凝り性のサンタ、苦労する/ちょべりばペット
ピヨピヨレボリューション
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
終演後の静けさ
ちょべりばペットの世界感に浸るため、終演後、アナウンスが入るまで拍手をしないようにしていたら、今日は思いのほか長く堪能できた。
綺麗なハーモニーを存分に楽しんだ。
前園さんの登場シーンが何度観ても笑ってしまう。
この公演も、明日で終わりだから、しっかり心に刻みたい。
ある晴れた朝に
空想実現集団TOY'sBOX
北池袋 新生館シアター(東京都)
2016/12/16 (金) ~ 2016/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
家族愛
個性的なキャラクターに緩急あるストーリー展開がとても面白かったです。
おばあちゃんのキャラクターが強烈なんですが、ストーリーが進むにつれて、強烈なだけではない面が見られました。
家族の愛がテーマなのかなと思いますが、それぞれの愛情が表現されていて心がほっこり温かくなりました。
一尺玉の大砲:Re
9-States
シアター711(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/11 (日)公演終了
人生の選択。
見ました。面白かったです。後述します。
凝り性のサンタ、苦労する/ちょべりばペット
ピヨピヨレボリューション
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
ライブ感が出てきた
「凝り性のサンタ、苦労する」を観劇。
回を重ねる毎に、ライブ感が増している。
相変わらず、どの曲も素敵でハーモニーが綺麗だった。
舞台の端で、細かい芝居をしている東さんが面白い。
この公演は明日で最後。寂しいとともに楽しみだ。
ノッキン オン ヘブンズ ドア
Bobjack Theater
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
派手さはありませんが
B班を観劇、派手さはありませんが、基本笑って見れつつ本筋で泣かせるという難しいことを(役者さんの力はもちろんあるが)やれていて観れて良かったです。
ネタバレBOX
若干台詞が聞き取りにくいところがあったのは残念でした。劇中で扱う事件の終末はバッサリ切ってあくまでも本筋の探偵の話を進める脚本は簡単そうで難しいと思う。地味に良作
裏の泪と表の雨
BuzzFestTheater
ウッディシアター中目黒(東京都)
2016/12/08 (木) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
表も裏も最高でした!
表のコテに続いて、裏のテコも観劇してまいりました。
前すすむさんの加入により、笑いが倍増!
これぞ笑いあり涙ありの作品になっていました。
大いに笑い、大いに涙させていただきました。
丁寧に作り込まれた脚本と演出。
コウカズヤさんの進化を感じました。
とにかく素晴らしいの一言です!
天使の決断
ザレ×ゴト
劇場MOMO(東京都)
2016/12/16 (金) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★
なんだかな
役者陣の見た目は良かったが芝居がひどかった。表情皆無。一人男の人の先生役の人だけ上手かった。
脚本はとんちんかん。何が何だかわからなかったし何を言いたいのかさっぱりだった。学芸会レベルなのでお金を払う必要のない舞台だと感じた。
時代絵巻AsH 其ノ玖 『草乱〜そうらん〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2016/12/14 (水) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★
面白い!...争乱ではなく草乱に共感
徳川幕府三代目(家光)、天下泰平になりつつある時代(1637年)に起きた大事件。その史実をどういう視点で描くか、ということに興味を持っていた。時代絵巻AsH・灰衣堂愛彩 女史は弱き者から観た、そして戦った物語をしっかり現代に映し出していた。
