物の所有を学ぶ庭 公演情報
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公演地:東京都

観たい!

公演地:東京都

物の所有を学ぶ庭

The end of company ジエン社(東京都)

公演に携わっているメンバー:9人

団体紹介

ジエン社は、山本健介(作者本介)により2007年に12月により活動開始した。脱力と虚無、あるいは諦念といったテーマが作品の根底にある。同時多発の会話や寡黙による雄弁といった、テキストを空間に配置・飽和・させる手法が特徴。会話とも独白とも異なる、特異な対話・コミュニケーションで舞台を展開する。
2016年に上演した、第10回公演『30光年先のガールズエンド』が岸田國士戯曲賞最終選考にノミネート。
年間一本以上の長編新作を発表する本公演のほかに、短編〜中編作品で演劇の幅や可能性を探る実験公演をおこなう。近年ではロロ『いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三高等学校』シリーズの二次創作演劇にも取り組んだ(2016年『『いつまでも私たちきっと違う風にきっと思われていることについて』』)。

Q. 「ジエン社」の由来は?
A. そのままの意味で「終わる会社」。「終わる集団」。人と実際に逢って集団を形成するのは、もしかしたら最後なんじゃないかという予感が、旗揚げの時にあって、それは今でも実感しているところでもある。
「劇団」が「場所」に依存しなくなったのは、ひとつには、ケータイ電話が出現したからかなあと思っている。かつては劇団は劇場なり、稽古場なり、あるいはなじみの待ち合わせの喫茶店に場があって、そこから集団が形成されていた、と思う。 それが、ケータイの出現で、主宰と俳優、スタッフは、場の存在しない集団を形成することになっていった。
このまま時代が進めば、「集団」「団体」「会社」「カンパニー」というものが、形成されえないんじゃないか。集団の終わりは来るのではないか。集団の終わりの時代の集団とは、どんな団体だろう。それは、私たちなんじゃないか。
みたいなところで、ジエンドオブカンパニーというところで「ジエン社」。キャッチフレーズは、「私たちが集まるのは、もうこれが最後」。

応募公演への意気込み

「ジエン社第12回公演『物の所有を学ぶ庭』のために」(主宰・山本健介)

「物の所有」ということと「教える/教わる」という題材で演劇を作ってみたいと思ったのは、単純に僕自身が「物を所有する」という事を、誰かに教わってみたかったから。
そもそも、何で今、持つ者、持たざる者で、格差というものは生まれるのかなとか。いつ、私たちは「所有」する事を知ったんだろう。この感覚は、当たり前のものなんだろうか、と。
あたりまえじゃんか、という事に対して、難癖をつけてみたり、困ってみたいなと思いながら、現在作劇をしています。
脚本を書き、稽古を少しづつ進めれば進めるほど、「所有」が分からなくなる。教えるために、言葉にする過程で、自分で自分の言ってることが分からなくなる。また、「教わる」側は、何が分からないから、分からないのか。なにが分かれば、分かるのか。

ふと、小学校時代の鉄棒を思い出す。
逆上がりのやり方を、教師は教えてくれた。早々に逆上がりができた生徒は、できない組の私たちに教える側に回っていく。出来ない組は少数派になっていき、できる組はより多く、たくさんの言葉で出来ない組の私たちに「教えて」くれる。
だけど、できない。
言葉を尽くして、身体を使って、何時間も、何日も、できる側の集団にいる彼らは私に逆上がりを教えてくれる。けど、できない。
私は、教えられてもできないまま、大人になってしまったんじゃないか。だからこうして、今も、いろんなものを持つことが出来ないままなんじゃないか。

みたいな事を、演劇で表現できたらと、思っています。

将来のビジョン

ジエン社は、演劇だけではなく、映画、映像、文学、アート、詩、歌、音楽、ゲーム、アイドル、書道など、様々なカルチャーや、いとなみの根底に共通するものを、演劇にしか出来ないやり方で、描き続けます。その活動を続けるにあたり、特に以下について実現を目指します。

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・これまでに発表した作品の、多様な形での再演化
例えば、若い世代や、都市外地域でのワークショップによる創作で再演をおこなったり、劇場で創作した作品を野外で発表する、などを考えています。俳優や若い演劇人、または演劇に限らないアーティスト、そして観客との「新しい出会い」を生む機会となるよう枠組みをアレンジして再演をおこないます。

・「演劇と批評の距離」を取り戻す
批評やレビューが広告にもかわりやすくなっている現在、共依存にはならない、作品と批評、作者と批評、観客と批評の距離を、つくる側からも模索していきたいと思っています。
「CoRich舞台芸術まつり!2018春」に参加することも、その試みのひとつと考えており、ポジティブさ/ネガティブさに捉えられることのない対話が生まれる場を、つくり続けます。

・上演、戯曲、上演映像の流通
現在、ジエン社は東京での短期間での上演を活動の中心にしていますが、今後、地方での作品上演や創作、ロングランでの上演も視野にいれ積極的に活動をします。また、作品のアーカイブ化にも意識的に取り組み、戯曲の販売や、上演映像の公開をおこないます。
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上記に提示したことは、具体的な活動目標でもあり、「集団のおわりの時代の集団」として、「集団」や「場」を手放すのではなく、新しい「集団」と「場」の在り方を模索するためのビジョンでもあります。

公演に携わっているメンバー(9)

蒲池 柚番
役者・俳優

出演させて頂きます。 どんな世界が開けて行くのか、楽しみです。どうぞ、よしなにお願い致します。
中野あき
役者・俳優

「物の所有を学ぶ庭」に携わっているメンバーです。
つるた
役者・俳優

出演します。よろしくお願いいたします!
as
演出助手 ドラマターグ

「物の所有を学ぶ庭」に携わっているメンバーです。
elegirl
宣伝美術 Webサイト

広報協力
善積元
役者・俳優

出演します。数えてみると10周年を迎えているジエン社です。何卒よろしくお願いします。
湯口光穂
役者・俳優

出演します!ジエン社初参加です!おてやわらかに。
本介さん
脚本 演出

主宰です。脚本と演出をしています。会場が広い場所なので、人生初の広い演劇がやれたらうれしいです。
aiuemai
制作

『物の所有を学ぶ庭』に携わっているメンバーです。 舞台芸術・イベント制作者。劇団「青年団」に制作として所属。イベントスペース「ゲンロンカフェ」のフロアマネージャーとしてイベント企画・運営を担当。 2016年に制作を担当した、こまばアゴラ劇場+遊園地再生事業団『子どもたちは未来のように笑う』(作・演出:宮沢章夫)で、その演出助手を務めていた山本健介氏と知り合い、今回、『物の所有を学ぶ庭』では制作の一部を担当させていただくこととなりました。

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