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犬の刺客 2025

犬の刺客 2025

友池創作プロジェクト

OFF OFFシアター(東京都)

2025/07/29 (火) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです!
個性あふれる登場人物のリアクションや会話が可笑しくて、ずっと口元が緩んでいました。
笑いの中にリアル感があり、何だか切なくもなりました。
役者さん達の演技や表情、すごく良かったです。
あっという間の楽しい時間でした。

チト

チト

かわさき演劇まつり実行委員会

川崎市多摩市民館(神奈川県)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

児童文学で有名な作品でしたのね
イメージは 星の王子さまに似てるかな
じょうろ組観劇
原作よりも良くしようと
メタ的な展開で楽しませてくれた
休憩15分入れての
2時間20分の作品

ネタバレBOX

チトの親友が子馬のジムナスティクで
馬と喋れる事も普通の子とちゃうね
みどりの手も何も無いトコから花を咲かせて
種蒔きも必要無いファンタジーでした
大きな舞台を用いて
初っ端に大人数を出してくる演出は巧かった
驚かされました

チトの誕生を見守る白服の集団が
初っ端から多人数で登場して
「原作では」のフレーズで
色々と言いたいこと言いながら進行してゆく
メタスタイルです

8歳になったチトが学校に入るのですが
寝てばかりで勉強にもついていけなくて
学校から出されて鉄砲工場を営む父から
色々な人に学んで手帳にその学びの修了を
書き込んでもらうのを勉強にしなさいと言われる
そしてまず庭師のムスターシュじいさんと
園芸について学ぶと みどりのてを発現し
見事な花を咲かせます
=カラフルなビニル傘で表現
そして刑務所やスラムで花を咲かせて
人々に心の安らぎを与えてゆくのですが
何処の国のモノでもない砂漠の所有を巡り
2つの国が戦争を始めます
砂漠にある石油を求めての事でした
チトの住む町ミルポワルではてっぽうを
作っているので2つの国両方に武器を売り
工場がフル稼働します
でも戦争は良くないと考えたチトは
武器から花が出るようにして使えなくして
戦争できないようにして
何とか戦争は停戦となり
チトの説得で父が変わって
町は花づくりをしてゆくようになるのでした
ここで終わっていればハッピーエンドで
よかったのにと周囲の白い人々が言います
庭師のムスターシュじいさんが亡くなり
天に召されたという説明で
チトは天に向けて梯子を掛けて
のぼって行ってしまうのです
どうやら原作では人々が見上げる梯子から
白い羽根が降ってきてチトは天使だったと
皆が思い チトは戻ってこなかったみたいですが
舞台ではチトが地上に戻ってきて大団円
白い人々はチトの先輩天使達の
表現だったのかなぁと 巧いメタ表現かしらと
庭師のムスターシュじいさんは
岩波文庫の挿絵を参考にされた
海賊白ひげと言おうかターンAガンダムみたいな
見事な髭のお爺さんでした
馬のジムナスティクは馬の首のみ棒に刺した
擬人表現で割とシュール系だったかな

原作者のモーリス・ドリュオンはフランス人で
その生涯に一冊だけ子供向けに書いたのが
「みどりのゆび」だそうです
1965年に翻訳されている古典作品ですが
メッセージ性も強く良い作品だったなぁと
寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

PSYCHOSIS

ザムザ阿佐谷(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これほどアングラらしいアングラを見たのは久しぶりな気がします。
何も考えず、目の前に繰り広げられる世界を楽しみました。
ご案内にあったように黒い服で行きましたが、ソワレにしておけば良かったと思った待ち時間の炎天下でした。