タイトルは「草乱」になっており、これは天”草”、島原の乱と、”草”莽(そうもう)=民間、世間をイメージさせる。
(上演時間1時間50分)
ネタバレBOX
舞台セット、中央は江戸城内または武家屋敷の座敷をイメージさせる。奥に障子、上手側へは廊下、下手側は別場所を思わせる平敷石や立木。冒頭は「灰」の字を菱形に書き込んだ平板を釈台の前に立たせてある。
梗概は、島原藩の過酷な年貢の負担やキリシタンの弾圧が原因で起きた一揆という史実。そこに天草四郎(山本恭平サン)とその幼馴染のような友達(実は真田十勇士のような)との絆を描いた物語。
年貢を納められなかった大矢野村の角蔵の嫁(妊婦)が代官によって殺されたことが直接の原因として、島原と天草の領民たちは次々と蜂起する。彼らの総大将となったのは16歳の少年・天草四郎(設定では豊臣秀頼の子)。
当日パンフに灰衣堂愛彩 女史は「戦いのない平和な時代に満ち溢れた、時代に取り残された者たちの憎しみや恨み、そして哀しみ。為政者からの圧力に抗い、生きることに懸命だった者たち。」という当時の弱き者(農民)や弾圧されたキリシタン教徒という視座で描く。これは史実という世界で描かれているが、一方、人間・四郎(神の子)と友情を育むのが肢体の不自由な者(右腕がない、左足が不自由、右目が見えない)など、鬼っ子のような者を登場させている。こちらはフィクションに近いであろうが、その絡ませ方は巧い。
個人的な好みとしては、知恵伊豆こと、老中松平信綱を総大将として派遣するまでの徹底抗戦、幕府が本腰を入れるまでの過程をもう少し描いてほしかった。あっさり鎮圧されたのではないところに、武士ではなく名もなき民の力を見たのであるから。
また、四郎と子供達の友情を育む時代(幼少の時)が短く、四郎を庇い散っていくという心情が分かるような厚みがほしかった。
演技は好演、もう少し徹底抗戦した場面があれば殺陣シーンも増えたであろう。ラストの戦闘シーン(四郎を逃す)に印象付、余韻を持たせることが出来たと思う。
国家(幕府)は、権力を守ることに専念し、人は歴史の中に消えていく。だから個々人の思いや記憶を大切に残すことが大切になる。時代劇専門に上演している、この劇団(代表・灰衣堂愛彩 女史)は時代を掘り起こし記録することを通じて、目は現代や未来に向けられていると思う。歴史に埋もれるはずの弱き人々の視座から丁寧に掬(救)い上げた芝居は見事であった。
次回公演も楽しみにしております。
【美修羅~misyura~】第四回公演
美修羅~misyura~
中野スタジオあくとれ(東京都)
2016/12/08 (木) ~ 2016/12/12 (月)公演終了
満足度★★★
阿修羅ならぬ美修羅...魅せる芝居【暁】
初見の劇団、本公演は旅芸人シリーズのようで、物語は面白く演技(殺陣)も観せてくれる。登場人物(劇中の旅一座の篠、楓、ヤエ、美山、小春)はすべて女性で華がある。ただ、シリーズ物であれば、これまでの物語の粗筋を冒頭で観せてくれると分かり易い。もちろん、公演ごとに独立しているが...。
第一回から前作(第三回公演)までをyoutubeにて公開しているらしいが、事前にそれを観ておいてほしいとなれば、客層が固定してしまうかも...それでは勿体無い。
(上演時間1時間30分)
ネタバレBOX
舞台セットは、中央に少し大きな平台(台座)が置いてあるだけで、ほぼ素舞台。上手側壁に旅一座の看板。下手側壁には篠、楓、ヤエ、美山、小春の錦絵が飾られており、情緒ある雰囲気を漂わせている。
梗概..鳥獣戯画という謎の集団が一座に襲い掛かる。親とも言えるヤタガラスを殺され復讐に燃えるミツバ。本作でも暗躍するホウズキなどが登場する。.訪れた町では人や動物を拐い、赤鉄の串で貫ぬくという恐ろしい事件が続発していた。人々はその所業を「ハヤニエ」と呼び、犯人の呼称は「モズ」と呼んでいた。 モズを探す彼女たちは図らずも鴉の生き残りとの邂逅(かいこう)を果たし...。
女性による殺陣シ-ンが多く、その演技もなかなか迫力があり観せる。中央の台座のような所への上下の動きは躍動感を生みテンポも良かった。また客席通路も利用し、現場(所)の移動を演出させているあたりは巧い。ただ中盤以降、暗転が多くなり少し気になる。
全体を通して印象付(照明・音響などの技術はもちろん、桜舞うラストシーンなど)が上手く余韻を意識していたようだ。
