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一角仙人

一角仙人

演劇ユニット 金の蜥蜴

ブディストホール(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

大本のネタはインドの叙事詩「マハーバーラタ」第3巻に収められた作品であるが、日本では「今昔物語」中の天竺編に所収され、また能の同名作品として、歌舞伎では「鳴神」としても脚色・翻案され上演され続けてきた作品の系譜であるが、今作はこの系譜に矢張り能の演目の1つである「岩船」をも加え祝詞の如き用い方をして物語を膨らませている。学問的系譜の詳細は興味のある方に詳細を追って頂くこととして、今作の噺に移る。

ネタバレBOX

 一角仙人は、元御在所岳一帯の自然を司る神であったが、人間と交わりを持った頃酒に酔って深く眠り込んでいる所を襲われ額から生えていた鹿の角を折られ仙人に降格させられてしまって以降人間不信に陥り人間と付き合わなくなっている。一方弟の龍神は兄より都に近い近江との境にある雨乞山(架空名、実際は鈴鹿山脈にある雨乞岳をイメージしている)を拠点とし、命短くか弱い人間が懸命に生きようともがく姿を観て好感を持っているが、兄からは再三、人間は信用できぬ、裏切ると忠告される。然し龍神は人間を信じることに賭けた。その直接的な契機は彼が護る谷間の村に住む村長の娘には龍神である己の姿が見えたこと、そんな契機を通じて会話を交わし信じられる人間が居ることを信じたことが大きかった。然し今作の時代設定は朝廷の支配が陸奥や他の辺境地を平定する以前に絞られており登場する村長の治める領民も皆、かつて朝廷と戦い敗れて近江近在の谷間に逃れ今は鉾を収めて暮らすことを選んでいた。だが敗れたとはいえ華々しい戦闘を終えてからジェネレーションが1つ移った程度のこと、若者の中には露骨に朝廷に盾突こうとする者達が居り、実際に小競り合いも時に起きていた。こんな状況を打開しようと噂を伝え聞いた朝廷の女御・徳子は切れ者として帝から政を託されているのをいいことに龍神を誑かす算段を付ける。民を助け救う為と偽り、兄の一角仙人から神と雖も契約をしたら、それを破る訳にはゆかぬ、契約はするなと戒められていた水を操る力を持つ龍神と契約を結んだ。そしてまつろわぬ民の棲む谷間の村を襲う洪水を起こさせた。
 このことが在って兄弟は大喧嘩をし、兄は弟を岩山に封じ込めてしまった。それ以降一向に雨が降らぬ。田畑は枯れ、川は干上がり河童や水の中、周縁で暮らす動植物総てが命の危機に瀕している。この悲惨な状況に至って初めて帝は失政であったと気付き対応策を練る為の情報収集から始めた。そして龍神が岩山に閉じ込められたことが原因だと突き止め現場に巫女及び関係者を伴って謝罪に赴く。この場面、谷間の村からも人々が訪れてもいて物語のクライマックスだから詳細は観て頂くとして、今作に内包されている様々な地域の様々な神話、歴史、文化、風俗、風習等を過不足なく実に上手く繋いだ暮川 彰さんの脚本の良さとそれをヴィヴィッドで楽しく而も華やかさも添えた演出が光る。殺陣のしっかりした動きはキチンと居合などの剣技を磨いた一角仙人役の竹田 光一さんの杖捌きが決まっている。無論対する龍神役で演出・脚色も担った幸田 友見さんの動きも良い。また効果音として用いられている小鼓、能管や篠笛、龍笛の用い方も実に効果的。女優陣の舞いのあでやかさもグー。
 ところで、一見華やかであでやかだが、ヒトの持ち得る希望と過ちを繰り返す絶望的な愚かさである戦争という諍い事とは次元を異にする神仙の世界との対比を嚙み砕いた大人のお伽噺として創作された今作、実際に今世界で起こっていることを挙げて稿を終えよう。
 一般的に民衆は戦うことを好まない。殆どの場合生産性等無く、互いに傷を負い今迄より惨めになるのは自分達自身だと知っているからである。然し権力者の発想は全く異なる。権力にも含まれる力という言葉がその形を端的に表しており、敵対勢力を総て下してこそ争乱が平定される為平和が訪れると考えるのである。より酷い目に遭って負けた側に恨みつらみが堆積し、いつも火種が絶えないことに対する根本的考慮は無いに等しい。反論する人々は言うであろう。徹底的に監視し怪しければ厳罰と収監、様々に権利を圧殺する法の制定や差別を「合理化」できる法を制定し、身内スパイを作り密告システム等を作って体制を守れば良い、と。然しそんなことで体制側の社会が安定するのか? これだけ情報通信ネットワークが発達し、世界中に送受信され他者から或いは他国からの干渉や非難はないのか? より本質的な所では支配されている人々からの反撃の脅威は弾圧すればするほど被支配者内面で増大する。そしていつか爆発する。支配する側にはそのことに対する恐怖が去ることは無いから遂にはジェノサイド以外に打つ手が無くなる。実際に現在それが進行しているのが歴史的パレスチナにおける状況である。シオニストが行っている行為は当に総てこの方向に向かっている。元来シオニズムという論理のオーダーは規定のものであったから、そこからの唯一の論理的展開は尖鋭化以外に在り得ない。それがアメリカというイスラエル加担国家のトランプ就任で更に加速しているのが現状である。どちらに真の正義があり、どちらが人道の罪を圧倒的に多く犯しているのかは、バイアス無しに見れば誰の目にも明らかである、という問題に直結するような視点をも彼方に見えるような気がするのである。
消失

