
Dilemman-Being〜イツモソコニイル
劇団赤鬼
ABCホール (大阪府)
2016/12/23 (金) ~ 2016/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
命の価値 倫理 ロボット3原則 国と隣国と仲間 求めるのは平和 ”おれは逃げた” 立ち向かう心 今話題のあの人? ジョークとユーモア とても分かりやすく見やすい、面白い。

かもめ
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2016/10/29 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了
約3時間休憩込み。2016年の熊林弘高版『かもめ』は演出のアイデアの宝庫。人々の関係を感情ではなく身体表現で見せる方向のよう。観客に話しかけたり、やたら転んだり倒れたり、工夫と実験が山盛りの贅沢アンサンブル。(ネタバレ)をかもめに見立てるのが面白い。場面によっては登場人物の数を増やし、原作にはない印象を加えたり。俳優の平等な存在感がいい。ただ、試みの題材は他の戯曲でもよかったんじゃないかな~とも思った。全く退屈しなかったが心揺さぶる系とは違う感触。少し斜めにせり出した真っ黒なステージは能舞台っぽさも。額縁を際立たせ「演劇」であることも鮮明。たっぷりドレープの幕が美しい。照明がどの場面も素晴らしい。

いま、ここにある武器
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2016/08/13 (土) ~ 2016/08/28 (日)公演終了
プレビュー初日は2時間半、休憩15分込。めちゃくちゃ面白かった!千葉哲也さんと中嶋しゅうさんの兄弟バカ話に爆笑し、新技術の話題からは戦慄。クールな白い空間での、逃げ場なしの俳優バトル。
特筆すべきは那須佐代子さんの美しさ!衣装を少し変えて登場する度に恍惚のため息。こんなに綺麗なのに、…(笑)。斉藤直樹さんの不気味な可笑しさはどう受け取るべきかわからないスリル、そして恐怖。役として生きつつ常に観客にも意識を向ける。こういう演技が観たい。
国、企業、個人、軍事ビジネス…。誰もが巻き込まれ、見ないふりをしていること。衣装、照明、音響、選曲は尖がりつつ調和。俳優もスタッフワークもプロ。

BEAN!!!!!~踊る童話2~
CHAiroiPLIN
神楽坂セッションハウス(東京都)
2016/04/30 (土) ~ 2016/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
有名な童話『ジャックと豆の木』を基にした、約1時間のとんでもなく楽しい創作ダンス。有名な童謡や駄洒落を工夫したセリフが、複数の意味を持ちながら物語をドライブさせていく様にぞくぞく。はっとさせられる見せ場が連続し、息もつかせないほど。アニメーションや多彩な小道具使いも巧み。ちょっと怖くて、現代社会への鋭い風刺もある。

火傷するほど独り
SPAC・静岡県舞台芸術センター
静岡芸術劇場(静岡県)
2016/05/07 (土) ~ 2016/05/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
最近、『頼むから静かに死んでくれ』と『炎 アンサンディ』が日本で好評を博したレバノン生まれの劇作家ワジディ・ムアワッドさん。ご自身が作、演出、出演し、ロベール・ルパージュにオマージュを捧げる一人芝居。

少女と悪魔と風車小屋
SPAC・静岡県舞台芸術センター
舞台芸術公園 野外劇場「有度」(静岡県)
2016/05/07 (土) ~ 2016/05/08 (日)公演終了

高き彼物
SPAC・静岡県舞台芸術センター
静岡芸術劇場(静岡県)
2016/11/03 (木) ~ 2016/11/19 (土)公演終了
満足度★★★★★
マキノノゾミ作、古舘寛治演出。約2時間55分休憩込み。傑作戯曲がまた新しい演出を得て蘇る。素晴らしかった!能舞台を思わせる抽象舞台(宮沢章夫)の中央にある畳の部屋に、70年代の日本の暮らしを凝縮。人生に七転八倒する市井の人々の姿を、今ここで生きる自然な演技でストイックに見せる。大真面目に演じるからこそ滑稽で笑える、私の大好きなタイプのセリフ劇。とはいえ演劇の虚構性も堂々と示し、核を保ちつつ遊びも取り入れるのが巧み。SPAC俳優のキャスティングが見事にフィット。オーディション合格の若い俳優も良かった。