先にも書いたが、シリーズ物だけに前作との繋がりが気になる。例えば、本公演では篠(大庭咲子サン)が けらべぇ(小山俊樹サン)に自分の短刀を渡している。ラストはその短刀が次回作に繋がるような終わり方をしている。その理由なり原因をうまく引き継げるのだろうか。
次回公演を楽しみにしております。
夢にかける保険はありますか
劇団サラリーマンチュウニ
上野ストアハウス(東京都)
2016/12/08 (木) ~ 2016/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い発想の保険
この保険に加入するのは本人の意思ではなく、家族などの近しい人が当人を心配して手続きをするのだろう。劇中にもあったが、夢追いに年齢の制限を設けるのは、「生き甲斐」との関係で疑問が残るが、本人の考え方次第といった描き方のようであった。
何となく劇団(員)の等身大の物語のように思う。
(上演時間1時間40分)
ネタバレBOX
舞台は二分割し、上手側は居酒屋の座敷、下手側はスナックのカウンター・ボトル棚が作られている。物語を分かり易く展開させるセットのようで好感が持てる。
梗概は、劇団ホイップクリームに所属する矢部純二は、両親が加入してくれた保険金で、夢を叶える時間をもらう。ただし、目標を達成出来なければ、強制就職しなければならない。その期限は30歳迄であと1年に迫っていた。一方この保険会社はインターネットでの風評で”夢を諦めさせる”ブラック企業のような書き込みをされ、その悪評の払拭に躍起になっている。企業内での陰謀や利己を絡ませ、企業と個人(劇団員)の再起をかけた戦いが始まる。その戦いこそが、己れ(企業理念と自身の才能)を信じることへ繋がる。
企業の思惑に振り回される保険加入員(ここでは「劇団員」)の甘酸が面白可笑しく描かれている。また終盤には人の心にある嫉妬・羨望を曝け出す、そんな見所も用意している。
本公演、役者は全員サラリー(ウ)マンであるが、しっかり興行を行っている。もちろん演技はしっかり観せてくれるが、2足や3足の草鞋を履いての活動は大変であろうと察せられる。そんなところが本公演の夢追い保険に思いを馳せてしまう。
物語の発想としての保険は面白いが、実際問題としては夢追いに年齢に制限を設けてしまうことに疑問が...。
例えば、将棋界では新進棋士奨励会(通称:奨励会)のようにプロ棋士の養成機関における年齢の制限は規定(例外あり)されている。しかしこの芝居のように夢が30歳までというのは...。反面、いつまでも夢にしがみ付いて、他の道を探せない。その意味で第三者(企業)から見切りを付けられるということも理解出来ない訳ではない。夢と現実は諦めと金銭を天秤にかけている。そんなアイロニーが見える公演であった。
もっとも本公演では、夢の内にある才能が開花したようだが...。
次回公演を楽しみにしております。
聖女
少女都市
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2016/11/24 (木) ~ 2016/11/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
とっても盛り沢山の内容に大満足
お初の劇団さんの旗揚げ公演。
「聖女」Cast B 拝見。
学生時代に書き下ろした公演の再演との事。
この作品への思い入れ感じます。
昔の女子高生殺人事件と、場末のスナック。
冴えない容姿のホステス・ユリ、漫画家志望のホストの恋人・リヒト。
そこに作家志望のホステス・ミレイが絡み、必死に生きようとあがく心模様が倒錯。
そして瑛子と夏美が居た女子高生殺人事件がオーバーラップっと、とっても盛り沢山の内容に大満足。
ユリ役の高畠さん始め、皆さんが熱演!
踊りのシーン、リヒト役の坂本さんと目線が合いまくりでした。
重たい内容でしたが、あっと言う間でした。
凝り性のサンタ、苦労する/ちょべりばペット
ピヨピヨレボリューション
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
心温まる
夜の「凝り性のサンタ、苦労する」を観劇。
改めてストーリーが良いなぁと感動した。
今週末で観る事が出来ないのが、早くも残念に思うようになってきた。
残りの4公演を大事に心に刻もうと思う。
歌って踊れるライブStyle演劇、最高です‼
テレビが来るぞ!
