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ねえ、お化粧して首に境目できてるよ

ねえ、お化粧して首に境目できてるよ

劇団やりたかった

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/22 (火) 19:00

パンフレットのストーリーの通り、シチュエーションコメディ。
出てる人出てくる人、皆どこかピントがずれていて・・・要はどこかマトモじゃなくて、話がかみ合ってない。噛み合ってない「ズレ」の感を、傍から見ている観客は、気が付くと何だかクスクスと笑ってしまう。しかも、その「ズレ」の感覚が、観客それぞれ微妙に違っていて、客席の笑うタイミングも結構まちまち。あちこちから、思い思いの「クスクス笑い」。そんな、不思議な90分を過ごした感覚だった。

コメディであるが、役者たちの感情のキャッチボールの精度が高い。観ていて、不自然さはなく、終始楽しめた。

 女生徒 ~さよなら、モラトリアム~

女生徒 ~さよなら、モラトリアム~

ネリム

OFF・OFFシアター(東京都)

2019/01/21 (月) ~ 2019/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/21 (月) 14:00

価格3,500円

オープニング映像冒頭のクレジットに「原案・太宰治」とあった通り本歌取り・換骨奪胎で「女生徒2019」または「21世紀の女生徒」なオモムキは烏丸棗オリジナルと言っても過言ではなさそうだが、1行で説明すればちゃんと原典と同じ話、みたいな?(笑)
太宰の頃にはなかったアレやソレでイマは生きにくいのではないか?な問いかけはまさに烏丸作品(私見)か?但しダークさは控え目、ビターは増量、的な。
過去に観た鳥公園・しむじゃっくのものは原典に忠実だったが、こういうアプローチも面白い。

なお、カーテンコールの一言よりも多い挨拶によれば本作が初舞台だったり初主演だったりした方もいらしたそうだが、その挨拶こそ初々しさがあったものの本編中はそんなことを微塵も感じさせなかったのもお見事。
ちなみにそんな中に「カーテンコールの練習」なる言葉が出てきてつい先日観た江古田のガールズ「遺作」を思い出したりも……(笑)

遠慮ガチナ殺人鬼

遠慮ガチナ殺人鬼

企画演劇集団ボクラ団義

ザ・ポケット(東京都)

2019/01/09 (水) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

歴史物がこの劇団の強みなら、この手のジャンルはこの劇団「らしさ」だと思う。

かなり多くのピースが広がった状態で纏めるのには感服。
突っ込みどころは多少あるもののストーリーとしては十分楽しめる。
この公演は再演にあたるようだがリライトで上演時間を短縮した部分は評価したい。
だがもう少しリライトに時間をかける必要があったのでは無いだろうか。

笑いを取る部分が随所にあるので「サスペンス・コメディ」と銘打っているだけはある。
しかし笑いを散らしすぎたせいでせっかくのシリアスな部分も散漫としてしまったのでは無いだろうか。
くっきりと色付けをし客を笑わせる部分、真面目に考えさせる部分を分けたほうが良いと個人的には思った。

何回か観劇したが公演開始数日の粗が目立ったように思える。
セリフの詰まりや噛んでしまう場面が気になった。
逆に後半はテンポが上がりすぎて全体的に早口に聞こえた。
初見の人間には少し優しくない速さのように思える。

話として楽しむことはできるが、何か持ち帰ることができるストーリーだったかと問われると疑問が残る。
共感できる部分も無く上澄みだけすくって楽しむ印象。だとするとこの長さは辛い。
教訓めいた話は嫌煙されがちだが、何か心に訴え掛ける物が欲しかった。
個人的には好きなストーリーだったので評価は高めにしておく。

ネタバレBOX

どうしても気になったのが無関係な人間が巻き込まれているということだ。
どこまでを無関係と線引くのかは難しいが、
容疑者の中でも織川に好意を寄せた和哉と織川が死ぬのは酷な話だ。
和哉は完全に無関係。織川千夏は望広人の恋人と言うだけで巻き込むべきでは無かったのでは?
望広人が故人であるだけに疑問が残った。