消失

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今までの楽しい時間がサッと無くなる感じ、消失のタイトルの通りで後味が悪く重いけど、作品としては素晴らしいです。舞台美術の作りも凝っている。2階の窓の見せ方は舞台ならではの演出でとってもよかったです。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

観終わったあと、祈るように、刻むようにタイトルをなぞった。
「きみ」と「わたし」がちがったままともだちでいられる方法を、世界を、誰でもないきみとわたしでつくらなくてはならない。互いを損なわず、すり減らさず、手を取り合うこと。その果てしなさに目眩を覚えるけれど、本当にそれしかないのだと思う。
分かりやすいジョーカーをつくるのではなく、異なる立場や属性、対岸に立つ人間の苦しみや怒りをも描き、いくつもの角度と視座から「間違い」ではなく「違い」を照射するこの演劇は、真摯に何度もそのことを伝えていたように思う。いや、果てとチークの演劇はいつだってそうなのだと改めて痛感する。つたわらない/わかりあえない/通じ合えないかもしれない恐怖を背負いながら、舞台と客席を横断して辛抱強く対話を試みている。
しかし当然ながらその辛抱を誰かだけに背負わせてはならない。わたしにはなにができるだろうか。
悪者を一人つくって、そこを叩くことによって「正しさ」を叫ぶことの方がきっとずっと簡単で、安心もできる。それは社会にも演劇にも言えることだけど、その果てにホープはあるだろうか。そう問われている気がした。

後半ずっと涙を流しながら観たのだけど、その涙には確実に無自覚さや独り善がりやその他さまざまな自分の暴力性も配合されていて、それを知らされる演劇であるにも関わらず安全な居場所で泣いている自分にそれこそ冷や水をかけたくなったりもした。全ての人物に少しずつ自分がいた。感情が昂る度にそのことにはたと気付かされた。それは情けなくもとても大きな気づきだった。

升味さんの劇作はさることながら俳優も本当に素晴らしい。
川村さんの明るさの中で揺れる怒りと祈り、モヘーさんの戸惑いながらもなんとか言葉にして伝えようとする時のリアリティ、横手さんの有害な男らしさを遠ざけながら一体となってしまう絶望の佇まい、そして、諦めから踵を返して叫ぶ升味さんの瞳。さらに、このような喫緊のシリアスな題材でも、いやだからこそ、演劇的な仕掛けや人々のユーモアや可笑しみ、親しみある言葉づかいによって舞台上の空気を緩和させたり、温度をあげたりすることを同時に成し遂げていることの凄さ。演劇に不慣れな人も飽きずに見届けられる風景に変換することは技量であり同時に寄り添いなのだと痛感する。そして、寄り添わせてばかりいてはならない、ともやはり痛感する。
だからやっぱり「きみ」と「わたし」がちがったままともだちでいられる方法を世界をわたしたちでつくっていくしかない。ちがったまま手をのばし、取り合うというホープをなんとか信じて。
(この喫緊の題材と作品から得たものの体感と「満足の度合いをつける」という行為が自分の中で折り合いがつけられないので、満足度は空きとさせていただきますが、演劇の持つ力、観られてよかったと心の底から思う気持ちの点では迷うことのない星5です。)

終点 まさゆめ

終点 まさゆめ

岡山芸術創造劇場ハレノワ

彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)