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

PSYCHOSIS

ザムザ阿佐谷(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

昨日に引き続いて、公的な助成機関である劇団協議会の後援の(詳しい後援の内容は知らない)舞台である。寺山が亡くなって年にもなる。今や、若者の中には唐と寺山の区別も出来ない(同じような作家と理解している)人も少なくないと聞くが、そのような年月の流れを感じさせる上演でもあった。
もともと、戯曲としては形が整っていなし、演出がダンス系の女性なのでいからやむを得ないが、やはりこういう風に劇場で上演を試みるなら、書翰とした寺山の言葉を意識して上演台本を作ったらいいのにと思った。シーンそれぞれの作りの意図は分るが、それがどう繋がなっていくのかがわからない、乱歩の少年探偵団はアングラ時代以降人気があって、いろんな扱い方をされてきたが、この作品の盲目の小林少年の置き方などはちょっと無理筋の感じがする。演出もシーンのなかで何か、一カ所決まりの形を舞台で見せればいいと、理解しているようなところがある。そこが、アングラ演劇でめずらしく「(詩の)言葉」を重視した寺山らしくなくしてしまったのではないか、とも思った。なんだか、ファッション化しているのは時間の流れでやむを得ないのだろうが。


犬の刺客 2025

犬の刺客 2025

友池創作プロジェクト

OFF OFFシアター(東京都)

2025/07/29 (火) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

すばらしかったです。知っている俳優さんばかりでめっちゃホーム感がありました。脚本もバッチシで俳優さんの演技もバッチシでほんと言う事無しです。これだけ脚本と演技がしっかりしていると逆にシンプルな舞台が映えますね。それにしても友池創作さんのポテンシャルにびっくりです。ワンシーズンごとに舞台をされているかと思いますが、基本はずれがありませんし、ほんと、友池さんの才能とバイタリティに感服です。次作も勝手に期待させてもらいます^^

パビリオンをください

パビリオンをください

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

(笑えた度)4(今感)3(完成度)5

ドタバタスラップスティック色濃厚なナンセンスシットコム。

最近は夜間も暑くてソワレだったため、頭が回っていないが
かなり高度なことをやっていると思料。
25周年おめでとうございます。
客席もほぼ常連さんなのかな。

ネタバレBOX

前説から観客を温めるも、ちゃんと温まっていないのを想定してスロースタート。
比較的わかりやすい笑いから、客席のヒートアップに呼応するかのように後半からマニアックな笑いを多用していく。
ロジックを拗らせていく設定も秀逸。
結果、120分があっという間。個々のネタは多すぎるので割愛。
さすがです。

個人的には、誰にもツッコまれないで放置されるナンセンスが大好きなので、
しっかり用意していただけて感激でした。
パビリオンをください

パビリオンをください

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/29 (火)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2025/07/28 (月) 19:30

面白いので2度目の観劇。やはり良くできている。(後説2分込み)122分。
 2080年の万博の開幕を目前に控えて、とあるパビリオンに同居する人々のあれこれ…。2度目なので慎重に観ていたんだけど、よくできた脚本に脱帽。ヒューマノイドとか未来を見るメガネとか、科学の発展はそこそこあるんだけど、人間のやることは変わっていないよね、というメッセージが伝わる。と同時に、近年社会性ある作品が目立つ同劇団らしいメッセージもいっぱいある。客演陣がしっかりハマっているのが見事。

ミュージカル 『阿修羅城の瞳』 / ファンタジック・タペストリー 『エスペラント!』

ミュージカル 『阿修羅城の瞳』 / ファンタジック・タペストリー 『エスペラント!』

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2025/06/28 (土) ~ 2025/08/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

こりっちに宝塚も登録されていることを初めて気づきました(笑)
あちこち色々行ってたのでしたが宝塚は初体験でした!
チケットが高いし、取るのが大変とかハードルが高くて行ったことがなかったのです。
それが今回、友人が貸切公演の招待状を頂いたのでと誘ってくれて初宝塚でした。
演目が大好きな劇団新感線の「阿修羅城の瞳」と言うのはなんだか縁を感じました。
同じ演目と思えないくらいみなさんお綺麗でしたが、所々新感線のテイストというか、ギャグも入っていて面白かったです。
第二幕のレビューはもうキラッキラで素敵でした。最後の大階段は映像では見たことがありましたが目の当たりにすると感激ものです!最近はプログラムは買わないことにしているのですが、1300円と言う値段にまた感激して(最近は2000円は普通、3000円以上だったりもするので)初宝塚の記念だしと買ってしまいました。
今度気になる演目があったら後ろの方の安い席でもいいのでまた行ってみようかなと思った次第。

キャプテン・アメイジング

キャプテン・アメイジング

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2025/07/26 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

最初は場面と登場人物がうまく区別できず戸惑った。ある程度ストーリーというか設定が頭に入っていたほうが把握しやすいかも。物語自体はシンプルでそれなりに面白いが、なぜ一人芝居でやるのかを含め作品の解釈は少々難解となるのではないか。3人の演者を全部観たらそのあたりの答えが浮かび上がってくるのだろうか?