何より一番無関係なのは刑事では無いだろうか。
彼に一言も無くただ巻き込まれているのが納得できない。
隆也の妻には「巻き込んでごめん」の一言がある。記者にも「巻き込みたく無かった」の一言がある。
だが刑事には救済措置も無ければ詫びの一言も無い。
たった一言「巻き込んでしまってすまない」の一言があるだけで違う。
もしくは過去の事件を黙認していたなど、何かしらに絡んでいたら納得できた。
リライトの時点でこの理不尽さを修正して欲しかった。

あとは壺のくだりが余りにも突飛すぎて腑に落ちない。少し設定がファンタジックに思える。
またこの劇団の脚本によくあるのだが妙な言い回しに違和感を覚えることが度々ある。
故意であるなら申し訳無いが「やわらかい壺」と言われて、
イコール「壊れやすい壺」にならないのは自分だけだろうか?
柔らかいからイメージされるのはぷにぷにとした物で、
実際劇中の壺は壊れやすい、脆い壺では無いだろうか。「消える壺」も少々ファンタジー気味な印象。
それまでシリアスに現実的な設定できているせいもあり、
急に興ざめするようなことを言い聞かせられ疑問が浮かんだ。

前述した細かい部分が解消できれば、より面白い作品になったと個人的には思っている。
『熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~』 『売春捜査官』 『熱海殺人事件~水野朋子物語~』

『熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~』 『売春捜査官』 『熱海殺人事件~水野朋子物語~』

カガミ想馬プロデュース

中野スタジオあくとれ(東京都)

2019/01/22 (火) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/22 (火) 19:00

ザ・ロンゲストスプリング初日観劇 本来ダメなのかもしれないがもっと良くなる公演かと思う。良く知られている演目だけに、見る側も評価も厳しくなる、評価は期待を込めて。

ネタバレBOX

初めからしばらく水野役の方が今ひとつ浮いている感じを受けた。演出も本人んも納得の状態なのだろうか?ただ後半に向けてかなり水野の芝居自体が変わるせいなのか浮いている感じはなくなった。
トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~

トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~

少年社中

サンシャイン劇場(東京都)

2019/01/10 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

2019年観劇初めでした。
赤澤燈さん出演をきっかけに初少年社中作品を観劇いたしました。

宝塚でも「鳳凰伝ーカラフとトゥーランドット 」でおなじみの作品なので、ストーリーはよく存じ上げている作品が下地にありましたが、SF的ディストピアを舞台とした非常に精巧なストーリーでとても新鮮なトゥーランドットでした。

笑えて泣けるとてもエネルギッシュな作品で新年の1作目に相応しい傑作です。

結婚のススメ

結婚のススメ

丸福ボンバーズ

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/01/19 (土) ~ 2019/01/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/22 (火) 15:00

座席1階D列6番

価格4,500円

初めて見る劇団で、コメディっぽいのかと想像してたが、良い意味で裏切られた。もちろん笑いの要素も存分に在りつつ、最後は込み上げるものがあった。悲しくも、心温まる舞台。DVDも出るそうなので購入してまた見たいと思う。

陰獣 INTO THE DARKNESS

陰獣 INTO THE DARKNESS

metro

赤坂RED/THEATER(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/18 (金) 19:30

座席1階E列10番

「陰獣」に「化人幻戯」を織り込むことで、双方の女主人公を重ね合わせ、何とも不思議な味わいを醸し出している。せっかくだから、「陰獣」の探偵役も、明智小五郎に置き換えて、2つの世界を通底させるような工夫もありかな、と思ったけれど、「陰獣」の探偵役は、作家だからこその謎解きなので、それは無理というものか。

サヘル・ローズさんは、相変わらずの美貌。それも、その目鼻立ちのはっきりした顔造形がゆえに、眼での芝居がはっきりと観客に伝わってきて、時々、ぞっとするような悍ましさを感じさせるのは見事。眼球がひっくり返るような、眼の動きは乱歩世界の幻影を具現化するようだ。

