最新の観てきた!クチコミ一覧

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vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

両方観る予定ですが、まず”廃墟”のほうを観ましたので、そちらの感想。

80年近く前の三好十郎の戯曲。
3時間近い大作で、途中で10分間の休憩あります。
駅前劇場に、作りこまれた美術。
派手さは無いけど、音響が凄い立体的に聞こえてた。
序盤は、きちんとした芝居だけど、やっぱり古臭いかな……だったんですが。
家族の討論?、喧嘩?、議論劇がついに火蓋を切ってしまってからは、凄まじかった。
時代やそれぞれの立ち位置を丁寧に積んで、一気に。
観終わった後、観てるだけなのにヘロヘロでした。
これは、今、観るべき一作です。
これと、もう一作(きっと負けず劣らずだろう)を共通するキャスト陣で同日にやるって、狂気の沙汰だと思う。

無事に走り抜けられますように。

銀河ホテルへ

銀河ホテルへ

MMS エンターテインメント ミュージカル

クレオ大阪中央(大阪府)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/26 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とてもいいお話でした。銀河鉄道の夜などのお話の要素を入れながら、戦争のエピソードも加えて、とても良くできた内容の印象です。演者の皆さんのお芝居、歌、アクロバットなダンス、ともにとてもよかったです。子供たちの可愛らしいダンスも動きも良かったですね。とても楽しいよい時間を過ごせました。ありがとうございました。

「さよならノーチラス号」/「ナナメウシロのカムパネルラ」

「さよならノーチラス号」/「ナナメウシロのカムパネルラ」

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2025/07/20 (日) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/26 (土) 17:00

「さよならノーチラス号」を観劇。
子供心を想い起す素敵な芝居だった。
石森さん演じるサブリナがとてもチャーミングで良かったです。

「さよならノーチラス号」/「ナナメウシロのカムパネルラ」

「さよならノーチラス号」/「ナナメウシロのカムパネルラ」

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2025/07/20 (日) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/07/26 (土) 13:00

「ナナメウシロのカムパネルラ」を観劇。
目に見えないことが面白さと感動を生むのが素敵だった。

ACTRESS〜そして誰もいなくなった〜

ACTRESS〜そして誰もいなくなった〜

『アクトレス』を演る会

布施PEベース(大阪府)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

宝塚好きだったら楽しめた?
宝塚には接待で一度だけ当時の彼女と行っただけで、面白さが…
アガサ?の、そして誰もいなくなったをパロったのかな〜とも感じながら楽しめたものの、宝塚を理解していればもっと楽しめたのかも
三蔵さんの役が印象的 ウマウマ

『アネモネ、誰の為に咲く?』

『アネモネ、誰の為に咲く?』

シーリア企画

GALLERY工+with(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

上演時間が約50分でしたが、殆どが観客参加型で、舞台ではなく実験的なイベント?という印象でした。
役者さんに話しかけられると、その真っ直ぐな眼差しに吸い込まれそうでした。
主人公が、どんな状況なのか、様々な捉え方が出来るので、終演後も頭の中が謎でした。
不思議な時間を体験しました。

『アネモネ、誰の為に咲く?』

『アネモネ、誰の為に咲く?』

シーリア企画

GALLERY工+with(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

わたしたちをつなぐたび

わたしたちをつなぐたび

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/07/21 (月) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

原作はイリーナ・ブリヌルの絵本。大池容子さんの描いてきた世界観と重なるのでオリジナルかと思った。記憶の遡行とメランコリックな歌。自分と世界とを紐解いていく精神的な旅。
美術が見事、重量感を感じる様々な青銅の椅子が並ぶ。背もたれが高く格子状のデザインで梯子にも障子にも見える。

