毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」 公演情報 毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 28件中
  • 満足度★★★

    定や、定
    劇場の中にドンと柱のある制限された空間で
    どういうものになるのかと思ったが観づらいのはしょうがないか。
    狂言回しに噺家が進めていくのは面白かったが
    公演後半に観た方が良かったかもしれない。

  • 満足度★★★★

    『昭和十一年五月十八日の犯罪』狂っているのは奴らか、世の中か、それとも・・・・
    始まりは取調室での息詰まる密室劇だったのですが、瀧川氏登場でまさかのシットコム展開に。
    ここからがべらぼうに面白い。まさしく話が走り出しました。そこから手綱を緩めることなくスムーズに進み、落ちも綺麗で良かったです。
    ただ、時代の閉塞感からなのか1人の女性、1つの事件から次第に世間の方が狂いだすと言う話は、今の時代でも少しうすら寒いものも感じましたね。

  • 満足度★★★★★

    『定や、定』知らざあ言って聞かせやしょう
    問わず語りで男が語っていくスタイルにぐいぐい引きつけられましたね。とにかくこの小汚い男(ごめんなさい褒めてます)が可愛く見えてしまうのです。
    粗野で粗暴な言動振る舞いをしても、怒りとか嘲り等の不快な感情ではなく惚れ惚れしてしまうのは高木登氏の演出力と寺十吾氏の類まれなる人間力に他ならんでしょう。
    タイトルにしましたが粋な見得もぴったりの人物造形でした。
    では、相手側はどうかと言うと、これが小汚い男とは真逆で、超魅力的だからさらに素晴らしい。
    あがさ嬢が妖艶にして愛らしい女性と言うか、三文の官能小説のような言い回しで申し訳ないが、処女の顔と娼婦の心を持った紛うことなき「雌」がそこにいました。無垢さと良い表現が見つかりませんが「手に負えない感」と「抑えられない性」。
    そりゃあ、男は狂うだろうし、世の中も彼女に夢中になるだろうなと思いましたよ。この二人の造形を作り出しただけでこの芝居勝ちでしょう。
    一点文句があるのは最後の最後の布に映し出される物が私の席からは見えなかったことですが些細な事です

  • 満足度★★★★★

    残念…
    両方見たかったのですが日程的に
    あがささんバージョンしか見れず…

    でも単品でも素晴らしい作品でした。

  • 満足度★★★★★

    両バージョン観劇
    両バージョン観劇。同じ阿部定を題材にしているが、印象はガラリと違っていた。面白かった。

    ネタバレBOX

    Aプロ「定や、定」
    いつものズッシリとくる雰囲気とは少し違ったが、物語の世界観に引き込む力は変わらず。約七十五分の上演時間であったが、二時間位の濃密感があったなあ。面白いと言う言葉だけでは片付けられない面白さであった。

    Bプロ「昭和十一年五月十八日の犯罪」
    Aプロより、定の一途な想いをより強く描いてる感じ(ある短い時期を描いてるのもあるが)。こちらも濃密感凄くて、終わるまで目が離せなかった。いやー面白かった。
  • 満足度★★★★★

    ふたりの定
    大好きな女優さんお二人が定を演じるということで楽しみに楽しみにしていた当公演、マチソワで観劇しました。どちらも鵺的の公演としては以前観た「荒野1/7」「クイアK」とは大きく毛色が違って。高木さんの脚本が役者さんに肉付けでこんなにも人間的な舞台に見えたこと(しかも笑いの多かった)がとても嬉しくてゾクゾクしました。あがささんとハマカワさん、舞台の上のお二人に生きる力と幸せをいっぱいいただきました。良い舞台でした。

    ネタバレBOX

    以下、ツイートのコピペです。

    『定や、定』

    鵺的でこんなに役者力がクローズアップされて見えたのは初めてで、かつ笑える鵺的も初めて。二人の力のある役者さんのおかげで濃密かつ贅沢な時間が過ごせた。定の愛、宇野の愛。思いを馳せると羨ましくさえ思う。自分はあんな風に生きられないからこそ。