キャプテン・アメイジング

キャプテン・アメイジング

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2025/07/26 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

劇場企画の一人芝居である。夏らしい勉強会、という企画でイギリスの知らない作家の新しい作品だ。労働者で、一人娘と暮らしている冴えない中年男が、スーパーマーケットの清掃係、あるいは案内係をスーパーマンの衣装でやっている。そのアメイジングなヒーローの日常と心象風景、寸足らずの赤マンとを羽織って演じる。主にモノローグと、娘らしい女性(出てこない)を相手に二役で話す、そのなかで日常が見えてくる。ここだけ書けば、おおよそ見当は衝く内容で、赤堀雅秋のイギリス版である。
内容は1時間10芸術監督と演出のトークが付いている。驚いたことに満席。これは酷暑36℃になると脅されている中で冷房の利きがいいからかもね、という意地悪を言いくなる。総体としては演出、演技ともⅠ時間15分、出ずっぱり、しゃべりぱなし、動きっぱなしで、似ているシーンが多いのによく取り違えをしないものだと感心してみたが、それ以上のこともない。私が見た回は松尾諭の回だったが、舞台をよくつとめたというところか。
注文。ポスターもチラシも三人の共演者を並べているが、はっきり(注意深く見ればそうともとれるが)出るのは三人の内一人だけ、と分るように表示すべきだろう。そろそろ三年目の白井晃医術監督白井晃らしい企画を出して欲しい。いかにも、のいいこちゃんの企画はつまらない。

パビリオンをください

パビリオンをください

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/07/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

途中から謎解きみたいな気持ちになりました(笑)

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」

PSYCHOSIS

ザムザ阿佐谷(東京都)

2025/07/24 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

同じ演目でも劇団によって色々な表現あるものだなと思わされました
因みに前回見たのは月蝕忌実行委員会の盲人です
今年は念願の万有引力奴婢訓見てしまったので、以後どれを見ても霞んでしまう気が…申し訳ない

公演とは全く関係ないが
先払いと予約済み当日払いの入場に何の意味があるのか理解出来ない
要するに当日清算だとドタキャンとかするからなのか?
よく考えると他の劇団ではあまりないので不愉快になるかも

この劇団自体は北斎とこれで2回目
3回目見たいかと聞かれたら、もういいかなって感想ですね

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「そぞろの民」

2015年初演作品を30分削っている。2015年9月19日、新安保法案が成立。「平和安全法制整備法」と「国際平和支援法」。外部からの武力攻撃に対し日本を米国が防衛する義務、日本の領域内で米軍が武力攻撃を受けた場合、日本が防衛を負う義務。解釈次第では日本は戦争に巻き込まれ加担する可能性の法制化。自衛隊を正規な日本軍と認めさせたい流れ。リチャード・アーミテージ元米国務副長官はかねてから日本に有事法制の整備を迫っていた。

介護施設に入居している元大学教授の父(中嶋ベン氏)、勝手に抜け出して深夜実家でTVを凝視する。新安保法案が参議院本会議にて可決、成立。武力放棄、外交による平和維持を日本国の柱として訴え続けてきた人生の敗北。父は庭先で首を吊る。

通夜が営まれる。
次男、星野卓誠(たかのぶ)氏は新聞記者。その妻の週刊誌編集者、川﨑初夏さん。三男、倉貫匡弘氏は元AIエンジニア。その恋人、フリーライターの杉本有美さん。父の教え子だった週刊誌記者、寺中寿之氏。従兄弟のTV局勤務のみやざこ夏穂氏。沖縄からやって来る再従兄弟(はとこ)の長谷川景氏。介護施設の副施設長、小崎実希子さん。フィリピン滞在の外交官である長男、千賀功嗣氏はまだ到着しない。