森の奥深く静かに母娘暮らす小さな一軒家。
動物の言葉が理解できる主演の少女、藤戸野絵さんに腕がある。「なんでどうしてなんで」の歌が良かった。
背もたれが水平ではなく斜めに傾いている、変わった椅子を作る少路勇介氏。佐藤滋っぽい。歌声が忌野清志郎入ってる。
少女の母親やサケの下司尚実さん。
シカやリスの岩永丞威氏のブレイキン。
シカやキツネの山田茉琳さんはストレッチのヨガポーズ。
コウノトリの造形も匠。川の表現がとても繊細で美しい。

「何故、自分には父親がいないのか?」ある日ふと母親に尋ねた少女。母の答は「ある日、コウノトリが運んで来たの」。そんなディズニーな世界観、今じゃあ乗れないよ。だがどうやらマジらしい。運んで来たコウノトリに経緯を聞く。リスがサケがキツネが···。自分のルーツを辿る旅。それは偶然なのか必然か。自分は一体何なのか?

ネタバレBOX

前半がちょっと退屈。歌以外にネタを仕込んだ方がいい。椅子屋の時事ネタなんかで観客の目先を弄ったり。「動物と子供のfriendship」だと作品のフレームを読んだ連中に一発かましたい。

冒頭に登場する椅子屋が孤児院で少年として存在している。まさに時間の遡行。だが彼は言う。母親が見つかったのに君は何故ここにいるの?ああ、時間は一方向にしか流れてゆかない。過去に戻ってももうそこに自分はいない。自分がいるのは未来を見据える現在にだけだ。それがどんなにうんざりする現実だとしても。少女は名前をユメと告げる。母親はコウノトリが運んで来た赤ん坊に自分の夢を託した。きっと自分の果たし得なかった夢さえ叶えてくれる筈。終演後の客席、ボロボロ泣く母親に幼い娘が「ママ、どうして泣いてるの?」と訊いていた。母親は何も答えない。

怪獣大戦争マーチ(自衛隊マーチ)が流れるロビー。
下に降りると劇団白昼夢がアトリウムにて15分程度の公演を無料開催。詰襟学生服に白塗りの三人組。土方巽起源の伝統的アングラスタイル。自転車紙芝居屋。令和では異形の異化効果よりも野性爆弾のくっきー!みたいな面白いことをやる人の捉え方。
キネマの天地

キネマの天地

劇団ブルア

新開地アートひろば(兵庫県)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

観たかった演目で初観劇
ミステリー感も在り、楽しめました
途中役者のセリフがとんだ時の対応も見物でした
違う劇団でも観てみたいです

宮澤賢治・宛名のない手紙

宮澤賢治・宛名のない手紙

劇団昴

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

座席1階

宮沢賢治の名作をオムニバスのようにつないで作り上げた舞台。注文の多い料理店、銀河鉄道の夜、セロ弾きのゴーシュ、よだかの星……。宮沢少年と妹を主人公に、なぞ解きをするがごとくの列車の旅が舞台で展開する。

パンフレットによると、脚本・演出を担当した菊池准の今作は四半世紀ぶりの登場という。こんなふうに宮沢賢治を読む経験はなかなか得難い。今作自体が一つの叙事詩のような舞台に仕上がっていて、宮沢賢治の新作のような趣もある。特に、登場した一つ一つの作品の心がうまく合わさってつながっていて、印象深い物語を構成しているのがとてもいい。
夏休みの土曜日、子ども連れの来場者も目立った。小さい子には少し難しいかなと思ったが、この舞台を見て宮沢賢治の世界に足を踏み入れるきっかけになったら、それはとても素晴らしいことだ。約2時間の舞台だが、小さな観劇者のために15分の休憩をはさんで2幕にした心遣いもよかったと思う。

目醒め

目醒め

ジャパニーズ生活

小劇場B1(東京都)

2025/07/23 (水) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

(笑えた度)4(今感)4(完成度)4

2015年、キッパリと失われてしまった青春を探して。
 
軽妙な会話でみせるSF青春群像劇。余韻はジュブナイルに近くて、爽やかな後味。
 
一瞬を焼き付けた過去への往来は、未来に続いている。どの世代にも響く「永遠」。

ネタバレBOX

1幕は過去、2幕目は未来である現在。
左右に客席があるB1の構造をうまく使って、過去から未来へ90度の場面転換。
2つの時代の同じ当事者が行き来する同一シーンをリフレインして両面から見せる手法は鮮やか。