    で、今までに私が観たあがささんでは最高に痺れた。10代の不良少女時代から、自分の愛した男の名誉のために阿部定に戻る中年時代までを髪型も化粧も変えずに素晴らしい演技で魅せてくれた。舞台の上の彼女や彼女の表現から目が離せなかった。そりゃ、宇野も寺十吾さんも惚れるって。


    『昭和十一年五月十八日の犯罪』

    こちらも笑いが多く、その中から抉り出される定像に目を見張る。懐に切り取った一物を忍ばせた定を演じるハマカワさんの凛とした演技は絶対的正義とさえ感じ、細やかに心情を映す表情から目が離せない。クライマックスからの美しさは壮絶。

    定が捜査官達を翻弄したように、ハマカワさんも男優さん達を翻弄している。あれだけ力のある男優さん達に一人で張れる女優さんはなかなかいないんじゃないだろうか。あんなに華奢で小柄なのに、並々ならぬ生命力。

    まず、声が違う。彼女のあんな声を初めて聞いた。凛としたあの声と物腰だけで、定がいかに一貫した正義の持ち主であるかを知らしめる。会話劇の中、受けの演技からも全く目が離せず、表情から見える定の心情から彼女のこれまでの生までもが見える。

    彼女の価値観での「独占欲」を満たして至福の状態からの、椎茸のくだりで心が動く頃から益々目が離せない。体を張った攻防。鋭い眼光、命懸けで発する声。そして着物を着る流れでの心情の変化は空間の温度さえ変える。素晴らしかった。

    『毒婦二景』まとめ

    A,Bどちらも笑いが多く、しかしそこから確実に「真実」が抉り出される。どこからがフィクションかは分からないけれど、もし定さんが観たらきっと喜ぶだろうなと思えた愛の物語だった。不思議と異常性は感じない。自分には持ち得ない愛の形は羨ましいとさえ思う。

    定を演じたお二人、あがささんとハマカワさんの驚異的な役者力を目撃して欲しい。これだけ一人の役者さんの力量を堪能出来る舞台は一人芝居でもない限りなかなかない。こう言う言い方は普段しないけど言う。これは、「観ないと損」。もちろん定を取り巻く男優陣も最強。

    どちらにも出て来ない定の愛人・石田。定にあれだけ愛されたのだから幸せだったのだろうなと思う。それだけに、代弁された彼の言葉は殺人を綺麗事にしすぎていた私の脳に一石を投じてくれた。重い事件を描いていたけれど笑いも多く良いバランス。きっとそれは人生のバランスと同じ。
  • 満足度★★★★★

    昭和十一年五月十八日の犯罪
    とにかくハマカワフミエさんが良かった!そして、なんだか本当に”におって”きそうなリアルさに驚嘆。

  • 満足度★★★★★

    定や、定
    阿部定、おじ、二人の黒子、すべてお見事でした!!

  • 満足度★★★★

    新鮮
    全く違うタイプの女優が阿部定を演じていて新鮮。どちらかというと可愛いタイプのハマカワフミエが阿部定の美しさを、綺麗タイプの岡田あがさが阿部定の可愛さを観せてくるというのには驚いた。巡り合わせだが、両作とも何故か演者が噛んだり飛ばしたりとミスが頻発して吃驚。

    ネタバレBOX

    「昭和十一年五月十八日の犯罪」
    暗転明けのっけからただならぬ雰囲気のスタートがよかった。ハマカワフミエの放つ凛とした美しさや江戸っ子ならではの気風のよさが非常に印象的。自分の中にある勝手な安部定のイメージとは違うので、そのギャップも良かった。

    基本的に瀧川英次の掻き回しぶりを楽しむ作品なのだと思う。「なるほど」と思わせるオチが最後に用意されており、いろいろと納得させられるが、あの緊張感の中でぶっ飛んだ発言を違和感なくぶち込めるキャラが秀逸。

    「定や定」
    ハマカワ版と違い、イメージに凄く近い安部定を岡田あがさが好演。こちらは、江戸っ子の人懐っこい一面を具現化していて可愛げを振り撒いている。可愛い笑顔を見せるのだが、その魅せ方がグッとくる。意図していない様子が更に毒婦な印象。