2025/01/11 (土) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

10歳娘(推しは唐組)とともに観劇。
「全員で話し合って決める」という民主的解決、に潜む「その中から一人(それもコミュニティから除外する者)を選ぶ」という暴挙。生死を分かつ議題であるからこそ如実にその非道さが(可笑しくも)際立つけれど、類似した手法は社会でも様々な形でとられていて、その接続を思うと背中が冷える。
と同時にSFの物語の中にもそういったことが感じさせられる劇作に演劇として胸を打たれた。

俳優が繰り広げる議会は毎回台本がなくアドリブらしく、その日ごとに会話の展開も違って一人ひとりの個性と魅力が試されるのだけど、みなさん素晴らしかった。初日もっとも客席から笑いが溢れた(と私が感じた)のはかき養殖を生業としてきた石川さんの「産地偽装」という悪事のカミングアウト。言葉のチョイスもだけど、なんといっても佇まいと間が素晴らしくて、「静」の状態であっても機敏であり続ける俳優さんの姿に感動をしました。

セリフがなかろうとも、俳優がそこに存在するだけで生まれるものの雄弁さが通底している作品だった。唐組ファンの娘とはやはりハマり役の久保井さん海賊に大盛り上がり。終演後には紅テントの役者紹介になぞらえて「宇宙船を襲撃する海賊を演じました久保井研っ」と言い合う遊戯をしました(笑)
荒木さんや篠崎さんが伝えた若者の諦観や絶望もこの作品にとても必要なものに感じ、素晴らしかったです。"自分"という物語の終点、つまり死に様≒生き様を選ぶことと選べないことの狭間で揺らぐさまざまをしかと握らされる舞台でした。松井さんと菅原さんのタッグならではの世界観。埼玉まで行ってよかった!

マルコとグリーンの海

マルコとグリーンの海

ヒコ・カンパニー

ブックカフェ二十世紀(東京都)

2025/01/10 (金) ~ 2025/01/13 (月)公演終了

実演鑑賞

絶対観たくてチラシもとってたのに気づけば完売...でも運良くキャンセル分に滑り込めました。観れてよかった。
二人芝居だけど、"二人"にとどまらないいくつもの視座、から見るこの世界は、闇は、夜は、本当にどうしようもなくて越えるのを諦めたくなる。
けれど、加害と被害の可能性を等しく持ち合わせている人間が、なるべく沢山の私たち人間がそれを自覚するところからしか夜明けは始まらない。自分の経験したことのある怒りや哀しみや虚しさ。登場人物の中を揺蕩うその感情に吸い寄せられながら、果たして自分はその経験を誰かに乱反射していないか、と身につまされた。

私の場合は大いに心当たりがあった。ハラスメントの裁判をしていた時、自分がされて深く傷ついた言動をそのまま家族に放ったこと。友人に上司からの圧迫の悩みを打ち明けられた時に自分が傷ついている時にはされたくない、もはや励ましとは言えない励まし方をしてしまったこと...。
多分まだまだある。気づいてないことも含めたら途方に暮れそうなほどある。

「加害者」「被害者」という言葉のみには収まりきらない、あるいは収めてはならない様々をあらゆる角度から照射していた作品だった。つくるのにも、演じるのにも、観るのにもエネルギーのいる作品だった。苦しかったし、痛かったし、そんな風に他者を苦しめ、痛みつけることが自分にもできてしまうことを痛感した。「今この瞬間も映画や演劇の世界で実際に起きている暴力」がテーマとして通底している物語だったけど、映画や演劇の現場に限定されない問題であること、人が二人存在すれば起き得る生活や人生への脅威、私たちの誰もが日常的にそれを手にしているということ。とてもこわかった。

だけど、絶対に観られてよかった。
言葉を発している時だけでなく、相手が話している時にみるみる歪んだり、緩んだりしていくその表情がとても雄弁で、二人の俳優の表現力に舌を巻きながら、同時に、この表現をただ消費してはならないとも強く思った。
昨年観た演劇で「加害者の再生がドラマティックに描かれた作品」としか私には受け取れず大変くらったものがあった。一方的に割り振られた闇と光に目眩がしてその経験からこういった題材を遠ざけていた節もあった。それでも私がこの演劇をどうしても観たかったのは、かねてより業界で起きている暴力に声をあげていらした港岳彦さんや桜木梨奈さんに共感し敬意を抱いていたからです。