寺中寿之氏はスリムになった中西学っぽいゴツさ。
千賀功嗣氏は舛添要一と中畑清を足した感じ。
みやざこ夏穂氏は政治家顔、海部俊樹の若い頃みたい。※松本龍か?
杉本有美さんは綺麗。

同時に二作品公演するのだから配役を上手く分担するのだと思っていたらほぼ全員ガッチリどちらをも演らせていた···。狂ってる。何かの実験か?
台詞が飛ぶ危ういシーンもあったがすかさず共演者が口を挟み成立させていく緊迫感。観てる方もビクビクする。

父は何故自殺したのか?通夜の席で息子達兄弟を中心に責任の追求が始まる。敗戦の焼跡、瓦礫の山から国を再建し築き上げた戦後日本社会。何処で間違えたのか?何を間違えたのか?三好十郎の『廃墟』への70年後の返歌。
是非観に行って頂きたい。

※寺中寿之氏の負傷の為、7月30日14時の『そぞろの民』は中止。19時の『廃墟』から千賀功嗣氏が代役に入る。8月1日14時の『そぞろの民』から中津留章仁氏!が代役に。マジか!?観れる方は是非!

ネタバレBOX

自分は信者じゃないので与えられたものを何でも拝む訳じゃない。何かよく分からない演劇。でも妙な魅力はある。中津留章仁氏の考えていることは掴みようがない。そのズレが笑いとして機能もするのだが。(国際問題と兄弟それぞれの人生の処し方とを無理矢理関連付けて戦わせるのは笑うところだろ)。

細かな飲み食いが実は重要。冷蔵庫から缶ビールを取り出しコップと共にお盆に載せ配膳する。ちょっとしたつまみ。お新香を切り分ける。飲めない人には麦茶を。そういう見慣れた光景を基調として観客に世界を馴染ませている。

父親はこう考えたのか?自我のない協調性だけの戦後日本人を生み出したのは自分達である。思想哲学価値観もなく他人の顔色を伺いその場の空気に合わせていく。その行き着く先が時局に合わせての新安保法案容認。自分が敗戦から学び目指した新しい価値観教育の成れの果て。この法案の成立は自分の人生の全否定であると独り首を吊る。その父の絶望を知って息子も首を吊る。自分には信念などない。周りに合わせていく協調性しかない。
懺悔室に手向ける花

懺悔室に手向ける花

劇団澄清

大手前大学 CELLフォーラム(兵庫県)

2025/07/28 (月) ~ 2025/07/28 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

旗揚なのに良く出来ていた!
役者のカミカミは置いておいて、泣けました!
3プロットの話が最後に上手く重なり終わりダーからのあの展開は神業かも
次回も楽しみです!

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2025/07/25 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/28 (月) 13:30

座席1階

「そぞろの民」との2本立て。自分は「廃墟」を鑑賞した。
原作者・三好十郎を演じてきた劇団では文化座が思い浮かぶ。「廃墟」は数年前に上演されたはずだが、今回はトラッシュの中津留章仁演出で、しかも下北沢・駅前劇場という濃厚なスペース。あの激しいバトルがどのように眼前に現れるのか、わくわく感いっぱいで猛暑日のシモキタヘでかけた。

終戦直後、配給はストップし闇市で食料を得るしかない毎日で、焼け野原のバラックに大学教員の一家が身を寄せている。主人公の歴史学者は、日本がなぜ破滅的な道を選んだのか、明治維新以降の歴史を再勉強するとして大学を休んでいる。そこに、彼の教え子の学生が「ぜひ、講義を再開してほしい」と貴重品の芋を抱えて訪ねてくるところから物語は始まる。会話の中で、この先生は闇市で食料などを調達することを良しとせず、やせ細っている。この来訪を皮切りに、彼の息子や娘たちが次々に登場する。
場面は夕食のだんらんとなるはずだが、食卓に出るのは菜っ葉が少々、塩で味付けしたおつゆだけだ。学生が持ってきた芋は先生の家を建てた建築屋のおかみにかっさらわれ、畑に植えていた野菜も実をつける前に盗まれる有様。左翼の編集者の長男、元特攻隊員の次男などが登場し、そこから先は簡単に言うと「こんな国民生活に誰がした」という会話、バトルとなる。
10分の休憩をはさんで後段は、この圧巻のバトルで客席はくぎ付けになる。やはり小劇場。その迫力はものすごい。特に栄養失調気味の先生を演じた北直樹の鬼気迫る演技に客席は静まり返った。文化座の舞台よりも激しかったように思う。

