手前には来ない。他の役も同じくだが、役者自身と劇中の役との微妙な距離がキープされる。この「距離」があるからこそ、飲み込み易い青汁の如く、伝わってくるものがあり、作品の巧みな媒介のあり方が探られていた。笑える美味しい場面が多々ある。役者も柔軟に機敏によく演じていた。

    役者と役との距離は、観客と役との距離を縮める、という仮説を立ててみると、「現代のどこかの病院での上演」という設定はチェーホフの時代との時間的距離の縮め、我々に近づけている。ベッド上で語る終幕前のソーニャの台詞が隣りに佇むワーニャ役の患者の中に沁み込んで行く様を、自分の事のように眺めていた。

  • 満足度★★★★

    ■約125分■
    ワーニャ伯父さんをはっきりと鬱病患者として扱う、あまり例のない上演。それはさすがにやりすぎだろう、と最初のうちは思ったが、おかげでドップリ感情移入しながら鑑賞できた。オーソドックスな上演だったら、昔の外国のお話として、物語そのものもワーニャも、遠く感じられたにちがいない。
    ただ、役と役者の結びつきが固定的でなく流動的な今様の趣向が採られている上、セリフの同時多発も多いので、事前に青空文庫で戯曲を読んでおかないと、観ていて頭が混乱するおそれも。

    ネタバレBOX

    自暴自棄になったワーニャが発作でも起こしたように暴れ狂う終盤の演技には胸を抉られた。
  • 満足度★★★★★

    発想が素晴らしいと思いました。

    ネタバレBOX

    鬱の患者にワーニャ伯父さん役を演じさせ、病院スタッフが他の役を演じる演劇療法を施しているという体を通して『ワーニャ伯父さん』を一気通貫にて上演させたもの。

    一番最初の、おいおい!何やってんだ的なシーンが、時空が歪んだように見えて面白かったです。

    自作農経営の地道な生活感に対して、元教授の生活感のなさと身勝手さには本当に腹が立ちます。

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