劇潜サブマリン
千本桜ホール(東京都)
2016/12/15 (木) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★
診療が長引き大幅遅刻
だったので、序の部分を拝見していない。従って評価は破急についてのみ。
何れにせよ、現代日本の為政者の嘘を炙り出すような、そしてそのために被差別者が利用されるようなグロテスクを描いていてグー。(追記後送)
ネタバレBOX
主人公は、その母が著名な女優、タレントの娘。超のつくほど多忙な母が、そのことをものともせず、手作りの料理で娘を育てることが評判であったが、実はレトルトやチルドをただ温めるだけのことをしていたにすぎず、それでも多忙な中時間を態々割いて娘に「手料理」を作ってやっている、という本音がバレて失脚。マスコミの追求もあって、娘の目の前で自殺を遂げてしまった。
時代絵巻AsH 其ノ玖 『草乱〜そうらん〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2016/12/14 (水) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★
相変わらずの泣かせ節
小さな時代劇専門の劇団だけど、なかなか頑張ってますね。
今年は6月に「臙陣」も観たけど、最後はいつも泣かせ節です。
隣の若い男の子がハンカチ出してました。
黒崎君は今までにないタイプの芝居に挑戦したことになっちゃいましたが、なかなか頑張ってましたよ。
小さいながらも良く出来た舞台美術で、舞台転換、照明、音響とも素晴らしかった。
客演の村長次兵衛役の陸奥鶴太が実にいい味を出していた。
真田大助役の佐久間大器と森宋意軒役の和田宏治も。
まあ、「超」若者の小劇団だから、どうしてもよそから借りてこないと、それ専門にしている時代劇そのものが成り立たないわな。
AsH では双子の大坂牢人の弟役の酒柿征虎君が良かった。
天使の決断
ザレ×ゴト
劇場MOMO(東京都)
2016/12/16 (金) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★
発想の自由さが心地良い
ルックス偏差値高っ!・・・まず目に入ってくる事なので。
ファンタジーのフィルターを通すことで、ちょっとメルヘンで不思議な社会が、細かい疑問を感じる事なく機能しています。
劇団代表さんの説明ではギリギリファンタジー作品(こんな世界がギリギリあるんじゃないか?的な作品)だそうです。
本来は若い人向けなのかもしれませんが、かなりしっかりと作り込まれているので、大人でも充分に楽しめる作品になっていました。
そして、あらすじ通り 地上へと落ちていく天使の決断に、がっつり心を揺さぶられてしまうのでした。
挽歌
トム・プロジェクト
藤沢市湘南台文化センター・市民シアター(神奈川県)
2016/12/13 (火) ~ 2016/12/13 (火)公演終了
満足度★★★★
「挽歌」として詠む、歌。
劇団チョコらしい/トム・プロらしい舞台。前者は古川健氏の誠実な筆致、後者は俳優たちの佇まいから。
東京公演には時間が取れず地方公演へ赴いた。作者が「福島」をどう描いたかをどうにも知りたかった。
原発事故被災地としての「福島」への切り口に、これは意外な、しかし優れた着想だ。
ネタバレBOX
数首の短歌が冒頭に読まれる。高橋長英の低く押さえた声が響くと、「喪失」と「寂寥」の風が吹いて会場をさらってしまう。「状況」がこれらの歌を生み、歌が状況と思いを伝える。・・既にここに「答え」が有るので、芝居の展開に意外性が乏しいのは今作については憾みでもあるが、やむを得ない所だ。劇中の短歌が作者の作なのか、誰かの借用かは分らないが、、31程度の文字が芝居の中で持つ浸透力に、驚いた。
ホームレス支援の現場らしいディテイルが一瞬みられるが、そうした所作に滲む「良心」の人間像が、主役の安田成美を筆頭に、群像として描き出されていた。
芝居を強力に支えているのはホームレス役の高橋氏で、この静かな芝居の「静かさ」に滋味を与えている。