この題材を扱う限り誰も傷つけないことは難しい(しそう思うこと自体危険だ)けれど、この方々が恐らく様々なことを覚悟して表現されるのだから絶対観なくてはと思った。ということを明確にしたいと改めて感じた。演劇について書くことのあるいち文筆家として。そして、被害と加害どちらの経験も、可能性も持つ者として。
夜が長すぎて途方に暮れるけれど、このお話も今起きていることもここで終わりというわけではない。
だからこそ観る意味がある演劇でした。
(こういった題材と体感から「満足の度合い」をつけることが自分の中でそぐわないため、満足度は空きとさせていただきますが、観ることができ本当によかったという点では星5です。)

流れる涙は嫌でも止めない

流れる涙は嫌でも止めない

キムライヅミ企画

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2024/12/21 (土) ~ 2024/12/21 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ヤバイ芝居presentsヤバイ芝居こと 『流れる涙は嫌でも止めない』高円寺K'sスタジオにて。
シアターゴーアーの猛者、遂にステージへ。インプットを武器にしたアウトプット。俳優への愛とリスペクト、演劇への思慕と憧憬、そして偏愛と疑いを詰めし40分。清水邦夫の『楽屋』をそういう形でオマージュ、そういう角度で照射するのか、という驚きもありました。俳優4名の瞳がそれぞればちばち、ぎんぎらにキマってかっこよかったです。

ファジー「yours」

ファジー「yours」

TeXi’s

北千住BUoY(東京都)

2024/12/21 (土) ~ 2024/12/23 (月)公演終了

実演鑑賞

TeXi's『ファジー』最終作『yours』千秋楽を見届けました。
1年をかけて男女二元論が生み出してしまっている「加害性」について考える。
とんでもない精神力と胆力を要するこのプロジェクトを完遂したテヅカさん、そして参加した全ての俳優さんやスタッフさんにまずは敬意を。しんどかったと思います。やるせなかったこと、わからないこともあったと思います。劇評執筆をした私もしんどく、やるせなく、わからないこともありました。それでも舞台芸術界において、いや社会においてこのプロジェクトが存在したこと、観客も含め多くの人が参加したことはとても大きい。集大成を見届けて改めてそう思います。

『theirs』『ours』に続き『yours』も劇評をお寄せする予定です。
演劇に携わる一人の文筆家としてもこんな風にプロジェクトを通して作品を見つめ、筆を執ることはなかなか得られない機会でした。また男児と女児を育てる親としても多くの気づきをもたらしてくれました。終わりのない課題だとも思います。(※ゆえに満足度は空きとさせていただきます)

て

ハイバイ

本多劇場(東京都)

2024/12/19 (木) ~ 2024/12/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この後どうなるか全部わかってるのにどうしてこんなにも心が震え、乱されるのか。
風景としては描かれてない時間、例えばお兄ちゃんが幼い頃おばあちゃんと過ごした時間とかそういう時が心身に傾れ込んでくる様で拭っても拭っても涙が止まらなかった。家族はなんて煩わしいのだろう。

大倉孝二さん演じる兄が背負う渇ききった諦観、だけどその端にひとさじのさびしさがあって、それがちょっとした仕草、何気ない言葉から溢れ落ちるようで目が離せなかった。瞬きひとつの瞬間に時をまたいでいく川上友里さん、その母性の滲む眼差しに涙腺が決壊。あと、なんといっても岡本昌也さん。どこ切り取っても居心地の悪さや戸惑いや焦りを繊細に表現されていて、身体や瞳、振る舞いの雄弁さを痛感。アウトサイダーとしてある家族の軋轢のど真ん中に立ち会わざるをえなくなった状況が伝播してくるようで、彼と同じ地平から家族を見つめていました。
ずっと忘れられない、さいごの『て』。

アンナの銀河

アンナの銀河

演劇集団nohup

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/01/22 (水) ~ 2025/01/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

明るい雰囲気で、お笑いも交えつつ、面白かったです。

ネタバレBOX

アンネの日記を、思い浮かべずにはいられませんが…閉鎖的な空間の中に、明るい雰囲気とお笑いを交えて、とても良かったです。
一角仙人

一角仙人

演劇ユニット 金の蜥蜴

ブディストホール(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

能要素はかなり少な目。

ネタバレBOX

権力闘争や計略、対立の辺りはASHという劇団の劇を連想させるものがありました。
終盤説教臭くかったのは、個人的には残念。
最後はめでたし、めでたし。なるほど大人のおとぎ話。納得。
きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前日譚にあたる『はやくぜんぶおわってしまえ』の初演は観ておりますが、観て無くても問題なしです。
美術やミザンス、役者の選択、演技の真摯さ、どれも良かったし、ドラマも面白かった。
テーマに前のめりになりすぎてないなら、こちらやっぱり見応えあって、今回は良いバランス感覚でした。

