CoRich舞台芸術アワード!2018

「その恋、覚え無し」への投票一覧

1-5件 / 5件中

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投票者 もらったコメント
Takashi KitamuraTakashi Kitamura(755)

1位に投票

とても素晴らしい舞台でした。4人の盲目の女性祈禱師たちを神目(カンメ)と呼んでいましたが、こうした独特の命名も含め、美術、衣装、所作、物語の全てから、現代とは違う、しきたりの厳しい前近代的山村の世界が現出します。
そこに起こる幼女の「神隠し」事件や、過去の因縁の糸が絡み合って、テレビでも映画でも見られない、演劇ならではの没入体験を味わいました。ラストの光景も素晴らしいですが、水車が突然回り出す不気味さも抜群でした。
この秋、一番の舞台です。
小劇場ですが、水をふんだんに使ったり、スペクタクルな演出は蜷川幸雄を彷彿とさせます。俳優たちのキビキビと走り回り、ぶつかり合う姿は、野田秀樹の舞台を連想しました。そうしたらなんと野田秀樹が見に来てました! 「駒場でやっていた頃の昔を思い出すなあ。熱量がすごい」と言っているのが聞こえ、全く同感でした。
カンメの一人、板倉桃子さんの何物にも縛られない自由で自立した姿が、舞台を現代につなげていました。

YoneSanYoneSan(365)

1位に投票

お誘いをうけお初の劇団、桟敷童子公演『その恋、覚え無し』@すみだパークスタジオ

予習ゼロだったけど大満足。

生水を使うのが定番らしいのですが、それ以上にセットが…(ネタバレ帽子でこれ以上書けないけど)
神隠しとか、いわゆる"日本昔ばなし"的な要素が強いけど、タイトル通り恋のハナシが散りばめていて、それぞれのキャラにストーリーがある。ハナシは基本まっすぐ。ただそのまっすぐが速いんだな、豪速球!故に2時間観ていて飽きることが無い。

いい出会いができてたなあ〜

akisanakisan(1221)

9位に投票

久し振りの劇団桟敷童子の公演、相変わらず強烈でした。

今回は松本紀保さんも参加されるとのことで、楽しみ何倍も期待していきましたが、ラストまで一気に引き込まれ、最後のド派手演出は本当に圧巻でした。

こればかりは実際に観てほしいですね。

tottorytottory(2438)

5位に投票

十年程前に非演劇系の真面目な雑誌が「新進劇作家」を特集し、今考えると親切な事に蓬莱、赤堀、倉持、はせひろいち、そして東も「飾り込んだ美術は一見の価値あり」と劇団ともども紹介されていた。その後の活躍を見ればその特集は有難い手引きで、他の作家・劇団も観てきたが、桟敷童子ほどコンスタントに新作公演を全力投球で打ち続けている「劇団力」のある集団は、演劇界でも珍しいのではないだろうか。
最近は劇作のクオリティを心配した事がない。本人曰く「同じネタの焼き直し」「およそ三つのパターンの使い回し」と謙遜する通り定番なお話ではあるが、いやいや千年一日とは程遠い、何か新たな要素が加わって来ている気がしている。うまく言葉化できないが・・表現的に危うい部分、ビビッドな瞬間が挿入されるのがそれだろうか。一瞬の間合いだったり、表情の変化だったり、台詞を言っていない人物のちょっとした仕草だったり、それが劇団役者の培った強固なアンサンブルに「揺らぎ」「隙間」をもたらし、観客にさり気なく知覚させる。リアリズム(新劇)系からのアプローチではまた別の言い方で捉えられるものかも知れないが、桟敷童子の文脈では新たな要素ではないか、と思ったりしている。(観る側の変化という可能性もあるが・・。)この微妙なニュアンスの伝達が劇作と相伴い、芝居に深みをもたらす、と同時に劇空間と「現在(現実)」とを繋ぐ非常に重要な回路となり、桟敷童子の芝居を単なる「物語世界」の説明・提示にとどまらない演劇的「現象」にしている所以とみた次第。
今作も実に良い。「良い」、という形容で勘弁して頂く。
盲目にもかかわらず楽天性がのぞく女四人衆の出だしも掴みバッチリ、冒険譚の始まりのように童心に火がともる。そして彼女らを迎える村の者らによる警戒しつつの歓待、山の神信仰に結び付いたしきたり。人々の活力が良い。悪人は出てこないが「自然」という大きな壁が立ちはだかっている。そして平地の方から迫ってくる文明のさざ波、時は大正から昭和の変遷期。山神を恐れ暮らす人々の素朴さ。女の豪快さ。男の繊細さ。どれも、良かった。
役者にはそれぞれの適役が振られる。板垣・大手の両頭と客演女優二名の四勇に、鈴木・原口・もり・稲葉がしっかり脇を固め、川原・新井・新人内野も味を出し、客演男優も団員の如し。さて今回は池下無き後の主役級男を若い深津が担い、長身で風格をみせた。役者は育つのだ、と改めて。久々の山本の健在な姿を見るのも嬉しい。
松本紀保は弱点を背負う役を生き生きと演じ、前回より劇団に馴染んだようにも。余談だが石村みかには終演まで気づかず、コールで名を呼ばれてやっと気づいた(目を閉じた盲人の演技だったため)。中盤までは最近入った(少し年齢を重ねた)新人かと思っており、ぐんぐん存在感が滲み出してくるので一人で驚いていた。

 みなみ みなみ(3202)

5位に投票

誰の恋の話だったのだろう・・・という疑問の一端を終演後のトークショーで垣間見た気がしたのはわたしの思い違いかもしれませんが。
今回もすごかったです。なんとかもう一度見たいものです。

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