日本人にとっての戦争責任(戦争に巻き込まれた責任とも言ってよい)を強烈に描いたものは、三好十郎の「廃墟」が最もインパクトが強いのではないか。軍部が独走して国民はただ巻き込まれただけという歴史感覚が多数だと思うが、三好はこれに強烈な異議申し立てをしている。オリジナル作品で通してきたトラッシュマスターズがなぜ、この作品を取り上げたか。客席に座った一員として十分に反芻し、考えてみたい。

ミッドナイト・ブルー・モーメント

ミッドナイト・ブルー・モーメント

劇団音速蛹

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団初見。とある無人駅の待合スペースでの会話劇。45分の短い尺でしたが、感情移入できる内容で、若い頃を思い出しながら、なかなかに楽しめました。

KYOTO

KYOTO

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2025/06/27 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーと、難民問題など世界の対立構造に目を向けてきた芸術団体グッドチャンスによる共同製作で、2024年英国での初演作を日本で翻訳上演。1997年京都議定書の採択までの衝突を駆け引きを描く160分。7月13日までザ・スズナリ。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/07/post-9a0b72.html

海と日傘

海と日傘

R Plays Company

すみだパークシアター倉(東京都)

2025/07/09 (水) ~ 2025/07/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/07/16 (水) 13:00

静かな演劇というものを味わいたくて、戯曲『海と日傘』を読んでから観劇。文章で読んだ時には伝わってこなかった行間に仕組まれたあれやこれやが、舞台上でまざまざと浮かび上がる様子に、舞台の為に書かれた戯曲という物の力を見せつけられた思い。舞台美術を究極のシンプルに振り切った演出の桐山和也さんの覚悟に感服いたしました。著者の松田正隆氏の長崎への思いは切り離せず、美しく光りながら揺れるカーテンは生と死の間なのか、それとも海の底なのか…

ネタバレBOX

しかしこの舞台、妻の直子の余命僅か…の部分を除けば、ごく日常の、どこにでもある夫婦や隣近所、職場の人間関係の会話劇で成り立っています。
被爆の影響で死にゆく妻を看取る夫の悲劇、と単純に受け取るには惜しい。
ごくその辺にある人と人の言葉のやりとりの中の行き違いや隠された本音の、『あるある』な会話を観客はそれぞれの実体験と照らして楽しむのが面白いし、この舞台はそれを観客に求めていると思う。
煮え切らないのに何故かモテる主人公の洋次を大野拓朗さんが好演。妻に愛されてそこに甘えているダメ夫だけど何故か憎めないキャラ。いろんな人に詰め寄られて(詰め寄られた気持ちになって)目を泳がせてフワフワしながらも、妻を想う気持ちは演技の強さ重さで伝わって来ました。

余命3ヶ月の妻を南沢奈央さんが、黄色い花柄の衣装で最期まで元気そうに、健気に夫に愛を傾けて命を全うする姿には、涙が溢れました。清純で高潔…そこに昭和っぽさもあってぴったりの配役だと思いました。

瀬戸山夫婦役の斉藤淳さんと阿南敦子さんはテンポ良く座組を引っ張っておられたし、編集者の吉岡役の小川ゲンさんは、台詞の間が上手くて何故か心に刺さる。オーディションで役を勝ちとったと言う多田役の松田佳央理さん、柳本役の小川幸人さんも好演されてました。プロデューサーの佐藤玲さんも看護師をさらりと演じておられて、目線動きと声の通りは流石だと思いました。

複数回観ると、また違った発見があって、本当に奥深く面白い舞台でした。
楽しめました…観て良かったです!!