十二月大歌舞伎
松竹
歌舞伎座(東京都)
2016/12/02 (金) ~ 2016/12/26 (月)公演終了
満足度★★★★
私の目当は第三部、二人椀久もいいけれど娘道成寺が良かったですね〜。
玉三郎以外は若手も役者なのに一人で抜き出ていないのがいいですね。
ついでにと言っちゃなんですが吹雪峠も
一幕見席で観てきました。
現代的な心理劇って印象的かしら?
歌舞伎っぽさが台詞で感じとれるといいなと思いました。

ロベール・ルパージュ「887」(日本初演)
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2016/06/23 (木) ~ 2016/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
詩を暗唱する仕事を引き受けたものの、全然覚えられない…というピンチに陥ったルパージュさんは、「脳」「記憶」にフォーカスを当てて、幼少期の思い出を語りながら、ケベック州の歴史を辿っていきます。映像、装置などのスタッフワークと演技のコンビネーションが凄いです。高い技術をサラリと使って、嫌みにならないのも素敵。

紛争地域から生まれた演劇シリーズ8
公益社団法人 国際演劇協会 日本センター
東京芸術劇場アトリエウエスト(東京都)
2016/12/14 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了
イランの戯曲『白いウサギ、赤いウサギ』は「観客の前で初めて台本を開いて読み始める」と指定された戯曲。「2011年の初演から5年間のうちに20カ国語以上で1000回を超える上演、世界的ヒット作」。そりゃそうだわ!何も知らず観るべし!
その場にいる(と想定される)複数の人間それぞれが双方向に、多彩の演劇体験ができる仕掛けでした。頭と体の活性化!
堀さんの戯曲読解力、適応力、包容力、エンターティナー精神に感動。

身体的にバラエティあふれるひとたちの演劇公演 BUNNA
認定NPO法人ニコちゃんの会
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2016/10/01 (土) ~ 2016/10/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
約1時間50分。 車イスが武器に見えて介護がセクシーで水上勉作「ブンナよ、木からおりてこい」が現実に重なって。何もかもを無視しない奇跡(ほんとうのさいわい)のような演劇。
障害を持つ/持たない人たちによる創作劇と言えば、私にとっては英国の演出家ジェニー・シーレイさん。倉品さんはジェニー作への参加経験あり(約5年前に拝見)。生存競争、共依存をシビアかつコミカルに描く。自分vs他者が精神vs肉体にも映る。観客を巻き込み共生の可能性も示す。ひたすら感涙。

紙屋町さくらホテル
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2016/07/05 (火) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日は約3時間半(カテコ&休憩含)。感動しっぱなしでほぼ泣きっぱなし…。1945年春の広島が舞台。戦争、原爆を描くだけでなく実は、井上ひさし戯曲ならではの劇中劇で、俳優、演劇の素晴らしさを教えてくれる。出演者は皆セリフを自分のものにしていて、全力で客席に届けようとしてくれていた。客席もそれに応え、劇場が幸福に満ちているように感じた。生き生きとした晴れやかなアンサンブル、心を通じ合わせる清らかな合唱、“下手な演技”でバカうけの劇中劇、そして宝塚愛♪
本棚から戯曲本を引っ張り出してセリフを再読しまた涙。鵜山仁演出版のこまつ座での上演は10年振り4度目。でも鵜山さんは俳優養成所などで頻繁にこの戯曲を使っているそう。隅から隅まで知り尽くした演出と思う。
芝居とは何かを説き天皇の戦争責任に言及するこの戯曲は、新国立劇場のこけら落としに書き下ろされた。演技についてプロの俳優が舞台上で実技&講義する仕掛け(笑)。若い俳優さん是非!