    寺十吾の上手さというか、岡田あがさとの相乗効果の出し方が印象的。二人芝居にもかかわらず周囲の状況や情景が自然と理解できるようようになっていて良かった。岡田あがさのミス受けて時代考証がぶっ飛んだセリフを思わず吐いてしまうというミスは貴重だった。
  • 満足度★★★★★


    鵺的の舞台『毒婦二景・昭和十一年五月十八日の犯罪』を観てきましたよ。ハマカワフミエ(@hamakawafumie )さん演じる阿部定が、ガンコキュートで凛としていて癒されました。阿部定事件にあんな解釈があったとは。コメディとしても秀逸。

  • 満足度★★★★★

    定や、定
    暗い世相であった昭和であった時代に、怪奇事件として今現在でも語り継がれている阿部定。
    岡田あがさはうまいなあ。見事としか言いようがない。
    また、女衒(ヒモ)の寺十吾は役者ではなく本当のヒモでは。それくらい見事だった。

    語りが講談調でその時代に引き込まれているかのよう。

    小劇場楽園はこじんまりとしているが本作にぴったりの劇場だったように思う。

  • 満足度★★★★★

    A:定や、定 観劇
    Bプロ観劇から数日経過し、あが定版観劇。
    ハマ定版同様、テンポ良い話だったが、定と正直のやり取りは「喜劇阿部定」とタイトル変えてもいいくらい笑えた。時々切なくなったけど。
    男が若き日の定との交流を噺家のように語り尽くし、行き着いた先は、父性が芽生えたんだろうか。
    どちらの定さんも魅力的で迫力あってチャーミングだった。
    面白かったです。約70分。

  • 満足度★★★★★

    Bプロ
    【作者の言葉】にある通り、ノリはいつもと違いましたが、始まると同時に目の前の世界に引き込まれてしまうのはいつもと一緒。ハマカワフミエさん演じる阿部定がとにかく魅力的でした。

    ネタバレBOX

    「安達」のかき回し具合が絶妙でした。鵺的でこんなに笑うと思いませんでした。
  • 満足度★★★★

    Aプロ さすがでした
    二人と二黒子さんのAプロをみた
    定の生い立ちからの一生をオジの視点から見たと言うフィクションだったが、入りからエンディングまでうまい具合に飽きさせず持っていく流れはさすがでした。お二人の演技も黒子さん達の振る舞いもとても良かった。Bプロも観たかったけど、残念ながらスケジュールが合わなかった。

  • 満足度★★★★★

    無題1144(14-192)
    14:30の回(曇)。13:30受付(全席指定、入って左側)、14:00開場。「不滅」からで7作目。

    2辺の壁には洒落た装飾、木製の机と椅子だけの舞台。なかなか予定がたてられず「B」のみ。14:27前説(アナウンス)、14:33開演~15:41終演。鵺的の作品で「笑う」ということは初めて。

    ハマカワさんは終始、板の上で「正座」よく足がしびれないものだと驚く(姿勢もいいし)。

    帰宅後、ウィキってみると「消息及び生死不明」「没年不明」とありました。

    事件は「荒川区尾久」で起こっていて、通勤途中の駅でもあり意外(!)。

    終演後、台本を購入。

    谷仲さん、やっぱりいい!!

  • 満足度★★★★★

    昭和十一年五月十八日の犯罪
    面白い。75分。

    ネタバレBOX

    定(ハマカワフミエ)が石田を殺害し逮捕され、警視庁?へ身柄を渡す前の取調べ。石田のチンチンを離そうとしない定は、机に正座し刑事らをキッと睨み付けている。そこに内閣府から「立会い」に来たという安達(瀧川英次)がやってくる。邪魔すんなと煙たがる浦井刑事(谷仲恵輔)に対して、ワクワクしているんだとあっけらかんな安達。浦井と堅物で定の言うことが受け付けない興石刑事(平山寛人)が取り調べを再会し、殺した動機、殺し方を聞き取りする。腰紐での殺害シーンを再現することとなり、定役の安達は失神するが、あの世との境で石田に会ってきたと告げ、定も取り乱す。石田もチンチン切られたことを良く思ってないことが分かると、定はチンチンを花に例え、刑事を呆れさせる。満足した安達は退席し、浦井と興石は力づくで定の衣類(犯行時の衣類)を剥ぎ取ろうとするが定も抵抗し、また睨み合う。そんな中、安達が脱走した精神疾患者だったことがわかり、移送の時間となる。浦井からチンチンを受け取った定は「参りましょう」と凛とした表情を見せる。