帰還困難区域を抱える、第一原発に近い大熊町出身者が避難先の会津で作るコミュニティの一つが、舞台中央の畳の一間に集う、短歌グループ。
ただ、劇中に紹介されるのはこの(メンバーでない)「ホームレス歌人」の読む歌だけである。冒頭そして半ば、さらに最後と幾首かを紹介される。
最初は上記の短歌グループが新聞(役所の広報誌だったか)を通じて呼びかけた短歌募集にこたえて、役所に送られてきた(切手がないため直接投函した事が推測される)。
最後の歌は、姿を見せなくなった彼が、グループのメンバーと一度だけの交わりとなったその夜を経て、やがてもたらされたらしい心境の変化がにじみ、メンバー一人一人への、一度だけ交わした言葉に対する返歌となっていた。
歌は劇中にナレーション式に流され、心に沁みる。「孤独」を決め込み、事故への罪意識に埋もれていた彼の(死地を求めるかのような)漂白に、「歌」と共に生きた先人の姿も重ね合わさる。戯曲上の憎い計らいだ。
冬を終えて春の到来を予感させる仄明るさがにじむ歌の、文字の向こうに何かを見ようと、メンバーは顔を寄せ合って紙片を眺めている。そして照明はフェードアウト。
ラストの「形」は定番とはいえ、地域内の対立を生む構造を強いられた「福島」の現在を蓋することなく描いたゆえに、取って付けたような「希望」にはならず、「何が希望なのか」を考えるよう観る者に促していた。
語らなければ、忘却を自他に許しているのに等しい・・とすればよくぞ語ってくれたと、挙って評価すべき作品だと言える。
SOETSU―韓くにの白き太陽―
劇団民藝
三越劇場(東京都)
2016/12/03 (土) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★
白い
完璧な人ではなかったけれど、頑張った人ということが分かりました。
ネタバレBOX
今、ウィキペディアを見ています。軍国色の強い時代の沖縄で、沖縄の方言を擁護したことについて憲兵から始末書のようなものを書けと言われたシーから、その憲兵に最初に出会った京城のシーンへ移動して、その時併合から何年とか言っていましたが、回想シーンのようだったので、過去に遡ったり先ほどの時代の沖縄に戻ったりしながら展開するのかなと思いました。
途中で関東大震災のシーンがありましたが、あれも最初は単なる火の海で、空襲の話かと思い、はてさて、いったいいつ頃の話なんだろうと思ってしまいました。
結局はなんてことはない、沖縄のシーンを除き時系列に進んでいることが分かりました。1916年に初めて京城に行って、1919年に三・一独立運動、1923年には関東大震災があって、1924年に朝鮮総督府の協力のもと朝鮮民族美術館を設立。沖縄のシーンは1940年前後。今ようやく把握しました。
朝鮮総督府の力を借りてでも朝鮮の民芸品を残すことが大事と考えるのも分かります。名もない民芸品といっても、同じ用途のものがあったら担当者好みのものを選んでしまいがちなこともあるでしょう。宗悦が一瞬自己否定したようで驚きました。民芸運動も難しいです。
1940年頃は沖縄の人のことを軍部が猿呼ばわり、先日は大阪府警が土人呼ばわり、今も昔も大して変わっていないのが情けないですね。
朝鮮と沖縄で同じ憲兵を登場させるところなどは、井上先生風だと思いました。
テンテン
劇団 贅沢貧乏
アトリエ春風舎(東京都)
2016/12/09 (金) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★
前半は奇才の予感。後半は若さゆえ・・♪
・・という事で、「終りよければ全てよし」の法則に従えば「惜しかった」という事になるが、それのみをもっては切り捨てがたい。
ネタバレBOX
たまたまレンタルDVDを観た主宰山田女史主演(の一人)の映画は若い世代感覚を映像化した秀作だった。
今回が贅沢貧乏初観劇。山田女史の容姿を忘れていて(てっきり受付に居た方がそうだと)、のっけに登場するカップルの一方が、積極的にスキンシップする様を、全く違う印象で眺めていた(これを「やらせている」のが山田女史だ、と想像しつつ)。・・もっとも当人を認識した今でもこの舞台を作った才女の印象とは遠い。