脚本は正攻法で、物語を紡ぎつつ、SF設定のドタバタと日常のちょっとした会話で笑わせてくる程よい湯加減。

2015が舞台なので、iPodなど、濃厚に漂う平成感。
松潤ドラマもサンボもオレンジレンジも10年くらいは前な気がするけど、
中学の時に熱中した的なやつね。
一方、2025の今の描写は、少し薄いかな。

野田くんと崎原さんのやりとりが面白すぎて、ずっとw w
これだけでスピンオフのラブコメを作って欲しいくらいの完成度。

崎原さん、前前前世を教え込む、テレ東の佐久間さんなどなどのエモいボケの存在感は天賦の才能か迫真の演技か。
ラストシーンを飾る画ヂカラ。
野田くんの「あいだみつを」ボケの重ねもいい味出してます。

相変わらず手堅い演技の村上さん。ツッコむ迫力がいいですね。
 
皆さん爽やかで、楽しい時間を過ごせました。
 
六道追分(ろくどうおいわけ)~第八期~

六道追分(ろくどうおいわけ)~第八期~

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

通し公演8期までコンプリートしたかったんですが観劇出来たのは5公演。そのどれもがキャスト事に刺さる場面が違い毎回楽しめました。ダブルキャストやトリプルキャストは結構ありますが、ここまでキャストを入れ替えての舞台は初めてで、新鮮でした。

ネタバレBOX

ただ残念だったのはお菊は町娘の着物に着替えたのに、足抜けしたい花里が見つけてくださいとばかりの姿がどうにも気になって仕方ありませんでした。
キャプテン・アメイジング

キャプテン・アメイジング

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2025/07/26 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

一人芝居でキャスト3名。同時出演ではなくトリプルキャスト、という珍しい企画性。見比べる楽しみを(ある程度)前提としていると推察できるので、三作観ることで、より多彩な感想が生まれそう。僕が観たのは近藤公園さんの出演回。セットはシンプル、壁や椅子、机など最小限。時折シーンの情景を想起させるイラストが壁に写し出され、「このシーンはこんなイメージです」と提示してくれます。上演時間は約70分。

ネタバレBOX

「キャプテン・アメイジング」という架空のヒーローが登場し、彼の恋愛や育児、娘との関係性などが描かれる。「ヒーローの人間的苦悩」のようなテーマは、近年のヒーロもの漫画などでもよく見かけるテーマであり、その意味で世界観に入りやすかった。ネタバレになってしまいますが、「そもそも本物のヒーローなのか?」と疑問符を打てるようなシーンもあり、解釈は観客にかなり委ねられそう。日本は欧米と比べると「スーパーヒーローもの」の普及度・浸透率が低いと推察できるが、このモチーフがもう少し日本人に馴染んだ土壌があれば、物語への共感が増すのかもしれない。…と思いつつ、日本にもアメコミやマーベラスを愛する人たちは多いので、この感想は単に僕個人のものかもしれません。そして、「じゃあ日本に置き換えると何が良い?」と考えても、ウルトラマンや仮面ライダーも国民全員が親しんでいるわけでもなく、なかなか難しいのかも…と思いました。戯曲自体も自由に解釈できる様式のようで、多彩な上演が可能なポテンシャルを秘めている一作と言えるでしょう。
パビリオンをください

パビリオンをください

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/26 (土) 18:00

ロジカルコメディの雄が万博に挑む。アタマを使うが楽しい!!!120分。
 2080年に江戸川区で万博が開かれることになって、オープン2週間前に参加したい国が出て来て、パビリオンをください、ということで…、の物語。カン違いと思い込みで人間がいろいろと面白いことをやる、という設定のロジカルコメディだが、55年後でも人間のやってることは変わらないというメッセージも込めれられている気がする。終わり方は近年の社会性の現われという感じ。
 若い客演陣がしっかりハマっているのだが、どうやって見つけてくるんだろう。