鏡の中の鏡

鏡の中の鏡

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/07/26 (土) ~ 2025/07/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

MVPは美術デザインの深沢襟さん。この人のセンスはヤバイ。見たことのないデザイン感覚。ハニカム構造の白い網のような物をぐるぐると身体に巻き付けていく。無数のドアが綺麗に折り畳まれていく。幾何学的な部屋が幾つも出現しては一つの箱になる。エッシャーの騙し絵のような世界。まさしく今作の視覚化に成功している。視覚と素材の触覚までも計算しているのだろう。

榊原有美さんによる子供達を参加させる遊戯感覚のオープニング。沢山のひらがなが散らばっている。和やかな雰囲気を一変させて金属の牛の仮面を着けた杉山賢氏が登場し静かな声で語り出す。「私の名前はホア」。(自分はコア〈CORE〉と聴こえた)。暗い声が木霊する。一変した雰囲気に怯えて泣き叫ぶ幼児。前半はもろ万有引力の世界。自分という牢獄から何とか脱出を計るミノタウロスの独白。迷宮ラビュリントスに閉じ込められた牛頭人身の男は音が無限に反響する世界を彷徨い歩く。

この迷宮都市から脱け出す為の試験を受ける若者(杉山賢氏)。翼を着け幸福に包まれた彼に町の不幸な男(大高浩一氏)が自分の不幸を少し肩代わりしてくれと頼む。杖として体にぶら下げられる不幸。ステッキやら傘の柄やら観客も次々にぶら下げていく。重くなった身体を引きずる若者、与えられた試験を忠実にこなした。だが結果は不合格。服従しないことこそがこの試験の答だったのだ。

断片的な短篇が無作為に続く。

子供相手にこれをやるのかという興奮はあった。子供の機嫌など露程も気に掛けない姿勢は好感。

ネタバレBOX

等身大の透明な人型のアクリルシート。大高浩一氏がハンドルを回すとまるで走っているようにも見える。

幕が上がったら芝居が始まるのだがいつまで経っても幕は上がらない。

絶え間なく続く芝居、その芝居だけが世界を一つに結び付けていた。ある日、ある一つの言葉が消えてしまう。その言葉なしでは芝居は続けられない。世界はバラバラな断片になりもうそれぞれは何一つ関係がなくなってしまった。その言葉とは何か?

展覧会を観に来た夫婦(大高浩一氏と舘野百代さん)。受付の女(榊原有美さん)は出入口のない部屋に閉じ込められている。

見張り台から望遠鏡を持った船乗りが降りて来る。そこにバランスポールを持った綱渡りが歩いて来て鉢合わせ。

寝台に寝ている人形。

王女アリアドネー(榊原有美さん)と英雄テーセウス(杉山賢氏)が迷宮ラビュリントスの扉の前で対話する。テーセウスがその中に入って行く。彼はミノタウロスを倒す目的を果たせぬままミノタウロスになり、冒頭に戻る。「おわり」と「はじまり」はいつも同時にやって来る。

前半は超面白い。恐るべしSPAC!と驚嘆したが、展示室の受付エピソードくらいから停滞。ナンセンスなオチのないコントの垂れ流し。原作がどうだか知らないが、二次創作としてやるのなら肚を決めて欲しい。解き明かすべきものが何もないと判った時からぼんやりと遣り取りを眺めるだけになる。ある一つの観念が伝わるように工夫すべき。

ミヒャエル・エンデは今作をホメオパシー(ホメオパティー)として書いたと言う。薄めに薄めた猛毒を服用させることにより毒への抵抗力が生まれ、読者を健康にする。それが芸術の治癒効果の秘密。

この世界を脱出する方法は演劇しかないという話は面白かった。自分で自分を現実世界で演じていくしかない。
役に立たない言葉が欲しい

役に立たない言葉が欲しい

GORE GORE GIRLS

駅前劇場(東京都)

2025/07/16 (水) ~ 2025/07/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/07/17 (木) 14:00

優雅なサロンを思わせる凝ったツクリの装置の中で繰り広げられるのは「全寮制のマナー教室(!)」の参加者たちと講師による会話劇。
「そんなマナーが!?/んなワケねーだろ!」な劇中マナーは昨今跋扈する自称マナー講師に対する揶揄に感じられ、また、一見丁寧であるが失礼なことをどさくさに紛れて言うのがフェイント的で楽しい。まさしく「会話劇の妙」か。

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