『APOFES2025』

『APOFES2025』

APOCシアター

APOCシアター(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

加藤睦望『ペペロンチーノさん』
加藤さんの魅力が良く出てた一作だったように思えました。

消失

消失

キューブ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2025/01/18 (土) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

演劇において、ちゃんとした台本がいかに重要かを改めて認識させられる。冷ややかな反応の観客も少なくなかった。

かすていら

かすていら

Team337

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

知人に誘われて拝見。冒頭のアレからつかみ損ねて、そのまま最後まで笑いが噛み合わずに終わってしまった印象。

かすていら

かすていら

Team337

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/01/29 (水) 19:00

関西を本拠地とするユニットだが初見。「いい話」ではあった。(5分押し)84分。
 2016年に、本ユニットが立ち上がる前に上演された作品の再演。とある町の町議会議員の兄を救うため、焼き鳥屋の店長の妹と周囲の人々が奔走する、一種のドタバタを楽しむコメディ。兄と妹の思いの擦れ違いを丁寧に描き、展開も細かいドタバタも面白いのだけれど、感情移入しきれなかったのは何故かと思う。役者陣も悪くはないが、存在感に個々人の差があるように思う。ダンスは余計。場面転換が全て暗転なのも、やや興醒めか。

音楽劇 詩人の恋

音楽劇 詩人の恋

加藤健一事務所

本多劇場(東京都)

2025/01/22 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/30 (木) 14:00

価格7,150円

見れば観るほど好きになる
新たな気持ちが感情が伝わってくる
この作品が大好きです

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!

爍綽と

浅草九劇(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

面白かった。
初演の諸々の部分を金掛けてパワーアップ。衣装美術なんかにメジャー感。テンポが良くなった気がする。

物語は『ロミオとジュリエット』のその後。仮死状態になる薬を飲んで死を偽装するジュリエット。その情報が伝わらず本当に死んでしまったと勘違いしたロミオは毒薬で後追い自殺。目を覚ましたジュリエットはロミオの死体を見て、絶望して短剣で自殺。これがシェイクスピアのオリジナル。
今作はジュリエットが頭の悪いロミオに先に仮死状態になる薬を飲ませ、何とか二人が生き延びられた未来を生きようとする話。

圧倒的。吉増裕士氏(内藤大助っぽい)とブルー&スカイ氏(梶原善っぽい)の狂気の大暴れをひたすら見せ付けられる。東野良平氏(飯尾和樹系)も負けずにハッスル。話がどうこうではなく、狂った笑いを執拗に求める病的なストイックさを感じた。観客に伝わらないであろう無駄に細かい笑いを無理矢理捩じ込む。台詞の神経症的な練り。台詞の被せの多用など視点が俯瞰的。ヲタクが突っ込みながら作品を観ている様をメタ的に被せているような演出。

清水みさとさんは元グラドルだけあってスタイル抜群。初日のアフタートークのゲストがサバンナ・高橋茂雄氏なのが謎だったが二人は夫婦だった。
内田紅多(べえた)さんの妙な存在感、不思議。

笑いに真剣な玄人衆がこぞってチェックに来ている場のうねり、ビンビン来る。この作家は一体何処に行き着くのか?
間違いなく笑える。是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

初演から
木乃江祐希さん→佐久間麻由さん
細井じゅん氏→海上学彦氏
加藤睦望さん→清水みさとさん
モリィさん→土本燈子さん
尾形悟氏→ブルー&スカイ氏
澁川智代さん→内田紅多(べえた)さん
四柳智惟氏→東野良平氏
インコさん→吉増裕士氏

てっぺい右利き氏、髙畑遊さんは続投。代えが利かないのだろう。

『ロミジュリ』の後日談からホーム・ドラマ『ジュリさん』になっていく感覚を今回は余り感じなかった。

幻覚剤の効果が切れてくる伏線が欲しかった。時々、ふと一人ぼっちになった時にだけ姿を見せる謎の薬屋の男。段々と薬が効かなくなってきて情景にバグやブロックノイズが混じる。登場人物が消えていく描写は無音に時間が止まって無機的に片付けられていくような。そして消えたことにただの一人も気付かない。主人公は自殺ではなく、薬にもう肉体が耐え切れず・・・の方がいいような。全ては妄想で現実逃避していただけだった虚しさ、だが妄想の家族がゆっくりと手を差し出す。その手が触れた刹那・・・、全てが報われ救われる。