君の夏則

君の夏則

Oji中高生演劇スクール実行委員会

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/07/26 (土) 14:00

若く、スガスガしく、面白い!94分。
 王子小劇場時代から行なって来た中高生のサマースクール。3日間で芝居を作り、3日間の公演をするという。今までは忙しい時期なので観られなかったのだが、今回は奇跡的に時間があり観ることができた。作・演出はやみ・あがりシアターの笠浦静花だが、参加者のアイデア等で組み立てる型式らしい。今回の4人の参加者が、この日だけ体調不良で1人抜け、3人で再構成しての上演(そのため当初60分と予告されていたが90分程度になっていた)。にもかかわらず違和感は全くなく、気持ち良く楽しい時間を過ごすことができた。いい時間をもらってありがとう。

墓場までのかえりみち、ゆりかごからブランコへ。

墓場までのかえりみち、ゆりかごからブランコへ。

ハイワイヤ

シアター711(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

チケプレに外れたら基本諦めることにしている昨今ですが、どうしても気になって観に行きました。どちらも明日は我が身と思えて切なかったです。
トシエさんの「あなたの笑顔だけでやってこれた」という言葉にとても共感しました。
介護に従事する方達がみんなシライシさんのようだといいのですが。

ネタバレBOX

迷惑はかけたくないなどとはカケラも思っていない私ですが、素敵なお母さん(とは思われていないかもしれないが)として子どもらの心に残りたいものです。
VS.

VS.

吉本興業

ABCホール (大阪府)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/28 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ボブさん脚本にこのメンバー!面白くないはずがない!と思ってた通りの素晴らしいお芝居でした\(^o^)/

執着の泡

執着の泡

good morning N°5

ザ・スズナリ(東京都)

2025/07/17 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

夏場所八番勝負-後半戦-

夏場所八番勝負-後半戦-

STAR☆JACKS

STAR☆JACKS Studio(大阪府)

2025/07/12 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

夏場所八番勝負、後半のみの参戦でしたが、6月末から2週間ごとにS☆Jファミリーの皆さんの熱演に触れられる幸せに浸った約1ヶ月、いよいよ今日、赤松英実さんの卒業公演を見届けての終了となりました。
英実さんの卒業公演「角をかくす」はタカラヅカのサヨナラ公演さながらの、英実さん退団を匂わせる台詞を散りばめつつも、ファミリーの面々当て書き⁇と思わせる温かさと明るさに満ちた作品で、ほっこり温かい気持ちになりました。英実さんの今後にも幸多かれと願います。
さてここからは私の妄想、今後のファミリーの皆さんへの勝手な思いですが。
悠里&結子ダブルでヘレン、薫&和柯ダブルでアニー(サリバン)で「奇跡の人」とか。
あと、私がS☆Jファミリーに初めて遭遇した時からずっと思ってた事、「深川安楽亭(いのちぼうにふろう物語)」をいつかS☆Jファミリーで観てみたい…とか。
色々思いを巡らせつつ、これからも楽しませていただきます。そして全力で応援させていただきます。
千秋楽まで頑張って駆け抜けて下さい。

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「廃墟」

完全にイカれてる。昔、スタークラブが「RADICAL RADICAL RADICAL REAL ROCK!」と歌ったがまさにそんな舞台。
敗戦の玉音放送、家族を疎開させ自宅で独り聴いた三好十郎。訳も分からず声を上げて泣いた。しかしその理由がどうにも言語化できない。自分の根源で瞑想するが如く問い掛けては1946年11月に書き上げた戯曲が今作。日本人のことが好きで好きで堪らない自分に気付いて驚いたと言う。

