CoRich舞台芸術アワード!2019

「わが家の最終的解決(再演)」への投票一覧

1-5件 / 5件中

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投票者 もらったコメント
byassistbyassist(655)

6位に投票

26日ソワレ(上演時間150分+途中休憩10分)を拝見。
途中休憩10分ありとはいえ、上演時間150分の長丁場。普段のアガリスク作品のような笑いの連打だと、さすがに観客が酸欠死しかねないんで、今回は緩急に富んだ進行のワン・シチュエーションコメディ&ドラマの趣き。
その「ドラマ」だが、ナチスドイツに占領された国家の中で、ユダヤ人狩りが最も苛烈だったオランダを舞台にした作品は、(作者が意図されたかどうかは不明だが)笑いのオブラードで包んではいるが、今日的な人種差別の問題をやんわりと私たちに突きつけているように思われた。
それにしても、この題材を笑いに繋げる発想って、一体何処から生まれてくるのだろう? 凡人には窺い知れぬ境地に作者の冨坂友さんはおられるのだろうな、と。

【追記】
私のうがち過ぎかもしれないが、ハンスとエヴァが最後に結ばれてハッピーエンド!とはならなかったのは、個人の愛情だけでは解決し得ない、迫害する側・される側の不幸な歴史の溝の深さに、作者が言及したかったのかなぁ?

役者陣。

ド素人が言うのもおこがましいが、共演者からのどんな剛速球・クセ球も見事にキャッチして間髪入れず投げ返す、ハンス役の主演・斉藤コータさん。平成最後のコメディー界の名捕手かもしれないなぁと感心しきり。
熊谷有芳さんのエヴァ、榎並夕起さんのリーゼには、(あくまでも自分が観てきた限りにおいてだが)今までお二人が演じて来られた役柄にはなかった(失礼ッ!)フェミニンさが伝わってきた。それから、身にまとった、青いドレス(熊谷有芳さん)・鮮やかな紅いドレス(榎並夕起さん)の対比が、彼女達が演じた2人の若い女性の、それまでの半生を象徴しているようにも感じられた。

最後に配役を記しておく。
ハンス(ゲシュタポの一員であることを隠して、エヴァと恋人関係に)
…斉藤コータさん
エヴァ(ハンスに匿われているユダヤ人。自身の出自に誇りを持っている。文才あり)
…熊谷有芳(くまがい・ゆか)さん
アルフレッド(ハンスの親代わりともいえる使用人。本作のコメディリリーフ)
…矢吹ジャンプさん(影のMVP!)
オットー(エヴァの父親。一見厳格そうだが間の抜けたところもあり)…藤田慶輔さん
レア(エヴァの母親。穏やかな性格)…前田綾香さん
ヨーゼフ(エヴァの元恋人。どうしようもなく情けない性格)…津和野諒さん
マルガレーテ(ハンスの姉)…鹿島ゆきこさん
フリッツ(マルガレーテの夫。何事にも細かい能吏だが、妻には逆らえず)
…伊藤圭太さん
ルドルフ(ハンスの学友で、ゲシュタポでの同僚。ハンスのことを愛してる?)
…高木健さん
リーゼ(ハンスのゲシュタポでの上司の一人娘。ハンスを慕っている)…榎並夕起さん
ゲルトナー(リーゼの父。冷酷なゲシュタポだが娘には弱い)…中田顕史郎さん
サンドラ(ハンスの隣家に住む、世話好きなオランダ人)…前田友里子さん
ヘルマン(サンドラの夫。誰彼無しに妻の浮気相手だと疑っている)…山田健太郎さん
ファン・デン・ベルク(ハンスの家の大家。裕福なオランダ人)…山岡三四郎さん
原稿を取りに来る男(正体不明の人物だがエヴァに片思い)…淺越岳人さん

ガチャピンガチャピン(397)

10位に投票

観てきました☆ この劇団の本公演は初めてでしたが、さすがのクオリティー!素晴らしかったです☆
ここの劇場もはじめてでした。ちょっと古さは感じますが、なかなか良いですね~。椅子も小さめだけど、クッションがあるからお尻に優しい。ただ、びっくりしたのは "緞帳"が降りていたこと! なかなか珍しいです!
あれは最初から上げておいてよかったのでは?
昨年、番外公演の「みんなのへや」を観たんですが、 嘘に嘘を重ねていくとこや部屋の中で隠れたりするところが なんだか似てるな~って思いました。 
あの公演は大爆笑でしたが、それに比べると、今回笑いは少なめだったように感じます。 とくに休憩後はシリアスな場面や感動的な場面が多く ほとんど笑えなかった気がします。 その点だけ残念でしたが、全体的には素晴らしいお芝居でした☆

naisen424naisen424(1207)

4位に投票

面白かったし、長くは感じませんでした。
最後のとこの設定はユダヤ人に許してもらえるのか、老婆心ながら。

mistamista(675)