    生涯で愛すべき一人と出会い、その人と永遠を生きている(と思ってる)時の定をハマカワフミエが好演。アバズレという感じでなく純粋に「惚れた」という空気感で男たちに相対する表情が初々しくもあり別のステージに立っているかのような自信が満ちているようでもあり、いい感じだった。

    終盤、定に結核で死んだ妻の話をする浦井が、それでも浮ついたような話をしつづける定に「(死んだ妻を)ここに連れて来い」と一喝するシーン。定事件で浮ついている庶民とか、定事件で問題をうやむやにしようと画策する役人とか精神疾患の安達のこととか、そんなよくわからん世の中(人間全体)に対する怒りかなと思った。
    安達のキャラが話にいい感じの緩みを持たせていた。チンチンと花の調書のくだりとか石田に会ったことを警視庁でも言えといわれた際に「世の中そんなに甘くない」としれっと放ったくだりが最高に笑えた。
  • 満足度★★★★

    両方観たかった!(Bのみ観劇)
    コメディだとは思っていなかったたので
    瀧川さんが出てからの空気感には抵抗出来ずに噴き出してしまった。
    ハマカワさんの利発そうで艶のある定や渋い刑事達の演技が前にあるから
    卑怯な位ですよ、Aがもっと面白いとハマカワさんが言うので凄く見たかった
    笑いの事ばかりじゃなく、取調室と楽園の柱で自然に仕切られた小空間が
    なんとも緊張感に包まれる終盤も流石鵺的さんだなと感じました。
    定の事は正直知りませんでしたが、好きになれそうです。
    学歴はなくてもチャーミングで頭の回転の速い人に
    ハマカワさんの定はそんな印象を持たせてくれました。
    両方観れる方がうらやましいです。

  • 満足度★★★★★

    B:昭和十一年五月十八日の犯罪 観劇
    ハマカワ版の安倍定。
    226事件から間もなく起きた事件で、逮捕後の取調室が舞台。面白かった。約70分。

    ネタバレBOX

    笑って良いのか躊躇う題材なのに、警察内部に首を突っ込む内務省の異分子的愉快犯も手伝い、話の面白さが増す。
    ハマカワさんの緊張を強いられる状態でも動じない品があって芯のある眼差しや、混乱後の着付け姿も見蕩れる。この仕草に男も虜になったんではないか、と思わされる女っぷりだった。カオスな状況に持っていく瀧川さんとそれをセーブさせる谷仲さんのやり取りも面白かった。
    それにしても、お上の注目逸らしの手法って、昔も今も変わんないのかも。
  • 満足度★★★★★

    君臨する女王(Bプログラム)
    あの安部定事件を、逮捕直後の取調室で検証するという設定。
    かみ合わず強張っていた刑事と定のやりとりが、次第に変化していく様が面白い。
    “女王のように君臨する定”の周りで、理解不能な事件に男たちはおろおろする。
    だが定の心情に触れ、変化をもたらしたのもまた、その男たちであった。
    たたみかけるような淀みない台詞のやりとりが素晴らしく、ぐんぐん惹き込まれる。
    すっきりと美しいハマカワフミエさんの定が、君臨するに相応しい強い意志を感じさせ、
    単なる猟奇事件の犯人を超えたキャラを立ちあがらせる。
    谷仲恵輔さんが、人間味と余裕を合わせ持つ刑事を演じていて大変魅力的。