作品は前半に仕掛けた謎っぽい要素が解けて、割とよくある比喩であったと見えてくると、それって超普通・・と、汗が滲んでしまったが、「ああ、若い女性にとって出産・子育ての世界は未知なる大きなイベントであるし、まァ仕方ないか・・」と自分を納得させてしまった。出産子育てが陰鬱なトーンで描かれているなら、今日「あえて言う」意味はあるが、希望をもって語るに及び、「負」の要素をこれだけ取り沙汰しておいて、どう乗り越えたのか、疑問が湧いてしまう。
無垢の胎児(あるいは胎児以前の「魂」?)が、出口を探し、とりあえず世界に飛び出るべし、と欲するのは分かる気がするが、そのことについての、「世の中」側の納得は、別だ。産まない選択肢、作らない選択肢とある中で、「作った」「出来た」結果である胎児の「とりあえず世に出たい欲求」を取り上げても、議論の上では「産まない」「作らない」選択によって胎児側の物語は前提を失う。それほど重要な議論が「不気味な出来事」の後になされていたのに議論を尽くしきれず、胎児らが勝手に大団円に持ち込んだというのが、戯曲から来る違和感だった気がする。
もっとも、比喩的に描かれた他の場面も、どうとらえるかで物語の導く(議論の)方向性が違ってくる。戯曲が詰め切れなかった事に尽きるか、と思う。
だがそれにしても、出だしから中盤までのシュールな場面の展開、挿入される病院や会議の場面は、何度も録画再生したくなる蠱惑的な代物だ(そこだけ切り売りしても売れる仕上がり)。
その俳優の力、特徴ある登場人物に即した俳優をチョイスした眼力もあろうが、様々な演出的要求に応える働きぶりが印象的であった。
装置もユニーク。キャスト、スタッフいずれの仕事もレベルが高い。
車窓から、世界の
iaku
こまばアゴラ劇場(東京都)
2016/12/14 (水) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
良い。
静謐な舞台。と言っても台詞は絶えず交わされているが・・。
こまばアゴラのこの使用法は初めて見た。
新しく出来た駅のホームが、簡素にして見事に現出。
人のまばらさ、喪服、距離感、駅員の登場頻度・・シチュエーションが「らしく」適切である事の快さ。
そしてそこで話題となっている出来事の、不可解さ。
謎解きに躍起になるでもなく言及され、おぼろに「そのこと」は浮び上り、さりとて、だからどうという事でもなく、というより丸ごと抱えるには重く。
もっとも、形の上では、「そのこと」との関わりが人物らの共通項であり、必然「それ」は話題になるのだが・・、語られる文脈の、人物ごとの違いが明瞭で、しっかりした演技の裏打ち。軽妙と深刻の併存両立は、ひとえに俳優の力量と言えよう。
芝居上の圧巻は、主役に当たる教師の立場から発語を繰り出す女性の、さりげなく的を射た、溜飲の下がる論理構築とその言語化(作家を只者でないと思わせる)。・・・が、その言動さえも、川の如く流れる時間、時間とともに流れる会話の中に消え行くのかも知れない。
最後に願わずにおれなかったのは、、今より少しでも人というものが、正しく用いられた「言葉」、その美しさに損得を超えた敬意を払うことができたなら。あァ、そんな世の中になったらねェ・・・
てな事でありんした。(ほとんど感想文)
ネタバレBOX
付記: アゴラ劇場の公演で呼び戻し拍手が起こるのを私は初めてみた。
雪女ー密室の行軍ー
鬼の居ぬ間に
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/12/14 (水) ~ 2016/12/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
密室の行軍
胸が締め付けられました。一瞬たりとも目が離せませんでした。つらさ、厳しさ、寒さが感じ取れました。衝撃的な脳裏に焼き付く内容です。
ネタバレBOX
追い詰められた人の心は想像を絶することを感じました。歴史の愚かさか、帝国陸軍への批判か、我々が生きる今を見つめなおすことだろうか、どこに進もうとしているのか、ひとそれぞれに感じ方は違うと思います。