井村さんの舞台監督も素晴らしい。大江春泥の架空性を面白く引き出している。
鴇巣直樹の存在感と相まって、幻想趣味をうまく作り出している。

まじかるすいーとプリズム・ナナ ザ・スターリーステージ

まじかるすいーとプリズム・ナナ ザ・スターリーステージ

オッドエンタテイメント

サンシャイン劇場(東京都)

2017/09/13 (水) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

満足度★★★

私は好きでしたよ、比較的。
3回ほど観劇しましたし、好きな役者さんも多かったですし。
ただ、このサイズの劇場、客席を埋めるにはそもそも原作が有名なのか良く分からなかったですし、
作品の脚本(内容)も苦戦していた様に思います。

それっぽい感じのテイストは出せていましたが、作品を通してよくよく冷静に考えると、
大して話自体が進展している訳じゃないな?的な。
ただ、ツイッターなどで感想を観ていると、かなり深読みされているファンの方がいらしたりしたので、
私自身がそこまで読めていなかっただけかも知れませんが。

作品全体の纏まりよりも、個々人のソリスト達がバトンを繋いでいった印象の方が強かったです。

上手

上手

Smile Earth Project

俳優座劇場(東京都)

2016/08/26 (金) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★

超変な…もとい、不思議な舞台でした。

俳優座劇場のサイズ感でこれだけ遊べるのは、
ある意味でかなり大物でないと出来ない技だと思ったので、
正直にその点を感心してしまいました。
普通なら萎縮してもっと守りに入る気がして。

客席もそれを理解して集まったファン達だったのか、
レスポンスも良く盛り上がっていました。

本当に俳優座劇場であれだけ、ある意味自由にやれるのは凄いと思いました。
そういうものだと開き直れば、十分に楽しめました。

蒲田行進曲

蒲田行進曲

座・間座

サンモールスタジオ(東京都)

2018/12/05 (水) ~ 2018/12/10 (月)公演終了

満足度★★★

サンモールスタジオの縦にも横にも狭い劇場で、
この作品の肝である階段落ち(人が死ぬほどの高さ)をどう見せてくれるのか?
その点を危惧しておりましたが、各役者さん達の熱演でカバーして下さっていた気がします。

つかこうへいさんのあの脚本を、変に現代に迎合させる事なく、
良くも悪くも古臭く、当時の臭いを残したまま作品化させた心意気も見事でした。

ただし、個人的にこの作品自体の登場人物達の心情を理解出来るか?良いと思えるか?となると、
やはりかなり特殊な状況下での、その時代ならではの感覚だな、と思わざるを得ませんでした。

『リトルマン・メイト』~愛はソーラン、ニシンから守れ~

『リトルマン・メイト』~愛はソーラン、ニシンから守れ~

わんぱく彩

新宿村LIVE(東京都)

2017/05/17 (水) ~ 2017/05/21 (日)公演終了

満足度★★

メンバーが豪華!
面白そうな雰囲気は漂ってましたが、どうにも座組全体として方向性がバラバラの印象を受けました。折角これだけのメンバーが揃ってるのに、それを活かせている感じもせず勿体無い、というのが正直な感想です。
本当に脚本次第で何でも出来そうなメンバーだったのにな、残念。。。

この舞台だけでの独特な演出や魅せ方などもありましたが、
私にはもうひとつ楽しめませんでした、残念。

ホチキス20周年記念公演第4弾「妻らない極道たち」

ホチキス20周年記念公演第4弾「妻らない極道たち」

ホチキス

あうるすぽっと(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★

小玉久仁子さんが圧巻。
あそこまで堂々とやれる女優さんってそうそうはいないと思います。
これだけのサイズの劇場で、しっかりと魅せられました。

ゲストが塩崎こうせいさんで、とてつもない格好(次の舞台の衣装?)で出てきて、
スプレーを自身の登場で使って笑いを生み出し、更に富田翔さんとの絡みも面白く、
同じ劇団(当時)所属の高田淳さんがドタバタ登場してからの3人のやり取りは、
それぞれの役者さんのファンとして大爆笑させられました。

自分が好きな役者さん達で面白かったですが、あの場面が作中で浮き過ぎていたのも事実ですが、
作品全体としてはかなり面白く観られる舞台となっていました。

繰り返しになりますが、小玉久仁子さんが圧巻でした。
十分に満足出来る作品でした。

ファントム・ビー

ファントム・ビー

X-QUEST

駅前劇場(東京都)