アルカディア
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2016/04/06 (水) ~ 2016/04/30 (土)公演終了

ミュージカル「グランドホテル」
梅田芸術劇場
赤坂ACTシアター(東京都)
2016/04/09 (土) ~ 2016/04/24 (日)公演終了
2時間5分休憩なし。成河さん目当てでRED版。めちゃ面白くてびっくりした!1928年のベルリンが舞台のノンストップ群像劇。過ぎ行く時間に人生、命を映す。稼動装置と連携するスリリングな振付、心の込もった歌に集中し、うっとりできた。出演者が積極的に息を合わせる、躍動感あるアンサンブルに魅せられる。伊礼彼方さんの本領発揮っぷりが贅沢かつ眼福。別バージョンは全く異なる演出で刺激的らしい。

くれない坂の猫
まじんプロジェクト
ザ・ポケット(東京都)
2016/04/06 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了
満足度★★★★
長田育恵さんの戯曲が素晴らしい。それが伝わる上演でした。新国立劇場演劇研修所の修了生4人が出演。ベテラン俳優も魅力的。前売り4500円の人情喜劇。高くない。驚いた。

部屋に流れる時間の旅
チェルフィッチュ
ロームシアター京都ノースホール(京都府)
2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了
京都でチェルフィッチュ『部屋に流れる時間の旅』。面白かった。何度か書き直したけど、どうしてもネタバレが心配になっちゃうので、感想はひとこと。震災から5年経った今の私たちを描く。緻密で直球だがダサさ、間抜けさもふんだんで素敵。特に妻の衣装とメイクがツボ。ダンス作品としても楽しんだ。

PORTAL
豊中市立文化芸術センター
ロームシアター京都サウスホール(京都府)
2016/03/12 (土) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
kex 松本雄吉×林慎一郎「PORTAL」約1時間45分。多分私、全然意味わかってないけど、面白かったー!地図に空ける無数の穴から様々に想像。突破口、傷口、孤独、ブラックホール、抜け穴、平行世界…。俳優が皆、自立していてセクシー♪

対岸の永遠
てがみ座
シアター風姿花伝(東京都)
2016/03/04 (金) ~ 2016/03/30 (水)公演終了
脚本:長田育恵。約2時間。昔ソビエトで暮らしていた父娘の話。ソビエト政権崩壊から10年後の娘の日常、そして消えた父の足取りを追うので、過去数十年の歴史をたどり思考の旅ができる。国境、人種、宗教、言葉などの境界を会話劇で鮮やかに表し、具体的に想像させる。
題名の『対岸』にも境界が含まれている。岸と岸の間には海(水)がある。詩の言葉は現実と空想の間を渡す橋のよう。言葉を生み出し、味わい、探る自分(人間)には、最初から現実も空想も内包されているはず。悲惨な現実と空想(ユートピア)は常に併存するはず…などと想像。
初日は異種格闘技の片鱗はありつつも、集団全体で作品の芯に向かう集中力が良かった。一か月公演のうちに俳優の関係性も変わっていきそう。
演出:上村聡史、美術:乘峯雅寛といえば読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞したばかりのシアター風姿花伝プロデュース『悲しみを聴く石』のコンビ。今作も盤石。照明(阪口美和)も時空の広がりを感じさせ美しい。文学座の俳優もいるので文学座アトリエ公演っぽくもあり。

砦
トム・プロジェクト
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了
約1時間50分。13年間に渡るダム反対運動を描く。三池炭鉱、足尾銅山、成田空港、辺野古…等が次々と思い浮かぶ。「土地収用法は現代の赤紙ぞ」「公共事業は理に叶い、法に叶い、情に叶うものでなければ」。胸に刺さる言葉が沢山。主導者役は村井國夫さん、妻役は藤田弓子さん。奥深い演技で70代の役人物をチャーミングに見せて下さる。ベテラン俳優の存在そのものに感謝の涙。アングラ風の演出でスケール大きく。

裸に勾玉
MONO
シアタートラム(東京都)
2016/03/05 (土) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
約1時間55分。劇場に入るなり美術を見て気分がアガる!本当に弥生時代の話だった(笑)。冒頭からゲラゲラ笑って、終盤はめっちゃ泣いてしまった…。土田英生さんの戯曲は「排斥」を描くものが多いと思う。たとえば自己保身のために他者を簡単に犠牲にする。その他者とは弱者、少数者であり、つまり私のことなのだと優しく伝えてくれる。人間の幸せについては、アドラー心理学の本「嫌われる勇気」とも重なった。