    ネタバレBOX

    平日のマチネ、客席は立錐の余地も無いほどぎっしり入っている。
    楽園のあの柱が、セットなのか劇場の一部なのかわからないような装飾を施されている。
    私は楽園で初めて、柱の存在を忘れた。

    明転すると、取調室の入口に近い小さな机の上に定が正座している。
    刑事たちは奥の大きい机の周りにいる。
    署の外には、定を一目見ようと群衆が押し寄せている。
    惚れた男の首を絞めて殺し、その性器を切り取って持ち去った女に
    「男に対する殺意と憎しみがあったはずだ」と決めつける輿石刑事(平山寛人)、
    「まあまあそう言わずに、お定さんも話してくれませんか」
    と辛抱強く問いかける浦井刑事(谷仲恵輔)。
    そこへ突然内務省の役人(瀬川英次)が「自分も取り調べに混ぜてくれ」とやって来た。
    2人の刑事と1人の役人は、定の心情に迫るため事件を再現しようと試みる。
    だが所詮定の真意には届かず、取り調べは行き詰ってしまう…。

    文字通り君臨する定の強さ、迷いの無さ、理屈を超えた情の深さに圧倒される。
    自分の物差しで測れない女を、ただ嫉妬に狂ったか金のもつれかくらいにしか
    想像できない男たちの代表が輿石刑事だが
    その理解できないもどかしさ、忌々しさがビシビシ伝わって来た。
    定の話に「理解出来ないが、邪念が無かったということは解った」という
    浦井刑事との対照的なスタンスが鮮やか。

    そこへ好奇心丸出しでテンション高く定に接する役人が加わり
    事態は俄然面白くなってくる。
    定になり切って事件を再現しようとする役人の
    稀代の犯罪者を目の前にしてミーハーっぽいテンションの上がり方が可笑しい。
    瀬川さんの振り切れ方が素晴らしく、一気に「静」から「動」へ切り替わった。
    取調室がワイドショーのスタジオになったようで
    “わけがわかんないほど大騒ぎする”大衆の心理を代弁する感じ。

    「吉さんとは終わっていません、続くんです」と主張する定に対して
    終盤、攻防に疲れた浦井刑事がついに個人的な感情をぶつける。
    そこから定の態度が一変するラストまで見ごたえがあった。

    劇中BGMも無く、台詞も決まった言い回しが繰り返される。
    だがそれが不自然でなくむしろ共感を持って聞けるのは
    役者陣の説得力ある台詞と絶妙な間の力である。

    すっぱりと切り落としたような終わり方で
    むしろここから先を観たくなるような印象さえ受けた。
    定の、わずか6年で出所してからの人生がどこか投げやりなまでに自由奔放なのは
    捕まるまでの人生に満足して、あとはどうでもよかったからではないかという気がする。
    ハマカワフミエさんの安部定は、それほどまでに孤高の女王だった。
  • 満足度★★★★★

    Bプログラム『昭和十一年五月十八日の犯罪』観劇
    ハマカワフミエさん、キリッとしていて素敵でした!

    ネタバレBOX

    ずーっと鎮座まします阿部定。いい設定でした。捕まってすぐの取調室における僅かな時間の話。

    阿部定事件とは、心底惚れた男との隠遁中に金が尽き、現実世界に戻るのが鬱陶しくなったことと、首を絞めて快楽を楽しむプレイが盛り上がり過ぎたことが重なって死に至らしめた事件性のある事故であるとともに、男を忘れがたく身と残り香を持ち去ろうとした死体損壊、下着窃盗事件であったということが良く分かりました。

    ハマカワフミエさんのスムーズな着付けは眼を見張るものでした。彼女の女優力は大したものです。

    ウィキペディアで定本人と警察関係者の写真を見たとき、なぜみんなが笑っているのかと不思議に思いましたが、そんな写真から彼女をヒロインに仕立て上げることにより226事件など他の重大事件から世間の目を外らそうとする内務省の陰謀だったとする発想が生まれてくるとは、虚か実かは分かりませんが、素晴らしいことだと感服しました。

    椎茸とお刺身の件は何のことかと思いましたが、ググって分かりました。便利な時代ですね。

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