2017/02/24 (金) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★

独特の世界観。

それぞれの役者が持つ良い意味で人を凌駕した生き物感、それらがしっかりと活かされ、
舞台面に役者がズラッと勢ぞろいしてのダンスシーンでは、圧巻の迫力が生み出されていて、
狭い舞台面でも互いに邪魔する事なく、動ける巧みぶりはお見事でした。

公演期間の最初の方に行き、個人的には脚本に苦労をされたのかな?と思えるシーンが幾つかあり、
役者さん達が本をモノに出来ていない様子もあった様に思えました。
『何となく、それっぽく聴こえる言葉を選んでいる』感じで、その先に何か明確なものを決めていないのではないか?
上手く言えませんが、そんな感じに観えるシーンがありました。

壮大で、何か大きな事を伝えられそうなものを内在させていましたが、
少なくとも私が観た最初の方の回では、それを最後まで処理出来ていない様に思えました。

ただし、宮島小百合さんや白井那奈さんなど、XQUESTメンバーでないゲストさん達が、
重要なシーンを見事にこなされていて、作品としてはレベルの高いものであると認識しました。

『ギア-GEAR-』East Version

『ギア-GEAR-』East Version

『ギア』イーストバージョン公演事務局

千葉ポートシアター(千葉県)

2017/12/22 (金) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★

久々のギア。楽しかったですが亀井さんちょっと体調悪かったのでしょうか?昨年見た時のドール感に及ばないような・・・。マジックが楽しかったです。

MODS #1「さらばセイシュンの光」

MODS #1「さらばセイシュンの光」

犀の穴プロデュース

犀の穴(東京都)

2017/11/22 (水) ~ 2017/11/27 (月)公演終了

満足度★★★★

個人的には#2のものよりも、#1のこちらの回の方が楽しめました。

おばけ眼鏡さんという芸人さんが、見事に落ちを生み出していたのも理由かも知れませんが、
自分が観た回が、結構誰もが怪我する事なく、しっかりと良い回になっていたからかと思います。

それぞれの個性がしっかりと噛み合う回に当たれば、楽しめるかと思います。

MODS#02「ハートに火をつけて」

MODS#02「ハートに火をつけて」

犀の穴プロデュース

犀の穴(東京都)

2018/07/18 (水) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★★

面白い企画だな~と思います。

観客もお題などで参加出来ますし、何公演拝見しても毎回違うという面白さ、
コレは観客がご自身の推しメンバーがいるのであればとても嬉しい企画なんだろうな、と思います。
何となく数を経ているからこそ構築されている「お約束」的な落ちがあったり、
各々の役者の得意分野、武器のところへそれぞれ落ちを持っていこうと企んでいるのが伝わってくるなど、
それぞれの回にだけ楽しめる面白さ、というのがあります。
逆に全く嵌らず、全員が苦戦したまま終わる回、というのも生まれますが…(笑)

複数の脚本家が持ち寄った、ショートショートの連続で、飽きる事なく楽しめました。
舞台を観慣れた私にとっては、こういう企画も大歓迎です。

関ヶ原で一人 〜lonely SEKIGAHARA〜

関ヶ原で一人 〜lonely SEKIGAHARA〜

ENG

六行会ホール(東京都)

2015/09/30 (水) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★

主演の大神さんの魅力が詰まっていました。

元々パントマイムなどを1人でやられる作品などもされているのもあってか、
お一人で物凄い量のセリフをこなされていて、それは比較的スンナリ耳に入ってきましたが、
2度の拝見の2度目の時にはかなり喉が苦しそうでした。

また出演者も豪華で曲者揃い、作品のネタとして入れ替わりなどもある為に、
かなり見どころは多かったのですが、それが多過ぎて情報過多になってしまっていたのもまた事実でした。
終盤以降のネタバラシの部分が、セリフによる説明が連続する為に、
歴史的な事実、登場の武将などを事前に知識で持っていない方には辛い部分もあったかな?と思います。

