Manhattan96 Revue vol.4〜ライト・ライト・ハンド〜

Manhattan96（東京都）

公演に携わっているメンバー：4人

団体紹介

Manhattan96とは、椿組に所属する女優・今井夢子が「現代のレビューショー」をコンセプトに掲げ、2014年に旗揚げしたプロデュースユニットです。

レビュー（ＲＥＶＵＥ）とは？
・・・１８世紀末からパリで流行した、音楽・ダンス・寸劇・曲芸などの演目を社会風刺たっぷりに演じる、大衆娯楽のこと。

このレビューを現代に立ち上げるべく、Manhattan96は発足しました。
コンテンポラリーダンス・演劇・音楽・タップダンス・マジックなど様々な要素を取り入れ、現代を生きる「私たち」の目線から、社会や世界への意見を、オムニバスレビューに仕立てて発信します。

Manhattan96のレビューでは、少人数の出演者が、芝居・ダンス・歌唱などの表現を使い、複数の人物やシーンを演じ分けます。そのいくつもの短いシーンが、ラストにはひとつの物語の結末に集約していくのが魅力です。
グランドレビューの様に大掛かりで華やかなレビューではなく、物語性、メッセージ性を持ったレビューにこだわり、楽しいだけではなく、お客様の心に少しの棘も残す、ポップでシニカルな作品を贈ります。

応募公演への意気込み

「Manhattan96 Revue ～ライト・ライト・ハンド～」と題し、「握手」をモチーフに取り上げます。

握手は、形はそれぞれに違えども、多くの国で行われる挨拶です。
コミュニケーションの始まり、友愛の印、和解の印。言語や、国家、人種の壁を超えて、人と人とが「あなたと交流したい」と伝えることのできるサイン。そして人の温もりを、感じることのできるスキンシップの第一歩・・・。
人間の手は、友愛を示すためのものであってほしい。銃を構えたり、人類を滅ぼすような兵器の発射ボタンに添えるようなものではないはずなのです。
ただ右手と右手を、お互いに差し伸べる。そして繋ぐ。それだけで、諍いを解決する糸口は見つかるのではないかと思います。本当に小さなことかもしれませんが、私たちひとりひとりが、恐れずに手を繋ぐことから、その輪を世界に広げていくようなレビューにしたいと思います。
使い古されたテーマの様に思えます。こんなシンプルなことを強く訴えずにはいられないような、今の社会への意見＝「レビュー精神」を強く持って、作品を立ち上げていく所存です。

またレビューを身近に気楽に楽しんでいただけるよう、食事やお酒を楽しみながらご覧いただける会場・吉祥寺スターパインズカフェを選びました。開場時間からマジック等のパフォーマンスも織り込み、「観る」というよりも「体験する」ような感覚で、空間全体を楽しんでいただくアイデアを、たくさん盛り込んでいきたいと思います。

将来のビジョン

「現代のレビューショー」というジャンルを確立させていくことが、今後の大きな目標です。
「レビューショーを創っています」と名乗ると、まだまだ「レビューってなんなの？」「ラインダンスするの？」「セクシーな衣装で踊るの？」というようなお声をいただきます。
それももちろんひとつの形ではありますが、Manhattan96の考えるレビューはもっと身近なものです。
もっと生活の近くにあるもの、もっと現代に生きる私たちの小さな意見に寄り添ったもの。
エンターテイメントという夢の世界を通して、社会や世界を見つめなおすようなもの。

かつて、テレビ番組やインターネットなど影も形もなかった時代。
俳優たちは社会で起きていた出来事やゴシップを、風刺交じりに演じ、観客たちがそれを笑い飛ばし、抑圧された日常の鬱憤を晴らしていた、それがレビューの発端のようです。
テレビもインターネットも普及したこの時代に、それを新しく立ち上げてみようというわけです。

Manhattan96は、舞台芸術を通して社会を「レビュー」します。
「レビュー」というジャンルを確立し、テレビやインターネットと同じくらい身近で気軽なツールとして定着させていくことが目標です。劇場だけでなく、路上や公演、レストランなどでのパフォーマンスや、学校や施設での公演、地方公演などを重ね、「レビュー」の魅力を伝えていきたいと思います。