【公演中止】The Homecoming -帰郷-

SIMPLE×SAMPLEs（兵庫県）

公演に携わっているメンバー：9人

【団体紹介】

SIMPLE×SAMPLEsは、兵庫・大阪を拠点に活動する演劇チーム。
メンバーは演出のサカヨウイチ、Jose、Ogu、木屋村ユウカの4名で構成。
劇団名には、「“ Simple is the Best ! ”をモットーに、日本の演劇界の新しい“ Sample ”（＝見本）を目指して試行する」という意味を込めている。

不条理劇の大家として知られるイギリスのノーベル賞劇作家、ハロルド・ピンターの作品を中心に取り扱うのが当劇団の特徴で、過剰な演技演出をせず、人物の間で瞬間に起こるリアルな反応を大事にしている。

また、2017年からは活動拠点である西宮にて「俳優・女優のための演技ワークショップ」を行っており、 演劇を志す人々への教育・普及活動にも努めている。１つの台本を３〜４ヶ月かけて取り組んでいく構成が特徴で、 初心者・経験者を問わず、幅広い年齢層の方に参加いただき、好評を博している。

【応募公演への意気込み】

オリジナル脚本作品を扱う団体が多数を占め、また高く評価されている関西小劇場界隈のなかで、当劇団はハロルド・ピンター作品の上演に努め続けている。

本公演『The Homecoming -帰郷-』では、ワークショップによって出会った地域の演劇人を公演メンバーに加え、20代から70代までの幅広い年齢層の登場人物を、20〜30代の若手俳優が演じる。

一般的に難解だと言われがちな「不条理劇」というジャンルを、もっと「ライトに楽しめる」ものだと感じてもらうことで、彼の作品の認知度を広めていきたいという狙いがあり、今回はピンター作品の中でも政治色が薄く・コメディ要素が強い初期作品『The Homecoming (帰郷)』を選択した。

また今回は演出自ら翻訳にも挑戦し、口語に近い言葉選びをすることでより観客にとって馴染みのある作品作りを心がける。

ハロルド・ピンターとSIMPLE×SAMPLEsが紡ぎあげる、「エンタメ」とはまた一味ちがった「ユーモア」の世界をお楽しみください。

【将来のビジョン】

今後も継続的にワークショップ・公演活動を行います。
また、動画配信サイトなども活用したコンテンツの作成も視野に入れながら、演劇活動の幅を広げていきたいと考えています。
何年かかるかわかりませんが、作品作りに共感・協力していただけるメンバーを募りながら、ゆくゆくはハロルド・ピンター作品の全作上演を目指します。

演劇はときに、その時代の世相を色濃く表すものだと言われますが、ハロルド・ピンターの作品に表れている時代への危機感や政治への不信感には、現代と重なるものがある。

お金をかけず短い時間で楽しめる娯楽が増えた便利な世の中で、「考える」時間を与えられるような、また「劇場に足を運ぶ」ことに価値を感じてもらえるような、説得力のある作品作りを目指していきたい。