5位に投票

これは本当に衝撃的だった
初演から台本が変わったとかじゃなくて
作品としての目指す先というか方向性が全然違ってて
物語が有って装置でも道具でもない「人」がいた
アガリスクメンバーがコメディ芝居や笑わせるための振りの芝居じゃなく
それぞれが客演で見せるような演技力を持ち寄って作品を構築して
シチュエーションコメディとしての均衡をジャンプさんが全て背負って
コメディだけどただのコメディじゃない
アガリスクの作品は基本的にこれまで点数を争う競技だったと思ってて
それが今回はフィギュアとかでいうエキシビジョンもしくはアイスショーの要素がだいぶ強く出ている気がして
観られる視点が変わったのだと
再演で特にわかりやすくなったと思うのが登場人物の行動原理で
下手なコメディにありがちな、笑いや物語を終わらせるための
なんでそのキャラがいきなりそんな言動をするのか、みたいなのが無く
序盤に人物の行動原理が示されているのでラスト向けた言動が綺麗に納まっている
そしてこれまでのアガリスク作品より、速いテンポの凝縮した笑いに巻き込まれることによる疲れが少なく感じた
これは「見せるパート」に間をしっかり使っているのと笑わせ方が統一されていることで、観客側が勝手にだれてしまう現象が回避されていて、150分という尺が気にならなかった
今回はとにかく山岡さんの収容所ネタが好きでたまらなかった。「ハイル」のやつも鉄板で凄い打率だなと
シリアスライト(勝手に命名)で雰囲気をわかりやすくしているかと思えば
それを利用してルドルフのくだりで裏切ったりと照明による遊びが今回もあって楽しかった

latticelattice(404)

2位に投票

扱いの難しい題材をコメディーにしようとする度胸・自信に驚き、実際に完成させてしまう力量に感嘆してしまう。しかし世代なのか私の性格なのかこういうテーマには身を正してしまって笑いは控えめになった。

アガリスクも4回目でファミリーも含めた出演者の見分けが容易にできるようになったせいか(内容よりも)各役者さんの演技が印象に残ったので簡単に記しておく。初回のせいか何人もセリフを噛んでいたのがちょっと意外だった。
淺越岳人 「卒業式、実行」では変なOB役でピンとこなかったが、今回ようやく良さがわかった。どんな場面にもスッと入り込むが去った後に影響を残さないという特殊能力。

榎並夕起 浅草の「ナイゲン」ではほとんど存在感のない役で、「卒業式、実行」で燃え尽きた後の充電期間と思われた。今回は出番も多かったが、正統派美人女優は曲者揃いのアガリスクではまだまだ平凡に見えてしまう。私のイメージはリア王の三女コーディリアあたりがピッタリ。ついでに長女=鹿島、次女=熊谷、リア王=藤田のアガリスク版「リア王」なんてのが頭に浮かんだ。

鹿島ゆきこ 主人公の姉。美しく冷静なスパイスを効かせる。

熊谷有芳 最近続いていた中性的な役からフェミニンな魅力を発散するヒロイン役である。お顔もなんとなくふくよかになったような。

津和野諒 ブチ切れ芸は控え目でキモさに徹していた。背中を極端に曲げたときの姿がマンガ的で記憶に残る。

前田友里子 「ナイゲン」の冷静な監査役とは打って変わって、お節介で噂好きの主婦を生き生きと熱演。実写版サザエさんも行けそうだし、ジャパネット・タカタのCMなんかもピッタリ。

矢吹ジャンプ どっしりと落ち着いた執事役がはまっている。大千秋楽にはフォローのセリフがジャストタイミングで決まっていた。

伊藤圭太 理由も分からずひどい扱いを受ける、そんな役回りがうまい。ああ、また「そして怒涛の伏線回収」の長台詞が聞きたい。

前田綾香 明るい良い人だけどすっとぼけたお母さん。悪役も観たいなあ。

山岡三四郎 頭が固くて小心な不動産屋。最後に意外で思い切った発言をして観客も含めた全員を驚かせる。

山田健太郎 気の良い隣家のご主人。うまいものだ。

高木健 ゲシュタポとか憲兵とか応援団とかをやらせると日本一。役に合わせて優しさを出すためか髭を剃っていた。

斉藤コータ 気の弱いゲシュタポ。頼りない主人公を好演。

藤田慶輔 「卒業式、実行」では校長で今回は厳格な父親、ハマり役だ。全体をびしっと締める。

中田顕史郎 大千秋楽には部屋を出るときに小さく例の「考えてみよう」を言っていた。初日も言っていたのかなあ?ルドルフをからかう場面もパワーアップしていた気がする。

甲田守 「卒業式、実行」の卒業生代表。前回に続いて主人公ハンス役のはずだったが事情により降板した。アガリスクのHPにおける彼のレポートを読むとホロコーストについて深く勉強し、ゲシュタポになるために「強靭な肉体」を作ろうと思っているとも書いている。交代した斉藤コータさんとは真逆の方向である。この辺で意見の食い違いがあったのだろうか。以上は完全な私の憶測。

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