歴史好きで戦国時代も大好きな私には満足な作品でした。

結婚のススメ

結婚のススメ

丸福ボンバーズ

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/01/19 (土) ~ 2019/01/22 (火)公演終了

満足度★★★★

人の繋がりが温かく、優しさに溢れた作品でした。観客を楽しませ、想いを伝える作品でもあったと思います。森山栄治さんの包容力のある演技が素敵でした。

APOFES2019

APOFES2019

APOCシアター

APOCシアター(東京都)

2019/01/11 (金) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/21 (月) 17:30

 『ただ、独り 多田慶子×高見亮子×稲葉賀恵』を観た。貫禄勝ちというところか(^_^;)。元かもねぎショットの多田だが、現在は「ただ、独り」というユニットで活動をしており、一人芝居への慣れがあるように思う。アインシュタインの妻とエディット・ピアフの2人を25分ずつ演じた。アインシュタインの妻は後ろ向きに椅子に座って、インタビューに答える、というスタイルで背中での演技だが、これが見事だった。ピアフは、高見の書き下ろしらしいが、歌も混じって素敵なピアフ像が浮かび上がっていた。穏やかな安心して観ていられる50分だった。

顕れ ~女神イニイエの涙~

顕れ ~女神イニイエの涙~

SPAC-静岡県舞台芸術センター / コリーヌ国立劇場

静岡芸術劇場(静岡県)

2019/01/14 (月) ~ 2019/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

度々出かけているSPACだが、宮城聰演出舞台で観たのは「野田版 真夏の夜の夢」「寿歌」くらい。今回の作品は大航海時代の奴隷貿易を題材とした珍しい舞台で、フランス在住カメルーン人女性が書いて宮城氏に演出を指名した事で実現した。初演は仏パリ郊外にあるコリーヌ劇場(SPAC俳優が出演)。
寓話的舞台。イニイエとはアフリカ神話の創造神(男女ある内の女神)で、世界に君臨するこの役のみプレイヤー(美加里)とスピーカー(鈴木陽代)の様式で演じられ、舞台の奥、時に前と、常に舞台上に居る。地上の世界はこの劇には現われないが、言及されるのは地上世界の歴史、それも奴隷貿易時代にヨーロッパの商人たちへ奴隷を売り渡したアフリカ人のことだ。彼らは「千年の罪びと」として灰色の谷に数百年閉じ込められている。他に登場するのは「始まりの大地」に生まれる赤子たちに飛ばされる魂=ムイブイエ(だったか)、彷徨える魂=イブントゥ(だったか)。大西洋の藻屑となった奴隷たち、故郷へ帰れなかった奴隷たちの魂が未だ弔われる事なく彷徨っている事を知り、魂たちは地上へ向かうのを拒み始めたため、その原因に深くかかわる「千年の罪びと」たちを禁を破ってでも呼び寄せ、その証言を聞かせてほしいと要求してきた・・・という経緯がイニイエの部下に当たるカルンガ(だったか)に彼らを谷連れ出すよう命ずる理由として冒頭説明される。
冥界での時間はゆっくりと、威厳をもって儀式のように流れる。棚川氏の音楽がリズミカルに、緩急激しく鼓動するのと対照的だ。「上空」には巨大な円が二つ浮かび、当初は照明により手前が闇、奥が光を受け、自分の席からはちょうど三分の二ほど欠けた月と見えるが、気づかぬ内に形は変わり、手前の円は縦を向き、さらに時間を経て両方とも縦に並ぶ。最後はまた円形を見せている。数百年という人類が刻んだ一定の「時間」が、この天上世界によって支配されたものであるというイメージは、人類の悲劇をもある種の冷厳さをもってわが事として眺めている、その隠喩をいつしか伝える。罪びとそれぞれの証言が終わり、終幕、女神が高らかに申し渡しを行う。ゆっくりとまた闇が訪れる。
囃し方が静まって衣擦れの音とともに立ち去る、能の終いに重なるイメージは意図的なのだろう。だがこの舞台は鎮魂を含めて現在の人間の営みは未来に差し出されている事を思い出させる。

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