チト 公演情報 かわさき演劇まつり実行委員会「チト」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    児童文学で有名な作品でしたのね
    イメージは 星の王子さまに似てるかな
    じょうろ組観劇
    原作よりも良くしようと
    メタ的な展開で楽しませてくれた
    休憩15分入れての
    2時間20分の作品

    ネタバレBOX

    チトの親友が子馬のジムナスティクで
    馬と喋れる事も普通の子とちゃうね
    みどりの手も何も無いトコから花を咲かせて
    種蒔きも必要無いファンタジーでした
    大きな舞台を用いて
    初っ端に大人数を出してくる演出は巧かった
    驚かされました

    チトの誕生を見守る白服の集団が
    初っ端から多人数で登場して
    「原作では」のフレーズで
    色々と言いたいこと言いながら進行してゆく
    メタスタイルです

    8歳になったチトが学校に入るのですが
    寝てばかりで勉強にもついていけなくて
    学校から出されて鉄砲工場を営む父から
    色々な人に学んで手帳にその学びの修了を
    書き込んでもらうのを勉強にしなさいと言われる
    そしてまず庭師のムスターシュじいさんと
    園芸について学ぶと みどりのてを発現し
    見事な花を咲かせます
    =カラフルなビニル傘で表現
    そして刑務所やスラムで花を咲かせて
    人々に心の安らぎを与えてゆくのですが
    何処の国のモノでもない砂漠の所有を巡り
    2つの国が戦争を始めます
    砂漠にある石油を求めての事でした
    チトの住む町ミルポワルではてっぽうを
    作っているので2つの国両方に武器を売り
    工場がフル稼働します
    でも戦争は良くないと考えたチトは
    武器から花が出るようにして使えなくして
    戦争できないようにして
    何とか戦争は停戦となり
    チトの説得で父が変わって
    町は花づくりをしてゆくようになるのでした
    ここで終わっていればハッピーエンドで
    よかったのにと周囲の白い人々が言います
    庭師のムスターシュじいさんが亡くなり
    天に召されたという説明で
    チトは天に向けて梯子を掛けて
    のぼって行ってしまうのです
    どうやら原作では人々が見上げる梯子から
    白い羽根が降ってきてチトは天使だったと
    皆が思い チトは戻ってこなかったみたいですが
    舞台ではチトが地上に戻ってきて大団円
    白い人々はチトの先輩天使達の
    表現だったのかなぁと 巧いメタ表現かしらと
    庭師のムスターシュじいさんは
    岩波文庫の挿絵を参考にされた
    海賊白ひげと言おうかターンAガンダムみたいな
    見事な髭のお爺さんでした
    馬のジムナスティクは馬の首のみ棒に刺した
    擬人表現で割とシュール系だったかな

    原作者のモーリス・ドリュオンはフランス人で
    その生涯に一冊だけ子供向けに書いたのが
    「みどりのゆび」だそうです
    1965年に翻訳されている古典作品ですが
    メッセージ性も強く良い作品だったなぁと

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    2025/07/30 06:25

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