家の主、北直樹氏。休職願を出している歴史学者の大学教授。自らの戦争責任に対して思い悩み近代日本の成り立ちをもう一度検証しようと考える。

長男、長谷川景氏。新聞社勤務の共産党員。戦中、特高に検挙されて終戦まで刑務所に入れられていた。

長女、登場せず。有望な女医だったが敗戦を知って自害。

次男、倉貫匡弘氏。真面目で一本気、優秀な学生だったが召集のち特攻隊に取られ、敗戦を迎える。信じるに足るものを全て失ったアプレゲール(戦後派)。命知らずの愚連隊として全ての価値観に唾を吐いて回る。1936年発売、「HERMES DRY GIN(ヘルメス・ドライ・ジン)」をガブ飲み。度数は37度。飲み過ぎだろ。

次女、小崎実希子さん。顔の右半分を覆うケロイド。イスラム教を信仰しようとしているのか?

亡き妻の弟、吉田祐健氏。ブラジルなどの海外移民ゴロであろう。

焼け出され家事を賄う住み込みの女性、川﨑初夏さん。今作のキーパーソン。実に色っぽい。水を汲んでお茶を淹れ、茶碗を洗い布巾で拭く。

大工の棟梁の娘、小谷佳加さん。自宅建築費用の未払い金の催促に訪れる。この役は演りたかったろう。実に生き生きとしていた。

自殺した長女の学友、今はパンパンの下池沙知さん。

北直樹氏は演劇歴36年、「こんなに難しい台本とは初めて出会いました!」と書かれていた。北大路欣也風メイクでこの戯曲を我が物とする。無論MVP。
隻腕の学生、星野卓誠(たかのぶ)氏は中村勘九郎っぽい。
倉貫匡弘氏は中山一也や北村一輝のイケメン犯罪者の系譜。
小崎実希子さんは役の幅が膨れ上がった。

中津留章仁氏のもと、狂気の討論劇(ディスカッション・アクト)に身を投ず劇団員と客演達。これこそアングラだと思う。映画として公開された『三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜』なんかに興奮した連中は絶対観るべき。『日本の夜と霧』のような緊迫感。今作の凄さは三好十郎の戯曲ではなく、それを全身全霊込めて肉体化し憑依させた役者達にこそある。令和に誇るべきアングラ芝居。

ネタバレBOX

この世には二つの立場の人間しかいない。資本家(ブルジョワジー)と労働者(プロレタリアート)だ。資本家を打倒した後に労働者による平等な世界が訪れる。共産主義=平等主義。人間に貴賤貧富の差のない平等な社会の実現。だが果たして人間はそんな生物だろうか?

政治的に右派=維持、左派=解体と考えれば解り易い。左派の方向性は何もかも解体して意味を無くしてしまおうという考え方。その結果として国がメチャメチャになるパターンが多発する。家父長制、歴史、伝統、家族、性別、国籍、ゆくゆくは国家すら解体しようと企む。国がなくなってしまえば世界はいずれ一つになるという妄想か?性善説を盲信する余り、全く人間の本質を掴めていない。本能的に左派に忌避感を抱く人間は仕方なく右派を支持することとなる。

吉田祐健氏の登場から何か自分的には話が停滞した。どうもうまくない流れ。理由は判然としない。キャラの設定に違和感を覚えたのか。台詞のリズムが合わなかったのか。妙に引っ掛かった。

何となく黒澤明の『どん底』っぽさを感じ、「折角の踊りをぶち壊しやがって」と浮浪者が吐き捨てて締めるのかと思いきや、観客にペコペコと御辞儀。実は配役表を見るまで星野卓誠氏の二役だと思っていた。浮浪者は寺中寿之氏だったとは。

※観劇中に思い出したのは昔読んだ、とある宗教小説。ヤクザの若者が指を詰めて改心を示すラスト。今回の舞台の登場人物達もまるで信仰者のように見える。信仰によって世界は間違いなく変えられると信じている熱気。今の時代にないものはそれかも知れない。信じるに足る希望。世界をきっと正せると、全ての人間を導けると。

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