ブラウファウスト

劇団銀石（東京都）

公演に携わっているメンバー：10人

団体紹介

演劇とは、観客を巻き込んだ舞台の体感である。劇団銀石はその考えを元に自分たちにしかできない舞台の構築を目的としています。
その目的のために、我々作り手は観客をひきつける「事件」を舞台上に具現化しなくてはなりません。それには感覚や直感だけで形作られるものだけでなく、確立された方法論を持つことが重要だと考えています。劇団銀石はこれまでの作品制作の中で培った演技・演出を元に、＜銀石メソッド＞と呼ばれる方法論の構築に2008年より取り組んでいます。「せりふは肉体感覚として気持ちの良いようにリズミカルにする」「身体はせりふのリズムに呼応・躍動させる」「対話の思考を高速化させる」これらのルールをより発展、先鋭化させれば、舞台上で起きる物事を「事件」へと昇華させることができると考えています。
劇団銀石独自のカラーであるこの方法論に、これからさらに議論と実験を重ね、世界に通用する方法論となるよう意欲的に活動していきます。

応募公演への意気込み

「ファウスト」はこれまで歴史の中の偉人から現代のアーティストまで、幅広い人々が題材に取り上げてきました。それはおそらく「ファウスト」という作品の根底に、いかな時代にも通用する普遍性があるためです。＜銀石メソッド＞も方法論と銘打つ以上はこの普遍性にこそ適用できなくてはなりません。我々が構築した方法論はまだ完成ではなく、日々進化していくものです。すでに稽古場の段階でこの方法論にさらなる磨きがかかっています。そして実際に劇場で上演した際にはより効果的な化学反応が起こると確信しています。劇団銀石は「ブラウファウスト」をこの方法論の初のお披露目と位置づけ、公開された実験によりさらなる飛躍を遂げたいと考えています。

将来のビジョン

２００８年夏に佐野木雄太による新作本公演を予定しています。
また、昨年大変好評を博した番外公演「レオゴンズ」も新作公演に向け、すでに水面下で活動しています。
今公演で得た経験により、次回作ではいっそう進化した＜銀石メソッド＞が展開される予定です。