客層は事務所絡みの招待客がかなり多かった印象。そこがちょっと残念。
かすていら

かすていら

Team337

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/01/29 (水) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ハートフルすれ違いコメディー
コメディーの方向性としては三谷幸喜作品だけれど、諸々緩さがあり、そこから何ともシュールな空気が生まれて 結果、独特に面白い
演劇通も認める完成度の高い作品はもちろん魅力的だけれど、こういった絶妙なすっとぼけ感は計算されたものとまた違った面白味があって良いなぁと
前提として役者さん達に魅力が無いと生まれない面白味
とことん気軽に、ほのぼの&シュールを楽しめるエンターテイメント作品でした

メモリーがいっぱい

メモリーがいっぱい

ラゾーナ川崎プラザソル

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2025/01/24 (金) ~ 2025/02/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。前にプラザソル主催の「キレナイ」二本立ても面白かったが、同じ作演出者による今回は一作品、気軽に見られる人情喜劇とはいえ、力が籠って感じられた。
元々好んで観る「分野」ではないのだが、それはヒューマンコメディは人間性の新たな発見という心地良さの一方で、現実の厳しさにあっても「そうありたい」訳であり、描かれている現実が甘ければ、そりゃそういう話もあり得るだろう、となる訳である。単純な話だが、どの程度シビアな現実のスパイスが振られているか、によって基本的に出来が決まると考えている分野である。
以下はネタバレになりそうなので、別途。

ネタバレBOX

今作には「ロボットの父」が登場。この「謎」について解明がなされるのは最後の最後だが、その時点ではその謎は遠くに引っ込んでいる。娘の婚約者である青年が娘の郷里の島を訪れ、初めて紹介された「父」に仰天した後、村の婆さんが親切に青年に話して聞かせる話が回想シーンとして展開する。娘が生まれたばかりの時、小学生時代、思春期と移り変わる中で、旧式ロボットの「父」のイノセントな風情が段々と風景に馴染み、村で働き者として頼られる存在にも。でもって思春期を迎え、プログラミング通りに娘を「守る」行動が、娘の恋愛場面を邪魔したりもする。ロボット父はその「一途さ」が愛される。手塚治虫の時代既にこのモチーフは用いられて来たが、演劇という舞台で実際に演じるに当っては、子供に「高い高い」をしたり大回転をしたり即物的な場面もあるがこれを面白くクリアしている。このバランスが良かった。
また後日書き足したい也。
カンテン「The Foundations」Final.

カンテン「The Foundations」Final.

カンテン事務局(Antikame?)

座・高円寺1(東京都)

2025/01/22 (水) ~ 2025/01/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Select Bを観劇。架空畳、だるめしあんの順で、前者は滑らかに動き回り元気よく発声する(ダイアローグよりは観客に向かって語るニュアンスの発語が占める)。このリズムの滑らかのせいか(元々不眠だったが)ほぼ寝ていた(耳で声だけがわんわんと響いてた)。よって語られていた一切が不明。
休憩で体を起こさなきゃ、、と思いきやすぐに転換が始まり、次の演目へ。不安が過ぎったが杞憂。しっかり観劇できた。
こちらはだるめしあんらしいフィクションで、転換中広い舞台面に引かれたライン上を人々が行き交う導入、どんどん加速して二人が衝突し、男女が入れ替わっている、という「転校生」オマージュな始まり。二人ともバイトの面接へ行く途中。女装となった青年はコンビニで採用が決まり、女性店長と女性の同僚との会話で「どうも男性はその弱さゆえに気を遣われている」「女性は余裕かましている」男女の役割転換が起きていると理解。恋バナになって「あ、ごめんこれってセクハラかも」と気を使われ、呆れる。これが世界A、その後は店長が何かのきっかけで世界Bへ。紳士的な男性と圧倒的に弱い女性。次が男性優位、次が女性優位、微妙に関係性が異なり、その会話に滲んでいるのが面白い。最終的にはアンドロイド化が発達した世界に至り、転移した兄の前には研究者である妹。ある実験のため世界間の歪みが生じ、転移が起きやすくなった、修正のための旅に出ると言い、だるめしあん女優・河南が颯爽と風を切って出発する。パラレルワールドを渡り歩いて一人一人証言を聞いて回るが、「入れ替わった反対の方」に証言させ、一々皮肉が効いて面白い。ちょっぴり社会派なのも私には好感。

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