毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」 公演情報 鵺的(ぬえてき)「毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    昭和十一年五月十八日の犯罪
    面白い。75分。

    ネタバレBOX

    定(ハマカワフミエ)が石田を殺害し逮捕され、警視庁?へ身柄を渡す前の取調べ。石田のチンチンを離そうとしない定は、机に正座し刑事らをキッと睨み付けている。そこに内閣府から「立会い」に来たという安達(瀧川英次)がやってくる。邪魔すんなと煙たがる浦井刑事(谷仲恵輔)に対して、ワクワクしているんだとあっけらかんな安達。浦井と堅物で定の言うことが受け付けない興石刑事(平山寛人)が取り調べを再会し、殺した動機、殺し方を聞き取りする。腰紐での殺害シーンを再現することとなり、定役の安達は失神するが、あの世との境で石田に会ってきたと告げ、定も取り乱す。石田もチンチン切られたことを良く思ってないことが分かると、定はチンチンを花に例え、刑事を呆れさせる。満足した安達は退席し、浦井と興石は力づくで定の衣類(犯行時の衣類)を剥ぎ取ろうとするが定も抵抗し、また睨み合う。そんな中、安達が脱走した精神疾患者だったことがわかり、移送の時間となる。浦井からチンチンを受け取った定は「参りましょう」と凛とした表情を見せる。

    生涯で愛すべき一人と出会い、その人と永遠を生きている(と思ってる)時の定をハマカワフミエが好演。アバズレという感じでなく純粋に「惚れた」という空気感で男たちに相対する表情が初々しくもあり別のステージに立っているかのような自信が満ちているようでもあり、いい感じだった。

    終盤、定に結核で死んだ妻の話をする浦井が、それでも浮ついたような話をしつづける定に「(死んだ妻を)ここに連れて来い」と一喝するシーン。定事件で浮ついている庶民とか、定事件で問題をうやむやにしようと画策する役人とか精神疾患の安達のこととか、そんなよくわからん世の中(人間全体)に対する怒りかなと思った。
    安達のキャラが話にいい感じの緩みを持たせていた。チンチンと花の調書のくだりとか石田に会ったことを警視庁でも言えといわれた際に「世の中そんなに甘くない」としれっと放ったくだりが最高に笑えた。

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    2014/06/22 18:09

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